根岸ステークスコース解説(東京ダ1400m)
東京競馬場ダートコースの1周距離は1,899m、幅員は25m、直線距離は501.6m、高低差は2.5mです。
JRAでダート1400mが開催されるのは、東京、中京、京都、阪神の4つの競馬場ですが、スタートからゴールまで全てダートコースを1400m走り切るのは東京ダ1400mだけです。
中京、京都、阪神は芝スタートとなっています。
向こう正面からのスタートで3コーナーまで442mと十分な距離があり、スタート直後の上り坂の後、3コーナーまで緩やかに下ります。
揉まれない外枠が若干ではありますが有利になります。
直線は501.6mでJRA中央競馬ダートコースの直線としては、最も長い直線になっています。
直線の上り坂の高低差は2.4mと芝コースを上回り非常にタフでハードなコース設定です。
根岸ステークスでは、ある程度前に行ける可能性のある馬が信頼できそうです。
少々掛かり気味に行ってもバテないタイプ、スピードの持続力とスタミナに恵まれた先行馬の好走率が高くなっています。
根岸ステークスは、後方から行く直線末脚勝負型の馬も、なし崩しに脚を使わされるので、末脚を温存することが難しいレースです。
1200m戦などスプリントレースからの参戦が多く、必然的にテンから厳しい先行争いになる傾向が高くなっています。
スプリンタータイプの馬は、直線でスピードを持続できる馬が好走しやすい傾向があります。
ただし、超ハイペースの先行馬総崩れになった時は、馬群の中団に待機している馬の末脚が発揮しやすく、1番人気の勝率が低く波乱傾向になります。
前走ダ1400mから参戦する人気薄で中団から差せるタイプの馬に注意です。
前走ダ1200mからの参戦馬の信頼度は低い傾向があります。
バテないスピードの持続力とスタミナに恵まれた逃げ・先行馬の好走率が高いレースが根岸ステークスです。
【根岸ステークス2024予想】データ分析と傾向
根岸ステークス過去10年人気別成績
1番人気【5.2.0.3】
2番人気【1.2.3.4】
3番人気【1.2.0.7】
6番人気【2.1.0.7】
単勝オッズ14.9倍以下【10.8.7.34】
1番人気は安定しており、単勝回収率も100%超で馬券的信頼度は高い。
単勝オッズ14.9倍以下が好走馬の大半を占めている。
根岸ステークス過去10年前走別成績
前走G1組【3.1.3.13】
前走オープン特別組【0.4.5.50】
前走3勝クラス【0.0.0.4】
前走G1組が単勝回収率は100%を超え、実績馬の馬券妙味高い。
前走オープン特別組、前走3勝クラスからの勝利はなく、実績馬が中心。
根岸ステークス過去10年前走距離別成績
前走1600m組【5.2.1.14】
前走1800m組【2.2.4.15】
前走1400m組【1.4.4.55】
前走1200m組【2.2.1.40】
前走1600m組は、単勝、複勝回収率とも100%超え。
1800M組、複勝回収率91%。
前走1400m組、前走1200m組は苦戦傾向。
距離短縮で挑む馬の好走が多い。
根岸ステークス過去10年前走上がり別、脚質別成績
逃げた馬は【0.0.0.10】
前走で上がり 1位馬だった馬【2.2.3.10】
勝ち馬は全頭上がり1~5位。
前走で上がり 1位馬だった馬の複勝回収率は100%超え。
根岸ステークス最大の特徴は、差し追込が好成績ということです。
決め手の最重要有無がポイントです。
特に35秒台の上がりを使えている馬は狙い目。
根岸ステークスデータ分析まとめ
1番人気の信頼度高い
重賞実績馬中心
前走1600~1800mから距離短縮馬が強い
差し、追い込み馬に実績あり
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【サンライズフレイム】末脚強烈
父ドレフォン。母マストバイアイテム。母の父アフリート。
3歳以上1勝クラス(阪神ダ1400m)、インディアT(2勝クラス・中京ダ1400m)、大阪スポーツ杯(3勝クラス・阪神ダ1400m)、オータムリーフS(OP・京都ダ1400m)を4連勝中の昇り馬。
前走のオータムリーフSは、スタートで遅れ、じっくり構えて後方を追走、4コーナーを回っていくあたりでもまだ後方にいましたが、直線外から35秒6の猛烈な末脚で追い込んで、抜け出して1着。
パワー型の先行馬に大きく有利な馬場で外から差し切った能力は相当に高いことが推測されます。
根岸ステークスの最大の特徴は、ダート重賞の中で差し、追い込みが活躍するレースです。
サンライズフレイムの末脚があれば勝ち負けは必至です。
【アームズレイン】スピード勝負
父コパノリッキー。母アームズトウショウ。母の父コロナドズクエスト。
前走のりんくうS(OP・阪神ダ1200m)は、後ろ目のポジションで追走、直線外から抜群の反応で上がっていく勢いが目立ち、抜け出して1着、昇級2走目で変わり身を見せました。
前走1200m組は、【2.2.1.40】と2勝の実績があり、スピード勝負になれば、スプリンターの良さを発揮しての好勝負は十分可能かと思われます。
【エンペラーワケア】2連勝中
父ロードカナロア。母カラズマッチポイント。母の父Curlin。
前走のドンカスターC(2勝クラス・京都ダ1400m)は、逃げるルアルを見ながら2番手で先行、余裕をもって進み、直線で抜け出すと差を4馬身広げて1着。
御影S(3勝クラス・阪神ダ1400m)は、昇級戦でしたが、スムーズに前目の3番手につけ、先行馬を見ながら追走、早目に先頭へ並んでいき、直線抜け出すと差を3馬身半広げて1着。
これでダート1400mは5戦4勝とダート1400mへ高い適性があることを示しました。
根岸ステークス過去10年の4勝ち馬全て2連勝以上の連勝をした実績がありました。
ダート1400mを現在2連勝中の勢いで一気の重賞制覇を狙います。
【パライバトルマリン】前走1800m3着
父Malibu Moon。母Private Jet。母の父Smart Strike。
昨年関東オークス(G2・川崎ダ2100m)を2番手先行から抜け出し優勝。
前々走ブリーダーズゴールド(G3・門別ダ2000m)は2番手先行から2着。
クイーン賞(G3・船橋ダ1800m)は逃げて直線で交わされて3着。
前走1800m以上で3着以内だった馬の参戦はパライバトルマリン1頭だけです。
距離短縮で挑む馬の好走が多い傾向があります。
【アルファマム】15戦中12戦で最速上がり
父マジェスティックウォリアー。母ダイオプサイド。母の父フジキセキ。
前走の霜月S(OP・東京ダ1400m)は、12番手に控えて追走、4コーナーを回っていくあたりで仕掛けて、直線外へ出されつつ34秒7のメンバー中最速上がりの末脚で伸び、アタマ差交わして1着。
1400mの距離に適応できたことは、大きな収穫でした。
根岸ステークス最大の特徴は、差し追込が好成績、これまで15戦中12戦で上がり3Fをメンバー中最速上がりの末脚を使っていますので、根岸ステークスでも豪華な末脚で差し切る可能性は十分にあると思われます。
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【エクロジャイト】距離短縮プラス
父ヘニーヒューズ。母オージャイト。母の父キングカメハメハ。
昨年鳳雛S(L・京都ダ1800m)は、先手をとってスムーズに逃げ、直線に入っても先頭、後続が並びかけてくると、もうひと伸びして並ばせずに逃げ切り1着。
近3走は4着、10着、11着と苦戦していますが、距離短縮で挑む根岸ステークスと同じダ1400mでの勝利実績もあります。
距離短縮で大きな変り身を見せてくる可能性は十分にあると思われます。
【オマツリオトコ】距離適性懸念なし
父ヴィットリオドーロ。母マツリバヤシ。母の父スマートボーイ。
重賞で1勝・2着2回・3着1回の実績がある実力馬です。
前走神奈川記念(川崎ダ1600m)5着から距離短縮で根岸ステークスに参戦。ダ1400mで2勝を挙げており、距離適性に懸念はなさそうです。
35秒台の末脚も使え、差し追込が好成績の根岸ステークスでも好勝負は十分可能だと思われます。
【フルム】コース適性高い
父シニスターミニスター。母サンタテレサ。母の父ドリームジャーニー。
前走のコールドムーンS(OP・中京ダ1400m)は、4コーナー9番手から力強い末脚で差し切って1着、オープンで勝利。JRAでダート1400mが開催されるのは、東京、中京、京都、阪神の4つの競馬場ですが、スタートからゴールまで全てダートコースを1400m走り切るのは東京ダ1400mだけです。
昨年、スタートからゴールまで全てダートコースのBSイレブン賞(3勝クラス・東京ダ1400m)を勝っています。
東京ダ1400mへのコース適性高く、1発激走する可能性がありそうです。
【ヘリオス】一昨年2着
父オルフェーヴル。母アンジュシュエット。母の父フレンチデピュティ。
前々走ペルセウスS(OP・東京ダ1400m)は、先手をとってスムーズに逃げ、直線に入っても先頭、後続をアタマ差で凌いで逃げ切り1着。
一昨年根岸S(G3・東京ダ1400m)で2着の実績があり、東京ダ1400mコースへの適性は高く、根岸ステークスでも好走が期待できます。
前走の武蔵野S(G3・東京ダ1600m)は距離が長すぎたことが、敗因の1つ、距離短縮はプラスになることが推測されます。
【ベルダーイメル】重馬場、稍重なら
父オルフェーヴル。母ルリニガナ。母の父スニッツェル。
昨年のグリーンチャンネルC(L・東京ダ1600m)は、雨の影響で脚抜きの良い重馬場、60キロを背負っての2着は評価できます。
ダートの重馬場、稍重で、2勝・2着1回・3着1回。
力のいる良馬場ではなく、根岸ステークスが重馬場、稍重なら上位進出も十分可能であることが推測されます。
【根岸ステークス2024予想】血統馬5選情報
【エンペラーワケア】ストームキャット系が活躍
父ロードカナロア。母カラズマッチポイント。母の父Curlin。
サンライズラポール(JRA4勝)、アスクオンディープ(JRA2勝)の半弟で、米国G1アルシバイアディーズS(ダ8.5F)の勝ち馬ダンシングラグズの近親です。
3代母のJewel Princessは米国G1のBCディスタフ(ダ9F)、サンタマルガリータH(ダ9F)、ヴァニティH(ダ9F)、サンタマリアH(8.5F)に勝った北米古牝馬チャンピオンです。
そこにロードカナロアが配合されて、母の高いダート適性に、父のスピードの持続力が高められています。
根岸ステークスは、ストームキャット系が活躍しています。
エンペラーワケアはStorm Cat 25.00% 3×3のインブリードがあり、根岸ステークスへの血統的適性が高められています。
【サンライズフレイム】ドレフォン×アフリートで短距離ダート
父ドレフォン。母マストバイアイテム。母の父アフリート。
父ドレフォンは、BCスプリント(ダ6.0F)、フォアゴーS(ダ7.0F)、キングズビショップS(ダ7.0F)の米国、北米短距離G1を3勝、種牡馬としては、皐月賞馬ジオグリフを輩出しています。
母マストバイアイテムはJRA3勝で、繁殖牝馬としても優秀で、JRAに出走した産駒4頭全てオープンまで上がっています。
ドレフォン×アフリートで短距離ダート血統。
揉まれ弱い難点はありますが、砂をかぶらない外枠なら好勝負できそうです。
【アームズレイン】母系は短距離色強い
父コパノリッキー。母アームズトウショウ。母の父コロナドズクエスト。
トウショウトリガー(JRA6勝)、やトウショウガナー(7勝)、クリダーム(JRA1勝)の近親。
母アームズトウショウはJRA2勝。
母母マザートウショウはクイーンC、東京3歳牝馬S、函館3歳Sの重賞3勝。
3代母のエイティトウショウは中山記念連覇しています。
父コパノリッキーはダートG1を11勝したゴールドアリュールの代表産駒、父系はまさにダート血統です。
母系は短距離色が強い血統なので1400mは若干長い可能性もあります。
【アルファマム】1400mがベストの血統配合
父マジェスティックウォリアー。母ダイオプサイド。母の父フジキセキ。
父マジェスティックウォリアーは米国G1ホープフルS(ダ7.0F)の優勝馬、種牡馬としては、ベストウォーリアなど2頭のG1馬を輩出しています。
母母ミリオンベルは短距離ダートで7勝。
その半兄アンフィトリオンは芝中距離6勝。
父マジェスティックウォリアー×母の父フジキセキで1400mがベストの血統配合です。
【パライバトルマリン】1400m距離は少し短い
父Malibu Moon。母Private Jet。母の父Smart Strike。
父Malibu Moonは、G1勝ちはありませんが、種牡馬として15頭のG1馬を輩出しています。
パライバトルマリンはA.P. Indy系で、稍重、重馬場の脚抜きの良い馬場で高い先行力を発揮できる血統です。
1400m距離は少し短いかもしれませんが、本番フェブラリーステークスへの適性が高い血統です。