小倉2歳ステークス解説(中京競馬場芝1200m)
①小倉2歳ステークスコース概要
中京競馬場の芝1200mコースは、バックストレッチからスタートし、コースを約半周するレイアウトです。
スタート地点から第3コーナーまでの距離は約300メートルで、比較的短い距離です。
ゴール前の直線は412.5メートルあり、JRAの芝1200メートルコースの中で最も長い直線を持つのが特徴です。
これにより、スプリント戦ながらも直線勝負が重要となるレースです。
②小倉2歳ステークスのコース特徴とレース展開
スタートから向正面の半ばまで約1mの上り坂があり、ここでの位置取りが重要になります。
上り坂をクリアした後は、直線の入り口にかけて下り勾配が続きます。
4コーナー出口から直線に向かう部分は、バックストレッチから直線入口まで下りが続くため、ここでペースが上がります。
しかし、直線に向いた途端に高低差約2mの急坂が待ち受けており、この坂を駆け上がることがレースの大きなポイントとなります。
坂を上りきった後、ゴールまでの約200mの直線が続きます。
この部分でのラストスパートが勝負の決め手となります。
③小倉2歳ステークスはタフなコース設定
コースはバックストレッチ半ばから直線入口まで下り勾配が続くため、スピードが自然に出やすい反面、息が入りにくいタフなコースとなっています。
特に直線に入ってからの急坂は、馬の持久力とスタミナが問われるポイントです。
単純なスピードだけでは押し切れないコース設定であり、多少長めの距離もこなせるスタミナが求められます。
したがって、鋭い切れ味だけでなく、馬力と長く使える末脚を持つ馬が有利とされています。
④小倉2歳ステークスレースの鍵
中京競馬場の芝1200mコースでは、鋭い末脚よりも、長く息の長い末脚が求められます。
高速馬場での速い上がりタイムが出にくいタフなコースのため、馬力が必要とされ、持久力のある馬が活躍することが多いです。
最後の急坂を上りきった後の残り約200mでのスパートが勝負を決するため、ゴール前での持久力が重要になります。
⑤小倉2歳ステークスの特徴
中京競馬場の芝1200mコースは、スタートから飛ばしていくスプリント戦ながらも、途中の勾配や最後の急坂などタフな要素が加わるため、単なるスピード勝負にとどまらないレース展開となります。
このコースの特性を理解し、タフさと持久力を持つ馬を見極めることが、小倉2歳ステークスでの勝利につながるポイントです。
【小倉2歳ステークス2024予想】データ分析と傾向
①前走1着馬の優勢
小倉2歳ステークスに出走する馬の大半は、前走で1着だった馬が多く、過去のデータからも前走1着馬の好走率が高いことが確認されています。
特に、前走で2着馬に0.6秒以上の差をつけて勝った馬は、3着内率が45.0%と非常に高いです。
直近4年でも毎年この条件を満たす馬が馬券に絡んでおり、軸馬として注目すべき存在です。
②キャリア別の成績
キャリア2戦までの馬が有利: 過去10年のデータを見ると、キャリアが2戦以内の馬が好走する傾向にあります。
逆に、キャリア3戦以上の馬は苦戦しているため、出走回数の少ない馬を狙うのがセオリーとされています。
③枠順の影響
2014年から2023年の10年間で、中京競馬場の芝1200メートルにおいて行われた2歳・3歳限定戦では、内枠が優勢というデータがあります。
特に1枠と2枠の勝率が高く、小倉2歳ステークスでもこの傾向が続くと考えられます。内枠に入った馬は要注目です。
④単勝人気と前走の距離・末脚
過去10年の小倉2歳ステークスの優勝馬のうち、オーミアリスを除く9頭はすべて5番人気以内であり、人気馬が強い傾向があります。
また、シュウジを除く9頭は前走が芝1200メートルのレースだったことも特徴です。
全優勝馬が前走でメンバー中上位の上がり3ハロン推定タイムをマークしていたことも重要なポイントです。
特に、2024年は小倉ではなく中京競馬場で行われるため、直線が長く坂もあることから、レース終盤の脚色が勝敗を分ける要素となるでしょう。
⑤小倉2歳ステークスデータ分析と傾向まとめ
小倉2歳ステークス2024では、前走で1着だった馬、特に2着馬に0.6秒以上の差をつけた馬に注目することが重要です。
また、キャリアが少ない馬や内枠に入った馬も有力候補といえます。
さらに、単勝人気が高く、前走で優れた末脚を見せた馬は特に信頼度が高いです。
中京競馬場での開催であるため、レース終盤の脚色をしっかりとチェックすることが、的中への鍵となるでしょう。
小倉2歳ステークス血統情報
【エンドレスサマー】
父アルアイン。母コケレール。母の父Zamindar。
父アルアインは、皐月賞と大阪杯を制したディープインパクト産駒で、その血統はスピードと持続力に優れています。
小倉2歳ステークスのような短距離戦において、その血統の特性が活かされることが期待されます。
母コケレールは、フランスのサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)を勝った実績を持ち、その父ザミンダーはカブール賞(仏G3・芝1200m)を制したスプリンターです。
母父ザミンダーの血を引くことで、エンドレスサマーはスピードと瞬発力に優れた馬として育っています。
エンドレスサマーは、ラヴィエベール(父ディープインパクト)の3/4同血の弟であり、その血統背景は非常に優れています。
特に父父ディープインパクトの血統が強調されることで、小倉2歳ステークスのような重要なスプリント戦での活躍が期待されます。
函館2歳ステークスでは、イン番手でしぶとく流れ込んだ実績があり、小倉2歳ステークスでもその持続力とスピードを活かして上位争いに加わる可能性が高いです。
母系にゴーンウエスト系のスプリンターとしてのイメージが強く、短距離戦での適性が非常に高いことが伺えます。
小倉2歳ステークスでは、その血統と持久力が試される場面となり、エンドレスサマーがどのような走りを見せるか、非常に注目されます。
【アーリントンロウ】
父タワーオブロンドン。母ユメノトキメキ。母の父マーベラスサンデー。
父タワーオブロンドンは、スプリンターズSの勝ち馬であり、そのゴーンウエスト系の血統はスピードに優れた特徴を持っています。
小倉2歳ステークスのようなスプリント戦において、そのスピードがいかに発揮されるかが注目されます。
母ユメノトキメキは、JRAで3勝を挙げた実績を持つ馬で、芝とダートの1800mで活躍しました。さらに、母母バトルカグヤもJRAで3勝し、ダート1000mから1700mでの実績を残しています。このように、母系には短距離から中距離にかけての安定したパフォーマンスを発揮する血統が流れています。
また、牝祖ファンタスティックレヴューの産駒には、キングエドワードゴールドC(米G3・芝9F)での勝ち馬トゥティペラリーが含まれており、その血統背景は非常に優れています。
母父マーベラスサンデーは、宝塚記念を制したサンデーサイレンス産駒であり、その影響も小倉2歳ステークスにおけるアーリントンロウの走りに期待を持たせる要素となっています。
新潟内回り1400mでのレースで、緩みない逃げを見せて快勝した実績がありますが、小倉2歳ステークスの舞台である1200mにおいても、その地力を発揮することが期待されます。
特に、小倉2歳ステークスでは、スピードと持続力が鍵となるため、父タワーオブロンドンのスプリンターズSでの勝利を思い起こさせる走りが期待されるでしょう。
【ジャスパーディビネ】
父Frosted。母Rocket Reload。母の父Reload。
父Frostedは、タピット直仔であり、アメリカを中心に活躍した名馬です。
Frosted産駒は日本でもスプリンターとしての適性を持つ馬が多く、ジャスパーディビネもその例外ではありません。
小倉2歳ステークスのようなスピード勝負が求められるレースにおいて、その適性が発揮されることが期待されます。
Rocket Reloadは、北米産馬であり、OBSマーチセールで購入されました。母父リロードはタンパベイS(米G3・芝8.5F)の勝ち馬で、その血統背景にはしっかりとしたスピードと持久力が備わっています。
牝祖アーティスティックワンの産駒には、アディロンダックS(米G2・ダ6F)で3着に入ったトルアートがいますが、近親には特に目立った活躍馬はいません。
ジャスパーディビネは510キロという大型牝馬で、強靭な後駆を持つ馬です。このフィジカルな強さが、小倉2歳ステークスの短距離戦での武器となるでしょう。
1400mで新馬戦を勝ち取った実績があり、そのスタートダッシュの鋭さを活かすことで、1200mでも十分に対応可能です。
小倉2歳ステークスでは、そのスタートの速さと持続力が試されることになりますが、父Frosted譲りのスピードと母系の持つ持久力を活かせば、上位争いに絡む可能性は十分にあります。
小倉2歳ステークスでのジャスパーディビネの走りに注目が集まります。
【レイピア】
父タワーオブロンドン。母アンナトルテ。母の父エンパイアメーカー。
父タワーオブロンドンは、スプリンターズSを制した短距離の名馬であり、その産駒もスピードに優れた馬が多いです。
レイピアも、その父譲りのスピードと鋭い差し脚を武器に、小倉2歳ステークスでの活躍が期待されます。
レイピアの母アンナトルテは、JRAで芝1200mの新馬戦を勝利した実績を持ち、その母クーヴェルチュールはキーンランドCの勝ち馬でもあります。
母系には、短距離での成功例が多く、ライデンバローズやスキップジャックといった活躍馬が近親に名を連ねています。
母父エンパイアメーカーは、アメリカで成功を収めた名種牡馬であり、その血が入ることで、レイピアにはスピードに加えて持続力やスタミナも備わっています。
この血統構成により、レイピアは短距離においても安定した走りを見せる可能性が高く、小倉2歳ステークスのような短距離戦においても力を発揮するでしょう。
父似の短距離向きの体型を持ち、しなやかなストライドが特徴です。
ただし、ゴリゴリのスプリンターというよりは、手堅い1400m型のイメージが強く、小倉2歳ステークスでのレース展開によっては、差しに回ることもできる器用さを持っています。
しかし、母母にエンパイアメーカーの血が入っているため、揉まれる競馬は避けたいところです。
【エイヨーアメジスト】
父アレスバローズ。母カシノアンバー。母の父タートルボウル。父アレスバローズは、ディープインパクト産駒であり、CBC賞と北九州記念の勝ち馬です。
その血統は、スプリンターとしてのスピードと持続力を兼ね備えており、小倉2歳ステークスの舞台でその能力を発揮することが期待されます。
母カシノアンバーは、ダートの名馬ロンドンタウンの姉妹であり、ロンドンタウンはコリアカップ連覇を含む数々のダート重賞を制した実力馬です。
さらに、エイヨーアメジストはミヤジエルビスやペルルノワールなどの近親にあたる、非常に優れた血統背景を持っています。
牝祖クイーンタッタは、トップフライトH(米G1・ダ8F)で2着の実績があり、その母母ゴールドマインは、名血ミスタープロスペクターの全妹という血統の持ち主です。このような優れた血統背景から、エイヨーアメジストは小倉2歳ステークスでの活躍が期待される一頭と言えるでしょう。
エイヨーアメジストは、ひまわり賞でアレスバローズ産駒としてワンツーを決めた馬ですが、小倉2歳ステークスではさらに強力な相手との対戦が予想されます。
それでも、父アレスバローズ譲りのスピードとスプリント能力が活きる展開になれば、小倉2歳ステークスでの上位争いに絡む可能性は十分にあります。
小倉2歳ステークスでは、その血統が持つスピードとスタミナがどのように発揮されるかが鍵なります。
エイヨーアメジストがこの重要な舞台でどのような走りを見せるか、非常に楽しみです。
小倉2歳ステークス本命馬情報
【エンドレスサマー】
父アルアイン。母コケレール。母の父Zamindar。
デビュー戦の函館芝1200mで見事な走りを見せ、スタートから先手を奪い、そのまま逃げ切って5馬身差の圧勝を収めました。
このレースでの圧倒的なスピードとパフォーマンスは、短距離レースに非常に適していることを証明しました。
前走の函館2歳ステークスでは、ニシノラヴァンダに先行を許し、インの好位で追走。直線での追い比べに敗れて3着に終わったものの、内容としては決して悪くありませんでした。
特に、スタートの良さと鋭いダッシュ力は、この馬が持つ強みであり、短距離レースでの成功を予感させます。
父アルアインは、皐月賞や大阪杯といった中距離GⅠを制した実績を持つディープインパクト産駒ですが、母系にはスプリンターとしての血が流れています。
アルアインの母ドバイマジェスティはエクリプス賞の最優秀短距離牝馬を受賞しており、その影響からか、エンドレスサマーも短距離での強さを見せています。
すでに芝1200mの重賞レースでの好走実績があることは、小倉2歳ステークスでの大きなアドバンテージとなるでしょう。
重賞の舞台を経験していることは、キャリアの浅い馬が多いこのレースにおいて、エンドレスサマーの強みとして活かされる可能性があります。
【レイピア】
父タワーオブロンドン。母アンナトルテ。母の父エンパイアメーカー。
新馬戦(京都芝1400m)でスローペースの展開となり、上がりの勝負で2着に終わりましたが、その後の未勝利戦(小倉芝1200m)では見事なパフォーマンスを見せました。
好スタートから自然とハナを切り、そのまま余力十分で直線に入ると、リードを広げて押し切り勝利。
上がり3ハロンは34秒8とメンバー中最速で、距離短縮が功を奏し、非常に強い内容でした。
今年の小倉2歳ステークスは通常の小倉芝1200mでは行われませんが、中京芝1200mでも良いパフォーマンスが期待できるでしょう。
父タワーオブロンドンは、チャンピオンスプリンターとして名を馳せた馬であり、そのスピードはレイピアにも受け継がれています。
母アンナトルテはデビュー戦を勝利したものの1勝にとどまった馬ですが、祖母クーヴェルチュールは2007年のキーンランドカップなど、1200mのスプリント戦でオープンクラス3勝を挙げており、優秀なスプリント血統を持っています。
小倉2歳ステークスにおいて、レイピアはその持ち前のスピードと短距離適性を活かして、優勝争いに加わることが期待されます。
【アーリントンロウ】
父タワーオブロンドン。母ユメノトキメキ。母の父マーベラスサンデー。
新馬戦(京都芝1400m)でスタートがやや遅れ、中団から追走して外を回って直線へ向かいました。
最後の伸び脚は非常に良かったものの、外を回った分のロスが響き、クビ差の2着に終わりました。
しかし、その末脚の鋭さは目立っていました。次の未勝利戦(新潟芝1400m)では、スタートを決めてスピードの違いで先頭に立ち、直線でも脚をしっかりと伸ばしてそのまま押し切りました。
この時の勝ちタイムは1分20秒6(良馬場)で、これは2歳コースレコードとなるタイムでした。
時計以上に、走る姿勢やフォームが印象的で、素質の高さが伺えました。
父タワーオブロンドンは、2019年のスプリンターズステークスを制し、さらに2度のコースレコードを記録したスピードキングです。
母系もDoff the Derbyを祖に持つ優秀な血統であり、タワーオブロンドンは新種牡馬として非常に注目されています。
アーリントンロウは、2戦目での勝ち上がりを果たし、前走では逃げ切り勝ちを収めました。
このレースでのパフォーマンスは、父タワーオブロンドンの産駒に期待されるスピードを十分に示しており、タイプ的にも距離短縮はプラス材料と考えられます。
小倉2歳ステークスでの重賞初制覇も期待できる一頭でしょう。
【タマモティーカップ】
父デクラレーションオブウォー。母チャームポット。母の父フジキセキ。
新馬戦(小倉芝1200m)でまずまずのスタートを切り、前の馬2頭を見ながら3番手で追走しました。
直線では激しい追い比べとなり、最後はセルヴァンスにクビ差で競り勝って見事な勝利を収めました。
勝ち時計の1分09秒2(良馬場)は標準的なタイムですが、レース運びが非常に良く、最後までしっかりとした脚を見せた点が好印象です。
さらに、2着に下した馬が次走未勝利戦(新潟芝1200m)で勝利している点も評価できます。
父デクラレーションオブウォーは、イギリスでインターナショナルステークスやクイーンアンステークス(ともにG1)を制した実力馬で、日本での代表産駒としてはホープフルステークス2着のトップナイフが挙げられますが、短距離での強さを持つタマモティーカップは、昨年のファルコンステークスを制したタマモブラックタイに似たタイプと言えるでしょう。
母チャームポットはJRAで5勝を挙げた馬で、特に左回りの短距離で3勝を挙げたサウスポーでした。
この母系の影響もあって、タマモティーカップは豊富なスピードを備えています。
前走のメイクデビュー小倉(芝1200m)で見せたパフォーマンスを踏まえると、小倉2歳ステークスでのさらなる活躍が期待されます。
小倉2歳ステークスでは、タマモティーカップがそのスピードと末脚を活かし、重賞制覇を狙う有力馬の一頭となることが期待されます。
【エイシンワンド】
父ディスクリートキャット。母エイシンフェアリー。母の父タイキシャトル。
新馬戦(中京芝1200m)で好スタートを切り、2番手を確保して追走。
直線では逃げたクラスペディアとの一騎打ちとなり、最後は1馬身1/4の差をつけて勝利しました。
見た目は地味であり、勝ち時計も標準的でしたが、2着と3着の間には6馬身もの差がついており、レース内容は非常に優秀でした。
特に、残り200m付近まで追い出しを待つ余裕を見せた点からも、まだ全力を出し切っていない可能性があり、今後のパフォーマンス向上が期待されます。
父ディスクリートキャットは、オーストラリアの高額賞金競走・ゴールデンイーグルを制したオオバンブルマイなどの優秀な産駒を輩出しており、エイシンワンドにも早期の重賞制覇が期待されます。
また、エイシンワンドは今回のメンバーの中で唯一中京芝1200mのコース実績を持っている点も強みです。
小倉2歳ステークス穴馬情報
【ポートデラメール】
父ナダル。母ジュベルアリ。母の父ディープインパクト。
ポートデラメールは、小柄な馬体でありながら、力強さを持つ馬です。
半兄には、今夏の中京記念を制したアルナシーム(父モーリス)がいます。
アルナシームもデビュー戦で418キログラムと小柄な馬体でしたが、ポートデラメールはそれをさらに下回る408キログラムでデビューしました。
しかし、稍重のタフな芝を問題なくこなしており、見た目以上の力強さを備えていることがわかります。
父ナダルは、今年の2歳世代が初年度となる新種牡馬です。母系には、スピードに特化した血統が流れており、祖母ドバイマジェスティも含めて、その影響が色濃く出ている馬です。
また、ポートデラメールは、サンデーサイレンスを持つ半兄アルナシームと異なり、プルピットの3×4のインブリードを持っています。
デビュー戦のメイクデビュー京都(芝1200m・内回り)では、1番人気の支持を受け、上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして差し切り勝ちを収めました。
このレースで見せた非凡な瞬発力は、ポートデラメールの大きな武器です。
小倉2歳ステークスでの活躍が期待される理由の一つは、直線が長い中京コースへの適性です。
このコース替わりは、ポートデラメールにとって非常に魅力的な要素となるでしょう。
【エイヨーアメジスト】
父アレスバローズ。母カシノアンバー。母の父タートルボウル。
馬格がそれほど大きくないものの、スピードに優れたパフォーマンスを見せる馬です。
良馬場での走りが理想的であり、スピードを活かせるコンディションが好ましいタイプです。
前走の準備期間よりも日程に余裕があり、栗東のCWコースでしっかりと1週前追い切りを行えたことが、今回のレースで良い結果をもたらす可能性があります。
前走は、小倉芝1200mで行われたオープン特別のひまわり賞に出走し、単勝オッズ1.3倍の圧倒的な支持を受けましたが、ケイテンアイジンの2着に敗れました。
その際の走破タイムは1分10秒9で、メイクデビュー小倉(芝1200m)で記録した1分09秒8よりも遅かったですが、これは能力の問題ではなく、馬場状態(稍重)が影響した可能性が高いと考えられます。
エイヨーアメジストは、九州産馬限定戦で圧倒的な勝利を収めており、その時のパフォーマンスから将来的にも他馬と互角の勝負が可能と言われていました。
今回の小倉2歳ステークスでも、同じように強い競馬が期待されます。
前走の経験を活かし、今回のメンバー相手に差のない競馬を展開してくるでしょう。
【クラスペディア】
父ミスターメロディ。母ウンベラータ。母の父アグネスタキオン。
今年3月に厩舎を新規開業した河嶋宏樹調教師(栗東所属)が、重賞初挑戦となる小倉2歳ステークスに送り出すのがクラスペディアです。
この馬は新種牡馬ミスターメロディの産駒であり、未勝利馬ながらも決して無謀なチャレンジではありません。
クラスペディアは、10日の中京での新馬戦に出走し、2着に入線しました。
当時は9番人気と低評価でしたが、「手応えは良かった」と河嶋調教師も満足しており、十分にやれる感触があったと述べています。
「できれば勝ちたかったが、前に行ってしまいも脚を使って内容は良かった」と振り返っており、レース内容からも今後の期待が持てる馬です。
河嶋調教師は当初から小倉2歳ステークスを目標に定めて調整を進めており、クラスペディアは現在、好調な状態を維持しています。
河嶋師にとっても、馬主の塚田義広オーナーにとっても、中央での初勝利が重賞タイトルになるシナリオが実現する可能性があります。
【ジャスパーディビネ】
父Frosted。母Rocket Reload。母の父Reload。
9月29日には栗東の坂路で50秒2―12秒4の一番時計を叩き出し、絶好調であることをアピールしました。
前半は我慢を効かせながら力強く登坂し、キュピドン(4歳1勝クラス)を1馬身追走し、最後の1ハロンでトップスピードに乗って1馬身先着しました。
清水亮助手も、「新馬戦の時はまだ体がボテっとしていましたが、追い切りを重ねることでシルエットがすっきりしてきて、競走馬らしい体になりました」と手応えを感じています。
1400mのデビュー戦では、二の脚を利かせてハナを奪い、内をロスなく回って逃げ切り勝ちを収めました。
この勝利は、新潟での新馬戦5戦5勝という森秀厩舎の快挙に貢献しました。
今回のレースは中京に舞台を移しますが、1200mへの距離短縮はジャスパーディビネにとってプラス材料と考えられています。
坂を苦にしないタイプであり、このメンバーでも十分に戦えるとの評価を受けています。
【ホウオウブースター】
父ブリックスアンドモルタル。母イェーガーオレンジ。
母の父ダイワメジャー。ホウオウブースターは、父ブリックスアンドモルタルの産駒であり、母イェーガーオレンジを通じてダイワメジャーの血統を持つ、優れたスピードと持久力を兼ね備えた馬です。
ブリックスアンドモルタルは、アメリカの芝レースで数々のG1勝利を挙げた名馬であり、その持久力は母系のスピードと相まって、ホウオウブースターにとって大きなアドバンテージとなるでしょう。
小倉2歳ステークスに出走するにあたって、ホウオウブースターは新馬戦からの成長が期待されています。
デビュー戦では、スピードを活かしつつも、持久力が問われる展開でどれだけ力を発揮できるかが鍵となります。
特に小倉2歳ステークスの舞台である中京芝1200mでは、スピードと最後の直線での持久力が求められます。
ホウオウブースターの母イェーガーオレンジは、ダイワメジャーの産駒として、スピードに優れた馬であり、その遺伝を受け継いだホウオウブースターも同様にスピード面での強みを持っています。
調教での動きやレースでのパフォーマンス次第では、小倉2歳ステークスで注目を集める存在になるでしょう。
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