
京都記念コース解説(京都芝2200m右外回りコース)

先々週からDコースを使用しています。
柵の移動に伴い、2週使用しましたが、傷みも少なく概ね良好な状態です。
京都外回りDコースの一周距離は1,951.3m、幅員は15~29m、直線距離は398.7m、高低差は4.3mです。
京都外回りコースの最大の特徴である3コーナーの坂をどう走るかが勝負の重要なポイントになります。
坂の高低差は4.3m。向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下るコース形態です。正に3コーナー付近に小高い丘があるイメージです。
3コーナーの下りでスピードをアップしながら直線に向かうために、3コーナーの下り坂まで折り合いをつけてスタミナを温存できるかが京都芝2200m外回りコースを克服できる必要十分条件になります。
その結果ラスト800mからのスタミナ比べ勝負になりやすいのが京都記念(京都芝2200m外回りコース)の特徴です。
そのため、後半長く脚を使い続けることができるスタミナとスピードの持続力の真価が問われます。
京都外回りでは直線が平坦な398.7mで、末脚の強襲が決まりやすくスピードの持続力に加えて直線での末脚力も求められます。
京都芝2200m外回りコースは独自コース適性が問われます。
過去京都芝2200m外回りコースで好走実績がありながら近走凡走している人気薄の馬が穴をあけることも想定しておいた方が良さそうです。
脚質は4コーナーで5番手以内つける先行力、または先行力がなくても4コーナーまでに5番手以内で先行でき、早めに仕掛けるロングスパートできる馬の好走率が高くなっています。
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京都記念2025予想データ分析

京都記念過去10年単勝人気別成績

上位人気の馬が中心に好成績を収めており、特に3番人気以内の馬は勝率20.0%、連対率40.0%、3着以内率56.7%という高確率で上位に来ています。
4~6番人気の馬も一定の確率で好走する傾向にあります。
勝率10.0%、連対率20.0%、3着以内率33.3%と、3番人気以内ほどではないものの無視できない存在です。
7番人気以下の馬は、3着以内に入るケースが非常に少なく、勝率1.8%、連対率3.6%、3着以内率5.4%という結果が示す通り、極端な穴狙いは得策とは言えません。
京都記念では、上位人気の馬が中心。
特に3番人気以内の馬に注目し、4~6番人気の馬も視野に入れ、7番人気以下の馬に大きな期待を持つのはリスクが高いと言えます。
京都記念過去10年前走別成績

前走GⅠ組が非常に優勢で、特に海外G1を含むGⅠに出走していた馬が3着以内に17頭入るという結果を出しています。
勝率18.9%、連対率29.7%、3着内率45.9%は、他のレースクラスを大きく引き離しており、予想においてはこれらの馬を上位に評価することが重要です。
GⅡ出走馬も一定のパフォーマンスを見せており、3着以内率18.6%と、GⅠ組に比べると低いものの、無視できない存在です。
GⅢ出走馬も22.7%の3着内率を記録しており、特に連対率が高いことから、GⅠやGⅡとは異なる形での好走が期待できます。
オープン特別や3勝クラスからの出走馬は、過去10年で一度も3着以内に入っていないため、重賞経験のある馬を中心です。
京都記念では、前走GⅠに出走していた馬が中心となることが多いです。
特に海外G1からの出走馬が好成績を挙げていることから、GⅡやGⅢからの出走馬も視野に入れ、オープン特別や3勝クラスからの出走馬に大きな期待をするよりも、重賞経験のある馬を重視した方が良さそうです。
京都記念過去10年年齢別成績

4歳馬と5歳馬が圧倒的に成績が良く、特に4歳馬は勝率12.5%、連対率34.4%、3着内率43.8%と高い数値を誇っています。
5歳馬も勝率19.2%と、優勝馬の半数を占めています。
これらから、4歳馬と5歳馬に注目です。6歳馬は勝率0%と優勝経験がなく、連対率や3着内率も低いため、予想ではあまり期待できません。
7歳以上の馬も、勝率2.9%と競走成績が振るわず、6歳以上の馬全体で見ると、4歳や5歳の馬に比べて好走率が低い。
京都記念過去8年優勝馬の前走の距離等成績

前走の距離過去8年の優勝馬は全て前走が芝2200mから芝3000mの範囲でした。
これは、距離適性が重要であることを示しています。
前走の格8頭中6頭はGⅠ(海外G1含む)、2頭はGⅡということから、重賞経験、特に高いレベルのレースに出走していた馬が有利です。
前走の着順GⅠに出走していた馬は2桁着順に敗れたケースもありますが、GⅡ出走馬は全て6着以内でした。
また、前走で2着以下に敗れていた場合でも、国内レースでは勝ち馬から1秒以内でゴールしていた馬が多い。
京都記念2025予想血統情報

【セイウンハーデス】
父シルバーステートは、ディープインパクト系の人気種牡馬で、エエヤンやリカンカブールといった勝利馬を輩出しています。
その血統はスピードとスタミナを兼ね備え、特に捲りでの決め手を見せる馬が多く見られます。
母ハイノリッジの父はマンハッタンカフェ、母の父はエリシオです。
マンハッタンカフェの血統はスタミナ豊富で知られ、ハイノリッジが持つこの血統がセイウンハーデスに長距離戦での強さを与えています。
また、ハイノリッジはペイシャノリッジの半妹であり、セイウンハーデスはヒルノマドリードやセイウンプラチナの甥に当たります。
母の父マンハッタンカフェは、特に長距離戦で強さを発揮する血統として有名で、そのスタミナはセイウンハーデスにも受け継がれています。
近親馬に デイリー杯2歳ステークスで2着の実績を持ホッコータキオン。オースミハルカやオースミグラスワンも同牝系に属しています。
セイウンハーデスは、父シルバーステートの特徴を引き継ぎ、七夕賞のような捲りでの決め手を持つタイプと言えます。
調教を重ねることで前進が見込まれる一方で、京都外回りでは馬場が渋っているとより力を発揮することが期待されます。
セイウンハーデスはスタミナとスピードを兼ね備えた馬であり、特に中長距離での競走でその真価を発揮する可能性が高い血統です。
【チェルヴィニア】
父ハービンジャーはイギリスの名馬で、特に中長距離戦で成功を収めた種牡馬です。
その産駒は晩成傾向が強く、距離適性が高いことで知られています。
母チェッキーノはオークスで2着に入った実績を持つ馬で、コディーノの全妹です。
チェッキーノの母であるハッピーパスは京都牝馬ステークスを制している名牝です。
母の父キングカメハメハは、多才な種牡馬であり、短距離から中距離まで幅広い距離で活躍する産駒を生み出しています。
スタミナとスピードを兼ね備えた血統をチェッキーノ伝えています。
カービングパスやスティーグリッツは、同じ牝系のハービンジャー産駒で活躍しています。
父ハービンジャーと母チェッキーノの良いところを受け継いだ馬で、ナスペリオン的なストライドでしなやかに差すタイプの中距離馬です。
秋華賞では馬群を割っての完勝劇を演じましたが、本来は京都の内回り2000mよりも外回り2200mのほうがジックリと差せるコースとして適しています。
この京都記念の舞台は、ほぼベストのコースと言えるでしょう。
血統的に中距離適性が高く、特に京都の外回りコースでのパフォーマンスが期待されます。
【プラダリア】
父ディープインパクトは日本の競馬史に名を残す名馬であり、特に中距離での無類の強さを持つ種牡馬です。
その血統はスピードとスタミナを兼ね備え、多くの優秀な産駒を生み出しています。
母シャッセロールの父はクロフネで、クロフネは短距離からマイル戦で成功を収めた種牡馬です。
クロフネの血統は加速力とスタミナのバランスが良く、ディープインパクトとの組み合わせは非常に高い勝ち馬率(78%)を持つニックスとして知られています。
母の父クロフネの血統は特に初速と持続力が特徴的です。ディープインパクト×クロフネの血統により、強靭なスタミナとスピードを兼ね備えています。
昨年の京都記念では、良馬場とはいえかなり荒れた馬場でレース上がりが35.7秒というタイムをマークしました。
また、京都大賞典でも重馬場で35.9秒の上がりタイムを記録しており、不良馬場や重馬場での粘り強さが強みです。
このため、レース当日の馬場状態が勝敗のカギを握ると言えます。
プラダリアは血統的に高水準のパフォーマンスを期待される一方で、特に馬場が荒れたり重くなるとそのしぶとさが生きるタイプの馬です。
【マコトヴェリーキー】
父オルフェーヴルは皐月賞・日本ダービーと菊花賞の三冠馬で、種牡馬としても成功を収めています。
特に長距離戦で実績を残す産駒を多数輩出し、ウシュバテソーロ、ラッキーライラック、マルシュロレーヌなどがその名を上げています。
母マコトブリジャールはクイーンステークスと福島牝馬ステークスを制した実績を持つ馬で、マコトヴェリーキーの母です。
母の父ストーミングホームはイギリスのチャンピオンステークス(G1・芝10F)で勝利した馬で、その血統はスタミナとスピードを兼ね備えています。
父オルフェーヴルと母父ストーミングホームの血統から、長距離に適したタイプの馬と言えます。
中日新聞杯では2000mの緩みないペースで追走に苦しんだ場面も見られましたが、これは長距離適性を示唆しているのかもしれません。
オルフェーヴルとロベルト(ストーミングホームの父方にロベルトの血が入る)の組み合わせは、アイアンバローズのような長距離戦で力を発揮するイメージです。
マコトヴェリーキーは長距離戦でのパフォーマンスが期待され、特に距離が伸びるとその能力が最大限に引き出されるタイプの馬です。
【ヨーホーレイク】
父ディープインパクトは日本の競馬界における伝説的な馬であり、種牡馬としても数々の成功を収めています。
その血統はスピードとスタミナを兼ね備え、中距離から長距離まで幅広く活躍する産駒を生み出しています。
母クロウキャニオンは名繁殖牝馬で、ヨーホーレイクの他にもカミノタサハラ、ボレアス、ベルキャニオン、ストーンリッジといった活躍馬を産んでいます。
母の父フレンチデピュティは短距離からマイル戦で成功を収めた種牡馬で、その血統は加速力とスピードが特徴です。
ディープインパクトとの組み合わせは、ショウナンパンドラ、マカヒキ、アンジュデジールなど成功した馬を生み出しています。
母クロウキャニオンと父ディープインパクトの血統から、中距離で伸びのある走りを見せる馬です。
毎日王冠では1800mのスピード競馬が少し忙しかったように見えましたが、適距離である京都記念ではその地力が遺憾なく発揮されることが期待されます。
ニジンスキー的な伸びのある体型を持つ彼は、特に中距離戦での活躍が見込まれます。
ディープインパクトのスピードとフレンチデピュティの加速力を兼ね備えた、伸びのある中距離馬として注目されるべき存在です。
京都記念2025予想有力本命馬情報

【チェルヴィニア】
チェルヴィニアは牝馬で、4歳という若さながら既に多くの輝かしい実績を残しています。
父はハービンジャー、母はチェッキーノ、母の父はキングカメハメハという血統を持っています。
オークスでは、1番人気のステレンボッシュとほぼ同等の位置で追走を続け、直線に入ると外へ出して見事に伸び、内から抜け出したステレンボッシュを交わして1着となりました。
桜花賞では13着と苦しみましたが、オークスで本来の力を発揮したのです。
秋華賞はオークス以来の実戦となりましたが、しっかりと仕上がっていました。
レース中は中団に位置し、直線に入ると手応え十分に間を割って抜け出し、関西遠征も難なくクリアし、GIを連勝しました。
これにより、この世代の牝馬の中で能力上位であることを証明しました。
ジャパンカップでは、前半は好位につけましたが、一旦ポジションを下げました。
勝負所で再度進出し、直線では前を走る3頭とはやや差が開いたものの、4着争いでは先着しました。
秋華賞でのパドックでの堂々とした態度から、長距離輸送によるパフォーマンスへの影響は心配無用と言えます。
チェルヴィニアはスピードと瞬発力を生かせる良馬場が理想ですが、水分を含んだ馬場でもそのパワーを発揮する能力があり、京都記念で更なる活躍が期待されます。
【ソールオリエンス】
ソールオリエンスは5歳の牡馬で、その血統は父がキタサンブラック、母がスキア、母の父がMotivatorという名門から引き継がれています。
一昨年の菊花賞では、外目の枠からスタートし、抑えて追走する戦略を取りました。
2周目の坂の下りでポジションを上げようとしましたが、直線での追い上げが届かず、スローペースだったこともあり、位置取りの差が影響したと考えられます。
昨年の宝塚記念では、前半から中団を追走し、勝負所で一旦息を入れ、外に出してから加速しました。
直線では外から追い込んでベラジオオペラとプラダリアを交わし、2番手に上がり、結果は2着という好成績を収めました。
このレースでは道悪をこなす能力が大きなアドバンテージとなりました。ソールオリエンスはこれまで京都コースに2度出走しています。
一昨年の菊花賞では3着、昨年の宝塚記念では2着という結果を残しており、特に京都の外回りコースは適していると言えます。
また、ソールオリエンスは道悪でも優れたパフォーマンスを見せることができ、京都記念のペース配分や位置取りがレースの鍵を握るタイプの馬です。
【ヨーホーレイク】
ヨーホーレイクは7歳の牡馬で、血統は父がディープインパクト、母がクロウキャニオン、母の父がフレンチデピュティという名門から受け継いでいます。
昨年の新潟大賞典では、最内枠からスタートし、控えめにレースを進めました。中団の前目に位置取り、インコースを通って直線では内から伸びてきましたが、外から来たキングズパレスに勢いでやや劣り、3着でフィニッシュしました。
長期休養から復帰した2走目でも3着と、力強いパフォーマンスを披露しました。
前々走の鳴尾記念では、中団の前目から好位に進出し、直線に入ると先頭に立つことができました。
ボッケリーニとの競り合いとなりましたが、アタマ差で競り勝ち、重賞を制しました。
これは長期休養からの3走目での勝利であり、その復調ぶりが示されました。
ヨーホーレイクの調教パターンは、帰厩後の序盤に坂路とプールで調整し、2週前からウッドチップコースで追い切りを行うことでピッチを上げていくものです。
大型馬であるため、この調教方法でどれだけ仕上がっているかが鍵となります。
休み明けでも安定した走りを見せる実績がありますが、京都記念当日の仕上がり具合はしっかりとチェックしたいポイントです。
【プラダリア】
プラダリアは6歳の牡馬で、その血統は父がディープインパクト、母がシャッセロール、母の父がクロフネという背景を持っています。
一昨年の京都大賞典では、先行馬を見ながら好位に位置し、近走よりも前目に進出しました。
直線では内から寄られながらも追い比べで抜け出し、勝利を収めました。
状態が良くなっていたこともあり、2400mでじっくり運ぶことができたのが好走の要因となりました。
昨年の京都記念では、内目の枠から先団を見ながら追走し、4コーナーから直線で外に出して伸びてきました。
ベラジオオペラとの追い比べとなり、最後は見事に抜け出して1着。
京都の外回りコースで一変したパフォーマンスを見せました。プラダリアは、稍重や重馬場での成績が良く、時計を要する芝が適しているタイプです。
具体的には、稍重と重馬場で[2・0・1・1]という成績を残しています。
また、先週までの京都の芝が少し時計のかかるコンディションだったことから、今回の京都記念もプラダリアにとって好条件となる可能性が高いです。
さらに、今回京都記念のメンバー構成は持続力勝負になりそうで、これがプラダリアの強みを活かす方向に働くでしょう。
【セイウンハーデス】
セイウンハーデスは6歳の牡馬で、その血統は父がシルバーステート、母がハイノリッジ、母の父がマンハッタンカフェという背景を持っています。
一昨年の七夕賞では、外枠からスタートし、先行馬を見るポジションでレースを進めました。
4コーナーで先行馬に並びかけ、直線では追われて伸びてきました。
鋭い脚ではありませんでしたが、最後までしぶとく伸びて抜け出し、重賞初制覇を果たしました。
以前はウッドチップコースでも調教を行っていましたが、長期休養明けの前走では脚元を考慮して坂路とプールでの調整を行いました。
この時、馬体重が14キログラム増えていたため、少し余裕残しに見えました。
しかし、今回は久々にレースに出走した後の上積みが期待できます。
現在の課題としては、ベストよりも少し長いと感じられる2200メートルの距離があります。
京都記念での折り合いが重要なポイントとなるでしょう。
京都記念2025予想有力穴馬情報

【リビアングラス】
リビアングラスは5歳の牡馬で、その血統は父がキズナ、母がディルガ、母の父がCurlinという名門から引き継がれています。
前走の八坂S(3勝クラス)では、内から先手を取ったミステリーウェイを見ながら2番手で先行しました。
4コーナーで並びかけ、直線では先頭に立つと、外から全弟のインザモーメントが並んできましたが、クビ差で競り勝って見事に1着を飾りました。
リビアングラスのこれまでの戦績を見ると、全4勝のうちの3勝が稍重馬場での勝利です。
残りの1勝は、新潟の内回りコースで行われた持久戦であり、レースの上がり3ハロンタイムが35秒6という厳しい条件下でのものでした。
このことから、リビアングラスは天候や京都記念当日の馬場コンディション次第で評価が大きく変わるタイプと言えます。
【マコトヴェリーキー】
マコトヴェリーキーは5歳の牡馬で、その血統は父がオルフェーヴル、母がマコトブリジャール、母の父がストーミングホームという構成です。
前々走の高山ステークス(3勝クラス)では、中団に位置していました。
直線に入ると3番手の外に並びかけ、内から迫ってきたシホノスペランツァに抜かせずに1着を確保。
昇級後も堅実に上位をキープしていましたが、このレースでは勝負強さを見せて4勝目を挙げました。
近走では2000メートルで勝利を収めていますが、未勝利戦と1勝クラスの勝利は2200メートルでのものです。
そのため、重賞でそれなりの位置を取るためには、この距離延長がプラス材料となる可能性があります。
京都記念が、馬場が少し渋り、上がりを要する展開になると、マコトヴェリーキーのパフォーマンスがさらに引き立つでしょう。
【バビット】
バビットは8歳の牡馬で、その血統は父がナカヤマフェスタ、母がアートリョウコ、母の父がタイキシャトルという背景を持っています。
昨年の京都記念では、最内枠からスタートし、前へ出る形を取りました。
外でアフリカンゴールドが先手を主張したため、バビットは2番手に控えてレースを進めました。
楽な展開とは言い難い状況でしたが、直線に入っても内ラチ沿いで踏ん張り、3着という結果を残しました。
2桁着順が続いていた中で、今回はその力を改めて見せつけました。
今年で8歳となるバビットは、往年のようなハナを奪うスタイルから少し離れつつありますが、ベストの走りはやはりマイペースで逃げる形です。
今回の京都記念メンバーは持久力勝負を望む馬が多い一方で、徹底した先行型の馬が少ない印象です。
楽にレースを進められるようなら、非常に面白い競馬が期待できます。
【エヒト】
エヒトは8歳の牡馬で、その血統は父がルーラーシップ、母がヒーラ、母の父がディープインパクトという名門から受け継がれています。
一昨年のアメリカジョッキーCCでは、道中は控えて後ろ目のポジションを取りました。
勝負所で外から進出し、直線でも外から伸びてきましたが、ユーバーレーベンを競り落として2番手に上がりました。
ゴール前では内のノースブリッジに迫ったものの、並べませんでした。
それでも、1年前の9着から成長した姿を見せました。
小倉記念では、3番枠からスタートし、先団を見ながら好位に位置していました。
インコースを巧みに立ち回り、直線では内目から追い上げ、外から来たマリアエレーナを競り落とし、内のテーオーシリウスを交わして見事に抜け出しました。
これは帰国後の2走目で、大きな一変を見せたレースでした。
エヒトはこれまでに中央競馬で6勝を挙げており、中でも七夕賞(G3)や小倉記念(G3)での勝利が目立ちます。
エヒトは8歳とベテランの域に達していますが、その経験と底力が今回のレースでも発揮される可能性があります。
特に、京都の外回りコースではディープインパクトの血を引く馬として、適性が高いと考えられます。
前走のAJCCではやや精彩を欠きましたが、調整が進めば京都記念で巻き返す力は十分にあります。
【ブレイヴロッカー】
ブレイヴロッカーは5歳の牡馬で、その血統は父がドゥラメンテ、母がシティイメージ、母の父がElusive Cityという背景を持っています。
昨年の大阪ハンブルクC(OP)では、中ほどの枠からスタートし、道中は控えて追走する形を取りました。
後ろ目のポジションから4コーナーでは外を回っていく際に手応えがもうひとつでしたが、その後見事に伸びてきました。
直線ではラストで内のタイムオブフライトをハナ差交わし、2着という成績を収めました。
ブレイヴロッカーはこれまでに一貫して高いパフォーマンスを見せており、特にマイルから中距離のレースで良績を残しています。
過去のレースでは、タイランドカップや新潟大賞典で9着という結果でしたが、最近ではOP戦で太宰騎手とのコンビで好走しており、能力の高さを示しています。
しかし、騎手との相性や条件によって結果が左右されることもあり、今回京都記念でも注目が集まっています。
京都記念は2200mの距離で行われますが、ブレイヴロッカーはこの距離での経験は豊富とは言えません。
しかし、若さと持久力があれば、ここで一変する可能性も十分にあります。
過去のレース結果から見て、京都記念での馬場状態やペース配分が鍵を握るでしょう。