【京成杯2022予想】コース解説(中山競馬場芝2000m内回り)
京成杯が開催される中山競馬場芝内回りCコースの1周距離は1,704.8m、幅員は14~26m、直線距離は310m、高低差は5.3mです。
1月開催からCコース変更に伴い傷んだ箇所は概ねカバーされ、全体的に良好な芝状態です。
中山競馬場芝コースの高低差は5.3mと、JRA全10場の中で最も高低差がある非常にタフなコースです。
中山競馬場内回りコースの1周距離1,686m、直線310mは、4大競馬場の中ではもっとも短くなっています。
コース全体の高低差が5.3mと極めて大きく、この5.3mという数字はJRA全10競馬場の中で最大の高低差です。
スタート地点はホームストレッチの右端で1コーナーまでの距離は約400mと十分な距離があります。
200m過ぎから高低差は2.2m、最大勾配は2.24%と日本一のキツい坂があり、この急坂をゴールまで2度越えます。
1コーナーから2コーナーの中間までは上り坂、向正面の直線は平坦です。
直線距離は310mと短いので直線から追い出したのではとうてい間に合いません。
3コーナーから4コーナーの緩い下り坂を利用して、差し追い込み馬が長めのロングスパートを仕掛けてくるので、ここから一気にペースが速くなります。
コーナーの出口が小回りなので、スピードにのって進入してきた馬は外へふくらみ、直線は、ばらけるのでインからの強襲も可能になります。
勝ち負けするには、この3コーナーから4コーナーで加速する必要があり、コーナーを器用に走りながら加速する機動力、直線急坂を駆け上がる底力が要求されます。
中山内回りコースは形態上追い込み馬が勝ち切るのは難しい傾向にあります。
差し馬の勝率が高く、連対率と複勝率は先行馬が好成績。総合的には先行・差しが互角で、差し馬も十分に勝負になります。
京成杯は、例年時計の掛かる決着になる傾向があり、豊富なスタミナが要求されます。
ただ中山競馬場芝2000mは、タフなコース設定ですからスピードだけで押し切るのは難しく直線まで脚をためて速い末脚を使える馬の好走率が高くなっています。
また京成杯過去5年の3着以内に入った15頭中12頭は、1番から8番の競走馬で80%を占めていました。京成杯は、内枠有利なレースです。
【京成杯2022予想】過去10年データ分析と傾向
京成杯過去10年人気別成績
1番人気は、3勝・2着3回・3着1回・着外3回、勝率30%、連対率60%、複勝率70%。
2番人気は、1勝・2着3回・3着1回・着外5回、勝率10%、連対率40%、複勝率50%。
3番人気は、1勝・2着0回・3着1回・着外8回、勝率10%、連対率10%、複勝率20%。
4番人気は、1勝・2着0回・3着1回・着外8回、勝率10%、連対率10%、複勝率20%。
5番人気は、2勝・2着2回・3着0回・着外6回、勝率20%、連対率40%、複勝率40%。
7番人気勝は、2勝・2着2回・3着1回・着外5回、勝率20%、連対率40%、複勝率50%。
6~10番人気勝は、2勝・2着2回・3着6回・着外40回、勝率4%、連対率8%、複勝率20%。
11番人気以下は、0勝・2着0回・3着0回・着外42回、勝率0%、連対率0%、複勝率0%。
7番人気の成績が優秀です。
11番人気以下は、1度も馬券に絡んでいません。
1番人気が勝率30%、連対率60%、複勝率70%とすべてトップです。
京成杯過去10年脚質別成績
逃げは、0勝・2着1回・3着0回・着外9回、0勝率%、連対率10%、複勝率10%。
先行は、4勝・2着3回・3着3回・着外29回、勝率10.2%、連対率17.9%、複勝率%25.6。
中団は、5勝・2着3回・3着3回・着外42回、勝率9.6%、連対率15.3%、複勝率21.1%。
後方は、1勝・2着3回・3着3回・着外32回、勝率2.5%、連対率10.2%、複勝率17.9%。
まくりは、0勝・2着0回・3着1回・着外0回、勝率0%、連対率0%、複勝率100%。
逃げや、後方からのまくりは厳しい傾向があります。
好位または中団で折り合って直線で抜け出す正攻法の競馬ができる馬の好走率が高くなっています。
京成杯過去10年別成績
1戦は、3勝・2着1回・3着3回・着外13回、勝率15%、連対率20.7%、複勝率35%。
3戦以下は、9勝・2着8回・3着8回・着外68回、勝率9.9%、連対率18%、複勝率26.5%。
新馬戦を勝ったばかりの馬が3勝で複勝率35%で、京成杯が2戦目でも素質が高い馬なら十分勝ち負け可能です。
【京成杯2022予想】本命馬情報
【④ヴェールランス】距離適性有
父キタサンブラック。母ジュエラー。母の父ヴィクトワールピサ。
2歳新馬(中京芝2000m)は3番手の好位を先行から直線35秒2の末脚で前のテンダンスを交わして抜け出し勝利しました。前走のエリカ賞(1勝クラス・阪神芝2000m)はインコース4番手を追走、勝負所で内から上がっていき、直線も内ラチ沿いから抜け出しましたが、外からサトノヘリオスに交わされて2着。先行力とスピードの持続力、2000mへの距離適性があり京成杯でも好勝負が期待されます。
【⑤アライバル】距離延長歓迎
父ハービンジャー。母クルミナル。母の父ディープインパクト。
2歳新馬(東京芝1600m)は5番手の好位を追走、直線は外から上がっていき33秒7の鋭い末脚で前の馬を交わして抜け出し勝利、時計のかかる馬場も苦にしませんでした。前走の新潟2歳S(G3・新潟芝1600m)は中団で折り合って追走、直線は外から進出して33秒0の鋭い末脚で2着に入線しました。勝利したセリフォスは、次走でデイリー杯2歳S(G2)優勝、朝日FS(G1)2着に入っています。新潟2歳Sで互角の走りをしたアライバルも資質が高いことが推測されます。京成杯は初めての左回り、2000mと克服すべき課題はありますが、ハービンジャー×ディープインパクトの中距離血統配合で、距離延長はプラスになることが推測されます。
【⑩オニャンコポン】コース適性高
父エイシンフラッシュ。母シャリオドール。母の父ヴィクトワールピサ。
2歳新馬(中山芝2000m)は積極的に2番手を先行、流れに乗って進み直線で先頭に立つと差を広げて勝利しました。百日草特別(1勝クラス・東京芝2000m)も2番手を先行、スローペースでも折り合って流れに乗り、直線で先頭に立つと後続をクビ差しのいで勝利しました。ホープフルS(G1・中山芝2000m)はスタートであおり、かかっていき、直線では伸びきれず11着に敗退しました。ただ芝2000mで2連勝、先行力と機動力に優れていることから中山芝2000m(京成杯)へのコース適性が高く京成杯での好走が期待されます。
【⑪テンダンス】しぶとい持続力
父ジャスタウェイ。母フレンチリヴィエラ。母の父French Deputy。
2歳新馬(中京芝2000m)は2番手先行から2着に粘りました。前々走の2歳未勝利(阪神芝1800m)はスムーズに5番手につけて追走、余力十分の手応えで、直線先頭に立つと、後続を4馬身突き放して1着、デビュー2戦目で良化しました。東京スポーツ杯2歳S(G2・東京芝1800m)は強い馬相手に3着に善戦しました。ジャスタウェイ産駒で胴長の体形、好位からしぶとい持続力は、距離が伸びた方が良さそうです。
【⑭ホウオウプレミア】強烈な末脚
父ロードカナロア。母アドマイヤテンバ。母の父クロフネ。
皐月賞、日本ダービーの2冠馬ドゥラメンテの近親にあたる良血馬です。2歳新馬(札幌芝2000m)は5番手を追走から勝負所で上がっていき、時計の掛かる洋芝で35秒8のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出して勝利しました。百日草特別(1勝クラス・東京芝2000m)はスタートでヨレましたが、かかり気味に中団を追走、直線は外から伸び33秒1のメンバー中最速上がりの末脚で追い込みましたがクビ差届かず2着に惜敗しました。芝2000mの距離適性に懸念なく、強烈な末脚があり、京成杯では外を回っても差し切れる可能性があります。
【京成杯2022予想】穴馬情報
【②トゥーサン】道悪巧者
父キタサンブラック。母スズカエンジェル。母の父High Yield。
2歳新馬は朝から雨が降り続き、かなり時計の掛かる馬場。3番手を先行、直線外から進出、前の馬を交わして勝利しました。ほとんどの馬が時計の掛かる馬場でばてる中、末脚を伸ばした能力は非常に高いと思われます。京成杯は時計がかかる決着になる傾向にあり、スタミナが要求されるため距離延長組は苦戦を強いられていますが、2歳新馬で道悪に対応できたことからレース適性は高く、京成杯過去10年で前走2000mの馬は複勝率25.6%のデータも後押ししています。
【⑧ヴェローナシチー】コース適性高
父エピファネイア。母アモーレエテルノ。母の父ゼンノロブロイ。
2歳新馬(小倉芝1800m)は後方7番手を追走、4コーナーから追い上げて、直線は34秒4のメンバー中最速上がりの末脚を使いましたが、スローペースで、後方からでは厳しい展開の中、3着まで順位を上げて入線しました。2歳未勝利(阪神芝2000m内回り)は出遅れて中団の8番手を追走から早めに仕掛けて、直線外から伸び36秒3のメンバー中最速上がりの末脚で差し切って勝利しました。京成杯が開催されるコース形態に似た、阪神芝2000m内回りで強い競馬で勝っていることから中山芝2000m内回りコースへの適性は高く、人気薄でも激走の可能性はあると思われます。
【⑫サンストックトン】直線勝負なら
父ワールドエース。母シナル。母の父キングカメハメハ。
2歳新馬(札幌芝2000m)2着、2歳未勝利(中山芝2000m)2着と2戦連続惜敗しました。2歳未勝利(東京芝1800m) は、これまでの2戦とは違い、中団の7番手で控えて追走、直線は外を回って上がって行き、先に抜け出したトーセンシエロを交わして勝利、控えて脚をためることができたことで34秒1のメンバー中最速上がりの末脚を発揮できました。前走のように折り合って脚をためる競馬ができれば、1発激走の可能性も十分あると思われます。
【⑬トーセンヴァンノ】内回りへの適性高い
父ヴァンキッシュラン。母トーセンソニア。母の父ファンタスティックライト。
デビュー4戦目のコスモス賞(OP・札幌芝1800m)は、2番手先行から、直線で抜け出して初勝利を挙げました。続く札幌2歳S(G3・札幌芝1800m)は後方の7番手追走、4コーナーで外目から進出、直線しぶとく伸びて3着に入線して実力がついてきたことを示しました。東京スポーツ杯2歳S(G2・東京芝1800m)10着、ジュニアC(L・中山芝1600m外回り)5着に敗退しましたが、本馬は小回り・内回りコースで本領を発揮するタイプです。中山内回り(京成杯)へ、コースが替わることで、好走する可能性が高くなると思われます。
【⑮ロジハービン】中山芝2000mで勝利実績
父ハービンジャー。母ファーストチェア。母の父ジャングルポケット。
2歳新馬(福島芝2000m)は、水分を含んだ時計がかかる馬場。8番手追走から34秒7のメンバー中最速上がりの末脚で追い込みましたがクビ差届かず2着に惜敗しました。前走の2歳未勝利(中山芝2000m)は中団の7番手のインコースを追走、直線は外から上がっていき手応え十分の末脚で抜け出して勝利しました。小回り、内回りで2着、1着、距離適性に懸念なく、京成杯でも十分勝ち負けに持ち込める実力馬です。
【京成杯2022枠順確定】
1-1 ニシノムネヲウツ(内田博幸)
1-2 トゥーサン(三浦皇成)
2-3 フジマサフリーダム(丹内祐次)
2-4 ヴェールランス(藤岡佑介)
3-5 アライバル(C.ルメール)
3-6 ルークスヘリオス(永野猛蔵)
4-7 タイセイディバイン(松若風馬)
4-8 ヴェローナシチー(団野大成)
5-9 オディロン(大野拓弥)
5-10 オニャンコポン(菅原明良)
6-11 テンダンス(和田竜二)
6-12 サンストックトン(松岡正海)
7-13 トーセンヴァンノ(山田敬士)
7-14 ホウオウプレミア(岩田康誠)
8-15 ロジハービン(戸崎圭太)
8-16 テラフォーミング(石川裕紀人)
【京成杯2022予想オッズ】
人気 | 馬名 | 予想オッズ |
1 | アライバル | 2 |
2 | オニャンコポン | 4.1 |
3 | ホウオウプレミア | 5.4 |
4 | テンダンス | 6 |
5 | ヴェールランス | 12 |
6 | ロジハービン | 24.9 |
7 | サンストックトン | 28.2 |
8 | ヴェローナシチー | 39.6 |
9 | タイセイディバイン | 75.3 |
10 | フジマサフリーダム | 81.3 |
11 | トーセンヴァンノ | 88.3 |
12 | トゥーサン | 99.5 |
13 | テラフォーミング | 111.5 |
14 | ニシノムネヲウツ | 135.1 |
15 | ルークスヘリオス | 194.3 |
16 | オディロン | 245.8 |
17 | ハナキリ | 357.8 |