フェブラリーステークスコース解説(東京ダ1600m)
フェブラリーステークスが開催される東京競馬場ダートコースの1周距離は1,899mフェブラリーステークスが開催される東京競馬場ダートコースの1周距離は1,899m、幅員は25m、直線距離は501.6m、高低差は3.4mです。
東京競馬場ダート1600m左回りコースは、バックストレッチとホームストレッチに2つの坂があるのは芝コースと同じです。
ゴール前の直線の上り坂の高低差は2.4mで、芝コースより急な上り坂になっています。東京競馬場ダート1600m左回りコースは、非常にタフでハードなコース形状になっています。
芝部分からの発走というのが、フェブラリーステークス(東京競馬場ダート1600m左回りコース)の大きな特徴です。
スタートから向正面のダートに合流するまでの距離は約150mです。スムーズに流れにのれる芝適性能力が必要になります。
芝部分で各馬が一斉に加速してダートに進入するので、フェブラリーステークスで出遅れると巻き返しは難しくなります。
良いスタートが出来ることがフェブラリーステークスを勝つためには必須条件になります。
最初の3コーナーまでの距離は、ゴール前の直線距離501.6mよりも長い640mあることからテンから速くなりやすく、前半600mの方が後半600mよりも速くなる非常に厳しいレース展開になる傾向があります。
4コーナーを回ると直線入り口から半ばまで高低差2.4mの上り坂が続き、上り切ってからゴールまでの約200mはほぼ平坦です。
速い流れを追走しつつ501.6mの長い直線での激しい追い比べに対応できる瞬発力が要求されます。
前半のハイペースを入れ込まず好位で折り合い、直線まで脚を温存できるかが大きなポイントになります。
平均的に速い流れになるのでスピードは必須ですが、短距離タイプでは押し切りが難しいコースです。
スタートから約150mが芝コースで、外枠の方が芝を走る距離が長くなり東京競馬場ダート1600mは外枠の方が有利になる傾向があります。
2014年コパノリッキーが16番人気で優勝した馬番は13番、2020年ケイティブレイブが16番人気で2着した馬番は15番、2012年に7番人気で優勝したテスタマッタの馬番は16番でした。
外寄りの馬番となった馬の評価をあげても良さそうです。
逃げ切るのは難しく、先行馬の成績が優秀で好位から抜け出せるスピードの持続力がある競走馬の好走率が高くなっています。
当日の馬場が、軽い馬場か重い馬場かでレース展開が大きく変わるためフェブラリーステークス当日の馬場状態のチェックは重要です。
フェブラリーステークス(東京競馬場ダート1600m左回りコース)は、短距離馬には、501.6mの長い直線でスピードを持続力が求められる非常にタフなコースになり、中距離馬には、前半からのハイペースの流れについていくスピード能力が求められます。
パワーだけで押し切るのは難しく勝ち時計も速くなり、東京コースならではの瞬発力も要求されます。
【フェブラリーステークス2024予想】データ分析と傾向
フェブラリーステークス過去10年騎手別成績
ルメール騎手【2.2.0.4】
武豊騎手【2.0.0.8】
M.デムーロ騎手【2.0.0.5】
内田博幸騎手【1.1.0.5】
戸崎圭太騎手【0.1.1.6】
川田騎手【0.1.0.2】
横山典騎手【0.0.1.6】
幸騎手【0.1.0.3】
ルメール騎手、武豊騎手、M.デムーロ騎手が2勝ずつをマーク。
ルメールは連対率50%と結果を出しています。
関西騎手が3着以内19回と優勢です。
フェブラリーステークス過去10年人気別成績
1番人気【5.2.2.1】
2番人気【3.2.0.5】
2番人気【0.1.2.7】
5番人気【0.3.0.7】
16番人気【1.1.0.7】
1番人気が5勝、3着以内 9回で信頼度高い。
1番人気、2番人気で8勝。
2014年16番人気のコパノリッキーが優勝。
フェブラリーステークス過去10年前走別成績
前走根岸S【4.2.3.49】
前走チャンピオンズC【3.3.3.9】
前走東海S【2.1.1.16】
前走東京大賞典【0.1.2.13】
前走マイルCS南部杯【0.0.0.3】
3着以内馬30頭中26頭が前走根岸S、 チャンピオンズC、 東海S。
優勝馬4頭は根岸S組。
前走チャンピオンズC組は複勝率は50%。
前走右回り組は【1.1.3.34】。
前走芝レース組は全滅。
フェブラリーステークス過去10年勝ち馬のの共通点
2連勝以上をしている (10頭すべて)
馬体重490キロ以上 (10頭中2頭)
前走先行・中団 ( 10頭中8頭)
4歳馬5歳馬 (10頭中8頭)
前走1着 (10頭中6頭)
フェブラリーステークス過去10年単勝ポイント
①4歳、5歳
②非サンデーサイレンス系の産駒
③ノーザンファーム生産馬ではない
④ダート戦で0.4秒以上の差をつけて勝利している
⑤3歳時に地方交流を含むダート重賞での勝利経験がある
⑥ 1年以内に地方交流含むダート重賞で勝利実績がある
⑦東京競馬場のダート1400mから1600mで勝利経験があるか、 重賞で3着内がある
⑧前走がチャンピオンズC、 東海S 根岸Sで1着
⑨当日の馬体重が500キロ以上
⑩1番人気、2番人気
フェブラリーステークスデータ分析まとめ
1番人気の馬券外は1度だけ
チャンピオンズC、 東海S 根岸Sで好走馬の大半を占める
前年好走馬やユニコーンS、 武蔵野Sの実績をチェック
前年に古馬G1を経験した4歳馬が狙い目
【フェブラリーステークス2024予想】本命馬候補5選情報
【キングズソード】直線末脚勝負なら
父シニスターミニスター。母キングスベリー。母の父キングヘイロー。
ダート1700mは3戦2勝のキングズソードが、自身初のマイル戦でJRA・GI制覇に挑みます。
前々走のJBCクラシック競走は、3番手先行から2着馬に4馬身の大差で圧勝してG1制覇しました。
前走の東京大賞典は展開も不向きで5着に敗退。
今回の最大のポイント距離です。マイルは未経験の一方、1700mは3戦2勝とマイルへの適性を秘めています。
昨年3連勝でG1制覇を成し遂げ、馬体は充実期を迎えています。
直線での切れ味は一級品です。
東京の長い直線で末脚を直線で存分に発揮してくることが容易に推測されます。
はじめてのマイルでも直線末脚勝負なら好勝負は必至です。
フェブラリーステークスで注目されます。
【ドゥラエレーデ】ワンターンに対応できるか
父ドゥラメンテ。母マルケッサ。母の父オルフェーヴル。
芝G1のホープフルS勝ち馬ですが、ここ2走はダートG1で連続3着、先行力ありマイルにも適応できそうです。
昨年芝からダートへ路線を変更、ダート界の一線級が集うチャンピオンズC、東京大賞典ダートのGIで2戦連続して3着に好走しました。
チャンピオンズCは、相手が相当に強力だったなか、レモンポップから0秒3差の3着。東京大賞典競走は、ウシュバテソーロから0秒2差の3着。
ダートG1連続3着の実績からダートG1制覇も狙える実力馬です。
課題は東京のマイルで、これまで走ってきたのはコーナーが4回の周回コースです、コーナーが2回のワンターンに対応できるかが1番のポイントです。
その反面ワンターンさえこなせばフェブラリーステークス制覇の可能性も見えてきます。
【オメガギネス】叩き2走目なら
父ロゴタイプ。母スタートアップ。母の父ハービンジャー。
昨年のレパードSは、4番手のインコースを追走から勝負所で内から進出し、直線上位争いに加わりましたがクビ差で2着に惜敗も休み明けで好走、力を見せました。
東京ダ1600mであった前々走グリーンチャンネルCは、内の先行馬を見ながら3番手を進み、直線、内の2頭に並んでいき、抜け出すと差を3馬身半広げて1着。
距離短縮、脚抜きの良い馬場に対応して強い勝ちっぷりでした。
前走の東海Sは、好位の2番手を進み、早目に押し上げましたが届かず、1馬身差の2着。これまで5戦3勝・2着2回。
2着だった2戦はいずれも休養明けでした。
東海Sを使われての叩き2走目なら、東京ダ1600mへの適性も高く、重賞未勝利でもフェブラリーステークスで勝ち負けする可能性は十分にあります。
【レッドルゼル】昨年2着
父ロードカナロア。母フレンチノワール。母の父フレンチデピュティ。
レッドルゼルは4度目のフェブラリーステークス挑戦です。
過去3回は4着、6着、2着。特に昨年は、後方から上がり最速35秒7の末脚で2着まで追い上げました。
年が明けて8歳となりましたが、馬はまだまだ若々しく、今年も末脚爆発です。
マイルの距離に少し長い印象がありますが、年を重ねて少しずぶくなっているので、今ならマイルはちょうどいいかもしれません。
【イグナイター】フェブラリーステークス→ドバイ
父エスポワールシチー。母ビアンコ。母の父ウォーニング。
昨年JBCスプリントで兵庫勢初のG1制覇を果たしたイグナイターが、さらなる高みのフェブラリーステークスに挑戦してからドバイへ向かうプランです。
JBCスプリントのように、2~3番手から競馬ができればフェブラリーステークスでもチャンスはあります。
ドバイへの叩きレースではなく陣営は勝ちを本気で狙っています。
フェブラリーステークスを勝ってドバイへの弾みにしたいとこです。
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【シャンパンカラー】ダート戦初めて
父ドゥラメンテ。母メモリアルライフ。母の父Reckless Abandon。
ダート戦はデビュー以来、初めてです。
NHKマイルカップは、スタートで遅れ、道中は後ろ目の12番手から、直線外目から伸び、内のダノンタッチダウンを交わして先頭に立ち、外からウンブライルが迫ってきましたが、アタマ差で凌いで1着。
安田記念は、NHKマイルカップの疲れが抜けきれず14着に敗退。
目標の海外挑戦にも弾みをつけるべくダート一線級が相手のフェブラリーステークスで結果を残したいところです。
【ウィルソンテソーロ】東京ダートマイル2連勝
父キタサンブラック。母チェストケローズ。母の父Uncle Mo。
中央のチャンピオンズカップ、地方の東京大賞典で2着の地力は、すでにダートトップ級です。
前々走のチャンピオンズカップでは、後方13番手から猛然と追い込むも、逃げたレモンポップに1馬身差まで迫り2着。
前走の東京大賞典では積極果敢な逃げの手に打ち、同じ冠名のウシュバテソロから半馬身差の2着に食い下がりました。
東京ダートマイルは3歳時2連勝した印象のいい舞台で、コース適性に懸念なく好走が期待できそうです。
【ミックファイア】軽い中央砂大歓迎
父シニスターミニスター。母マリアージュ。母の父ブライアンズタイム。
無敗の南関東3冠馬が府中のダートマイルで巻き返すか注目されます。
デビュー7連勝で臨んだ前走の東京大賞典は、古馬の壁を越えられず8着。
ただ、力 を出し 切 って敗れたわけではなく、走破タイムは、快勝したジャパンダートダービより5秒も遅2分9秒7。
スタートの出遅れもありましたが、入れ替わったオーストラリア産の砂も合わなかったと思われます。
ダービーグランプリの盛岡より輸送距離が短いのも好材料。
距離も2000mよりは1600mが良く、軽い中央のダートが合っています。軽い中央砂は大歓迎です。
【セキフウ】速い時計の末脚比べなら
父ヘニーヒューズ。母シヤボナ。母の父Kingmambo。
フェブラリーステークス2年連続出走のセキフウが一発を狙います。
昨年はフェブラリーステークスがJRA・G1初挑戦で、結果は11着、高い壁に阻まれました。
しかし、その経験を糧に、昨夏のエルムSでは豪快な差し切りを決めて重賞2勝目を挙げました。
東京ダ1600mは一昨年ユニコンSで2着の実績があります。
昨夏のエルムSは上がり最速で鮮やかな差し切り。
速い時計の末脚比べなら台頭余地ありで、かみ合えば大駆けがあっても驚けません。
【ドンフランキー】超大型
父ダイワメジャー。母ウィーミスフランキー。母の父Sunriver。
1月30日計測の馬体重が、610キロという超大型(前走時588キロ)。
前走の東京盃制覇後は左橈骨遠位端骨折が判明し、3カ月の休養を要しましたが、元気な姿で帰ってきました。
これまで地方を含め、ダートの短距離で重賞2勝とダート界トップレベルのスピードを見せてきました。
距離延長、初めての東京コースなどが鍵となりますが、直線の長い中京で勝っていますし、左回りも問題なく、ワンターンのコース形態も合っています。
ダート11戦7勝、2着2回。
距離延長は鍵ですが、超大型馬が繰り出すスピードはG1級です。
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【ウィルソンテソーロ】母から北米血統のスピードとパワー
父キタサンブラック。母チェストケローズ。母の父Uncle Mo。
同じ2代母をもつThe Chosen Vronは、ビングクロスビーS(G1)、アファームドS(G3)、ラサロバレラS(G3)を優勝しています。
母の父Uncle Moは、グレイソヴリン系でBCジュベナイルの勝ち馬です。父キタサンブラックは年度代表馬でイクイノックスやソールオリエンスを出して種牡馬としても大成功をおさめています。
血統的なダート適性は重要でアメリカ系統が好成績を残しているのがフェブラリーステークスです。
母から北米血統のスピードとパワーを、父からスタミナを受け継いでいるウィルソンテソーロの血統は、フェブラリーステークス向きの血統です。
【キングズソード】高速決着適性高い血統
父シニスターミニスター。母キングスベリー。母の父キングヘイロー。
プロキオンS(G3)を勝ったキングズガードの全弟。
母キングスベリーは短距離で3勝。
父シニスターミニスターはテーオーケインズ、ミックファイア、ヤマニンアンプリメなどを輩出したダートのトップサイアーで、現役時代はブルーグラスS(米国G1・ダ9.0F)の勝ち馬です。
アメリカ系統が好成績を残しているフェブラリーステークスの血統的要件を満たしています。
これまでコーナー4つの中距離戦に実績を残してきたましが、東京ダート1600mならもっと持ち味を生かせる可能性があります。
高速決着だった2分5秒台のJBCクラシックを圧勝し、超スローペースだった2分7秒台の東京大賞典で5着に敗れたことから、中央競馬ダートG1の高速決着への適性が高いことを示しています。
【レッドルゼル】ストームキャットの血脈
父ロードカナロア。母フレンチノワール。母の父フレンチデピュティ。
JRA5勝のフィルムフランセの半弟で、JRA4勝のレッドヴァンクール、JRA4勝のテーオーマルクスの近親です。
母フレンチノワールは、佐賀記念(G3)を勝ったルールソヴァールなどと同じフレンチデピュティ×フジキセキの黄金配合でJRA4勝(全てダート)です。
フェブラリーステークス過去10年で4頭の勝ち馬がでているミスタープロスペクター系で血統的に適性は高いことが推測されます。
23年レモンポップ、22年21年はカフェファラオ、20年はモズアスコット、19年はインティと、ストームキャットの血を引く馬が5連勝中です。
レッドルゼルの父の母の父がStorm Catでフェブラリーステークスの血統的適性は高いことが推測されます。
【イグナイター】父エスポワールシチーダート王
父エスポワールシチー。母ビアンコ。母の父ウォーニング。
キョウエイハピネス(JRA4勝)の半弟。
近親にリッチモンドS(英G2・芝6F)のレヴェニューなどがいます。フリオーソ(G1・5勝)なども出ている牝系です。
父エスポワールシチーはゴールドアリュールの代表産駒でG1を9勝した名馬です。
JBCスプリントを勝利するなど勝ち星は全部1600m以下というマイラー寄りのスプリンター。
父エスポワールシチーが10年のフェブラリーS・1着など、東京ダートを得意にしていたことはプラス材料です。
フェブラリーステークス過去10年サンデーサイレンス系は1勝とあまり勝てていないことが懸念されます。
【ミックファイア】しなやかなストライド東京向き
父シニスターミニスター。母マリアージュ。母の父ブライアンズタイム。
父シニスターミニスターがフェブラリーSに良績の多いエーピーインデイ系で、産駒のインカンテーションが15年2着、16年3着に好走しています。
父シニスターミニスターはテーオーケインズ(チャンピオンズC)やキングズガード(プロキオンS)などを出すダートのトップサイアーです。
ジュアンマリエ(JRA2勝)の半弟で、母マリアージュはダ1600m~1700mのJRA4勝。
3代母オールアロングは凱旋門賞馬。
昨年の南関東の3冠馬。水分を含んだダートで特に強さを発揮して、1600mから2000mで7連勝。
しかし、古馬の一線級との初対決となった暮れの東京大賞典は8着に大敗しました。
しなやかなストライド東京向きで、体調が戻れば巻き返し可能な血統です。