スプリンターズステークスコース解説(中山芝1200m)
先週からCコースが使用され、傷んだ芝がカバーされ良好な状態です。
中山競馬場外回り芝Cコースの1周距離は1,877.3m、幅員は18～26m、直線距離は310m、高低差は5.3mです。
近年スプリンターズステークスは秋開催でCコースが使用されており、Aコース、Bコースに比べて逃げ馬の好走確率が高くなっています。
おむすび形をしている中山外回りコース、高低差の１番高い2コーナーを回りきって向正面に入ったところがスタート地点です。
外回りコースのバックストレッチを通り、3コーナー途中まで約500mで約4.4mの下り坂になっています。
中山芝1200m外回りは、スタート直後に急な下り坂が続くため、テンから速くなりやすいコース形態をしています。
さらに外回りコースの3コーナーは角度が緩く直線コース並みのスピードが出やすくなります。
スタートからの下りで加速がつきやすく、コーナーの角度は緩やかになっていることからG1特有の超ハイペースの消耗戦になる傾向があります。
4コーナーを回っていくと、ゴール前の直線は310mと非常に短くなっています。
直線は残り約180m地点まで緩やかな下り坂が続き、残り180m地点から残り70m地点にかけて設けられている上り坂の高低差は2,2m、勾配率は2,24%です。
110mで2,2mの坂を上る日本一の急勾配を誇ります。
前半のハイペースを折り合って先行でき、ゴール前の急坂でも、ハイペースそのままでスピードを持続して上りきるハイレベルな底力とパワーが求められます。
直線が310mと短いので4コーナー出口で3番手以内につけていた馬の勝率が高くなっています。
強烈な前傾ラップになり、直線に急坂があるとなれば、一見差し・追い込み馬が有利になりそうですが、スプリンターズステークスでは、その常識が当てはまりません。
4コーナー出口で先頭にたち、そのまま押し切るパターンが多くなっています。
ハイペースを楽に先行しながらも、ゴール前直線の急坂で踏ん張れる底力が問われる厳しいレースです。
ハナにこだわる必要はありませんが、4コーナー出口では3番手以内ぐらいに位置するのが理想の競馬になります。
極端な大外枠は不利になりますが、ごちゃつかない6枠7枠は狙いの枠です。
ダッシュ力があれば1枠が純粋に有利であることは揺るぎない事実です。
馬群に包まれてごちゃつきやすい2・3・4・5枠で先行できない場合は一旦後ろまで下がるので厳しい枠順になる傾向があります。
スプリンターズステークスはスピード勝負になりやすく3コーナーからスピードに乗り、上がりも速くインコースを器用な脚で立ち回ること、ハイペースの消耗戦でゴール前の急坂を上がるパワーが求められます。
【スプリンターズステークス2023予想】データ分析と傾向
スプリンターズステークス過去20年騎手別成績
池添騎手【2.3.1.10】
岩田康騎手【2.3.0.8】
ルメール騎手【2.1.0.2】
M・デムーロ騎手【2.0.0.2】
池添騎は1位タイの2勝、6馬券圏内があり、単勝回収率120% 複勝回収率140%。
岩田康騎手は連対5回。
ルメール騎手、M・デムーロ騎手がそれぞれ2勝。
スプリンターズステークス過去20年調教師別成績
安田隆調教師【3.2.3.10】
尾関調教師【2.1.0.3】
音無調教師【1.3.0.5】
藤原英調教師【1.1.0.5】
堀調教師【0.2.0.4】
鮫島調教師【0.1.1.4】
安田隆調教師が単独最多勝。3着以内7回は一枚抜けた実績です。
尾関調教師は連対率50%。
スプリンターズステークス過去20年年齢別成績
3歳 【2.2.2.25】
4歳 【6.4.8.33】
5歳 【4.11.4.77】
6歳 【5.1.5.61】
7歳【2.2.1.46】
8歳【1.0.0.14】
9歳~ 【0.0.0.3】
勝率、連対率、複勝率とも4歳馬がトップ。
連対数では15頭の5歳馬が最多。
7歳以上馬の勝利は2006年テイクオーバーターゲット(7歳)、2010年ウルトラファンタジー (8歳)と、昨年の7歳ジャンダルムの3頭で、高齢馬でも勝ち負けできるG1レースです。
スプリンターズステークス過去20年枠順別成績
4枠【5.3.0.32】
5枠【4.3.0.32】
6枠【0.2.3.35】
7枠【5.2.4.29】
8枠【2.2.1.36】
真ん中~外枠が好成績。
4枠が勝率1位タイ&連対率1位。
7枠が勝率1位タイ&複勝率1位。
5枠が勝率&連対率3位。
6枠は未勝利。
1枠は昨年、ジャンダルムが勝利して2勝。
2、3枠は各1勝。
スプリンターズステークス過去10年最高配当
単勝最高配当4,650円(2014年)
馬連最高配当15,340円(2022年)
馬単最高配当36,640円(2022年)
3連複最高配当65,370円(2018年)
3連単最高配当468,950円(2022年)
スプリンターズステークスデータ分析まとめ
①4~6歳馬である
②父がサンデーサイレンス系以外の種牡馬
③中山、阪神、中京の1200~1400m 重賞で3着内に好走した事がある
④1年以内に1200m 重賞を勝利、もしくはGIで3着内があった
⑤前走4着内
⑥前走4番人気内に支持されていた
⑦前走も1200mを使っていた
⑧馬体重が470キロ以上である
⑨鞍上が継続騎乗である
⑩当日1~4番人気
【スプリンターズステークス2023予想】本命馬候補5選情報
【ナムラクレア】全5勝芝1200m
父ミッキーアイル。母サンクイーン。母の父Storm Cat。
昨年桜花賞(G1・阪神芝1600m)は先行馬を見ながら好位のインコースを追走、直線インから上がっていき3着に粘りこみ実力を示しました。
函館スプリントS(G3・函館芝1200m)は、好位を追走、直線勢いを維持して抜け出し、2馬身半差をつけて1着。
北九州記念は、馬群の中を追走から直線では馬群を割って追い上げてき古馬対手に3着に好走しました。
スプリンターズステークス(G1・中山芝1200m)は、3歳牝馬で、勝ち馬ジャンダルムから0秒2差の5着に健闘しました。
シルクロードS(G3・中京芝1200m)は、馬群の内目を追走から、直線で内から進出して32秒9の猛烈な末脚で差し切り勝利しました。
高松宮記念(G1・中京芝1200m)は、外目の枠から中団の10番手を追走、4コーナーで外を回って上がっていきアグリに迫っていって交わして2着。
ヴィクトリアマイル(G1・東京芝1600m)は、距離が長すぎての8着。
キーンランドC(G3・札幌芝1200m)は、外枠からのスタートで7番手追走から早目に好位へ上がっていき外からコンディションのいいところを走り、35秒2のメンバー中最速上がりの末脚を繰り出して抜け出し1着。
全5勝を芝1200mで挙げて、高松宮記念2着の実績からスプリンターズステークスでの勝ち負けは必至です。
【アグリ】前走芝1200mに適応
父カラヴァッジオ。母オールドタイムワルツ。母の父War Front。
阪急杯を一気の4連勝で重賞初制覇、4連勝は全て違う騎手で勝っていることから操縦性は非常に高く、どんな環境でも高いポテンシャルを発揮できる潜在能力が非常に高い馬です。
高松宮記念(G1・中京芝1200m)は、直線不利を受けて順位を下げての7着は非常に惜しい結果でした。
チェアマンズSP(G1・シャティ芝1200m)は5着。
前走のセントウルS(G2・阪神芝1200m)は出脚はもうひとつで後ろ目の11番手で追走、直線で外へ出されつつ追い込んでいき、スマートクラージュを交わして2着。
芝1200mで好走でき、スプリンターズステークスでの好走が期待できそうです。
【ママコチャ】ソダシの全妹
父クロフネ。母ブチコ。母の父キングカメハメハ。
父はクロフネで母はブチコ。全姉に白毛のヒロイン、ソダシがいる良血馬です。
昨年に、3歳以上1勝クラス、豊栄特別(2勝クラス)、納屋橋S(3勝クラス)まで一気に3連勝でオープンクラス入りしました。
前々走の安土城S(L)は、内の先行馬を見ながら好位を先行、4コーナー外目を回っていき、直線、スムーズに伸びて抜け出し後続との差を広げて1着。
初めての芝1200m戦だった前走北九州記念(G3)は、外の馬が速く、控えて先団を見る6番手で追走、直線外目から押し上げてきましたが、逃げていたジャスパークローネが止まらず、交わすことはできず2着も芝1200mにも対応できたことは大きな収穫でした。
ソダシの全妹が芝1200mで完全資質開花する。
【ジャスパークローネ】サマースプリントシリーズ優勝
父Frosted。母Fancy Kitten。母の父Kitten’s Joy。
4歳以上2勝クラス(中山芝1200m・重馬場)、駿風ステークス(新潟芝1000m・不良馬場)を逃げて2連勝。
4歳以上2勝クラスは、最内枠１番から今回もハナへ、先手をとって直線に入っても、並ばせることなく、そのまま逃げ切り道悪に対応。
駿風ステークスは大外枠16番から終始馬場の良いところを進み、後続馬をハナ差しのいで勝利。
函館スプリントステークス(G3・函館芝1200m)は、スタートであおり、終始かかり気味に走り体力消耗して最下位の16着。
CBC賞(G3)は、前走とは違い先手をとってスムーズに逃げ、直線に入っても先頭をキープ、後続に並ばせずに逃げ切り優勝。
北九州記念(G3)は、外枠から好スタートで先手をとって逃げ、直線に入っても踏ん張って先頭、1番人気ママコチャが追い上げてきましたが、並ばせずに1着、これで重賞を連勝。
CBC賞と北九州記念を勝って今年のサマースプリントシリーズ優勝した夏の上がり馬。
【マッドクール】芝1200m5戦4勝
父Dark Angel。母Mad About You。母の父Indian Ridge。
シルクロードステークス(G3・中京芝1200m)は、先手をとってスムーズな逃げ、直線に入っても粘ってはいましたが、ゴール前、ナムラクレア、ファストフォースに交わされ3着、勝ち馬とは0秒1差の接戦で実力は拮抗しています。
春雷S(L・中山芝1200m)は、ジャスパージャックが逃げたので2番手に控え、4コーナーで外から上がっていき、内を突いたキミワクイーンを競り落として押し切り1着でした。
CBC賞(G3)は、先行馬を見ながら好位を進み、内にいたサンキューユウガが直線で上がっていったのに対しマッドクールは伸びを欠き9着、トップハンデの影響が大きかったことが推測されます。
芝1200mでは5戦4勝・3着1回、確かな先行力と直線でスピードを高いレベルで持続でき、スプリンターズステークスでの好走が期待できそうです。
【スプリンターズステークス2023予想】穴馬候補5選情報
【モズメイメイ】54キロの軽斤量
父リアルインパクト。母インラグジュアリー。母の父Frankel。
チューリップ賞は、中ほどの枠からスムーズに前へ、先手をとって、やや緩めのペースで逃げることができ、直線に入っても先頭、ゴール前、コナコーストに並びかけられましたが凌いで逃げ切り勝利しました。
桜花賞(G1)は、モズメイメイが緩みのないペースで逃げましたが失速して13着。
葵ステークス(G3)は、外枠15番でしたが、好スタートでハナへ、スムーズに逃げて直線に入っても先頭、1枠の人気2頭に並ばせることなく逃げ切り実力が本物であることを示しました。
北九州記念(G3)も外枠15番からのスタートでしたが、逃げることはできず、直線伸びを欠き10着、古馬相手の重賞で厳しい結果となりました。
3歳世代の中ではトップクラスのスプリンター、54キログラムの軽斤量なので2着・3着までなら可能性がありそうです。
【ピクシーナイト】先行できればチャンス
父モーリス。母ピクシーホロウ。母の父キングヘイロー。
香港スプリントで落馬事故に巻き込まれて長期休養を余儀なくされ、長期休養明けからカムバックしたピクシーナイトが、2年ぶり2度目のスプリンターズステークス制覇を狙います。
今年の高松宮記念で1年3カ月ぶりに復帰。その後は京王杯スプリングC(G2)8着、セントウルS(G2)8着と少しずつ本来の走りを取り戻しつつあり、前走のセントウルSは、メンバー中3位の32秒9の末脚で0秒5差の8着は上々の結果です。
跳びが大きくてそんなに切れないタイプなので、スプリンターズステークスは好スタートから先行できれば2度目のスプリンターズステークス制覇の可能性も十分あると思われます。
【メイケイエール】スプリント重賞6勝
父ミッキーアイル。母シロインジャー。母の父ハービンジャー。
重賞を6勝で、G1は国内外8度にわる挑戦で4着2回が最高。
昨年はセントウルSのレコードでの優勝から2週で14着と大敗。
重賞6勝の実績は出走メンバーで1枚抜けている実績です。
高松宮記念(G1)12着は不良馬場、安田記念(G1)15着は距離と大敗も敗因明確です。
過去5戦3勝と休み明けは好調で、レース間隔を十分あけての参戦で満を持してスプリンターズステークス制覇を狙います。
【キミワクイーン】良馬場開催なら好勝負
父ロードカナロア。母チェリーペトルズ。母の父ダイワメジャー。
牡馬相手に函館スプリントS(G3)で重賞初制覇したキミワクイーンがスプリンターズステークス制覇を目指します。
函館スプリントS(G3)は4角10番手から34秒4豪快な差し切り、軽量の3歳牝馬や強い牡馬たちを相手に実力を示しました。
前走キーンランドC(G3)は力のいる重馬場の洋芝も影響し7着にとどまりました。
スプリンターズステークスが良馬場開催なら、2走前の函館スプリントS(G3)は強い内容で勝利から好勝負は必至になりそうです。
【トウシンマカオ】高速決着向く
父ビッグアーサー。母ユキノマーメイド。母の父スペシャルウィーク。
これまでのG1は、朝日フューチュリティS(G1)6着、NHKマイルC(G1)8着、高松宮記念(G1)15着。
昨夏のスプリント路線転向後は7戦2勝・3着2回と安定した成績を残してきましたが、敗戦レースは不良馬場や外枠の不利な条件が重なった格好です。
昨秋の京阪杯(G3)は好時計で快勝。近2走の洋芝戦は連続3着。良馬場の時計勝負が理想で、高速決着の傾向のスプリンターズステークスは、トウシンマカオが実力を発揮できる絶好の舞台です。
【スプリンターズステークス2023予想】コース適性馬5選情報
【ジャスパークローネ】先行力と持続力
父Frosted。母Fancy Kitten。母の父Kitten’s Joy。
中山芝1200mは【2.0.1.0】で複勝率は100%。
中山芝コースは【2.0.1.0】で複勝率は100%。
芝1200mは【5.1.0.3】で複勝率は67%。
右回りは【3.0.2.3】で複勝率は50%。
稍重・重・不良馬場は【2.0.0.0】で複勝率は100%です。
ジャスパークローネは、CBC賞(G3)、北九州記念(G3)を逃げて余力を残して快勝している走りから、ハイペースを楽に先行しながらも、ゴール前直線の急坂で踏ん張れる底力が問われる厳しいレースのスプリンターズステークスでも先行力と持続力を発揮できそうです。
スプリンターズステークスでは、4コーナー出口で先頭にたち、そのまま押し切るパターンが多くなっており、ジャスパークローネが逃げ切る可能性は十分にあると思われます。
【ナムラクレア】馬場問わず
父ミッキーアイル。母サンクイーン。母の父Storm Cat。
中山芝1200mは【0.0.0.1】で複勝率は0%。
中山芝コースは【0.0.0.1】で複勝率は0%。
芝1200mは【5.1.1.1】で複勝率は88%。
右回りは【4.0.1.3】で複勝率は63%。
稍重・重・不良馬場は【2.1.0.0】で複勝率は100%です。
中山芝1200mは、昨年のスプリンターズステークスで、3歳牝馬ながら勝ち馬ジャンダルムから0秒2差の5着に健闘しました。
スプリンターズステークスは、ゴール前直線の急坂で踏ん張れる底力が問われる厳しいレースで4コーナー出口では3番手以内ぐらいに位置するのが理想の競馬になります。
キーンランドC(G3)のように、早めに仕掛けて4コーナー4番手から抜け出して勝った競馬が出来たので、スプリンターズステークスでもその走りは通用すると思われます。
【マッドクール】確かな先行力
父Dark Angel。母Mad About You。母の父Indian Ridge。
中山芝1200mは【1.0.0.0】で複勝率は100%。
中山芝コースは【1.0.0.0】で複勝率は100%。
芝1200mは【4.0.1.1】で複勝率は83%。
右回りは【2.0.0.0】で複勝率は100%。
稍重・重・不良馬場は【1.0.0.1】で複勝率は100%です。
スプリンターズステークスはスピード勝負になりやすく3コーナーからスピードに乗り、上がりも速くインコースを器用な脚で立ち回ること、ハイペースの消耗戦でゴール前の急坂を上がるパワーが求められ、芝1200mでは5戦4勝・3着1回、確かな先行力と直線でスピードを高いレベルで持続できる能力があり、スプリンターズステークス(中山芝1200m)へのコース適性は高いことが推測されます。
【ピクシーナイト】2021年にスプリンターズS覇者
父モーリス。母ピクシーホロウ。母の父キングヘイロー。
中山芝1200mは【1.0.0.0】で複勝率は100%。
中山芝コースは【1.0.0.0】で複勝率は100%。
芝1200mは【1.2.0.3】で複勝率は50%。
右回りは【1.1.1.3】で複勝率は50%。
稍重・重・不良馬場は【0.0.0.1】で複勝率は50%です。
香港スプリントで落馬事故からの馬体回復が1番の鍵ですが、2021年にスプリンターズステークス制覇実績からスプリンターズステークス(中山芝1200m)へのコース適性に懸念はありません。
【キミワクイーン】本来の先行力を
父ロードカナロア。母チェリーペトルズ。母の父ダイワメジャー。
中山芝1200mは【1.1.0.1】で複勝率は67%。
中山芝コースは【1.1.0.1】で複勝率は67%。
芝1200mは【3.2.0.2】で複勝率は71%。
右回りは【3.2.0.4】で複勝率は56%。
稍重・重・不良馬場は【1.1.0.1】で複勝率は66%です。近2走は後方からの競馬ですが全5勝中4勝は4番手以内からの先行策で勝利しています。
本来の先行力を発揮できればスプリンターズステークスでの好勝負は十分可能であることが推測されます。
【スプリンターズステークス2023予想】血統馬5選情報
【ナムラクレア】母系短距離
父ミッキーアイル。母サンクイーン。母の父Storm Cat。
ナムラムツゴローの3/4妹。
メイケイエールと同じサンデーサイレンス系×ノーザンダンサー系の配合です。
3代母Coup de Genieはモルニー賞(仏G1・芝1200m) ・サラマンドル賞(仏G1・芝1400m)を制覇した短距離馬です。
母系の短距離色が強い血統です。
ミッキーアイル×Storm Catのナムラクレアの配合は、マイルレースに向いている血統です。
ディープインパクト系×Storm Catの配合からキズナ（日本ダービー）、サトノアラジン（安田記念）、リアルスティール（ドバイターフ）、エイシンヒカリ（イスパーン賞）、ラブズオンリーユー（オークス）、ラキシス（エリザベス女王杯）、アユサン（桜花賞）の7頭のG1馬がでている優秀な配合です。
昨年のスプリンターズステークス、 ミッキーアイル産駒の牝馬は、1番人気のメイケイエールは14着、2番人気のナムラクレアは5着。
中山芝1200mはミッキーアイル産駒の苦手コースかもしれません。
【ウインマーベル】ミスタープロスペクター系
父アイルハヴアナザー。母コスモマーベラス。母の父フジキセキ。
スプリンターズSに強い血統はミスタープロスペクター系。
過去10年で5勝・2着5回・3着3回で勝率10.6%、連対率21.3%、複勝率27.7%。
ファインニードル(父アドマイヤムーン)や、 レッドファルクス(父スウェプトオーヴァーボード)など計5勝と勝ち馬の半数を占め、そのミスタープロスペクター系の中でも特にフォーティナイナー系は好走、ウインマーベルの父アイルハヴアナザーがフォーティナイナーの父系に該当します。
【アグリ】ベスト1400m
父カラヴァッジオ。母オールドタイムワルツ。母の父War Front。
父カラヴァッジオは、フィーニクスS(伊G1芝6F)、コモンウェルスC(独G1芝6F)の優勝馬で、その父は米国G1を2勝したスキャットダディで、種牡馬として30頭のG1馬を輩出、2015年高松宮記念を優勝したミスターメロディの父です。
母の母TogetherはQエリザベス二世チャレンジCS(米G1芝9F)の優勝馬。
母父ウォーフロントはデクラレーションオブウォー(独G1・2勝)やアメリカンペイトリオット(北米G1・1勝)の父でもあるダンジグ系です。
血統的に父系、母系ともに短距離血統です。
【マッドクール】高速戦も望むところ
父Dark Angel。母Mad About You。母の父Indian Ridge。
父Dark Angelは、2歳時に英国で9戦4勝。
2歳9月のG2ミルリーフSで重賞初制覇。
次走のミドルパークSでG1を制覇。
種牡馬となり、 現役時代以上の大きな成功を収め、 産駒にリーサルフォース(ダイヤモンドジュビリーS)、マングスティン (仏1000ギニー)、 ハリーエンジェル(ジュライC)。
日本では、マッドクール (シルクロードS3着)がいます。
母Mad About YouはグラッドネスS(愛G3・芝7F)に、母の母イリジスティブルジュエルはリブルズデイルS(英G2・芝12F)の優勝馬です。
優秀なスピード能力を伝える血統でスプリンターズステークスに向いている可能性があります。
【メイケイエール】気性的に1200m向き
父ミッキーアイル。母シロインジャー。母の父ハービンジャー。
シラユキヒメの牝系で阪神ジュベナイルF、桜花賞を制覇したソダシやハヤヤッコと近親です。
母ユキチャンは関東オークス、クイーン賞、TCK女王盃競走の重賞を3勝しています。
サンデーサイレンス×Topsider×クロフネが配合されたことでパワーとスピード能力が押し上げられています。
3代母のシラユキヒメは白毛で有名な一族の牝系です。
母の父ハービンジャーはダンヒチ系で、折り合いに難しさはありますが、マイラー体型の大跳びでスプリンターでありませんが、周りに馬がいるとエキサイトして、かかって行きたがるのでスプリントレースに向いています。
