桜花賞コース解説(阪神芝1600m外)
桜花賞は阪神Bコースで開催さます。
Bコースは、Aコースから4m外側に柵が設けられて、馬場状態の良いところが現れます。
コースの変更に伴い、コーナー部の傷みはカバーされましたが、向正面直線および正面直線にカバーしきれない傷みがあり、外差しが有利な馬場状態です。
阪神競馬場芝1600m外回りBコースの1周距離は2,113.2m、幅員は20~25m、直線距離は476.3m、高低差は2.4mです。
桜花賞スタート地点はバックストレッチの中間から。
阪神外回りコースの特徴はバックストレッチが非常に長く、カーブもゆったりと広々とした3、4コーナーを回って直線に向うコース形態です。
3コーナー手前に上り坂があり、4コーナーの出口手前の残り約600mから、直線残り190m地点まで緩やかな下り勾配が設けられ、阪神名物の上り坂が待ち受けます。
高低差1.8m、勾配率1.5%の急坂があり、120mで1.8mの高低差を駆け上がって、残り70mの直線で決め手を発揮することが求められるタフなコースです。
スピードとパワーを兼ね備えていることが求められます。
コーナーが2回の外回りコースで、スタートから3コーナーまで444m、ゴール前の直線476mと直線部分の距離が長く、各馬が実力を発揮しやすく、紛れが生じにくい、馬の実力が反映されやすいコース設定になっています。
ある程度速い流れになっても、脚を溜めながら直線で瞬発力をだせる高い能力が求められます。
極端にペースが速くなったり、遅くなったりすると波乱もあるので、展開予想には細心の注意が必要です。
極端なスローなペースになれば逃げ馬が有利となり、極端なハイペースになれば差しが有利となります。
改造工事が竣工した2006年以降は基本的には枠順の有利・不利が少ないコースになり、あまり気にしなくてもいいと思われます。
基本的に直線でスピードを発揮できる速い末脚が使える馬が有利です。
桜花賞は、前半に体力を温存し、脚を溜めて後半の末脚勝負に持ち込める馬が中心になります。
人気薄の逃げ馬や、4枠より外枠に入った人気薄の差し馬が穴をあける可能性があるので、おさえておいた方が良さそうです。
【桜花賞2024予想】データ分析と傾向
桜花賞過去10年騎手別成績
川田騎手【3.0.1.6】
ルメール騎手【2.1.2.4】
池添騎手【1.2.0.5】
M.デムーロ騎手【1.0.0.7】
武豊騎手【0.3.0.6】
10回騎乗で3勝の川田騎手
9回騎乗で3着以内5回のルメール騎手
8回騎乗2着以内3回の池添騎手
武豊騎手は桜花賞5勝も2004年以降19年間勝利無し
桜花賞過去10年人気別成績
1番人気【2.3.1.4】
2番人気【4.2.0.4】
3番人気【1.2.2.5】
7番人気【1.2.0.7】
8番人気【1.0.2.7】
1番人気は3着以内6頭も2勝のみ。
2番人気4勝で単複回収率とも100%超
5番人気以下が3勝をあげており下位人気馬の激走も見られます
穴は7番人気と8番人気
過去38年で1番人気が最多13勝ですが 複勝率63%
桜花賞過去10年前走別成績
チューリップ賞【3.8.6.30】
阪神JF【2.2.0.5】
フィリーズR【1.0.2.43】
クイーンC【1.0.1.1】
エルフィンS【1.0.0.2】
チューリップ賞組が3勝で3着以内17回
アネモネS組とフラワーC組は合計31頭全て3着以内ゼロ
チューリップ賞と阪神JFが中心
桜花賞記念過去10年勝ち馬の条件
①ノーザンF、もしくは社台F生産馬
② 父系、もしくは母系にサンデーサイレンスの血がある
③関西馬
④新馬戦で2着以内
⑤1400M以下で勝利経験がない
⑥オープンクラスで上がり3F1位、もしくは33秒台を記録して3着内がある
⑦前走が13番人気から3番人気以内だった
⑧馬体重が460キロ以上
⑨鞍上が栗東所属
⑩前走から鞍上が継続騎乗
桜花賞データ分析まとめ
2番人気馬券妙味大
前走1番人気馬が8勝
阪神JF組は1着馬狙い、2着以下なら軽視
関西馬が優位関東馬は輸送経験有無確認
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【アスコリピチェーノ】抜群の操縦性
父ダイワメジャー。母アスコルティ。母の父Danehill Dancer。
昨年度のJRA賞最優秀2歳牝馬。2歳女王アスコリピチェーノが無敗での桜の女王を目指します。
自在性に優れ、どこからでも折り合える抜群操縦性。
前走阪神JFのように馬郡に揉まれながら追走しても冷静に運ぶことができます。
豪快な末脚は父ダイワメジャー譲りでマイルレース向きの体系。
総合的なポテンシャル高く、桜花賞での勝ち負けは必至になりそうです。カイバもしっかり食べ、右肩上がりの成長ぶりは想像以上です。
過去10年の桜花賞で、前年の阪神JFの優勝馬は3頭が桜花賞に直行して2勝・2着1回とパーフェクト連対です。
【ステレンボッシュ】4戦全て異なる競馬場
父エピファネイア。母ブルークランズ。母の父ルーラーシップ。
前走の阪神JFは、控えて後ろ目11番手のポジションから、直線いったん外へ出され、そこから内に入っていき、コラソンビートを交わし、さらにアスコリピチェーノに迫り、クビ差で2着に惜敗しましたが、十分に力があることを示しました。
デビューから4戦、札幌・中山・東京・阪神と全て異なる競馬場でパーフェクト連対しています。
祖母はディープインパクトの半妹、底力のある血統で桜花賞制覇を狙います。
【クイーンズウォーク】気性が激しい
父キズナ。母ウェイヴェルアベニュー。母の父Harlington。
昨年1月のデビュー戦は2着に敗れましたが、2走目で未勝利戦を快勝。
前走のクイーンカップは、外枠から控えて後ろ目11番手のポジションで追走、直線に入って外目から上がって先頭へ抜け出し、初コース、距離短縮に対応して1着。
これまで3戦連続でメンバー中最速上がりの末脚を発揮しています。
半兄に朝日杯FSを制覇したグレナディアガーズがいる良血馬です。
グレナディアガーズに似て気性が激しいので、入れ込まずにレースに挑めれば勝ち負け必至の潜在能力が非常に高い馬です。
【スウィープフィート】前走一変
父スワーヴリチャード。母ビジュートウショウ。母の父ディープスカイ。
前走のチューリップ賞は、スタートが遅かったこともあり、道中は控えて後方を追走、完璧に折り合い、後半追い上げ、直線では外から34秒3のメンバー中最速上がりの末脚で追い込んで1着。
それまでは白菊賞2着、エルフィンS2着など勝てないレースが続いていましたが、武豊騎手と初ココンビを組み、一変して資質が一気に開花しました。
チューリップ賞の末脚を再度使えれば、桜花賞でも十分通用する可能性が高いです。
武豊騎手は桜花賞5勝も2004年以降19年間勝利がありませんが、スウィープフィートのコンビなら6度目の桜花賞制覇も十分にありそうです。
【チェルヴィニア】中161日
父ハービンジャー。母チェッキーノ。母の父キングカメハメハ。
前走のアルテミスSは、ややスタートが遅かったですが、好位へ上がっていき、直線外へ出されて進出、抜け出すと差を広げて、レースレコードの1分33秒6で快勝しました。
前走後は当初、阪神JFを目指すも、左トモの軽度の違和感が理由で出走を回避、将来の活躍を見据えて決断されました。
桜花賞を制すれば、20年ソダシの中11週8日を抜いて中161日で歴代最長間隔になります。
3戦目のアルテミスSを解消した資質馬で、オークス2着馬の母を持ち血統的にも桜花賞での好走が期待できそうです。
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【コラソンビート】6戦全て馬券圏内
父スワーヴリチャード。母ルシェルドール。母の父オルフェーヴル。
阪神JFは、スタートはやや遅れ、中団の前目の6番手を追走、直線外に進路をとりましたが、ステレンボッシュに交わされ3着。
フィリーズレビューは、最内枠から先団を見るポジションの5番手のインコースを進み、直線に入っても内から上がって、先頭のエトヴプレとの差を詰めましたが、交わすことはできずに2着。
前走を使って状態は上向き、叩き2戦目の上積みで勝負にでます。
重賞を含む6戦全て馬券圏内に入り、スピード能力があることを十分に示しています。コース、距離を問わず、堅実な走りが魅力で、G1桜花賞制覇を狙える実力馬です。
【ライトバック】末脚は世代トップクラス
父キズナ。母インザスポットライト。母の父Exceed And Excel。
前走のエルフィンSは馬群の中団で直線に向くと、前にいた2頭の間を割って進出、そこからも勢いよく脚を伸ばし、首差で差し切って1着。
2着馬は後のチューリップ賞を制したスウィープフィート、エルフィンSのレースレベルが高かったことを十分に示しています。
気が難しいとこがあるので、ペースが速くなる傾向のある桜花賞は、レースがしやすくなると思われます。
鋭い末脚は世代トップクラス、折り合って実力を出せれば桜花賞で1発激走する可能性は十分にあります。
【イフェイオン】レースセンス目立つ
父エピファネイア。母イチオクノホシ。母の父ゼンノロブロイ。
前走のフェアリーSは、外枠からロスなくこなして好位へ上がっていき、4コーナーで外を回って直線へ、内の馬を交わして抜け出し、外から迫ってきたマスクオールウィンに抜かせず勝利。
中山マイルでは不利と言われる外枠を克服しての重賞制覇は価値があります。
レースセンスは折り紙つき、デビュー2戦目のマイル戦で好時計勝ち、フェアリーSも強い競馬で勝ち、久々でも好勝負は必至になりそうです。
【セキトバイースト】自在でしぶとい脚質
父デクラレーションオブウォー。母ベアフットレディ。母のFootstepsinthesand。
初の重賞挑戦となった前走チューリップ賞は、デビュー6戦目にして初めて逃げる形となり、緩みのないペースで逃げて直線に入り、勢いは衰えず粘り外からスウィープフィートに抜け出されましたが、2着は確保。
好位からの競馬もできるだけに前走で脚質に幅がでました。
自在でしぶとい脚質で好走するタイプです。
桜花賞も自在な立ち回りでタイトル奪取を狙います。
【キャットファイト】2歳時レコード勝ち
父ディスクリートキャット。母フラマブル。母の父パイロ。
阪神JFは、当日の入れ込みが激しく、まさかの10着。フェアリーSも、終始厳しくマークされ、気持ち良く走ることができず6着。
前走のアネモネSは、最内枠から先行馬を見ながら2番手の好位のインコースを追走し、全体に外へ出されるなか、内ラチ沿いを突いて抜け出し1着。
2歳時のアスター賞は、稍重ながらレコード勝ちした潜在能力が非常に高い資質馬です。
入れ込むことがなければ差はない競馬ができそうです。
【桜花賞2024予想】血統馬5選情報
【アスコリピチェーノ】母系にSadler’s Wells
父ダイワメジャー。母アスコルティ。母の父Danehill Dancer。
ダイワメジャー産駒は、 レーヌミノルが桜花賞を優勝、マイルG1を9勝とマイル重賞に非常に適性が高い血統です。
アスコルターレ(JRA3勝)の半妹で、母アスコルティはJRA2勝、母母リッスンはフィリーズマイル(英G1)勝ち馬で、タッチングスピーチ(秋華賞)の母です。
母系にSadler’s Wellsが入るダイワメジャー産駒にアドマイヤマーズ(朝日フューチュリティS)、レシステンシア(阪神ジュベナイルF)がおり、桜花賞に適性が高い血統です。
【コラソンビート】直線が長いコース向き
父スワーヴリチャード。母ルシェルドール。母の父オルフェーヴル。
マイネルマーティン(JRA3勝)の近親で、母母マイネヒメルはJRA4勝。3代母のコスモチェーロはウインマリリン(香港ヴァーズ)やウインマーレライ(ラジオNIKKEI賞)の母です。
父スワーヴリチャードはハーツクライの代表産駒でジャパンカップと大阪杯で優勝、初年度から勝ち馬が続出しており種牡馬人気を高めています。
ノーザンテーストが強いマイラー体型、脚長でしなやかなストライドは父譲りでマイル適性が高い血統です。
【キャットファイト】デストームキャット系×A.P. Indy系
デストームキャット系×A.P. Indy系
父ディスクリートキャット。母フラマブル。母の父パイロ。
ロケット(JRA3勝)やインフェルノ(JRA4勝)の近親。
3代母のエターナルレーヴはメイトロンS(IRE・G3)の勝ち馬です。
父ディスクリートキャットはシガーマイル(北米G1)の勝ち馬でオオバンブルマイ(京王杯2歳S)やエアハリファ(根岸S)などの父です。
デストームキャット系×A.P. Indy系の組み合わせ、非サンデーで斬れ味勝負で劣るので、持続力勝負になれば上位進出の可能性もあります。
【ハワイアンティアレ】母母父メジロマックイーン
母母父メジロマックイーン
父ロードカナロア。母モアニケアラ。母の父マンハッタンカフェ。
父がロードカナロア、母が中央5勝のモアニケアラ。
ノーザンダンサーのインブリードも持ち、母父マンハッタンカフェ、母母父メジロマックイーンで底力が押し上げられ、上りのかかるスタミナ勝負に強く、厳しいレース展開のG1で高いポテンシャルを発揮できる血統です。
【ステレンボッシュ】名牝系
父エピファネイア。母ブルークランズ。母の父ルーラーシップ。
桜花賞のエピファネイア産駒は、2020年デアリングタクトが優勝。
デアリングタクトはエピファネイア×キングカメハメハ、ステレンボッシュはエピファネイア×ルーラーシップ(父キングカメハメハ)で共通点のある血統配合です。ステレンボッシュの3代母はウインドインハーア。
ディープインパクトやレイデオロと同じ牝系で多くのG1ホースがでている名牝系です。