【神戸新聞杯2021予想】コース解説(中京芝2200m)
2006年の阪神競馬場の馬場改修により阪神外回りコースが新設され、神戸新聞杯は2007年から阪神芝外回りコースの2400mで開催されています。
昨年に引き続き神戸新聞杯は、京都競馬場工事により中京競馬場芝2200mで開催されます。
中京競馬場芝Aコースの1周距離は1,705.9m、幅員は28~30m、直線距離は412.5m、高低差は3.5mです。
中京競馬場芝コースの1周距離は阪神競馬場や中山競馬場の内回りコースよりも長く、直線の長さは京都の外回りよりも長いコース形態です。
ローカル競馬は小回りコースのイメージが強いですが、中京競馬場はイメージ以上にサイズが大きい競馬場です。
4コーナーにあるポケットからのスタート。
正面スタンド前直線を走り、1コーナーまでの距離は約500mです。
スタート後約200mで約2.0mの上り坂、その後1から2コーナーのカーブは緩い上り坂で、向こう正面中間の残り1080m地点まで1mの緩い上り坂が続きます。
その後は緩やかな下り坂に入り3から4コーナーはスパイラルカーブで下り坂です。
スパイラルカーブとは、コーナーの入り口は緩やかで、コーナーの出口がきつい特殊な形をしたカーブです。
入り口は緩やかで、スピードを落とさずに進入でき、コーナーの出口は小回りで、スピードにのって進入してきた馬は外へふくらみ、直線はばらけるのでインからの強襲も可能になります。
直線はゴール手前の340m地点から240m地点にかけて高低差2.0m、勾配率2.0%の急坂が待ち受けスタートからゴールまで、神戸新聞杯では、この急坂を2回超えることになるため、スタミナと持久力が要求されるタフなコースです。
中京芝2200mで開催された過去3年、種牡馬別成績はエピファネイア産駒が勝率27.8%、複勝率44.4%。
好走枠は中枠が勝率7.6%、複勝率25.3%。
好走脚質は逃げが勝率16.0%、複勝率37.0%となっています。
【神戸新聞杯2021予想】過去10年データ分析と傾向
神戸新聞杯は、昨年に続き中京芝2200mで開催されますが、コースを問わず神戸新聞杯過去10年を対象に分析します。
神戸新聞杯過去10年人気別成績
1番人気は8勝2着1回で勝率80%、連対率90%。
2番人気は1勝2着3回・3着2回で複勝率60%。
3番人気は1勝2着2回・3着3回で複勝率60%。
6~9番人気は0勝2着4回・3着3回で複勝率17.9%。
10番人気以下は0勝2着0回・3着回で複勝率2%。
神戸新聞杯は過去10年上位人気組が安泰です。
神戸新聞杯過去10年キャリア別成績
4戦以下は0勝2着0回・3着3回で複勝率37.5%。
5戦は4勝2着1回・3着3回で複勝率50%。
6・7戦は4勝2着7回・3着4回で複勝率27.3%。
8・9戦は2勝2着2回・3着0回で複勝率11.1%。
10戦以上は複勝率0%。
キャリア5戦以下の馬に注目です。
神戸新聞杯過去10年前走レース別成績
日本ダービー組が9勝2着6回・3着2回で複勝率37.8%。
日本ダービー5着以内なら9勝2着5回・3着0回で連対率77.8%。
日本ダービー6着以下は0勝2着1回・3着2回で連対率11.5%。
ダービーで掲示板を確保した実績がある馬が神戸新聞杯では中心になる傾向があります。
【神戸新聞杯2021予想】本命馬情報
【②ワンダフルタウン】爪の不安解消
父ルーラーシップ。母シーオブラブ。母の父ディープインパクト。
デビューから4戦連続最速末脚を繰り出した強烈な末脚の持ち主です。3走前のラジオN杯京都2歳S(G3・阪神芝2000m)は35秒0の最速上がりで抜け出し優勝。前走の青葉賞(G2・東京芝2400m)は、6番手追走から、長く良い脚を使い上がっていき、4コーナー5番手から直線で抜け出し優勝しました。日本ダービー(G1・東京芝2400m)は10着に敗退しました。夏場の休養の効果で、爪の不安が解消され乗り込み量も増えて、6本の追い切りを消化、筋力が強化されています。神戸新聞杯が平均ペース以下からの直線勝負なら、持ち前の瞬発力でまとめて差し切るシーンがあっても驚けません。
【③キングストンボーイ】33秒3の末脚
父ドゥラメンテ。母ダイワパッション。母の父フォーティナイナー。
半兄に皐月賞を制覇したエポカドーロがいます。2歳新馬(札幌芝1800m)1着、2戦目のサウジアラビアRC(東京芝1600m)は不良馬場で実力を出せず5着。前走ベゴニア賞(東京芝1600m)は中団5番手追走、直線外から1番人気のステラリアを交わし、クビ差で勝利しました。前走青葉賞(G2・東京芝2400m)は後方11番手で待機、勝負所で馬群の内から上がっていきましたが、ワンダフルタウンにハナ差で競り負けて2着。直線が長く急坂がある東京コースで33秒3の末脚を使えた実績があり、同じ左回りで直線が長く急坂がり中京コースで開催される神戸新聞杯でも強烈な末脚を発揮してくる可能性は高いと思われます。
【⑤ステラヴェローチェ】心肺機能強化
父バゴ。母オーマイベイビー。母の父ディープインパクト。
朝日杯フューチュリティS(G1・阪神芝1600m)2着。前々走の皐月賞(G1・中山芝2000m)は10番手のインコースを追走から、直線でも内を突いて上がっていき、2着馬タイトルホルダーとクビ差の3着。前走の日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、4コーナー12番手から、シャフリヤール、エフフォーリアと同じ33秒4の強烈な末脚を使い3着でした。2着1回・3着2回とG1では、複勝率100%と世代トップクラスの実力馬です。帰厩後は12本の追い切りを消化し、心肺機能がかなり強化され、休み明けでも神戸新聞杯で力を出せる状態まで気配も良化しています。
【⑦レッドジェネシス】強烈な末脚
父ディープインパクト。母リュズキナ。母の父StormCat。
ゆきやなぎ賞(1勝クラス・阪神芝2400m)は、雨の影響が残り時計の掛かる馬場。最後方11番手で待機、3コーナー手前から進出、直線でも余力があり4馬身差を広げて圧勝、距離延長で大きな変わり身を見せました。京都新聞杯(G2・中京芝2200m)は、開幕週で速い時計の出る馬場、8番手を追走から、直線35秒3のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出して優勝しました。日本ダービー(G1・東京芝2400m)は最後方から33秒7のいい脚を使いましたが差を詰められず11着でした。これまで8戦中5戦で上がり3Fをメンバー中最速上がりの末脚を使えていることから、直線距離が412.5mと長い中京コース(神戸新聞杯)での巻き返しが期待されます。
【⑩シャフリヤール】強烈な末脚と勝負根性
父ディープインパクト。母ドバイマジェスティ。母の父EssenceofDubai。
皐月賞と大阪杯を制覇したアルアインが全兄にいる良血馬です。前々走の毎日杯(G3・阪神芝1800m)を、1分43秒9というJRAレコードタイで優勝しました。前走の日本ダービー(G1・東京芝2400m)は、道中は皐月賞馬のエフフォーリアをマークして追走。4コーナー出口では馬群の中にいましたが、内を突いて上がっていきハナ差競り勝ちダービー馬になりました。毎日杯をJRAレコードタイで優勝した実力は本物でした。強烈な末脚と勝負根性で勝った日本ダービー以来、久々の競馬になりますが、ひと夏を越して胴も長くなり距離も問題ないと思われます。デビュー4戦目で日本ダービーを制覇した資質馬、菊花賞制覇に向けて神戸新聞杯は落とせない一戦です。
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【神戸新聞杯2021予想】穴馬情報
【①セファーラジエル】先行力
父キズナ。母ダークサファイア。母の父Out of Place。
白百合S(L・中京芝2000m)は、スタートで出遅れ後方7番手を追走、3コーナー手前から上がっていき、直線はマカオンドールに並んでいき抜け出して勝利しました。先行力がある馬で、大きく出遅れなければ前から行ける馬。中京芝2200mは逃げ、先行馬が有利になる傾向があり、先行力をいかせる競馬ができれば面白い存在になりそうです。夏場を越して一回り大きくなり神戸新聞杯を目標に乗り込み量は十分です。気性的に乗り難しいとこはありますが、スタミナがある馬なので距離延長はプラスになると思われます。
【④モンテディオ 】持久力勝負
父ジャスタウェイ。母ディオニージア。母の父Tejano Run。
ルスツ特別(1勝クラス・札幌芝2600m)は中団の7番手を折り合って追走、3コーナー手前から早めに仕掛けて上がっていき、1馬身半差をつけながらも余力十分で、古馬相手の長距離レースに勝利しました。決め手に欠けるところがあり2着、3着が多く瞬発力勝負では分が悪く、持久力勝負に持ち込めれば、神戸新聞杯での好走の可能性も十分にあると思われます。
【⑥シゲルソウサイ】休み明け2走目
父エピファネイア。母ヴァルホーリング。母の父Halling。
前々走の3歳以上1勝クラス(中京芝2000m)は道中控えて中団を、直線はしっかり伸びて抜け出し勝利、上がりのかかる展開で持ち前のスタミナを発揮できました。前走の赤倉特別(2勝クラス・新潟芝2000m)は12着に敗れましたが、休み明けの叩きレースと見て良さそうです。休み明け2走目で、神戸新聞杯は2.3着の菊花賞の優先出走権狙いの参戦と思われます。
【⑧イクスプロージョン】得意コース
父オルフェーヴル。母ファシネイション。母の父シンボリクリスエス。
デビュー6戦目で3歳未勝利(新潟芝2000m)を勝ちあがると、前々走の 春日井特別(1勝クラス・中京芝2000m)は、2番手で先行、直線先頭に立つと後続に抜かせず勝利、昇級戦でしたが実力がついていました。前走の阿賀野川特別(2勝クラス・新潟芝2200m)は、夏場の暑さがこたえて実力をだせず5着でした。中京コースは3戦して1勝2着1回・3着1回、得意コースにしているので、前走からコースが替わり、神戸新聞杯で変わり身を見せてくる可能性があります。
【神戸新聞杯2021予想】血統情報
【②ワンダフルタウン】成長力がある中距離血統
父ルーラーシップ。母シーオブラブ。母の父ディープインパクト。
父ルーラーシップはクイーンエリザベスC(G1)優勝、宝塚記念2着、天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念を3着した実績のある馬です。ルーラーシップ産駒は過去3年中京芝2200mで勝率は4位ですが9勝・2着8回・3着5回と勝ち数はディープインパクトに次ぐ2位です。ルーラーシップ×ディープインパクトはキセキと同じ配合。成長力がある中距離血統で神戸新聞杯への血統適性が高いと思われます。
【③キングストンボーイ】父産駒複勝率50%
父ドゥラメンテ。母ダイワパッション。母の父フォーティナイナー。
父ドゥラメンテは皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)を制覇。皐月賞のエポカドーロの半弟。母ダイワパッションはフィリーズレビュー(G2)、フェアリーS(G3)の勝ち馬。母の父フォーティナイナーは、米国ダートG1を4勝、種牡馬としては9頭のG1馬をだしています。ドゥラメンテ産駒は過去3年中京芝2200mで連対率25.0%、複勝率50.0%と優れた成績を挙げています。ドゥラメンテ産駒らしい大きなストライドで長い直線向きです。
【⑤ステラヴェローチェ】スタミナと成長力
父バゴ。母オーマイベイビー。母の父ディープインパクト。
近親に朝日杯FSを勝ったゴスホークケンがいます。父バゴは宝塚記念・秋華賞を優勝したクロノジェネシス、菊花賞を優勝したビッグウィークなど7頭の重賞勝ち馬をだしています。バゴの父Nashwanは、英ダービー、英2000ギニー、Kジョージ六世&QエリザベスS、エクリプスSS4つのG1を勝った名馬です。バゴ×ディープインパクトの配合はスタミナと成長力に富んでいます。ただバゴ産駒は過去3年中京芝2200mでの複勝率が0%のデータは気になります。
【⑦レッドジェネシス】パワーと持続力
父ディープインパクト。母リュズキナ。母の父StormCat。
ディープインパクト産駒は過去3年中京芝2200mで勝率は2位、13勝・2着10回・3着6回、勝率12.8%、連対率22.7%、複勝率28.7%です。ディープ×ストームキャットはキズナ、エイシンヒカリ、リアルスティール、ラヴズオンリーユー、ラキシス、サトノアラジンなどがでている黄金配合です。レッドジェネシスは、母母父がSadler’s Wellsなので欧州特有のパワーと持続力を伝えています。長い距離に対応できる血統です。
【⑩シャフリヤール】全兄アルアイン
父ディープインパクト。母ドバイマジェスティ。母の父EssenceofDubai。
全兄が皐月賞と大阪杯を制覇したアルアインです。母ドバイマジェスティは米国のG1・BCフィリーメアスプリント(1400m)の勝ち馬で、アメリカのチャンピオンスプリンター牝馬に選出された名牝馬です。母の父EssenceofDubaiがG1・UAE2000ギニー(ダ1600m)の勝ち馬で、日本ダービー優勝馬の母父にマイル重賞で活躍した馬が多くいるパターンがあてはまります。母方にA.P.Indyを持つディープインパクト産駒は、アルアインの他にグランアレグリアがいます。昨年の神戸新聞杯はディープインパクト産駒のコントレイルが制しています。
【神戸新聞杯2021枠順確定】
1-1 セファーラジエル(鮫島克駿)
2-2 ワンダフルタウン(和田竜二)
3-3 キングストンボーイ(C.ルメール)
4-4 モンテディオ(池添謙一)
5-5 ステラヴェローチェ(吉田隼人)
6-6 シゲルソウサイ(岩田康誠)
7-7 レッドジェネシス(藤岡康太)
7-8 イクスプロージョン(松山弘平)
8-9 テイエムタツマキ(富田暁)
8-10 シャフリヤール(福永祐一)
【神戸新聞杯2021予想オッズ】
人気順 | 馬名 | 予想オッズ |
1 | シャフリヤール | 1.3 |
2 | ステラヴェローチェ | 3.5 |
3 | キングストンボーイ | 10.3 |
4 | ワンダフルタウン | 12.6 |
5 | レッドジェネシス | 20.8 |
6 | イクスプロージョン | 59.6 |
7 | セファーラジエル | 62.4 |
8 | モンテディオ | 112 |
9 | シゲルソウサイ | 205.9 |
10 | テイエムタツマキ | 225 |