神戸新聞杯コース解説(阪神芝2400m)
阪神競馬場外回り芝Aコースの1周距離2,089mは右回りの競馬場の中では国内最長、東京競馬場の1周2083mを上回る大きいコースとなっています。
幅員は24~29m、直線距離は473.6m、高低差は2.4mです。
スタート直後に上り坂があり1コーナーまでの距離は約350m。
1~2コーナーは入口から出口にかけて半径が小さくなるスパイラルカーブになっているため、スピードを落とさずに進入できます。
向こう正面は長い直線になっているのでここでペースが落ち着く傾向があります。
4コーナーの途中残り約600m地点から直線残り200m地点までの緩やかに下っていくのでここからペースが一気に上がります。
ゴール前には高低差1.8m、勾配率1.5%の急な上り坂が待ち受けます。
前半はレースがゆったりとしたペースで流れ、残り600m地点からロングスパートできるスタミナと直線での瞬発力、速い上りが求められ、直線でスピード能力を競い合うレースになります。
【神戸新聞杯2023予想】データ分析と傾向
神戸新聞杯過去10年人気別成績
1番人気【6.1.0.3】
日本ダービー優勝馬が1番人気の場合 【3.0.0.1】
日本ダービー勝ち馬が1番人気で唯一着外に敗れた、2021年シャフリヤールは不良馬場での開催。
日本ダービーで好走した上位人気馬は信頼度が高い。
神戸新聞杯過去10年前走別成績
前走日本ダービー【9.6.2.31】
日本ダービー3着内【7.2.0.2】
日本ダービー3着内で着外に敗れたのは、シャフリヤールと、エポカドーロだけ。
日本ダービーで2秒以上の大敗馬は【0.0.0.4】で、巻き返しは厳しいです。
神戸新聞杯過去10年種牡馬成績
ディープインパクト産駒【4.2.3.16】
キングカメハメハ産駒、 ハーツクライ産駒、 ロードカナロア産駒がそれぞれ1勝。
神戸新聞杯過去10年生産者成績
ノーザンF【8.6.4.23】
生産者ではノーザンFの圧勝。
特にルメール騎手【4.0.0.1】と信頼度が高い。
神戸新聞杯過去10年最高配当
馬連最高配当37,540円(2022年)
馬単最高配当37,540円(2022年)
3連複最高配当63,220円(2022年)
3連単最高配当70,330 円(2022年)
神戸新聞杯データ分析まとめ
1番人気はダービー馬なら信頼度高い
日本ダービー3着内も信頼度高い
ディープインパクト産駒4勝
ノーザンF生産馬+ルメール騎手は狙い目
【神戸新聞杯2023予想】本命馬候補5選情報
【ハーツコンチェルト】実力上位
父ハーツクライ。母ナスノシベリウス。母の父Unbridled’s Song。
サンデーサイレンス系×Unbridled’s Songの組み合わせは、無敗の3冠馬コントレイルと同じです。
デビュー戦の2歳新馬(中京芝2000m)では、2着に8馬身差をつける圧勝で潜在能力が非常に高いことを示しました。
東京スポーツ杯2歳S(G2・東京芝1800m)は、スタートで遅れて後方から追走、直線では大外に持ち出され、33秒8のメンバー中最速上がりの末脚で追い込みましたが3着に敗れました。
青葉賞(G2・東京芝2400m)は、控えて11番手を追走から、直線馬群の中に入っていき、間を割って伸びて2着。
前走の日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、スタートで遅れ、後16番手からの競馬、早め目に進出していき直線、脚を伸ばし3着に粘り込み3着に入線しました。
日本ダービー過去10年3着以内の馬の成績は【7.2.0.2】。
日本ダービー3着馬の実力は神戸新聞杯で上位です。
【ファントムシーフ】ロングスパートできるスタミナ
父ハービンジャー。母ルパンII。母の父Medaglia d’Oro。
今年初戦の共同通信杯では、キョウエイブリッサを交わしていったん先頭も、2番手でレースを運ぶと直線で並んでいき、長くいい脚を使い、直線粘るタッチウッドを差し切ってやや差を広げて1着。
皐月賞は、10番手追走から、勝負所で外から進出、ラストまでしぶとく伸びて3着、道悪での落鉄が直線の瞬発力に影響した感があります。
日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、スタートで遅れてなし崩しに脚を使い、直線は伸びきれず8着でした。
持続するスピード能力が非常に高くロングスパートできるスタミナがあり、神戸新聞杯での好勝負は必至です。
【サトノグランツ】叩きレース
父サトノダイヤモンド。母チェリーコレクト。母の父Oratorio。
未勝利、ゆきやなぎ賞、京都新聞杯を3連勝。
前々走の京都新聞杯は、5番手を控えて追走から、馬群の中から上がっていき、直線は内のリビアングラス、ダノントルネードに並んでいき、1着から4着まで同タイムの大接戦をクビ差抜け出して1着。
日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、前半緩やかな遅いペースが進む前残りの展開で、4コーナー14番手から33秒1の末脚で追い込みましたが11着、展開不向きで不完全燃焼の結果でした。
賞金的に菊花賞は出走できそうなので、神戸新聞杯も緩やかな展開が予想され、無理はしないで叩きレースになる可能性が推測されます。
【ナイトインロンドン】無類のスタミナ馬
父グレーターロンドン。母ムーンハウリング。母の父メジロマックイーン。
デビュー3戦目の3歳未勝利(東京芝2400m)は、ショウナンダグラスが離して逃げており、勝負所で直線押し上げていき、34秒1のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出して勝利。
前々走の3歳以上1勝クラス(東京芝2400m)は、3番手追走から、早目に2番手に上がっていき、直線34秒3のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出すと後続を3馬身突き放して1着。
前走の阿寒湖特別(2勝クラス・札幌芝2600m)は、8番手を追走から、勝負所で上がっていき、直線、内のライリッズ、ミステリーウェイに並んでいき、抜け出して1着。
芝長距離で3連勝した菊花賞向きの無類のスタミナ馬です。
菊花賞出走権獲得のため神戸新聞杯は全力で参戦してくことが推測されます。
【ロードデルレイ】芝中距離で3連勝
父ロードカナロア。母デルフィーノ。母の父ハーツクライ。
デビュー戦の3歳新馬(東京芝1800m)は、先団を見ながら6番手の好位を進み、直線では外へ出されて仕掛けると、33秒2のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出すと一気に差を4馬身に広げて1着、決め手を見せました。
前走のつばき賞(1勝クラス・阪神芝1800m)は、外枠から中団5番手に控えて追走。直線外から上がっていき、33秒1の末脚で抜け出して1着。赤倉特別(2勝クラス・新潟芝2000m)は、逃げた馬からやや離れた2番手で先行、直線抜け出して先頭へ、後ろから迫ってきたシーウィザードとは、クビ差で先着しました。
芝中距離で3連勝、神戸新聞杯の芝2400mに適応できるか試金石の一戦です。
【神戸新聞杯2023予想】穴馬候補5選情報
【ショウナンバシット】馬体重が戻っていれば
父シルバーステート。母ギエム。母の父Medaglia d’Oro。
皐月賞(G1・中山芝2000m)は、前半は後ろ目のポジションで控え、勝負所で早目に上がっていき直線、上位争いに加わり見せ場十分の5着で実力は示せました。日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、馬体重が12キロ減り、スタートで大きく出遅れて見せ場なく16着でした。皐月賞5着の実力馬で、夏場を越して馬体重が戻っていれば神戸新聞杯での好勝負は十分に可能だと思われます。
【サスツルギ】勝負レース
父ハーツクライ。母スノーパイン。母の父Dalakhani。
前々走の新緑賞(1勝クラス・東京芝2300m)は、5番手の中団追走から直線、上がっていき、内、外の馬を交わして抜け出し1着。
前走木曽川特別(2勝クラス・中京芝2200m)は、スタートはやや遅れ、後方7番手に控えて追走、直線で押し上げていき、逃げ粘るエイカイマッケンロを交わして抜け出し1着。
芝2200m以上を使われて長距離適性が開花、折り合いに懸念なく末脚も切れるので、菊花賞で好走できる資質があります。
神戸新聞杯は菊花賞出走権獲りで陣営は本気モード。
【シーズンリッチ】成長力
父ドゥラメンテ。母エバーシャルマン。母の父ハーツクライ。
前々走の毎日杯(G3・阪神芝1800m)は、スタート出遅れましたが中団の前目で追走、直線に入ったあたり馬郡に包まれましたが、1頭分の狭いスペースを割って伸び抜け出して、外のノッキングポイントを抑えて1着。
自在な脚と前に出ようとする勝負根性があり、重賞で好走する可能性が高い馬です。
日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、勝ち馬タスティエーラから0秒4差の7着と大きく負けてはおらず、巻き返しが可能です。
母の父が晩成タイプのハーツクライの血統で、夏場を越しての成長力に期待ができそうです。
【マイネルラウレア】直線勝負
父ゴールドシップ。母マイネボヌール。母の父ロージズインメイ。
破壊力ある末脚秘めるゴールドシップ産駒。デビュー2連勝はともにタイム差なしの接戦で抜かせない勝負根性は一級品です。
新馬戦を勝った後、若駒ステークスは控えて後方を追走も7頭立てで前と大きく離れてなく、直線外へ出されて伸び、内のワンダイレクトをゴール寸前で交わして1着。
皐月賞(G1・中山芝2000m)は、重馬場に適応できず14着。
京都新聞杯(G2・京都芝2200m)は、4コーナー8番手から33秒2のメンバー中最速上がりの末脚を使いましたが、届かずに5着。
良馬場は3戦全てで上がり3Fメンバー中最速上がりの末脚を使っています。
神戸新聞杯の直線勝負ができる外回りコースは大きなプラス材料です。
【サヴォーナ】長距離適性高い
父キズナ。母テイケイラピッド。母の父スニッツェル。
3走前のアザレア賞(1勝クラス・阪神芝2400m)は、中団追走から早目に好位へ上がっていき、ラストはもうひと伸びして1着。
前走の信夫山特別(2勝クラス・福島芝2600m)は、スタートは遅れましたが、すっと先頭に立ってスムーズに逃げ、直線でも後続に並ばせることなく逃げ切って1着。
芝2400m以上では5戦2勝・2着2回と長距離適性は、出走メンバー中で上位です。
【神戸新聞杯2023予想】血統馬5選情報
【ハーツコンチェルト】SS系×Unbridled’s Song
父ハーツクライ。母ナスノシベリウス。母の父Unbridled’s Song。
ナスノシンフォニー(JRA3勝)やアレグロモデラート(JRA2勝)の全弟で、ナスノフォルテ(JRA3勝)、アイリッシュムーン(JRA3勝)の半弟です
。近親にストームソング(北米G1・2勝)やミッドサマーフェア(ローラS)がいます。
ハーツクライ×Unbridled’s Songは、大阪杯やジャパンカップを制覇したスワーヴリチャードと同じ組み合わせです。
父ハーツクライが晩成タイプで、夏場を越しての成長力に期待ができそうです。
【ファントムシーフ】大胆な配合
父ハービンジャー。母ルパンII。母の父Medaglia d’Oro。
ルピナスリード(JRA4勝)の半弟で、母母プロミシングリードは愛プリティポリーS(愛G1・芝10F)の優勝馬。
父ハービンジャーはブラストワンピース、ディアドラ、ノームコアなどの父で内回りの方が走る傾向のある血統です。
父の父、母の父の父は大種牡馬Dansiliです。
2代母Promising LeadはプリティポリーS(IRE・G1芝10.0F)を勝った名牝馬で、Promising Leadは母同士が全姉妹の血縁関係がある名種牡馬Dansiliと近親にあたる超良血馬です。
距離的には1800m~2000mがベストの配合。
【サスツルギ】中長距離血統
父ハーツクライ。母スノーパイン。母の父Dalakhani。
タワーオブロンドン(スプリンターズステークス優勝)の半弟で、エルノヴァ(JRA5勝)、ディーマジェスティ(皐月賞優勝)やオセアグレイト(ステイヤーズステークス優勝)の近親です。
ハーツクライ×サドラーズウェルズ系で持続力とスタミナがあり、長い直線で差す中長距離血統です。
【サトノグランツ】長距離適性が高い血統
父サトノダイヤモンド。母チェリーコレクト。母の父Oratorio。
母チェリーコレクトは伊オークス(伊G2・芝2200m)優勝馬で、ワーケア(JRA2勝)、ダイアナブライト(クイーン賞優勝)、ダノングレース(JRA4勝)、クロンターフ(JRA3勝)などを産んで母としても優秀な血統です。
母母Holy Moonも欧州G1馬を3頭産んでいる超良血馬です。
父サトノダイヤモンドは有馬記念と菊花賞の優勝馬で、スタミナがあり長距離適性が高い血統です。
【ショウナンバシット】外回り割引
父シルバーステート。母ギエム。母の父Medaglia d’Oro。
エヴィダンシア(JRA2勝)、テリオスルル(JRA1勝)の半兄弟です。
スーパーフェザー(JRA4勝)の近親で、母母オーサムフェザーはBCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5F)の優勝馬。
母父メダグリアドーロは、サドラーズウェルズ系でファントムシーフ(共同通信杯優勝)やハヤブサマカオー(JRAと地方で8勝)の母父でもあります。
父シルバーステートは、ウォーターナビレラ(ファンタジーステークス優勝)、エエヤン(ニュージーランドT優勝)、セイウンハーデス(七夕賞)などを輩出しています。パワーと機動力を受け継いだ血統で外回りはやや割引になりそうです。