京都記念コース解説(京都芝2200m右外回りコース)
先週からCコースを使用しています。
柵の移動に伴い、大きく傷んだ箇所は概ねカバーされましたが、向正面から内外回り3コーナーから4コーナーの内側および正面直線にカバーしきれない傷みがあります。
京都外回りCコースの一周距離は1,932.4m、幅員は18～32m、直線距離は398.7m、高低差は4.3mです。
京都外回りコースの最大の特徴である3コーナーの坂をどう走るかが勝負の重要なポイントになります。
坂の高低差は4.3m。
向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下るコース形態です。
正に3コーナー付近に小高い丘があるイメージです。
3コーナーの下りでスピードをアップしながら直線に向かうために、3コーナーの下り坂まで折り合いをつけてスタミナを温存できるかが京都芝2200m外回りコースを克服できる必要十分条件になります。
その結果ラスト800mからのスタミナ比べ勝負になりやすいのが京都記念（京都芝2200m外回りコース）の特徴です。
そのため、後半長く脚を使い続けることができるスタミナとスピードの持続力の真価が問われます。
京都外回りでは直線が平坦な403mで、末脚の強襲が決まりやすくスピードの持続力に加えて直線での末脚力も求められます。
京都芝2200m外回りコースは独自コース適性が問われます。
過去京都芝2200m外回りコースで好走実績がありながら近走凡走している人気薄の馬が穴をあけることも想定しておいた方が良さそうです。
脚質は4コーナーで5番手以内つける先行力、または先行力がなくても4コーナーまでに5番手以内で先行でき、早めに仕掛けるロングスパートできる馬の好走率が高くなっています。
【京都記念2024予想】データ分析と傾向
京都記念過去10年人気別成績
1番人気【3.1.2.4】
2番人気【0.2.2.6】
3番人気【2.3.1.4】
4番人気【1.1.3.5】
5番人気【0.1.0.9】
6番人気【3.1.2.4】
7～9番人気【0.1.0.29】
10番人気以下【1.0.0.25】
1番人気が3勝。
6番人気が3勝。
2022年には12番人気アフリカンゴールドが勝利するなど波乱も見られます。
近年はドバイへの前哨戦の意味合いが強く、有力馬の叩きレースになっています。
京都記念過去10年前走別成績
前走G1組【5.4.6.21】
前走G2組【2.2.3.37】
前走G3組【1.3.0.16】
前走重賞以外組【0.0.0.12】
前走重賞以外から参戦した馬は馬券対象となっていません。
前走G1組は単勝、複勝回収率ともに100%超えています。
京都記念過去10年前走斤量別成績
56キロ【4.4.4.56】
57キロ【1.1.1.11】
58キロ【2.1.0.21】
斤量56キロ以上が狙い目。
57キロは複勝回収率は100%超え。
58キロは単勝、複勝回収率とも100%を超え。
京都記念過去10年前走年齢別成績
4歳馬【4.6.3.18】
5歳馬【4.0.4.17】
回収率の面では6歳馬、7歳馬がいずれも単勝回収率100%超え｡
衰えのない高齢馬は押さえておきたい｡
京都記念データ分析まとめ
意外と荒れるレース
前走G1組は単勝、複勝回収率ともに100%を超え
重い斤量で人気が下がる実績馬はおさえておきたい
6歳馬、7歳馬単勝回収率100%超え
【京都記念2024予想】本命馬候補5選情報
【ベラジオオペラ】抜かせない勝負根性
父ロードカナロア。母エアルーティーン。母の父ハービンジャー。
新馬戦、セントポーリア賞と連勝で挑んだ前走のスプリングSは重馬場でタフな競馬となりましたが、 中団に抑えて追走、4コーナーで外を回って直線へ、追われてスムーズに伸び、内のホウオウビスケッツを交わし力強く抜け出して優勝。
皐月賞は、外枠15番から先行しましたが、緩みのないペースで進んだこともあり、直線は伸びを欠き道悪も影響して9着でした、先行策が裏目にでたことが敗因の1つです。
日本ダービーは、馬体重が20キロ増えて、ダービー以来の実戦で成長分、大きくパワーアップしていました。
控えて中団追走から、4コーナーで外を回って上がっていき、直線でも外から伸び、ハナ差で競り勝ちました。
抜かせない勝負根性があり、接戦になれば本領発揮。
【ルージュエヴァイユ】凱旋門賞馬デインドリームの牝系
父ジャスタウェイ。母ナッシングバットドリームズ。母の父Frankel。
昨年のエプソムCはこれまでにない好位2番手の積極的な競馬で2着。
府中牝馬Sはスタート直後、両サイドの馬に挟まれる不利があり、勝った馬が楽なペースで逃げる展開になってしまい、それを後方から大外一気の追い込みで2着に入線した走りは高く評価できます。
前走のエリザベス女王杯は、2番枠から7番手中団のインコースを追走、直線やや外へ出された34秒3の末脚で2着まで順位を上げました。
末脚は確かで直線が長い京都外回りコースは合いそうです。
祖母は凱旋門賞馬デインドリーム、母の父は怪物フランケルという超良血馬で期待せずにはいられません。
【プラダリア】2200ｍ距離適性高い
父ディープインパクト。母シャッセロール。母の父クロフネ。
昨年の日経新春杯は、4コーナー10番手から外へ出され、直線は大外を追い上げて34秒8のメンバー中最速上がりの末脚で3着まで追い上げました。
京都記念は、中団追走から後半、早目に進出していき、直線、ドウデュースに抜け出されながらも3着に踏ん張りました。
目黒記念は、直線の脚色はもうひとつで5着。
宝塚記念は16番人気ながら6着に善戦しました。
京都大賞典は、先行馬を見ながら5番手の好位、近走よりは前目で追走、直線追い比べで抜け出し1着。
有馬記念は3番手で先行しましたが、直線で失速して14着でした。
2200ｍから2400ｍで、3勝・3着2回の実績から京都2200ｍへの距離適性は高いことが推測されます。
【マテンロウレオ】昨年京都記念2着
父ハーツクライ。母サラトガヴィーナス。母の父ブライアンズタイム。
昨年の京都記念は、最内枠から5番手に控えて追走、勝負所で先に動く馬がいて、いったんポジションを下げましが、直線馬郡の間を割って伸びて、ゴール寸前にプラダリアを交わし、勝ち馬ドウデュースとは差がありましたが2着に健闘しました。
大阪杯4着、天皇賞(春)5着とG1で入線して実力を示しました。
長距離輸送のない競馬場（阪神、中京、京都）のレースは【3.2.0.3】に好走、昨年京都記念2着は、中山金杯5着からの巻き返しでした。
昨年と同じローテーション、長距離輸送がない条件なら好勝負必至です。
【ブレイヴロッカー】2連勝中
父ドゥラメンテ。母シティイメージ。母の父Elusive City。
鳴滝特別は、道中は控えて後ろ目の10番手でじっくり構えて追走、直線外から追い込み、スピードよりもパワーが要求された上がりがかかりやすい馬場で34秒8の末脚で差し切って1着。
オリオンステークスは、控えて後方9番手のインコースを追走から、勝負所で上がっていき、直線に入ったあたりで外へ出されて、ゴール前クビ差交わして1着。2連勝した上がり馬。
前走重賞以外組の成績は過去10年【0.0.0.12】で、1度も馬券に絡んでいないことが懸念されます。
【京都記念2024予想】穴馬候補5選情報
【アフリカンゴールド】一昨年の覇者
父ステイゴールド。母ブリクセン。母の父Gone West。
一昨年の阪神開催だった京都記念を12番人気で、まんまと逃げ切って優勝。
京都記念優勝後は凡走が続いていますが、ペースを落として、マイペースで運ぶことができれば波乱の可能性もあると思われます。
高齢馬でも侮れない存在です。
【ラヴェル】距離延長で一変
父キタサンブラック。母サンブルエミューズ。母の父ダイワメジャー。
一昨年のアルテミスステークスでは、スタートで遅れて後方を追走していましたが、直線に入ってモタつくことなく上がっていき、抜け出して先頭に立ち、リバティアイランドに並ばせず重賞初制覇、長い直線の競馬で地力を見せました。
昨年のオークスは、最内枠から先行馬を見ながら3番手のインコース追走から直線で先頭に立ちましたが、リバティアイランドに抜け出され、ハーパー、ドゥーラにも交わされて4着。
ただ距離延長で変わり身を見せました。一瞬の瞬発力があり、直線が長い京都外回り、距離延長で一変の可能性があります。
【バビット】芝→ダ→芝→注意
父ナカヤマフェスタ。母アートリョウコ。母の父タイキシャトル。
3歳時に、ラジオNIKKEI賞、セントライト記念で重賞2勝、以降の10レースは凡走が続いていますが、本来は潜在能力が非常に高い馬です。
前走東海ステークスでダートを使われての一変する可能性もあると思われます。
芝→ダ→芝のローテーションで一変激走することがあるので、このパターンで参戦する馬は、おさえておいてもいいかもしれません。
【シュヴァリエローズ】厳しい戦い
父ディープインパクト。母ヴィアンローズ。母の父ヴィアンローズ。
これまで重賞での3着以内はなく、オープン勝利もありません。
別定戦で斤量57キロでは厳しい戦いになりそうです。
出遅れた時に、上がり3F33秒台の末脚を使っています。
開き直って、後方待機からの直線末脚勝負に持ち込めれば、馬券に絡む可能性もあると思われます。
【プラチナトレジャー】距離延長が微妙
父キングカメハメハ。母ホワイトエレガンス。母の父クロフネ。
前走甲斐路ステークスは、中団に控えて追走、直線で上がっていき、伸びて抜け出し、猛追してきたワイドエンペラーに抜かせず1着。
200mの距離延長が微妙。
【京都記念2024予想】血統馬5選情報
【ルージュエヴァイユ】2代母凱旋門賞馬
父ジャスタウェイ。母ナッシングバットドリームズ。母の父Frankel。
父ジャスタウェイは天皇賞秋優勝、ジャパンカップ2着。
その父ハーツクライ産駒には、2014年オークスを勝ったヌーヴォレコルト、日本ダービー3着のヴェロックスがいます。
母ナッシングバットドリームズの父は名馬フランケルで、2代母のDanedreamは凱旋門賞などG1を5勝した世界的な名牝馬です。
前走エリザベス女王杯は、直線で荒れたインから力強く伸びて2着、血統的にもタフな馬場はプラスで、京都外回りコース向きの血統です。
【プラダリア】荒れ馬場はプラス
父ディープインパクト。母シャッセロール。母の父クロフネ。
同じ牝系に、ノーヴァレンダ(ダイオライト記念1着)、ブランシェクール(JRA4勝)、ボンセルヴィーソ(JRA4勝)などがいます。
ラディウス(JRA3勝)の近親。
2代母のリトルオードリーは現フィリーズレビュー(G2)の勝ち馬です。ディープインパクト×グルームダンサーはスマートレイアー(京都大賞典など重賞4勝)などと同じです。
ディープインパクト×クロフネはレイパパレ(大阪杯)やステファノス(大阪杯2着・天皇賞秋2着)などと同じ血統配合です。
京都大賞典は、荒れたインから力強い末脚で差してきており、時計のかかる馬場が合っています。
今の京都の荒れ馬場はプラスになると思われます。
【マテンロウレオ】母がRoberto系×Danzig系
父ハーツクライ。母サラトガヴィーナス。母の父ブライアンズタイム。
半兄にサウスビクトル(JRA4勝)、全兄インスピレーション(JRA3勝)がいます。
3代母Lady’s SecretはBCディスタフなどG1を11勝した名牝馬です。
ハーツクライ×ブライアンズタイムはタイムフライヤー(ホープフルS)やマジックタイム(ダービー卿チャレンジ)と同じ組み合わせです。
母がRoberto系×Danzig系のパワータイプで、今の京都の荒れ馬場は合いそうですが、京都外よりは阪神内に向いたタイプです。
【バビット】スタミナ血統
父ナカヤマフェスタ。母アートリョウコ。母の父タイキシャトル。
父ナカヤマフェスタは宝塚記念を勝ち、凱旋門賞でもアタマ差2着と大健闘した馬です。
凱旋門賞はスタートから3コーナーまでに約10mの坂超えがある世界有数のタフなコースです。
父系はオルフェーヴル、ゴールドシップが菊花賞を優勝、レインボーライン、エタリオウは2着と、スタミナ血統です。バビットは父タイキシャトルの影響を強く受けて、やや胴が短くピッチ走法で走ることから、内回り、小回りコースがベストになると思われますが、京都記念がタフな馬場になれば上位進出も可能な血統です。
【ラヴェル】スタミナ消耗戦
父キタサンブラック。母サンブルエミューズ。母の父ダイワメジャー。
ナミュール(チューリップ賞1着・阪神ジュベナイルフィリーズ4着)やヴェスターヴァル(JRA3勝)の半妹で、マルシュロレーヌ(G1・BCディスタフ1着)やバーデンヴァイラー(マーキュリーC・1着)の近親。
2代母のキョウエイマーチは桜花賞馬。
父キタサンブラックは初年度産駒からイクイノックスやガイアフォースを輩出している大種牡馬です。
父、母の父がサンデーサイレンス系で、サンデーサイレンス25.00%・3×3のクロス、上がりのかかるスタミナ消耗戦で高いポテンシャルを発揮できる血統配合です。
