
中山記念コース解説(中山競馬場芝1800m内回りコース)
内回りコースの1周距離は約1667mで札幌競馬場の約1640mと大差はなく、直線は310mと小倉競馬場の直線293mとあまり変わりません。
ローカルの小回りコースと似たコース設定になっています。ローカル競馬場との大きな違いは、コース全体の高低差が5,5mとJRA全10競馬場で最も厳しいの高低差があることです。
直線は残り180mから残り70m地点にかけての上り坂の高低差は2,2m、最大勾配は2,24%と馬力が求められる急勾配になっています。
スタンド前坂下からのスタートで1コーナーまでの距離が短く、コーナー4回の内回り、1周距離は約1667mを1周します。
スタートから1コーナーまでの距離は約200mと短く、急坂を上りながらゆっくり進む為に、スローに近いミドルペースになる傾向にあります。
3~4コーナーあたりから、各馬が一斉に仕掛けだすのでペースが速くなっていきます。
4つのコーナーがあり外を回ると距離ロスが大きくなります。距離ロスなく走れる内枠は断然に有利になります。
中山競馬場芝1800m内回りコースは、特殊なコース形態であることから、コース適性の高い馬が狙って出走するレースです。
中山記念は、先行力、4つのコースでの機動力、器用さと、2度の急坂を走る抜くパワーが重視されるコースです。
特に時計のかかる馬場の場合は人気薄の逃げ馬は要注意です。
中山記念の歴史
中山記念は、1936年に中山競馬場芝3200mにで初開催されました。
当初の年2回の開催から1952年に年1回に開催に変更になり現在の中山競馬場芝1800m開催に至ります。
特殊なコース形態ということから、中山巧者の参戦がしてきます。
2019年の中山記念を優勝したウインブライトは、2019年にG1クイーンエリザベスⅡ世カップと香港カップを優勝。
2017年の中山記念を優勝したネオリアリズムも、2017年のクG1イーンエリザベスⅡ世カップを優勝。
2014年の中山記念を優勝したジャスタウェイは2014年のG1ドバイデューティフリーを優勝しています。
このように近年はドバイG1、香港G1、G1大阪杯へ向けてステップレースとしてG1級の有力馬の参戦もあり、年々レースレベルが高くなってきています。