
クイーンステークスのコース解説(札幌競馬場芝1800m)
札幌競馬場は右回り、コースの起伏の高低差は0.7mで、ほぼ平坦です。
札幌競馬場には、二つの特徴があります。札幌競馬場の最大の特徴はコースが全体的に、円形に近い丸っこい設定になっていることです。
芝コースの全長は1640.9mと、ローカル6競馬場のなかでは新潟・中京に次ぐ大きさになっていますが、4コーナーからゴール板までの距離は266.1mと、JRA全10競馬場のなか直線は最も短い函館競馬場の262.1mと4mしか変わりません。
競馬場全体のサイズは決して小さくないのに、直線が短い理由は、コーナーの半径が大きく、緩やかで大きなカーブでコーナー部分の占める割合が多く全体的に丸っこいコースレイアウトになっているためです。
札幌芝コースはコーナー部分の占める割合が多く、4つのコーナーが緩やかで大きなカーブなので、馬群の外を回れば回るほど距離的なロスが大きくなります。
距離のロスが少ないインを通れる器用な馬が有利になります。
札幌競馬場の二つの特徴は芝が洋芝であるということです。
洋芝は野芝に比べて、寒い気候に強く、保水性が高いというメリットはありますが、耐久性は野芝に比べて劣ります。
札幌競馬場の芝コースは水はけが抜群に優れていますので、不良馬場になることは滅多にありません。
もともと洋芝は時計がかかる品種です。洋芝は耐久性に弱いので、開催が進むにつれて、ますます時計がかかる馬場になる傾向があります。
耐久性に乏しい洋芝なので週をかさねていくと馬場コンディションのいい外目を回る馬が活躍する傾向があります。
コーナーはスパイラルカーブ(コーナーの入口が緩やかで、コーナーの出口がきついカーブになっているカーブのことを言います。)になっておらず、直線も短いことから、後方一気の追い込み脚質の馬は届かないことが多く、反面丸っこいコースなので、コーナーが緩やかなこともあり、捲くりが決まることもあり、早めに仕掛けてくる追い込み脚質の馬はおさえておきたいところです。
ただし、コーナー部分が多い丸っこい形状をしてる札幌競馬場は、外々を回れば距離ロスがかなり大きくなります。
よって、内ラチの経済コースを走ることができる先行脚質の馬が断然に有利になります。
クイーンステークス2020データ分析
札幌競馬場開催へ変わって今年で21年目です。
クイーンステークスデータの過去10年、人気馬の成績は1番人気の馬が5勝、2番人気の馬が3勝、6~10番人気の馬が2勝と人気馬の信頼度は高くなっています。
人気薄の馬が穴をあけるパターンは、近走の凡走で人気を落としていて、過去の重賞で3着以内に入った実績がある馬です。
過去10年で6~10番人気の馬は2勝・2着5回・3着1回と10頭の馬が人気薄で馬券絡んでいます。
11番人気以下の馬は3着が1回だけです。
過度の人気薄の馬は見送った方が無難かもしれません。
クイーンステークスデータの過去10年、着順に関係なく前走がG1だった馬が7勝、G3だった馬が2勝で、格上挑戦の馬の勝率は低く、G1の厳しい流れを経験の有無は重要になります。
クイーンステークスの人気馬の信頼度は高く、高配当を狙うなら6~10番人気の馬を2着・3着で狙う馬券が有効になると思われます。
クイーンステークスの歴史
クイーンステークスは、1953年に3歳牝馬の重賞として東京競馬場の芝2000mで開催されました。
その後は開催場を東京競馬場、新潟競馬場、中山競馬場に転々と変えて実施されました。
2000年に札幌競馬場芝1800mへ舞台を移した以降は、開催場の変更はなくクイーンステークスが実施されて現在に至ります。