スワンステークス

【スワンステークス2026 データ分析】過去10年の傾向から危険な人気馬と勝ち馬の条件を徹底解説

2026年10月12日(月・祝)、京都競馬場・芝1400メートル(外回り)で第69回MBS賞スワンステークス(GII)が行われます。1着馬にはマイルチャンピオンシップへの優先出走権が与えられる、秋のマイル・短距離路線の重要な一戦です。2025年から開催時期が3週繰り上げられ、マイルチャンピオンシップとの間隔が空いたことで、有力馬の参戦が増えています。

スプリンターとマイラーが入り混じり、近年は伏兵の好走も目立つ難解なレースです。この記事では、過去10年のデータをもとに、コースの特徴、人気・年齢・前走・枠順・脚質・血統の傾向を分析し、「危険な人気馬の条件」と「勝ち馬の条件」を導き出します。

コース解説 京都芝1400メートル(外回り)

スワンステークス コース解説

京都芝1400メートル外回りは、向正面の2コーナー出口付近からスタートします。最初のコーナーとなる3コーナーまでは約500メートルと長い直線が続くため、序盤の位置取り争いは激しくなりにくく、枠順による有利不利は比較的小さいコースです。

最大の特徴は、3コーナーにある「淀の坂」です。外回りの坂は高低差が約4.3メートルあり、3コーナーで上ったあと、4コーナーにかけて一気に下ります。この下り坂で馬群が加速し、勢いをつけたまま最後の直線に入るため、短距離戦でありながら息の長い末脚が求められます。

最後の直線は外回りで約404メートル。平坦で長めの直線のため、先行馬が楽に押し切るのは難しく、中団から速い上がりを使える差し馬が台頭しやすいコース形態です。実際、スワンステークスは「以前は逃げ・先行が活躍していたが、近年は差しが中心」と言われています。

走破時計は良馬場なら1分20秒台から21秒台前半。2024年のダノンマッキンリーは1分20秒5で勝っています。スプリント戦のスピードと、マイル戦の持続力の両方が問われるため、1200メートルを主戦場とするスプリンターと、1600メートルのマイラーが真っ向勝負を演じるのも、このレースの面白さです。

ポイントは、3〜4コーナーの下り坂でスムーズに加速し、直線で長く脚を使えるかどうか。スタートの速さだけでなく、レース後半の持続力とコーナーでの機動力が、勝敗を分ける鍵になります。

データ① 単勝人気別成績

スワンステークス データ① 単勝人気別成績

過去10年の単勝人気別成績を見ると、1番人気は【2-2-1-5】で勝率20.0%、3着内率50.0%。2番人気は【4-1-1-4】で勝率40.0%、3着内率60.0%と、2番人気の方が好成績を残しています。一方、3番人気は【0-1-1-8】で勝ち星がなく、3着内率も20.0%にとどまっています。4番人気は【1-0-2-7】、5番人気は【1-1-0-8】でした。

注目すべきは、近年の勝ち馬の人気です。2025年はオフトレイルが5番人気、2024年はダノンマッキンリーが5番人気、2023年はウイングレイテストが10番人気、2022年はダイアトニックが4番人気、2020年はカツジが11番人気で勝っています。1番人気が勝ったのは2021年のダノンファンタジーだけで、直近6年で上位人気の勝ち切りは少なくなっています。

2025年は、1番人気のワールズエンドが8着、2番人気のアドマイヤズームが6着と、上位人気が揃って馬券圏外に沈みました。2着には12番人気のワイドラトゥールが入り、3連単は16万8690円の高配当。2024年も3連単83万6070円、2022年も40万3230円と、高配当が頻発しています。

こうした結果から、スワンステークスは「上位人気を軸にしつつも、勝ち馬は4〜5番人気の中穴から探す」レースと言えます。1〜2番人気は3着以内の軸としては一定の信頼があるものの、1着固定は危険です。二桁人気馬の激走も珍しくないため、ヒモ荒れを想定した馬券の組み立てが有効です。

データ② 年齢別成績

スワンステークス データ② 年齢別成績

過去10年の年齢別成績では、3歳馬が【3-1-1-12】で勝率17.6%、3着内率29.4%と、最も高い勝率と3着内率を記録しています。2024年のダノンマッキンリー、2015年のアルビアーノなど、斤量面で恵まれる3歳馬の活躍が目立ちます。2025年も3歳のランスオブカオスが3着に入りました。

勝ち星の数では5歳馬が最多で、【4-4-3-40】、勝率7.8%、3着内率21.6%。出走数も多く、3着以内の頭数では5歳馬がトップです。円熟期を迎えた5歳馬が、勝ち馬の中心を担っています。

4歳馬は【1-2-2-32】で3着内率13.5%と、意外にも苦戦傾向です。ただ、2025年の勝ち馬オフトレイルは4歳で、2着のワイドラトゥールも4歳。近年は4歳馬の巻き返しも見られます。6歳馬は【1-3-3-27】で3着内率20.6%と、勝ち切りは少ないものの、2・3着には食い込んでいます。

明確な割引材料となるのが7歳以上です。7歳馬は【1-0-0-22】で3着内率4.3%、8歳馬は【0-0-0-3】と、ほとんど馬券に絡んでいません。2022年のダイアトニックが7歳で勝ったのは、前年にも勝っていた京都・阪神1400メートルの巧者だったからで、例外と考えるべきでしょう。2024年に9歳のトゥラヴェスーラが13番人気で3着に入った例もありますが、基本的には高齢馬は割り引くのが妥当です。

年齢面からは、3歳馬と5歳馬を中心に考え、7歳以上は人気でも疑ってかかるのがセオリーです。

データ③ 前走レース別成績

スワンステークス データ③ 前走レース別成績

前走のレース格別に見ると、前走GIだった馬が【3-4-3-31】で3着内率24.4%と最も好成績です。安田記念、ヴィクトリアマイル、スプリンターズステークス、NHKマイルカップなど、GIで揉まれてきた実績馬が力を発揮しています。2021年のダノンファンタジー(前走ヴィクトリアマイル7着)、2022年のダイアトニック(前走スプリンターズステークス4着)がその代表例です。

前走GIIIだった馬も【4-1-3-40】で最多の4勝を挙げています。関屋記念、京成杯オータムハンデキャップ、キーンランドカップなど、夏から秋のGIIIを使ってきた馬の勝利が目立ちます。2025年のオフトレイルは関屋記念2着から、2024年のダノンマッキンリーはキーンランドカップ7着から、2023年のウイングレイテストは京成杯オータムハンデキャップ2着から勝っています。

一方、前走GIIだった馬は【0-3-2-18】と、2・3着はあるものの勝ち星がありません。毎日王冠やセントウルステークスからの臨戦馬は、勝ち切りという点では割引が必要です。前走オープン特別だった馬は【2-2-2-34】で3着内率15.0%、前走3勝クラスだった馬は【1-0-0-12】で3着内率7.7%と、格下のレースからの挑戦は厳しい傾向です。

さらに注目したいのが前走の着順です。直近6年の勝ち馬は、前走で2着、7着、2着、4着、7着、9着と、全頭が前走で敗れていました。前走で勝ってきた勢いのある馬より、前走で負けた実績馬の巻き返しが目立ちます。また、過去1年以内に重賞で好走していることも重要で、2021年のダノンファンタジーは阪神カップ1着、2023年のウイングレイテストは京成杯オータムハンデキャップ2着の実績がありました。

データ④ 枠順・脚質・血統・性別

スワンステークス データ④ 枠順・脚質・血統・性別

枠順: 3コーナーまでの距離が長いため、極端な有利不利は出にくいコースです。それでも2枠が近年3勝(2020年・2022年・2023年)と好成績を挙げる一方、1枠は【0-2-2-14】で勝ち星がありません。8枠も【2-3-1-21】と、2024年のダノンマッキンリー(8枠17番)のように外から差し切る例があります。

脚質: 最も好成績なのは差し馬で【4-5-3-42】、3着内率22%。先行馬は【1-2-2-25】で3着内率16%と苦戦しています。逃げ馬は【1-0-1-6】と出走数が少ないながらも健闘。追い込みは【2-1-2-37】です。何より重要なのが上がり3ハロンで、上がり1位の馬は【4-2-2-3】、3着内率72.7%という圧倒的な数字を残しています。一方、上がり6位以下の馬は3着内率6.3%で、末脚の速さが勝敗を大きく左右します。

血統: 京都芝1400メートルの種牡馬別成績で、ロードカナロア産駒が【8-6-7-65】で1位。ダイアトニックは2019年と2022年にスワンステークスを2勝しています。近年はモーリス(2024年ダノンマッキンリー)、スクリーンヒーロー(2023年ウイングレイテスト)とロベルト系の勝利も目立ちます。また、母の父がダンシングブレーヴ系の馬は2011年リディル、2020年カツジ(11番人気)と2頭が勝っており、穴血統として要注意です。

性別・所属: 性別では牡馬・セン馬が断然で、牝馬は2着・3着は多いものの、勝利は2021年のダノンファンタジーなどごく少数です。所属では関西馬が圧倒的に優勢で、関東馬の勝利は2023年のウイングレイテストまでさかのぼります。

スワンステークス危険な人気馬の条件

スワンステークス 危険な人気馬の条件

過去10年のデータから、人気でも割り引きたい馬の条件をまとめました。

① 7歳以上の馬
7歳は【1-0-0-22】で3着内率4.3%、8歳は【0-0-0-3】。高齢馬は人気でも疑ってかかるべきです。

② 前走GIIからの臨戦馬
前走GII組は【0-3-2-18】で勝ち星なし。毎日王冠やセントウルステークス組は、2・3着までの評価が妥当です。

③ 前走3勝クラス・オープン特別の上がり馬
前走3勝クラスは3着内率7.7%、オープン特別は15.0%。格上挑戦の勢いだけで人気になっている馬は危険です。

④ 上がりを使えない先行一辺倒の馬
先行馬の3着内率は16%で、上がり6位以下は3着内率6.3%。平坦で長い直線は、速い上がりのない先行馬には厳しい条件です。

⑤ 1番人気・前走1着馬の過信
1番人気の勝率は20%で、2025年は1番人気が8着。直近6年の勝ち馬は全頭が前走で敗れており、前走を勝った勢いで人気になっている馬は過信禁物です。

⑥ 関東所属の馬
関西馬が圧倒的に優勢で、関東馬の勝利は2023年が最後。遠征での長距離輸送も、人気馬の取りこぼしの要因になります。

スワンステークス勝ち馬の条件

スワンステークス 勝ち馬の条件

過去10年の勝ち馬に共通する条件をまとめました。

① 3歳馬または5歳馬
3歳馬は勝率17.6%で最も高く、5歳馬は最多の4勝。斤量に恵まれる3歳馬と、円熟期の5歳馬が中心です。

② 前走がGIまたはGIII
前走GI組は3着内率24.4%で最も高く、前走GIII組は最多の4勝。この2路線から勝ち馬の7割が出ています。

③ 前走で敗れた実績馬
直近6年の勝ち馬は全頭が前走2着以下。前走で負けて人気を落とした実績馬の巻き返しが狙い目です。

④ 過去1年以内に重賞で好走している
勝ち馬は過去1年以内に重賞で連対するなど、高いレベルでの実績を持っています。1400〜1600メートルの重賞実績が理想です。

⑤ 中団から速い上がりを使える差し馬
差し馬が最多の4勝、上がり3ハロン1位の馬は3着内率72.7%。下り坂から長く脚を使える末脚が必須です。

⑥ 4〜5番人気の関西所属の牡馬
近年は4〜5番人気の勝利が目立ち、所属は関西馬、性別は牡馬・セン馬が中心。血統ではロードカナロア産駒とロベルト系に注目です。


まとめ

スワンステークス2026 データ分析 総まとめ

スワンステークスは、京都外回り1400メートルの「淀の坂からのロングスパート」と「平坦で長い直線」が特徴のコースで、短距離戦ながら差し馬が主導権を握るレースです。人気面では1〜2番人気が3着以内の軸として一定の信頼がある一方、勝ち馬は4〜5番人気や二桁人気から出ることも多く、高配当が頻発しています。

狙いたいのは、前走GIまたはGIIIで敗れた実績馬で、3歳か5歳の関西所属の牡馬。中団から上がり上位の末脚を使える差し馬が理想です。一方、7歳以上の高齢馬、前走GII組、前走で格下のレースを勝ってきた上がり馬、上がりを使えない先行馬は、人気でも割り引いて考えたいところです。出走メンバーが確定したら、これらの条件に当てはめて最終判断をしてください。

【スワンステークス2026 血統分析】京都外回り1400mを制する血とは?有力8頭の血統を徹底解剖

2026年10月12日(月・祝)、京都競馬場・芝1400メートル(外回り)で第69回MBS賞スワンステークス(GII)が行われます。重賞4勝のウインマーベル、ダービー卿チャレンジトロフィーの勝ち馬スズハローム、連覇を狙うオフトレイルなど、22頭が登録しています。

この記事では、スワンステークスで好走する血統の傾向を整理したうえで、有力8頭の血統を1頭ずつ詳しく分析します。

スワンステークスの血統傾向

京都芝1400メートル外回りは、3コーナーの「淀の坂」を上ったあと一気に下り、平坦で長い直線へ向かうコースです。坂の下りで勢いをつけ、そのまま長く脚を使うことが求められるため、柔らかい体質と、前脚で地面をかくように進む「前輪駆動」型の走りを持つ馬が有利になります。

その代表的な血脈が、サーゲイロードとサーアイヴァーです。2025年の勝ち馬オフトレイルはコジーン経由でサーゲイロードの薄いクロスを持ち、2020年のカツジ(ディープインパクト×ホワイトマズル)はサーアイヴァーとドローンの5×5、ララクリスティーヌ(ミッキーアイル産駒)もサーアイヴァーの6×6を持っていました。京都外回りを下るのに最も適したスピードの血脈と言えます。

種牡馬別では、京都芝1400メートルでロードカナロア産駒が最多の勝ち星を挙げており、ダイアトニックでスワンステークスを2勝しています。近年はモーリス(2024年ダノンマッキンリー)、スクリーンヒーロー(2023年ウイングレイテスト)とロベルト系の勝利も目立ちます。また、母の父がダンシングブレーヴ系の馬が2011年リディル、2020年カツジと2頭勝っており、穴血統として要注意です。

オフトレイル(牡5・栗東・吉村圭司厩舎)

スワンステークス血統 オフトレイル

父:Farhh 母:ローズトレイル 母の父:Kingmambo

2024年2着、2025年1着と、スワンステークスで2年連続連対を果たしているコース巧者です。今年は連覇がかかります。

半姉にリゾランジ賞(仏G3・芝1200メートル)を勝ったローザインペリアルがいて、VRCヴィクトリアダービー(豪G1・芝2500メートル)のベニシオは叔父にあたります。牝祖ビントマースカイは豪州の2歳最高峰ゴールデンスリッパーステークス(豪G1・芝1200メートル)の勝ち馬で、子孫から活躍馬を多数送り出しています。父Farhhは英チャンピオンステークスの勝ち馬で、欧州のマイルG1勝ち馬を3頭輩出しました。奥行きのあるマイラー血統です。

最大の注目点は、コジーンを経由したサーゲイロードの薄いクロスを持っていることです。柔らかな体質と、前脚がよく伸びる走りは、まさにサーゲイロードの特徴そのもの。京都外回りの下り坂を最も上手に走れるスピードの血脈と言えます。

その適性は成績にはっきり表れています。京都芝では【3-3-1-2】と抜群の成績で、スワンステークスは【1-1-0-0】。ストライドがやや前輪駆動的で、手前を替えるタイミングとの関係からも、京都外回りで最も末脚が斬れるタイプです。一方で、ゴール前に急坂のあるコースは得意ではなく、平坦な京都の直線こそがベストの舞台です。

今年はマイラーズカップ5着、安田記念6着と、GI級の相手に僅差の競馬を続けています。今回は58キロを背負いますが、下り坂で惰性をつけながら上手く馬群を捌ければ、今年も直線で爆発的な末脚を見せてくれるはずです。

血統評価:A+ 京都外回りに最も合う血、連覇の最有力

エリカエクスプレス(牝4・栗東・杉山晴紀厩舎)

スワンステークス血統 エリカエクスプレス

父:エピファネイア 母:エンタイスド 母の父:Galileo

ダノンケイツーの半妹で、フィリーズマイル(英G1・芝8ハロン)を勝ったコミッショニングとはいとこの関係にあります。母エンタイスドは、愛ダービー馬カプリや、カラカップ(愛G2・芝14ハロン)を勝ったタワーオブロンドンなどの全きょうだいにあたる、欧州の名門血統の出身です。

そこに父エピファネイアを配した本馬は、重厚で底力に富んだ欧州血統と言えます。エピファネイアはロベルト系のシンボリクリスエス産駒で、スワンステークスで近年活躍しているロベルト系の一員でもあります。

ただし、この血統には気難しさと燃えやすさがあります。父エピファネイアも、母方のサドラーズウェルズ系も、気性の激しさを伝える血です。その影響から、本馬はマイル戦でも行きたがりながら先行する競馬になりがちです。

前走のクイーンステークスでは、最後に斬れ負けする形になりましたが、道中は上手く力を抜いて緩めて走ることができていました。これは成長の証と言えるでしょう。

今回はマイルチャンピオンシップをにらんでの出走と見られますが、心配なのは距離の短縮です。1400メートルの速い流れで行ってしまう競馬を覚えると、マイルに戻ったときに後戻りできなくなる危険があります。京都外回りの下り坂で勢いがつく展開は、行きたがるこの馬にとってはさらにリスクになりえます。

血統的な底力は十分ですが、スワンステークスに求められる「下り坂からの斬れ」とは方向性が異なり、重厚な欧州血統には1400メートルはやや忙しい印象です。

血統評価:B− 底力は一級も、1400mでは気性面が不安

ジョイフルニュース(牝4・美浦・大竹正博厩舎)

スワンステークス血統 ジョイフルニュース

父:ロードカナロア 母:ジョイニキータ 母の父:フォーティファイ

通算成績【4-4-0-0】と、まだ一度も連対を外していない底知れない素質馬です。前走の福島牝馬ステークスでは2着に入り、重賞でも通用する力を示しました。

母ジョイニキータは、アルゼンチンの1000ギニー大賞典(亜G1・芝1600メートル)の勝ち馬です。父はフォーティファイで、カネラフィーナの母ジョイカネラと同じ種牡馬の産駒にあたります。近親には亜オークス(亜G1・ダート2000メートル)のナスティアや、亜ダービー(亜G1・ダート2500メートル)のニーニョグアポなど、アルゼンチンの大レースの勝ち馬が並ぶ、南米の名門牝系です。

そこに父ロードカナロアを配したことで、父母のスピードの血を密にクロスする「相似配合」になっています。父と母の持つスピードの要素が重なり合い、高いスピード能力を生み出しています。

注目すべきは、父ロードカナロアが京都芝1400メートルの種牡馬別成績で1位という点です。スワンステークスでもダイアトニックで2勝を挙げており、1400メートルへの対応は十分に期待できます。

ただし、母方のパワーを生かして前々で立ち回るのがこの馬のスタイルです。どちらかといえば小回りコースで買いたいタイプで、京都外回りの長い直線で、差し馬の斬れ味と勝負するのはやや分が悪い可能性があります。また、関東馬のスワンステークス制覇は2023年が最後で、データ面でも割り引きが必要です。

それでも、まだ底を見せていない4歳牝馬で、血統的な裏付けもある一頭。前で上手く立ち回れれば、上位争いは十分に可能です。

血統評価:B+ ロードカナロアの1400適性、底を見せていない魅力

マイネルチケット(牡4)

スワンステークス血統 マイネルチケット

父:ダノンバラード 母:エントリーチケット

トライアンフパスの半兄で、マイネルメモリーやコスモイーチタイムは叔父・叔母にあたります。母エントリーチケットは、JRAで芝1200〜1600メートルを6勝したオープン馬でした。

父ダノンバラードはディープインパクト産駒で、キタウイング、ロードブレス、ミシシッピテソーロ、ナイママなどを輩出しています。

母エントリーチケットは短距離の差し馬でしたが、本馬の脚の長いストライドは、母の母コスモエンドレスが持つフォルティノの4×4の影響を感じさせます。フォルティノは仏国の名スプリンターで、グレーソヴリン系のスピードを伝える血です。

注目は、父の父ディープインパクトと、母方のスターオブコジーンという血の組み合わせです。京都外回りで求められる、柔らかさと下り坂での加速力を兼ね備えた配合と言えます。その証拠に、京都外回りでは【0-2-0-0】とオール連対を記録しています。

一方で、父ダノンバラードの産駒は、ディープインパクト系ながらややパワーに寄った質を持っています。そのため、極端な高速馬場での瞬発力勝負よりも、少し馬場が渋ったほうが狙いやすいタイプです。開幕から時間が経って時計がかかり始めた馬場や、雨の影響が残る馬場なら、評価を上げたいところです。

京都外回りへの高い適性を持つ4歳馬で、馬場状態次第では十分に上位を狙える一頭です。

血統評価:B 京都外回りでオール連対、少し渋った馬場なら

ミトノオルフェ(牡4)

スワンステークス血統 ミトノオルフェ

父:オルフェーヴル 母の父:インビンシブルスピリット

牝祖ノレッタは独セントレジャー(独G2・芝2800メートル)で2着に入った活躍馬ですが、近親にほかに目立った活躍馬はいません。ただし、この牝系はドイツの有力牝系「Nライン」に属しており、ナイトマジックやゾロアストロも同じ系統です。ドイツらしい底力とスタミナを秘めた母系です。

父オルフェーヴルは、クラシック三冠や有馬記念を制した名馬です。種牡馬としては、ドバイワールドカップを勝ったウシュバテソーロや、ラッキーライラックなどを輩出しており、どちらかといえば長距離向きの血を伝える種牡馬です。

それにもかかわらず本馬が短距離で活躍しているのは、母の父インビンシブルスピリットの影響が強く出ているからです。インビンシブルスピリットは欧州のスプリントG1馬で、本馬も母の父譲りのがっしりとした体型をしています。実際に、距離を1400メートルに短縮してから2連勝し、オープン入りを果たしました。

血統的に興味深いのは、母がサーアイヴァーのニアリークロスを持っている点です。サーアイヴァーはスワンステークスで好走例の多い血で、本馬も斬れ味を秘めています。

ただし、父オルフェーヴルの産駒は、上がりの速い瞬発力勝負よりも、上がりがかかるタフな展開で力を発揮するタイプです。開幕週に近い京都の高速馬場で、上がり33秒台の勝負になると苦しい可能性があります。

1400メートル適性とサーアイヴァーの血は魅力ですが、上がりのかかる展開になってほしい一頭です。

血統評価:B− 1400短縮で2連勝、上がりがかかれば

ウインマーベル(牡7・美浦・深山雅史厩舎)

スワンステークス血統 ウインマーベル

父:アイルハヴアナザー 母:コスモマーベラス 母の父:フジキセキ

葵ステークス、阪神カップ、阪急杯、京王杯スプリングカップと重賞を4勝している実績馬です。スプリンターズステークスでも2着に入り、マイルチャンピオンシップで3着の実績もあります。今回は約11か月ぶりの実戦となります。

父アイルハヴアナザーは、米国のケンタッキーダービーとプリークネスステークスを制した二冠馬です。フォーティナイナー系に属し、産駒はパワーを生かしたダート馬が多い種牡馬です。ただ、パワーが強すぎてスピードが足りず、芝では苦戦するケースが多く見られます。

その弱点を補ったのが、母の父フジキセキです。フジキセキは軽快なスピードを伝える種牡馬で、アイルハヴアナザーに最も足りない部分を補っています。さらに、アイルハヴアナザーはノーザンダンサーの血を多く抱えていますが、フジキセキの血統にはノーザンダンサーが1滴も含まれていません。この組み合わせは「ニックス」として知られ、アナザートゥルースなど多くの活躍馬を出しています。

母コスモマーベラスは中央で7勝を挙げ、愛知杯で2着に入った活躍馬です。

本馬が勝った阪神カップと阪急杯は、いずれも阪神芝1400メートル。1400メートルはまさにベストの距離と言えます。京都外回りの下り坂からのスピードの持続力勝負にも、十分に対応できる血統です。

ただし、7歳馬はスワンステークスで過去10年1勝しかしておらず、約11か月ぶりの休み明けという点も大きな不安材料です。

血統評価:B+ 1400mの重賞2勝が示すベスト距離、休み明けと年齢が鍵

スズハローム(牡6・栗東・牧田和弥厩舎)

スワンステークス血統 スズハローム

父:サトノダイヤモンド 母:アイライン 母の父:ローレルゲレイロ

今年4月のダービー卿チャレンジトロフィーを、10番人気ながら大外一気の豪快な末脚で制し、重賞初制覇を飾りました。その前走の洛陽ステークスも7番人気で勝っており、6歳にして本格化を迎えた遅咲きの馬です。CBC賞でも2着の実績があり、スプリントから1600メートルまで幅広い距離で活躍しています。

父サトノダイヤモンドは、菊花賞と有馬記念を制したディープインパクト産駒です。中長距離向きの種牡馬ですが、ディープインパクト譲りの瞬発力と、柔らかい身のこなしを伝えています。

一方、母の父ローレルゲレイロは、2009年に高松宮記念とスプリンターズステークスの春秋スプリントGIを制した名スプリンターです。父の瞬発力と、母の父の短距離スピードが組み合わさったことで、本馬の鋭い末脚が生まれています。

本馬の最大の武器は、後方から一気に突き抜ける末脚です。スワンステークスでは差し馬が最多の勝ち星を挙げており、上がり3ハロン最速の馬の3着内率は72.7%に達します。京都外回りの下り坂で勢いをつけ、長い直線で末脚を爆発させるスタイルは、このレースに合っています。

父系はディープインパクトの系統で、スワンステークスでは2021年ダノンファンタジー、2020年カツジとディープインパクト産駒の勝利もあります。

ただし、6歳馬は勝ち切れない傾向があり、末脚頼みの脚質のため展開に左右されやすい点も懸念材料です。

血統評価:B ディープ系の瞬発力×名スプリンターのスピード

ミニトランザット(牡4・栗東・杉山佳明厩舎)

スワンステークス血統 ミニトランザット

父:エピファネイア 母:イチオクノホシ 母の父:ゼンノロブロイ

前走の中京記念では、後方から上がり33秒1の鋭い末脚で追い込み、勝ち馬ラヴァンダに0秒1差の2着と好走しました。今年は石清水ステークスを勝ち、ダービー卿チャレンジトロフィーでも2番人気で4着に入るなど、着実に力をつけている4歳馬です。

父エピファネイアは、シンボリクリスエス産駒のロベルト系です。スワンステークスでは近年、ロベルト系の馬が2023年ウイングレイテスト(スクリーンヒーロー産駒)、2024年ダノンマッキンリー(モーリス産駒)と勝利を挙げており、注目の父系です。

母イチオクノホシはJRAで2勝を挙げ、クイーンカップと阪神牝馬ステークスで2着、阪神ジュベナイルフィリーズでも4着に入った活躍馬です。母の父ゼンノロブロイは天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念の秋古馬三冠を制した名馬です。さらに母の母レディインはフランス産で、芦毛のグレイソヴリン系の血を伝えています。

この配合の魅力は、エピファネイアのパワーと持続力に、ゼンノロブロイを通じたサンデーサイレンスの瞬発力が加わっている点です。中京記念で見せた上がり33秒1の末脚は、まさにこの配合の長所が発揮されたものでした。

京都外回りは、下り坂で勢いをつけて長い直線で末脚を伸ばせるコースで、本馬の脚質に最適です。4歳という年齢も、伸びしろを感じさせます。

血統評価:A− ロベルト系の持続力×サンデーの瞬発力


まとめ

スワンステークス2026 血統分析 総まとめ

スワンステークスの血統面での最大のポイントは、京都外回りの下り坂を上手く走れる「柔らかさ」と「前輪駆動の走り」を持つ血です。サーゲイロードやサーアイヴァーの血を持つ馬、ロードカナロア産駒、ロベルト系が狙い目になります。

血統評価で最上位に推したいのは、サーゲイロードの薄いクロスを持ち、京都芝【3-3-1-2】、スワンステークス【1-1-0-0】のオフトレイル。次いで、近年好調のロベルト系に瞬発力を兼ね備えたミニトランザット。阪神1400メートルの重賞2勝を持つウインマーベル、ロードカナロア産駒で底を見せていないジョイフルニュースが続きます。京都外回りでオール連対のマイネルチケットも、馬場が渋れば面白い存在です。

【スワンステークス2026 競走馬情報】連覇狙うオフトレイルに3歳ダイヤモンドノットが挑む!有力8頭を徹底分析

2026年10月12日(月・祝)、京都競馬場・芝1400メートル(外回り)で第69回MBS賞スワンステークス(GII)が行われます。1着馬にはマイルチャンピオンシップへの優先出走権が与えられる、秋のマイル路線の重要な前哨戦です。

昨年の覇者オフトレイル、1400メートルで重賞2勝の3歳馬ダイヤモンドノット、秋華賞2着のエリカエクスプレス、1400メートルで重賞3勝のウインマーベルなど、実力馬が揃いました。ここでは有力8頭の近況や陣営のコメントを、1頭ずつ詳しくお届けします。

オフトレイル(牡5・栗東・吉村圭司厩舎)

スワンステークス オフトレイル

父:Farhh 母:Rose Trail 母の父:Kingmambo

連覇を狙う京都巧者です。昨年のスワンステークスでは、1分18秒9のコースレコードで勝利を飾りました。一昨年も2着に入っており、このレースは【1-1-0-0】と連対率100%。京都芝でも【3-3-1-2】と抜群の成績を残しています。

末脚の斬れはGI級です。昨年のマイルチャンピオンシップでは4着でしたが、出走馬の中で最も速い推定上がり3ハロンのタイムをマークしました。今年もマイラーズカップと安田記念でいずれも勝ち馬と0秒2差の競馬を続け、GIの舞台でも上位と差のないところまで力をつけています。

今年は夏場を完全休養に充て、英気を養いました。9月中旬から坂路で本数を重ね、1週前追い切りはCWで長めから負荷をかけ、重い馬場の中で6ハロン81秒5-ラスト11秒6をマーク。リフレッシュ効果が感じられる好内容でした。

吉村調教師は「もともと成長の早い馬とは思っていなかったが、ここにきて筋肉のつき方が変わり、ようやく本格化した感じがある。ここは勝っている条件でもありますからね」と、充実ぶりに手応えを示しています。

懸念材料は、前年覇者として58キロを背負う点と、休み明けであること。ただ、京都外回り1400メートルは最も末脚が斬れる舞台で、昨年もレコード勝ちを収めています。マイルチャンピオンシップへ向けて、連覇で弾みをつけたいところです。

エリカエクスプレス(牝4・栗東・杉山晴紀厩舎)

スワンステークス エリカエクスプレス

父:エピファネイア 母:エンタイスド 母の父:Galileo

潜在能力はGI級の4歳牝馬です。2025年のフェアリーステークスで重賞を勝ち、秋華賞では勝ち馬と0秒1差の2着に好走しました。今年のヴィクトリアマイルでも、勝ち馬と差のない4着に入っています。

前走のクイーンステークスは、単騎で逃げたもののゴール前で失速して4着でした。力んで走る面が影響した可能性があり、今回の初めての1400メートルは、むしろプラス材料になると見られています。

愛ダービー馬カプリの全妹を母に持つ欧州の名門血統で、底力は十分。課題だった気性の難しさも、年齢を重ねるごとに解消してきました。速い時計の決着も苦にしないタイプです。

1週前追い切りは9月30日に栗東CWで行われ、6ハロン82秒6-ラスト11秒6をマーク。折り合いもスムーズで、順調な仕上がりをうかがわせました。杉山晴紀調教師は「順調で特に変わりないですね。千四は初めてですが対応できると思います。折り合いも大丈夫」と、距離短縮に自信を見せています。

ポイントは、持ち前の先行力を生かしながら、京都外回りの坂の上りで力み過ぎず、直線まで余力を残せるかどうかです。1400メートルの速い流れに乗れれば、GI級の能力を存分に発揮できるはずです。マイルチャンピオンシップへ向けた重要な一戦となります。

ダイヤモンドノット(牡3・栗東・福永祐一厩舎)

スワンステークス ダイヤモンドノット

父:ブリックスアンドモルタル 母:エンドレスノット 母の父:ディープインパクト

ベストの1400メートルで反撃を期す3歳馬です。1400メートルでは4戦3勝、2着1回と連対率100%を誇り、京王杯2歳ステークスとファルコンステークスの重賞2勝はいずれもこの距離で挙げたものです。

GIでも上位を争うスピードを持っています。昨年の朝日杯フューチュリティステークスでは、勝ち馬に0秒1差の2着に好走しました。

前走のセントウルステークスは、休み明けで久々のスプリント戦。1200メートルの速い流れに乗り切れず、能力を出し切れませんでした。今回は最も得意な1400メートルに戻るため、巻き返す可能性は高いと見られています。

福永調教師は「体の連動性とか、いい時に戻るのに時間がかかっているけど、良くなっているし、前回よりも動けると思います。前回は千二で流れに乗れていなかった。ベストの千四で改めて」と話しています。叩き2戦目での上積みが期待できます。

父ブリックスアンドモルタルは米国の芝路線で活躍した名馬で、母の父ディープインパクトのスピードと瞬発力を受け継いでいます。データ面でも、スワンステークスの3歳馬は勝率17.6%と最も好成績の年齢層で、斤量55キロの恩恵も大きいところです。

状態面がどこまで戻っているかがカギになりますが、ベストの距離で、3歳馬に有利なデータも揃った今回は、勝ち負けが期待できる一頭です。

ミニトランザット(牡4・栗東・杉山佳明厩舎)

スワンステークス ミニトランザット

父:エピファネイア 母:イチオクノホシ 母の父:ゼンノロブロイ

鋭い末脚を武器に重賞初制覇を狙う4歳馬です。前走の中京記念では、出走馬で最も速い推定上がり3ハロン33秒1の末脚で追い込み、勝ち馬ラヴァンダに0秒1差の2着に好走しました。重賞でも十分に通用する力を示しています。

近3戦は連続で重賞に挑戦し、タイム差はいずれも0秒2以内と、惜しい競馬が続いています。今回こそ惜敗続きに終止符を打ちたいところです。

注目したいのは京都コースとの相性で、京都では5戦3勝と好成績を残しています。今回は初めての1400メートルになりますが、距離短縮で末脚の斬れが増す可能性もあります。

1週前追い切りは、CWで長めから追われて6ハロン83秒5-ラスト11秒6。坂路とCWを併用しながら、順調に調整されています。前走を使われている点は、休み明けの有力馬との比較で強みになります。

杉山佳明調教師は「馬場も重かったので時計はあんなものでしょう。いい感じで放牧先から戻って来られました。京都コースはいい舞台。初の7ハロンですが、ひと脚は使う馬なので、その脚をどこで使うかですね。状態はいいですし、いい負荷がかかっていると思います」と話しています。

父エピファネイアはロベルト系で、スワンステークスでは近年ロベルト系の馬が2勝を挙げています。京都の外回りで、下り坂から末脚を伸ばせれば、重賞初制覇の可能性は十分です。

ショウナンザナドゥ(牝4・栗東・松下武士厩舎)

スワンステークス ショウナンザナドゥ

父:キズナ 母:ミスエーニョ 母の父:Pulpit

ブリンカーの着用で再上昇してきた重賞馬です。ブリンカーを着けた近2走は、いずれも逃げて2着、1着と結果が一変しました。走る気持ちが戻り、安定感も増しています。

3歳春にはフィリーズレビューを制した重賞の勝ち馬です。当時と同じ1400メートルの距離も、この馬にとっては魅力的な条件です。

近走では長距離輸送を経て結果を出しており、精神面の成長を示す内容でした。精神的な部分が課題となって、なかなか結果が出ない時期が続いていましたが、ブリンカーという馬具の工夫が、それを解消するきっかけになりました。

松下調教師は「変わりなく順調です。能力は高くて調教でも動きはずっと良かった馬。精神的な部分があって、なかなか結果が出なかったですが、ここ2走はブリンカーが効いている感じです。逃げだけでなく、番手でも競馬はできると思っています。ハナにはこだわらない」と話しています。

父キズナはディープインパクトの後継種牡馬で、母の父Pulpitは米国の種牡馬です。父のスピードと瞬発力に、北米のパワーが加わった配合です。

ハナにこだわらず、番手からでも競馬ができる柔軟性があるのは大きな強みです。開幕2週目の京都で、前が止まらない馬場状態になれば、先行力を生かして粘り込む可能性があります。重賞馬の復活に注目したい一頭です。

スズハローム(牡6・栗東・牧田和弥厩舎)

スワンステークス スズハローム

父:サトノダイヤモンド 母:アイライン 母の父:ローレルゲレイロ

直線勝負に迷いのない、末脚自慢の6歳馬です。2走前のダービー卿チャレンジトロフィーでは、10番人気ながら大外一気の豪快な末脚で差し切り、重賞初制覇を飾りました。その前の洛陽ステークスも7番人気で勝っており、6歳にして本格化を迎えた遅咲きの馬です。

末脚の破壊力は、このメンバーの中でも上位にあります。重賞の勝利は1600メートルですが、1400メートルでも重賞3着の実績があり、距離は気になりません。

一方で、このタイプの宿命として、展開や馬場状態に左右されやすい面があります。開幕2週目の京都の芝で、前が止まらない状況になると、後方からの追い込みが届かない危険があります。逆に、ペースが流れて前が苦しくなる展開になれば、豪快な末脚が炸裂するでしょう。

スワンステークスは差し馬が最多の勝ち星を挙げており、上がり3ハロン最速の馬の3着内率は72.7%に達します。京都外回りの下り坂で勢いをつけ、長い直線で末脚を爆発させるスタイルは、このレースの傾向にも合っています。

父サトノダイヤモンドはディープインパクト産駒で、菊花賞と有馬記念の勝ち馬。母の父ローレルゲレイロは、高松宮記念とスプリンターズステークスを制した名スプリンターです。

展開が向くかどうかがすべてですが、条件が揃えば一発の可能性を秘めた穴馬です。

マイネルチケット(牡4・栗東・宮徹厩舎)

スワンステークス マイネルチケット

父:ダノンバラード 母:エントリーチケット 母の父:マツリダゴッホ

重賞制覇へ機が熟した4歳馬です。前走のパラダイスステークスは、着差以上の完勝でした。充実の4歳シーズンを迎え、GIへの試金石となる一戦です。

1400メートルの重賞では2着1回、3着1回の実績があり、この相手関係でも力の差は感じられません。京都外回りでは【0-2-0-0】とオール連対で、コースとの相性も抜群です。

注目は追い切りの内容です。1週前は栗東坂路で4ハロン51秒2をマークしました。当時の馬場状態を考えると、出色の数字です。成長の著しさをはっきりと示しています。

宮調教師は「放牧から帰ってきてカイバもよく食べているし、順調です。もともと走る馬と思っていたし、時計が速くても問題ない。重賞でもやれる力はあると思っている。千六も走れるけど、気の勝ったところがあるので、どちらかと言うと千四の方がいいと思う」と話しています。

母エントリーチケットは、JRAで芝1200〜1600メートルを6勝したオープン馬です。父ダノンバラードはディープインパクト産駒で、キタウイングやロードブレスなどを輩出しています。母の父マツリダゴッホは有馬記念の勝ち馬です。

1週前の坂路の時計、京都外回りでのオール連対、前走の完勝と、上昇ムードが揃っています。気の勝ったところがあるため1400メートルが合っており、重賞初制覇の大きなチャンスです。

ウインマーベル(牡7・美浦・深山雅史厩舎)

スワンステークス ウインマーベルト

父:アイルハヴアナザー 母:コスモマーベラス 母の父:フジキセキ

休み明けでも侮れない、1400メートルのスペシャリストです。阪神カップ、阪急杯、京王杯スプリングカップと、1400メートルで重賞を3勝しています。この距離での実績は、メンバーの中で最上位の存在です。

昨年のスワンステークスでは、先行馬に厳しい展開の中、勝ち馬と0秒1差の4着に入り、地力の高さを示しました。

今回は、昨年のマイルチャンピオンシップ以来、約10か月半ぶりの実戦です。十分に乗り込みを重ねており、久々を克服できるかが最大の焦点になります。

深山調教師は「2週前追い切りは若干重いかなという感じだったけど、1週前にしっかりやったことで変わってくると思います。体つきはここにきて一気に張りが出てきました。筋肉量のある体つきをしていて、年齢を感じさせませんよ」と、仕上がりに手応えを感じています。

父アイルハヴアナザーは米国の二冠馬で、母の父フジキセキとの組み合わせは、パワーとスピードを両立させる好配合として知られています。

データ面では、スワンステークスの7歳以上の馬は過去10年で1勝しかしておらず、長期休養明けという点も大きな不安材料です。関東馬である点も割引が必要です。ただ、1400メートルの重賞3勝という実績は他の追随を許しません。状態さえ整っていれば、年齢やデータの壁を破る力は十分に持っています。


まとめ

スワンステークス2026 出走馬情報 総まとめ

スワンステークス2026は、連覇を狙う京都巧者オフトレイルと、ベストの1400メートルに戻る3歳馬ダイヤモンドノットの対決が最大の焦点です。

オフトレイルは昨年のレコード勝ちに加え、「ようやく本格化した」と陣営が語る充実ぶり。ダイヤモンドノットは1400メートルで連対率100%、3歳馬に有利なデータも揃っています。GI級の能力を持つエリカエクスプレスの距離短縮、京都5戦3勝で末脚鋭いミニトランザットも上位候補です。

穴では、1週前の坂路で出色の時計を出したマイネルチケット、ブリンカーで復活したショウナンザナドゥに注目です。

【スワンステークス2026 調教・追い切り分析】連覇狙うオフトレイルは坂路でピッチ走法全開!有力8頭の最終追い切りを徹底分析

2026年10月12日(月・祝)、京都競馬場・芝1400メートル(外回り)でスワンステークス(GII)が行われます。1着馬にはマイルチャンピオンシップへの優先出走権が与えられる、秋のマイル路線の重要な前哨戦です。

月曜開催のため、栗東の馬は水曜には追い切らず、10月8日(木)に最終追い切りを行いました。美浦の馬は10月7日(水)から追い切りを始めています。

1週前追い切りと最終追い切りを比べながら、有力8頭の仕上がりを1頭ずつ詳しく分析します。騎手は10月8日に確定した騎手を記載しています。

オフトレイル(牡5・栗東・吉村圭司厩舎)菅原明良騎手

スワンステークス 終追い切り オフトレイル

最終追い切り:10月8日 栗東坂路 4F53.6-39.0-12.2 馬なり

昨年の覇者は、連覇へ向けて理想的な仕上げの流れを踏んでいます。最終追い切りは栗東坂路を馬なりで4ハロン53秒6-ラスト12秒2。回転の速いピッチ走法が印象的で、スピード感にあふれる走りでした。

ポイントは、昨年このレースを勝った時と同じ調整パターンであることです。昨年のスワンステークスの最終追い切りも栗東坂路で4ハロン53秒6と、今年とまったく同じ全体時計でした。レコード勝ちした時の状態を再現できていると見てよさそうです。

1週前の9月30日は、重馬場の栗東CWを単走で6ハロン81秒5-ラスト11秒6を一杯に追われました。前肢・後肢を目いっぱいに使った可動域の広いフォームで、実戦並みの迫力。重い馬場でこの時計を出せたのは、状態の良さの表れです。さらにその前の9月24日には坂路で4ハロン51秒4の好時計も出しており、休み明けでも乗り込み量は十分です。

坂路で本数を重ね、ポイントでCWを長めに追い、最終週は坂路で整える。これがこの馬の勝ちパターンで、今回もその流れをしっかり踏んでいます。

吉村調教師は「1400が一番合うと思う」と距離に太鼓判。「明らかに首、肩、腰とかは違う」「筋肉の付き方が変わってきた」と5歳秋の本格化を強調し、菅原明良騎手とのコンビについても「確実にしまいは脚を使える。明良とは一番合っているんじゃないかな」と信頼を寄せています。

一方、太田助手は1週前に「体つきには少し余裕がある状態」と話していました。休み明けで58キロを背負う点は課題ですが、調教内容は文句なし。調教面では今回のメンバーで最上位の評価です。

調教評価:A+

エリカエクスプレス(牝4・栗東・杉山晴紀厩舎)武豊騎手

スワンステークス 終追い切り エリカエクスプレス

最終追い切り:10月8日 栗東坂路 4F54.4-12.1 単走(武豊騎手騎乗)

予想1番人気に支持される4歳牝馬は、武豊騎手を背に栗東坂路で最終追い切りを行いました。単走で4ハロン54秒4-ラスト12秒1。全体時計は控えめですが、終いはしっかり伸びて軽快な動きでした。

注目したいのは、追い切りの中身です。武豊騎手は「前半はゆったり入り、後半にかけて動きは良かったですよ」とコメント。気性の難しさがこの馬の課題でしたが、前半を我慢させて後半に伸ばすという、レースを想定した内容をしっかりこなせました。

1週前の9月30日は、重馬場の栗東CWを単走で6ハロン82秒6-ラスト11秒6を強めに追われました。3ハロン36秒8から終いまで大きく崩れず、順調な負荷です。前走のクイーンステークス時の1週前(6ハロン78秒5)ほど派手な時計ではありませんが、重い馬場を考えれば十分な内容です。

前走時の最終追い切りは函館Wで4ハロン58秒7と軽めの調整でした。今回は坂路で終い12秒1と、前走時よりしっかり終いを伸ばしています。

武豊騎手は「落ち着いていたし、状態はいいと思います」と好感触。初めての1400メートルについても「良い方向に出るのではないか」と期待を示しています。植山厩務員は「体に幅が出てきていると思います」と、馬体の成長を実感しています。

懸念は、1400メートルで前半に行きたがってしまわないかどうか。追い切りで前半を我慢できたのは好材料で、距離短縮がプラスに出れば、GIで上位を争った能力を発揮できる仕上がりです。

調教評価:A

ウインマーベル(牡7・美浦・深山雅史厩舎)松山弘平騎手

スワンステークス 終追い切り ウインマーベル

最終追い切り:10月7日 美浦W 5F67.0-51.0-37.3-24.4-11.9 馬なり・併せ馬で1馬身先着

1400メートルで重賞3勝の7歳馬は、約10か月半の休み明けでも豊富な乗り込みで態勢を整えました。最終追い切りは美浦Wで併せ馬。外のイツマデモマツワ(未勝利)を相手に、5ハロン67秒0-ラスト11秒9を馬なりでマークし、1馬身先着しました。

深山調教師は「先週までにしっかりやっているので、けさは無理せずに」と説明。最終週は馬なりで整える内容にとどめ、負荷は前週までにかけ終えているということです。

その前週の負荷は相当なものでした。10月4日の美浦Wでは、一杯に追われた1勝クラスの僚馬を1秒2追走し、6ハロン83秒0-ラスト11秒7で0秒4先着。自らも一杯に追われる実戦的な高負荷でした。9月30日にも長めを一杯で消化しており、攻め量は十分です。

ただし、すべてが順調だったわけではありません。専門紙のトラックマンは、1週前の段階で格下にあおられる場面があり、昨年と比べて皮膚が厚めで後肢の流れも気になると指摘していました。それでも週末にかけてピリッとしてきたとの評価で、最終追い切りの先着はその上昇を裏付けるものです。

深山調教師は「力はあるので頑張ってほしい」とコメント。昨年のスワンステークスでは、先行馬に厳しい展開の中で0秒1差の4着と地力を示しました。

長い休み明けと7歳という年齢は割り引きが必要ですが、調教の量と最終週の動きを見る限り、久々でも力を出せる状態に近づいています。

調教評価:A

ジョイフルニュース(牝4・美浦・大竹正博厩舎)大野拓弥騎手

スワンステークス 終追い切り ジョイフルニュース

1週前追い切り:10月1日 美浦W(重)6F79.7-64.2-50.3-36.1-11.0 馬なり・併入
最終追い切り:現時点で詳細な時計の報道なし(確認でき次第追記)

1週前の追い切りは、今回のメンバーで最も目立つ内容でした。重馬場の美浦Wで、一杯に追われたオープン馬ララマセラシオンを0秒9追走し、6ハロン79秒7-ラスト11秒0を馬なりのまま併入。重い馬場で馬なりのまま6ハロン79秒台、終い11秒0という時計は出色です。

前走の福島牝馬ステークス(2着)時の1週前は、良馬場で6ハロン78秒1-ラスト11秒0を強めにマーク。今回は道悪かつ馬なりでそれに迫る時計を出しており、前走時以上の状態にあると見てよさそうです。

大竹調教師は「今回は入厩して気持ちも入っていたので、楽に持ったままで1ハロン11秒0。動きは合格点」と満足げでした。休み明けですが、9月中旬から美浦Wを中心に長めの時計を豊富に出しており、乗り込みも十分です。

1週前に騎乗した大野拓弥騎手は「素晴らしい動きで申し分のない状態です」と絶賛。「2歳の頃は華奢でスピードだけで走っている印象だったが、今はスピードに加えパワーもついてきた」と成長を実感しています。

課題は2つあります。1つは初めての1400メートル。大野騎手は「スタートが上手なので問題ない」と話しますが、専門紙の馬体診断では持続力を生かすタイプでベストは1600〜2000メートルとの見方もあります。もう1つは初めての長距離輸送で、大野騎手も「少し心配」と認めています。

通算[4・4・0・0]とまだ底を見せていない4歳牝馬。調教の内容は文句なしで、輸送をクリアできれば上位争いが十分に期待できます。

調教評価:A(最終追い切り確認後に見直し)

スズハローム(牡6・栗東・牧田和弥厩舎)藤懸貴志騎手

スワンステークス 終追い切り スズハローム

1週前追い切り:10月1日 栗東CW 7F94.7-6F78.6-63.9-49.5-35.5-11.4 強め
最終追い切り:現時点で詳細な時計の報道なし(確認でき次第追記)

ダービー卿チャレンジトロフィーで重賞初制覇を飾った末脚自慢は、1週前に自己ベストに近い猛時計をマークしました。10月1日の栗東CWで、藤懸貴志騎手を背に7ハロン94秒7、6ハロン78秒6-ラスト11秒4を強めに追われています。

6ハロン78秒台は、栗東CWでもめったに出ない速さです。長めから強めに追われながら、全体と終いをともに高い水準にまとめており、1週前として十分すぎる負荷を消化しました。

前走の安田記念(17着)時の1週前は、栗東CWで6ハロン79秒6-ラスト11秒5を馬なり。2勝クラスの僚馬を1秒6追走して0秒2先着しています。今回は全体で1秒速く、強めに追われての時計で、前走時より明らかに負荷を強めています。

安田記念は17着と大敗しましたが、GIの厚い壁に加え、展開も向きませんでした。今回は1400メートルに距離を縮めますが、1400メートルでも重賞3着の実績があり、距離に不安はありません。

最終追い切りは、例年通りなら坂路で整える形になるはずです。1週前にこれだけ攻められたので、最終週は軽めでも問題ありません。

この馬の課題は、展開や馬場状態に左右されやすい点です。直線勝負に徹する追い込み型のため、開幕2週目の京都で前が止まらない展開になると、届かない可能性があります。過去10年のスワンステークスでは、前走で後方から運んだ馬の好走が少ないというデータもあります。

調教の状態は文句なしの仕上がりです。あとは展開がかみ合うかどうかにかかっています。

調教評価:A−(最終追い切り確認後に見直し)

マイネルチケット(牡4・栗東・宮徹厩舎)津村明秀騎手

スワンステークス 終追い切り マイネルチケット

最終追い切り:10月8日 栗東坂路 馬なり(スピード感十分)
1週前追い切り:10月1日 栗東坂路 4F51.2-ラスト12.6

パラダイスステークスを完勝した4歳馬は、1週前に坂路で出色の時計をマークしました。10月1日の栗東坂路で4ハロン51秒2-ラスト12秒6。当時の馬場状態を考えると、かなり速い時計です。

この馬は前走後、北海道でリフレッシュ放牧に出され、9月12日に帰厩しました。帰厩から約3週間で坂路4ハロン51秒台を出せたことは、放牧で心身ともにリフレッシュできた証です。

最終追い切りは10月8日の栗東坂路を馬なりで。時計の詳細は報じられていませんが、馬なりでもスピード感十分の動きを見せました。1週前に速い時計を出したので、最終週は無理をせず整える内容です。

宮調教師は「休み明けでもいい感じに来ているよ」と状態に自信。一方、増井助手は「まだつくべきところに筋肉がつき切っていない印象」と話しており、完成途上の部分もあるようです。それでも「能力はこのクラスでも通用する」と評価し、前走で騎乗した津村騎手が高く評価している点にも期待を寄せています。

1400メートルの重賞では2着1回、3着1回の実績があり、この相手でも力の差は感じません。京都外回りは[0・2・0・0]とオール連対で、舞台適性も高い一頭です。

完成途上でこれだけ動けるのは、裏を返せば伸びしろがあるということ。重賞初制覇へ機は熟しつつあります。

調教評価:A−

ミニトランザット(牡4・栗東・杉山佳明厩舎)西村淳也騎手

スワンステークス 終追い切り ミニトランザット

1週前追い切り:10月1日 栗東CW 6F83.5-67.5-51.9-37.3-11.6 一杯
最終追い切り:10月8日実施(詳細な時計は確認でき次第追記)

前走の中京記念で上がり最速の2着に入った4歳馬は、前走を使われた上積みが強みです。休み明けの馬が多い中、レース感覚が残っている点は大きなアドバンテージになります。

1週前の10月1日は栗東CWで長めから追われ、6ハロン83秒5-ラスト11秒6を一杯。1勝クラスのクレマチスを1秒0追走し、最後は並びかけました。大きく追走しながら直線で前をとらえにいく内容は、時計以上に負荷のかかったものです。

前走の中京記念時の1週前は、同じCWで6ハロン84秒1-ラスト11秒2を強め。同じクレマチスを1秒1追走して併入しています。今回とほぼ同じパターンで、好走した前走時の調整をしっかり再現できています。

中2か月の間隔でも1週前からこれだけ攻められている点に、状態の良さが表れています。10月7日は坂路で体をほぐし、8日に最終追い切りを行いました。

杉山佳調教師は「今回もいい状態で来ています。ようやく身が入ってきたので楽しみですね」と手応え十分。初めての1400メートルについては「一瞬の速い脚が使えるので条件は合いそう」「前が流れてくれて新味が出てくれれば」と、展開がかみ合うことを期待しています。

京都では5戦3勝の好相性。近3戦はいずれも重賞で勝ち馬から0秒2以内と、惜敗が続いています。距離短縮で末脚の切れが増せば、惜敗続きに終止符を打つ可能性があります。

調教評価:B+(最終追い切り確認後に見直し)

ダイヤモンドノット(牡3・栗東・福永祐一厩舎)横山武史騎手

スワンステークス 終追い切り ダイヤモンドノット

1週前追い切り:9月30日 栗東坂路(重)4F55.4-40.0-25.9-13.2 一杯・併せ馬でクビ差先着
最終追い切り:10月8日実施(詳細な時計は確認でき次第追記)

1400メートルで4戦3勝、重賞2勝の3歳馬は、叩き2戦目の上積みが期待されます。ただ、調教の内容を見る限り、まだ本調子手前の印象です。

1週前の9月30日は、福永調教師が自ら騎乗して重馬場の栗東坂路を一杯に追われ、4ハロン55秒4-ラスト13秒2。1勝クラスのロングトールサリーを1秒1追走し、クビ差先着しました。追走して先着した内容は評価できますが、重い馬場とはいえ終い13秒2は物足りない時計です。

前走のセントウルステークス時の1週前は、良馬場の坂路で4ハロン51秒9を一杯に追われ、自己ベスト級の時計でした。福永調教師は当時「最後に脚があがるぐらいやりたかった。春よりもいい」と話していました。今回はそれと比べて時計が大きく落ちています。

最終追い切りについても、専門紙の調教採点では「まだ完調手前の感もある」との評価でした。

福永調教師は前走後に「一度使って上がってくると思う」と話し、1週前には「前回より動けると思います。ベストの千四で改めて」とコメント。前走は休み明けで久々のスプリント戦となり、距離が忙しく追走に余裕がありませんでした。それでも上位馬と大きな差はなく、悲観する内容ではありません。

朝日杯フューチュリティステークスで0秒1差の2着に入った実力馬で、最も得意な1400メートルに戻るのはプラスです。調教面では割り引きが必要ですが、距離適性で巻き返す可能性はあります。

調教評価:B


その他の注目馬

参考データ以外では、ワイドラトゥール(昨年のスワンステークス2着)が1週前に栗東CWで6ハロン80秒7を馬なりで出し、休み明けでも長めから動けています。ショウナンザナドゥは1週前に坂路で4ハロン55秒2-ラスト12秒7。レザベーションは1週前の坂路で4ハロン54秒3を一杯に追われたものの、ラスト1ハロン14秒0と大きく失速しており、調教面での強調材料に欠けます。


まとめ

スワンステークス2026 調教・追い切り総まとめ

スワンステークス2026の調教で最も評価できるのは、連覇を狙うオフトレイルです。1週前に重馬場のCWで6ハロン81秒5を一杯、最終週は坂路で4ハロン53秒6と、昨年レコード勝ちした時とまったく同じ調整パターン。陣営も「1400が一番合う」と自信を見せています。

エリカエクスプレスは武豊騎手を背に、前半を我慢して後半に伸ばす理想的な追い切り。ウインマーベルは前週までに一杯の併せ馬で負荷をかけ、最終週は馬なりで先着しました。1週前ではジョイフルニュースの美浦W6ハロン79秒7-ラスト11秒0、スズハロームの栗東CW6ハロン78秒6が際立っています。

一方、ダイヤモンドノットは1週前の坂路で終い13秒2と物足りず、まだ本調子手前の印象です。ジョイフルニュース、スズハローム、ミニトランザット、ダイヤモンドノットの最終追い切りの詳しい時計は、確認でき次第追記します。

【スワンステークス2026 総合分析】馬情報・データ・血統・追い切りを完全網羅!有力10頭を徹底解剖

2026年10月12日(月・祝)、京都競馬場・芝1400メートル(外回り)でスワンステークス(GII)が行われます。1着馬にはマイルチャンピオンシップへの優先出走権が与えられる、秋のマイル路線の重要な前哨戦です。

これまでお届けしてきた馬情報・データ分析・血統分析・調教分析を1頭ずつまとめ、10月8日の最終追い切りの最新情報も加えました。出走馬18頭は確定済みで、ショウナンアデイブ、ミトノオルフェ、ワタシマツワの3頭は除外となっています。騎手は確定した騎手を記載しています。

レースのポイント

京都芝1400メートル外回りは、3コーナーの上り坂を越えたあと、急な下り坂から直線403.7メートルへ向かうロングスパートのコースです。下りで勢いをつけて4コーナーを回るため、前輪駆動型のスピードと持続力が求められます。

過去10年のデータでは、1番人気の勝率は20%で、直近6年で勝ったのは1回だけ。3着以内30頭のうち13頭が6番人気以下で、波乱含みのレースです。前走が重賞以外だった馬は過去10年で勝ち馬が出ていません。7歳以上は1勝のみで、3歳馬は勝率17.6%と年齢別でトップ。上がり3ハロン最速の馬は3着内率72.7%と、末脚の確かさが結果に直結します。

血統面では、ロードカナロア産駒が京都芝1400メートルで種牡馬成績1位。近年はロベルト系が2年連続で勝っており、母方にダンシングブレーヴ系を持つ馬が穴をあけた例もあります。

予想オッズ(10月6日時点)は、1番人気エリカエクスプレス(4.4倍)、2番人気オフトレイル(4.5倍)、3番人気ダイヤモンドノット(6.7倍)です。


オフトレイル(牡5・栗東・吉村圭司厩舎)菅原明良騎手・58キロ

スワンステークス総合分析 オフトレイル

父:Farhh 母:Rose Trail 母の父:Kingmambo

馬情報: 昨年のスワンステークスを1分18秒9のコースレコードで制した前年覇者です。その後のマイルチャンピオンシップでは出走馬中最速の上がりで4着、今春の安田記念も前残りの展開を中団から追い込み、勝ち馬と0秒2差の6着とGIでも差のない競馬を続けています。京都は計9戦で7度の馬券圏内。夏場は完全休養に充て、5歳秋で心身ともに充実期を迎えました。

データ: 前走GIからの臨戦で、前走重賞組という条件を満たします。上がり最速の脚を使えるタイプで、データの裏付けは十分。一方、別定58キロは今回のメンバーで最も重い斤量です。

血統: 父ファーは英チャンピオンステークスの勝ち馬。コジーン経由でサーゲイロードの薄いクロスを持ち、前輪駆動的なストライドが京都外回りの下りに最も合う血統です。スワンステークスは過去[1・1・0・0]。血統評価はA+。

追い切り: 1週前は重馬場の栗東CWで6ハロン81秒5-ラスト11秒6を一杯。最終は10月8日の栗東坂路を馬なりで4ハロン53秒6-ラスト12秒2。昨年このレースを勝った時の最終追い切りと同じ全体時計で、勝ちパターンを再現しています。ただし、最終追い切りでは舌を出すなど集中面に課題が見られたとの指摘もありました。

吉村調教師は「1400が一番合うと思う」「明らかに首、肩、腰とかは違う」と本格化を強調し、菅原明良騎手とのコンビを「一番合っているんじゃないかな」と信頼しています。

総合評価:◎ 連覇へ死角の少ない本命候補

ダイヤモンドノット(牡3・栗東・福永祐一厩舎)横山武史騎手・55キロ

スワンステークス総合分析ダイヤモンドノット

父:ブリックスアンドモルタル 母:エンドレスノット 母の父:ディープインパクト

馬情報: 昨年の京王杯2歳ステークス、今年のファルコンステークスと、1400メートルの重賞を2勝。朝日杯フューチュリティステークスでは0秒1差の2着に入りました。1400メートルは4戦3勝、連対率100%の最も得意な距離です。前走のセントウルステークスは休み明けの1200メートルで追走に余裕がなく8着でしたが、上位馬と大きな差はありませんでした。

データ: 年齢別で勝率トップの3歳馬で、55キロで出走できるのは大きな利点です。前走重賞組という条件も満たしています。

血統: 父は米芝中距離GI5勝のブリックスアンドモルタル。母の全弟は日本ダービー馬マカヒキで、ストームバードの4×4のクロスを持つ、スピードと底力を兼ね備えた血統です。

追い切り: 1週前は重馬場の坂路で4ハロン55秒4-ラスト13秒2と時計は平凡でした。しかし最終追い切りで一変。10月8日の栗東CWを馬なりで4ハロン51秒8-3ハロン36秒4-ラスト11秒2という好時計をマークしました。体幹が安定し、毛ヅヤも良く、見栄えのする仕上がりとの評価を受けています。一部では「まだ完調手前」との見方もありましたが、最終追い切りの時計を見る限り、叩き2戦目の上積みは十分です。

福永調教師は「一度使って上がってくると思う」「ベストの千四で改めて」と話しています。

総合評価:○ ベストの距離で叩き2戦目の上昇

ジョイフルニュース(牝4・美浦・大竹正博厩舎)大野拓弥騎手・55キロ

スワンステークス総合分析 ジョイフルニュース

父:ロードカナロア 母:ジョイニキータ 母の父:フォーティファイ

馬情報: 通算[4・4・0・0]とまだ底を見せていない4歳牝馬です。今春の福島牝馬ステークスで2着に入り、重賞でも通用する力を示しました。約半年ぶりの実戦ですが、9月中旬から美浦Wで長めの時計を豊富に出しています。

データ: 前走重賞組で、年齢・斤量とも好走パターンに当てはまります。課題は、初めての1400メートルと初めての長距離輸送です。

血統: 父ロードカナロアは京都芝1400メートルで種牡馬成績1位。母ジョイニキータはアルゼンチンの1000ギニーにあたるGIの勝ち馬で、父母のスピードを密にクロスする相似配合です。血統評価はB+。

追い切り: 1週前は重馬場の美浦Wで6ハロン79秒7-ラスト11秒0を馬なり。一杯に追われたオープン馬ララマセラシオンと併入しました。この6ハロン79秒7は、今年の美浦Wの調教で3番目に速い時計です。最終は10月8日の美浦坂路で4ハロン55秒1-ラスト12秒2を馬なり。再びララマセラシオンと併入し、軽めに整えました。

大竹調教師は「入厩して気持ちも入っていたので、楽に持ったままで1ハロン11秒0。動きは合格点」。大野騎手は「素晴らしい動きで申し分のない状態」と絶賛しつつ、初の長距離輸送は「少し心配」と話しています。

総合評価:▲ 底を見せない良血の上昇馬

エリカエクスプレス(牝4・栗東・杉山晴紀厩舎)武豊騎手・55キロ

スワンステークス総合分析 エリカエクスプレス

父:エピファネイア 母:エンタイスド 母の父:Galileo

馬情報: 昨年のフェアリーステークスの勝ち馬で、秋華賞では0秒1差の2着、今春のヴィクトリアマイルでも4着と、潜在能力はGI級です。前走のクイーンステークスは逃げて最後に失速し4着でした。今回は初めての1400メートルへの距離短縮で、予想1番人気に推されています。

データ: ここは注意が必要です。過去10年、前走で逃げた馬は[0・0・1・11]と連対がありません。初距離であることに加え、エピファネイア産駒は芝1400メートルの重賞で実績が少なく、京都芝1400メートルとの相性も良くありません。1番人気の信頼度が低いレースでもあり、データ面では「危険な人気馬」に該当します。

血統: 半兄にダノンケイツー、母エンタイスドは愛ダービー馬カプリの全きょうだいという、重厚で底力に富む欧州血統です。ただし気難しく燃えやすい血も受け継いでおり、1400メートルで行きたがってしまうと後戻りできない心配があります。血統評価はB−。

追い切り: 1週前は重馬場の栗東CWで6ハロン82秒6-ラスト11秒6を強め。最終は10月8日、武豊騎手を背に栗東坂路を単走で4ハロン54秒4-ラスト12秒1。前半をゆったり入り、後半に伸ばすレースを想定した内容でした。武豊騎手は「落ち着いていたし、状態はいいと思います」「後半にかけて動きは良かった」と好感触です。

総合評価:△ 能力はGI級もデータは逆風

ミニトランザット(牡4・栗東・杉山佳明厩舎)西村淳也騎手・57キロ

スワンステークス総合分析 ミニトランザット

父:エピファネイア 母:イチオクノホシ 母の父:ゼンノロブロイ

馬情報: 前走の中京記念ではインから出走馬最速の上がり33秒1を繰り出して2着。近3戦連続で重賞に挑み、いずれも勝ち馬から0秒2以内と惜敗が続いています。京都では5戦3勝の好相性です。

データ: 前走重賞2着で、上がり最速の脚を使えるタイプ。休み明けの馬が多い中、前走を使われている上積みは強みです。初の1400メートルで追走できるかがポイントになります。

血統: エピファネイア産駒ですが、母方のゼンノロブロイが持続力を補っています。血統評価はA−。

追い切り: 1週前は栗東CWで6ハロン83秒5-ラスト11秒6を一杯。1勝クラスの僚馬を1秒追走し、好走した前走時と同じ調整パターンを踏みました。最終は10月8日の栗東坂路を馬なりで4ハロン54秒6-ラスト12秒5。脚さばきに無駄はないものの、頭の動きがやや大きく、大きな上積みまでは感じられないとの評価です。

杉山佳調教師は「今回もいい状態で来ています。ようやく身が入ってきた」「一瞬の速い脚が使えるので条件は合いそう」と期待しています。

総合評価:△ 京都巧者が惜敗続きに終止符を

スズハローム(牡6・栗東・牧田和弥厩舎)藤懸貴志騎手・57キロ

スワンステークス総合分析 スズハローム

父:サトノダイヤモンド 母:アイライン 母の父:ローレルゲレイロ

馬情報: 2走前のダービー卿チャレンジトロフィーで重賞初制覇。末脚の破壊力はメンバーでも上位です。前走の安田記念は17着に大敗しましたが、GIの厚い壁と展開不向きが重なりました。1400メートルでも重賞3着の実績があり、距離に不安はありません。

データ: 前走重賞組。ただし直線勝負に徹する追い込み型のため、展開と馬場に左右されやすい点は割り引きが必要です。

血統: 父サトノダイヤモンド×母の父ローレルゲレイロで、スピードとパワーのバランス型。血統評価はB。

追い切り: 調教では今回のメンバーで最も目立つ一頭です。1週前は栗東CWで7ハロン94秒7、6ハロン78秒6-ラスト11秒4を強めにマーク。自己ベスト級の猛時計です。最終は10月8日の栗東坂路を馬なりで4ハロン53秒1-ラスト11秒7。序盤に右へモタれる場面があったものの、その後はしなやかな走りで好内容。調教評価で最高ランクの評価を受けています。安田記念以来の休み明けですが、心身ともに良好です。

総合評価:☆ 調教は文句なし、あとは展開次第

ウインマーベル(牡7・美浦・深山雅史厩舎)松山弘平騎手・57キロ

スワンステークス総合分析 ウインマーベル

父:アイルハヴアナザー 母:コスモマーベラス 母の父:フジキセキ

馬情報: 阪神カップ、阪急杯、京王杯スプリングカップと1400メートルで重賞を3勝。距離実績はメンバー最上位です。昨年のスワンステークスも先行馬に厳しい展開の中、0秒1差の4着と地力を示しました。今回は昨年のマイルチャンピオンシップ以来、約10か月半の休み明けです。

データ: 過去10年で7歳以上の勝利は1回だけ。長期休み明けも含め、データ面では割り引きが必要です。

血統: 母の父フジキセキのスピードを受け継いだ1400メートル巧者。血統評価はB+。

追い切り: 豊富な攻め量で久々をカバーしています。10月4日の美浦Wでは一杯に追われた1勝クラスの僚馬を1秒2追走し、6ハロン83秒0-ラスト11秒7で0秒4先着。最終は10月7日の美浦Wで5ハロン67秒0-ラスト11秒9を馬なりで1馬身先着しました。約11か月ぶりでも馬体は充実しているとの評価です。

深山調教師は「先週までにしっかりやっているので、けさは無理せずに。力はあるので頑張ってほしい」と話しています。

総合評価:△ 1400巧者の地力に期待

マイネルチケット(牡4・栗東・宮徹厩舎)津村明秀騎手・57キロ

スワンステークス総合分析 マイネルチケット

父:ダノンバラード 母:エントリーチケット 母の父:マツリダゴッホ

馬情報: 前走のパラダイスステークスを着差以上の完勝。1400メートルの重賞で2着1回、3着1回の実績があり、この相手でも力の差は感じません。前走後は北海道でリフレッシュ放牧に出され、9月12日に帰厩しました。

データ: 前走がリステッド競走のため、「前走重賞以外は過去10年で勝ち馬なし」というデータに引っかかります。一方、京都外回りは[0・2・0・0]とオール連対で、舞台適性は高い一頭です。

血統: 父ダノンバラードはややパワー型で、少し馬場が渋ったほうが狙いやすいタイプ。母は短距離の差し馬でした。血統評価はB。

追い切り: 1週前は栗東坂路で4ハロン51秒2-ラスト12秒6と出色の時計。最終は10月8日の栗東坂路を馬なりで4ハロン52秒3-ラスト12秒1と、2週続けて好時計を出しました。前走時の最終追い切り(4ハロン51秒4)に近い時計で、調子は悪くありません。

宮調教師は「休み明けでもいい感じに来ているよ」。増井助手は「まだつくべきところに筋肉がつき切っていない」と完成途上を認めつつ、「能力はこのクラスでも通用する」と評価しています。

総合評価:☆ 舞台適性は高いがデータが壁

ランフォーヴァウ(牝4・栗東・福永祐一厩舎)石川裕紀人騎手・55キロ

スワンステークス総合分析 ランフォーヴァウ

父:ロードカナロア 母:キネオダンサー 母の父:ディープインパクト

馬情報: 2歳時にデイリー杯2歳ステークスを制した重賞馬で、今年5月には新潟の谷川岳ステークス(1400メートル)を勝っています。前走の北九州記念は1200メートルで8着でした。予想オッズでは最低人気クラスですが、調教で一気に評価を上げた一頭です。

データ: 前走重賞組で、京都のデイリー杯2歳ステークスを勝った実績もあります。ダイヤモンドノットと同じ福永厩舎です。

血統: 父ロードカナロアは京都芝1400メートルで種牡馬成績1位。母の父ディープインパクトで、スピードと切れ味を兼ね備えた配合です。

追い切り: 今週の調教で最も驚かされたのがこの馬です。最終は10月8日の栗東CWで、馬なりのまま4ハロン51秒6-3ハロン36秒0-ラスト10秒9。馬なりで終いに脚の回転を引き上げ、鋭く伸びました。これまであまり見られなかった迫力のある走りで、調教評価で最高ランクを受けています。

総合評価:☆ 調教で激変、人気薄なら一発警戒

ショウナンザナドゥ(牝4・栗東・松下武士厩舎)池添謙一騎手・55キロ

スワンステークス総合分析 ショウナンザナドゥ

父:キズナ 母:ミスエーニョ 母の父:Pulpit

馬情報: 3歳春にフィリーズレビューを制した重賞馬です。ブリンカーを着けた近2走は逃げて2着、1着と結果が一変し、走る気持ちが戻ってきました。半姉に重賞勝ち馬ミスエルテ、アイルランドトロフィーに出走するミアネーロがいる良血です。

データ: 前走で逃げた馬は過去10年で連対がありません。陣営は「ハナにはこだわらない。番手でもできる」と話しており、控える競馬ができるかがポイントです。

血統: 父キズナ×母の父Pulpitで、北米のパワーとスピードを持ち合わせています。フィリーズレビューと同じ1400メートルは魅力です。

追い切り: 1週前は栗東坂路で4ハロン55秒2-ラスト12秒7。最終は10月8日の栗東坂路で4ハロン53秒8-ラスト11秒8を末強め。見習騎手が追って最後まで脚を伸ばし、この馬なりに力を出し切れる状態です。前走時の最終追い切り(4ハロン55秒5)より時計を詰めています。

総合評価:注 ブリンカー効果で逃げ・先行から粘り込み


その他の出走馬

昨年2着のワイドラトゥールは1週前に栗東CWで6ハロン80秒7を馬なりで出したものの、最終は坂路4ハロン55秒2でハミ受けがやや悪く、使える脚は長くないとの評価です。ニュージーランドトロフィー勝ちのレザベーションは、1週前の失速から一転、最終の坂路4ハロン53秒6で力強く登坂。シンザン記念勝ちのサンダーストラック(吉村誠之助騎手)も美浦Wで差し馬らしい終いの脚を見せています。


まとめ

スワンステークス2026 総合分析まとめ

スワンステークス2026の中心は、連覇を狙うオフトレイルです。京都外回りに最も合う血統、得意の舞台、昨年の勝ち時と同じ調整過程と、好材料が揃っています。

対抗は、ベストの1400メートルに戻り、最終追い切りでCW4ハロン51秒8と一変したダイヤモンドノット。単穴には、底を見せない京都向きのロードカナロア産駒ジョイフルニュースを挙げます。

1番人気が予想されるエリカエクスプレスは、能力はGI級ながら「前走逃げ馬の連対なし」「初距離」「エピファネイア産駒の1400メートル重賞実績の少なさ」とデータ面の逆風が強く、評価は押さえまで。穴では、調教で激変したランフォーヴァウと、猛時計を連発したスズハロームに注目です。

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