アイルランドトロフィー

【アイルランドトロフィー2026 データ分析】過去10年の傾向から危険な人気馬と勝ち馬の条件を徹底解説

2026年10月11日(日)、東京競馬場・芝1800メートルでアイルランドトロフィー(GII)が行われます。3歳以上の牝馬による重賞で、2024年までは「府中牝馬ステークス」として行われていたレースが、2025年から現在の名称になりました。エリザベス女王杯へ向けた重要なステップレースで、ここで好走した馬が秋の女王決定戦でも主役を担ってきました。

この記事では、旧・府中牝馬ステークスを含む過去10年のデータをもとに、コースの特徴、人気・年齢・前走着順・前走人気・枠順・脚質・血統の傾向を分析し、「危険な人気馬の条件」と「勝ち馬の条件」を導き出します。

コース解説 東京芝1800メートル

アイルランドトロフィー コース解説

東京芝1800メートルは、1コーナーと2コーナーの中間に設けられたポケットからスタートします。スタート後ほどなく本線に合流し、緩やかに向きを変えて向正面に入ります。曲がる角度は大きくないものの、2コーナーを回り切ったところで先行争いはいったん落ち着きます。

向正面の半ばから上り坂が始まり、3コーナーの手前でピークを迎えます。そこからはしばらく下り勾配が続き、各馬は徐々にスピードを上げながら最後の直線へと向かいます。

最後の直線は525.9メートルと、日本の競馬場の中でも屈指の長さです。直線に入るとまもなく上り坂が始まり、残り300メートル地点まで高低差2メートルの坂が続きます。坂を上り切ると、ゴールまでは平坦です。

コース形態は芝1600メートルとよく似ていますが、コーナーが1つ増えることでペースが落ち着きやすく、緩急のある展開になりやすいのが特徴です。そのため、スピードだけでなく、道中でしっかりと折り合えるかどうかが重要になります。

昔から「府中の千八、展開いらず」と言われるように、実力のある馬がそのまま力を発揮しやすいコースです。長い直線では瞬発力の差が勝敗を分けるため、道中で脚を溜め、直線で速い上がりを使える馬が好走します。牝馬限定戦では特に、スローペースからの瞬発力勝負になるケースが多く、上がり3ハロンの速さが最大の武器になります。

データ① 単勝人気別成績

アイルランドトロフィー データ① 単勝人気別成績

過去10年の単勝人気別成績を見ると、3着以内に入った馬の人気に大きな偏りはありません。1番人気は【2-2-2-4】で勝率20.0%、3着内率60.0%。2番人気は【1-2-2-5】で3着内率50.0%、3番人気は【1-0-1-8】で3着内率20.0%でした。

注目は4番人気で、【3-1-0-6】と勝率30.0%を記録しています。過去10年で最多の勝利数で、2025年のラヴァンダ、2021年のシャドウディーヴァも4番人気での勝利でした。5番人気も【1-1-1-7】と、一定の成績を残しています。

軸馬選びの目安になるのが、4番人気以内の馬の安定感です。4番人気以内の馬が全て4着以下に敗れたことは、過去10年で一度しかありません。連軸は4番人気以内から選ぶのが基本と言えます。

一方で、伏兵の激走にも注意が必要です。6〜9番人気は【1-3-3-32】、10番人気以下は【1-1-1-46】と、人気薄の馬も馬券に絡んでいます。2022年には12番人気のイズジョーノキセキが勝ち、2024年は10番人気のシンティレーションが2着、2023年は10番人気のライラックが3着に入りました。

ただし、ひとつ明確な線引きがあります。単勝オッズ50倍以上の馬が3着以内に入ったことは、過去10年で一度もありません。穴を狙う場合でも、単勝50倍未満の馬から選ぶのが鉄則です。

また、旧・府中牝馬ステークスの時期を含めて見ると、1〜3番人気は上位に来ることは多いものの勝ち切れない傾向が強く、1番人気の勝利は2023年のディヴィーナが最後です。

データ② 年齢別成績

アイルランドトロフィー データ② 年齢別成績

過去10年の年齢別成績で、最も目を引くのは4歳馬と5歳馬の圧倒的な強さです。3着以内に入った延べ30頭のうち、優勝馬10頭を含む27頭が4歳馬か5歳馬でした。

4歳馬は【6-6-7-46】で、勝率9.2%、3着内率29.2%。勝利数・3着内率ともにトップで、最も信頼できる年齢層です。2025年のラヴァンダ、2024年のブレイディヴェーグがいずれも4歳で勝っており、2025年は2着のアンゴラブラックも4歳でした。前年のクラシック戦線で戦ってきた馬が、古馬になって本格化するタイミングに当たります。

5歳馬は【4-3-1-45】で、勝率7.5%、3着内率15.1%。4歳馬ほどではないものの、2023年のディヴィーナ、2022年のイズジョーノキセキ、2021年のシャドウディーヴァと、2021年からは3連勝を記録しました。円熟期を迎えた5歳牝馬も、勝ち馬候補として十分です。

6歳馬は【0-1-2-13】で、勝ち星はありません。2025年に6歳のカナテープが3着に入っていますが、3着以内に入った3頭はいずれも重賞の勝ち鞍を持っていました。重賞を勝っていない6歳馬は、データ上は軽視して構わないでしょう。7歳以上は【0-0-0-2】と、出走自体が少なく好走例もありません。

意外なのは3歳馬で、【0-0-0-2】と出走数そのものが少なく、好走例もありません。3歳牝馬の多くは秋華賞へ向かうため、このレースに出てくるのは秋華賞を回避した馬に限られます。

データ③ 前走着順別成績

アイルランドトロフィー データ③ 前走着順別成績績

過去10年の前走着順別成績を見ると、クラスに関係なく前走で2着以内だった馬の成績が際立っています。

前走1着の馬は【6-3-1-17】で、勝率22.2%、3着内率37.0%。前走2着の馬は【3-1-1-10】で、勝率20.0%、3着内率33.3%でした。つまり、過去10年の勝ち馬10頭のうち9頭が、前走で2着以内に入っていたことになります。

象徴的なのが、直近2年の結果です。2025年は1着ラヴァンダ(前走3勝クラス1着)、2着アンゴラブラック(前走3勝クラス1着)、3着カナテープ(前走関屋記念1着)と、前走1着の馬が上位を独占しました。2024年も、前走1着の馬が1着と2着に入っています。注目したいのは、前走が3勝クラスでも勝ってきた勢いのある馬が、重賞馬を相手に通用している点です。

一方、前走3着以下の馬は苦戦しています。前走3着は【0-1-1-10】、4着は【0-1-2-6】、5着は【0-1-0-11】、6〜9着は【1-3-3-29】、10着以下は【0-0-2-25】。前走3着以下からの勝利は、過去10年でわずか1回です。

このレースでは、近走の勢いが極めて重要だと言えます。前走で負けてきた実績馬よりも、前走で勝ち負けしてきた上昇馬を重視するのが、アイルランドトロフィーの鉄則です。前走のクラスよりも、前走の着順を優先して評価したいところです。

データ④ 前走人気別成績

アイルランドトロフィー データ④ 前走人気別成績

前走着順と並んで重要なのが、前走での単勝人気です。前走で3番人気以内に支持されていた馬は【9-5-5-29】で、3着内率39.6%と優秀な成績を残しています。過去10年の勝ち馬10頭のうち、9頭がこの条件に当てはまっていました。

内訳を見ると、前走1番人気は【5-3-4-13】で、勝率20.0%、3着内率48.0%。前走2番人気は【2-1-0-8】、前走3番人気は【2-1-1-8】です。特に前走1番人気の馬は、5勝を挙げ、3着内率も5割近い数字です。

一方、前走4番人気以下の馬は大きく成績を落とします。前走4番人気は【0-0-2-11】、5番人気は【1-0-0-6】、6〜9番人気は【0-3-2-37】、10番人気以下は【0-1-1-24】。合計すると【1-4-5-78】で、勝利はわずか1回、3着内率は11.4%にとどまります。

さらに注目したいのが、「前走3番人気以内かつ前走2着以内」という2つの条件を満たす馬です。この条件に当てはまる馬は【8-1-1-10】で、勝率40.0%、3着内率50.0%という驚異的な成績を残しています。過去10年の勝ち馬10頭のうち8頭がこの条件を満たしていました。

前走で人気に推され、その期待に応えて好走した馬は、このレースでも主役を担う可能性が高いということです。軸馬を決める際の最も重要な指標として、ぜひ活用したいデータです。なお、前走が海外のレースだった馬はこの集計から除いています。

データ⑤ 枠順・脚質・血統

アイルランドトロフィー データ⑤ 枠順・脚質・血統

枠順: 旧・府中牝馬ステークスの時期を含めると、中枠から外枠が優勢です。1〜2枠を引いた馬は2・3着止まりのケースが多く、1〜2枠からの勝利は2009年のムードインディゴが最後。2025年も1枠2番のアンゴラブラックが2着でした。逆に4枠は2020年サラキア、2021年シャドウディーヴァ、2022年イズジョーノキセキと3連勝した好枠で、2025年は8枠15番のラヴァンダが勝っています。

脚質: 近年は末脚の速さが勝敗を大きく左右しています。2013年以降、上がり3ハロン最速の馬は【7-2-2-4】と圧倒的な成績で、2018年から2022年にかけては5連勝を記録しました。上がり2位の馬も【2-2-1-7】と好成績です。長い直線で、最も速い末脚を使える馬が勝つレースと言えます。

血統: 最大の特徴は、主流血統が苦戦していることです。ディープインパクト産駒は【1-4-2-32】、キングカメハメハ産駒は【1-0-1-15】と、日本競馬を牽引してきた二大種牡馬がいずれも1勝ずつにとどまっています。近年の勝ち馬の父は、シルバーステート(2025年ラヴァンダ)、ハーツクライ(2021年シャドウディーヴァ)など、主流からやや外れた種牡馬が目立ちます。一方で、ロードカナロア産駒は2024年シンティレーション2着、2025年カナテープ3着と、2年連続で好走しています。

アイルランドトロフィー危険な人気馬の条件

アイルランドトロフィー 危険な人気馬の条件

過去10年のデータから、人気でも割り引きたい馬の条件をまとめました。

① 前走3着以下に敗れた馬
前走3着以下からの勝利は過去10年で1回のみ。実績があっても、前走で負けている馬は勝ち切れません。

② 前走4番人気以下だった馬
前走4番人気以下は合計【1-4-5-78】で3着内率11.4%。前走で評価の低かった馬は、今回人気になっていても過信禁物です。

③ 重賞勝ちのない6歳以上の馬
6歳は【0-1-2-13】で勝ちなし、好走した3頭はいずれも重賞の勝ち鞍がありました。7歳以上は【0-0-0-2】です。

④ 3歳馬
3歳馬は【0-0-0-2】と好走例がありません。秋華賞を回避した3歳牝馬は、古馬との初対戦で苦戦しています。

⑤ 1〜2枠に入った人気馬
1〜2枠からの勝利は2009年が最後。2022年のソダシ(2枠2番・1番人気)も2着に敗れています。

⑥ ディープインパクト・キングカメハメハ産駒の人気馬
ディープインパクト産駒は【1-4-2-32】、キングカメハメハ産駒は【1-0-1-15】。主流血統の人気馬は勝ち切れない傾向です。

アイルランドトロフィー勝ち馬の条件

アイルランドトロフィー 勝ち馬の条件

過去10年の勝ち馬に共通する条件をまとめました。

① 4歳馬または5歳馬
過去10年の勝ち馬10頭は全て4歳馬か5歳馬。4歳馬は最多の6勝、3着内率29.2%です。

② 前走2着以内
勝ち馬10頭のうち9頭が前走2着以内。前走1着は勝率22.2%、前走2着は勝率20.0%と、クラスを問わず前走好走馬が強いです。

③ 前走3番人気以内かつ前走2着以内
この条件を満たす馬は【8-1-1-10】で勝率40.0%、3着内率50.0%。勝ち馬10頭中8頭が該当する、最も重要な条件です。

④ 単勝4番人気以内
4番人気以内から7勝。特に4番人気は【3-1-0-6】で勝率30.0%と最多勝です。単勝50倍以上の好走例はありません。

⑤ 上がり3ハロン最速を使える差し馬
2013年以降、上がり最速の馬は【7-2-2-4】。長い直線で最も速い末脚を使える馬が勝ちます。

⑥ 3枠より外の枠、特に4枠
1〜2枠の勝利は2009年が最後で、4枠は2020年から3連勝。中枠から外枠が勝ち馬の主流です。


まとめ

アイルランドトロフィー2026 データ分析 総まとめ

アイルランドトロフィーは、東京芝1800メートルの長い直線を舞台に、牝馬が末脚を競い合うレースです。データから浮かび上がるのは、「近走の勢い」が何よりも重要だということです。前走で上位人気に推され、2着以内に好走してきた4歳・5歳馬こそが、勝ち馬の最も典型的な姿です。

人気面では4番人気以内から連軸を選ぶのが基本で、特に4番人気が最多の3勝を挙げています。上がり3ハロン最速を使える差し馬で、3枠より外の枠に入れば理想的です。

一方、前走で負けた実績馬、前走で人気のなかった馬、重賞勝ちのない6歳以上の馬、3歳馬、1〜2枠の人気馬、ディープインパクトやキングカメハメハ産駒の人気馬は、割り引いて考えたいところです。出走メンバーが確定したら、これらの条件に当てはめて最終判断をしてください。

【アイルランドトロフィー2026 血統分析】ペース次第で浮上する血が変わる!有力7頭の血統を徹底解剖

2026年10月11日(日)、東京競馬場・芝1800メートルでアイルランドトロフィー(GII)が行われます。昨年のオークス馬でヴィクトリアマイル2着のカムニャック、同3着のクイーンズウォーク、府中牝馬ステークスを連覇したセキトバイースト、前年覇者のラヴァンダなど18頭が登録しました。

この記事では、アイルランドトロフィーで好走する血統の傾向を整理したうえで、有力7頭の血統を1頭ずつ詳しく分析します。

アイルランドトロフィーの血統傾向

このレースの血統傾向は、ペースによってはっきり分かれます。

スローの上がり勝負なら「ピッチ加速」の血: 2025年は前半4ハロン48秒9-中間11秒9-後半4ハロン44秒9という、後半に極端に速くなる「上がりの競馬」になりました。ここでロベルトの4×5を持つシルバーステート産駒のラヴァンダが、上がり32秒4の鋭い脚で差し切っています。同じく48秒0-12秒0-46秒1と上がり勝負になった2023年は、モーリス×ディープインパクトのディヴィーナが逃げ切りました。東京の長い直線でも、上がりの競馬になると、ディープインパクトの鋭敏さと、ロベルトやダンジグが持つ「ピッチ走法での加速力」がものを言います。

平均ペースなら「ストライド加速」の血: 一方、平均的に流れた2024年(46秒9-11秒8-46秒0)と2022年(46秒1-11秒8-46秒6)は、キングカメハメハを父、父の父、または母の父に持つ馬が1〜3着を独占しました。

つまり、スローならピッチで加速する血、平均ペースならストライドで加速する血が優位になる、というのがこのレースの大きな傾向です。今年はセキトバイーストなど先行馬の出方がペースを左右し、浮上する血統を決めることになりそうです。

カムニャック(牝4・栗東・友道康夫厩舎)

アイルランドトロフィー血統 カムニャック

父:ブラックタイド 母:ダンスアミーガ 母の父:サクラバクシンオー

昨年のオークス馬で、今春のヴィクトリアマイルでも2着に入った、今回のメンバーで最も格の高い一頭です。今回は秋の始動戦となります。

半姉にキープカルムがいて、母ダンスアミーガはJRAで芝1400〜1600メートルを5勝しました。牝祖ダンスパートナーはオークス馬で、菊花賞馬ダンスインザダーク、ヴィクトリアマイルの勝ち馬ダンスインザムードの全姉にあたります。日本を代表する名門牝系、ダンシングキイの一族です。

父ブラックタイドと母の父サクラバクシンオーの組み合わせは、キタサンブラックと全く同じ配合です。キタサンブラックの大活躍によって注目されるようになった配合で、本馬はその牝馬版とも言える存在です。ブラックタイドはディープインパクトの全兄で、ディープインパクト系の鋭敏さを伝えています。

体型面では、ニジンスキー的な胴の長さと、リボー的な立った肩を持っています。これはダンシングキイの一族に共通するイメージで、スタミナと底力を感じさせる馬体です。

実際に、大きなコースの中距離ではオークスを含めて3戦3勝と負け知らず。さらに今春はマイルの高速決着にも難なく対応し、ヴィクトリアマイル2着と結果を残しました。スピードと持続力の両方を兼ね備えた、完成度の高い馬です。

斤量はGI馬として56キロを背負いますが、ベストに近い東京1800メートルなら、格の違いを見せつける可能性が十分にあります。

血統評価:A+ キタサンブラックと同配合のオークス馬、東京1800で格の違い

ラヴァンダ(牝5・栗東・中村直也厩舎)

アイルランドトロフィー血統 ラヴァンダ

父:シルバーステート 母:ゴッドパイレーツ 母の父:ベーカバド

昨年のアイルランドトロフィーの勝ち馬で、連覇を狙います。前走の中京記念では、牡馬を相手に1分31秒1のコースレコードで重賞2勝目を挙げ、充実ぶりを示しました。

父シルバーステートはディープインパクトの直仔ですが、産駒は機動力を生かした小回りコース向きが多く、直線の長いコースでの瞬発力勝負では甘さを見せることが多い種牡馬です。本馬も一昨年の府中牝馬ステークスまでは、そうした印象が強い馬でした。

ところが昨秋、阪神外回りマイルの仲秋ステークスを勝つと、東京のアイルランドトロフィーも連勝して重賞初制覇。今年は牡馬相手の東京新聞杯でも0秒1差の2着に好走し、中京記念ではレコード勝ちを収めました。マイルを中心に使うことで、瞬発力に磨きがかかってきた印象です。

その成長を支えているのが、血統に持つロベルトの4×5のクロスです。ロベルトは成長力とピッチ走法での加速力を伝える血で、昨年のアイルランドトロフィーで上がり32秒4の鋭い差し脚を見せたのも、この血の力と言えます。

母の父ベーカバドは、フランスのパリ大賞典などを勝ったケープクロス産駒で、欧州の底力とスタミナを補っています。

昨年のように上がり勝負になれば、ロベルトのピッチ加速が最大限に生きます。今年の東京新聞杯2着、中京記念レコードVと、大箱コースの時計勝負にも対応できるようになった今、連覇の可能性は十分です。

血統評価:A ロベルト4×5の成長力、上がり勝負なら連覇も

ジョスラン(牝4・美浦・鹿戸雄一厩舎)

アイルランドトロフィー血統 ジョスラン

父:エピファネイア 母:ケイティーズハート 母の父:ハーツクライ

年度代表馬エフフォーリアの全妹で、ペリファーニアの半妹にあたる良血馬です。ゴーステディやトールハンマーの姪、アドマイヤムーンのいとこという関係にもあります。

牝祖ケイティーズは愛1000ギニーの勝ち馬で、名牝ヒシアマゾンの母でもあります。日本競馬に多大な影響を与えてきた名門牝系の出身です。

父エピファネイアは、ダノンデサイルやデアリングタクトなどを出した、どちらかといえば長距離向きの種牡馬です。シンボリクリスエス産駒でロベルト系に属し、アイルランドトロフィーで近年好走しているロベルトの血を持っています。

エピファネイア×ハーツクライという配合のイメージどおり、本馬は胴長で脚の長い体型をしています。この体を生かした大きなストライドで走るタイプで、直線の長い東京コースはまさにベストの舞台と言えます。兄エフフォーリアも、東京の天皇賞(秋)で三冠馬コントレイルを破った実績があります。

前走のヴィクトリアマイルは、マイルの高速戦でスピード負けしたとしか言いようのない内容でした。1600メートルの速い流れは、ストライドの大きいこの馬には忙しすぎたと考えられます。

今回は1800メートルへの距離延長で、コーナーが1つ増えてペースが落ち着きやすくなります。ロベルト系の父を持ち、ストライドで加速する母方の血も持つ本馬にとって、東京1800メートルは真価を問う絶好の舞台です。

血統評価:A− エフフォーリアの全妹、東京1800で真価を問う

クイーンズウォーク(牝5・栗東・中内田充正厩舎)

アイルランドトロフィー血統 クイーンズウォーク

父:キズナ 母:ウェイヴェルアベニュー 母の父:Harlington

ヴィクトリアマイルで3着に入った実力馬で、2025年には金鯱賞を制しています。2020年の朝日杯フューチュリティステークスを勝ったグレナディアガーズの半妹にあたります。

母ウェイヴェルアベニューは、米国のブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント(米G1・ダート7ハロン)の勝ち馬です。ミスタープロスペクターの4×4・5というクロスを持ち、北米のスピードとパワーを凝縮した血統と言えます。

父キズナは2年連続でリーディングサイアーに輝いた種牡馬で、特に牝馬の産駒がよく走ることで知られています。

本馬の印象は、ソングラインを大型にして、北米のパワー寄りに振ったようなイメージです。マイルにも2000メートルにも対応できる、1800メートル型の馬と言えます。実際にヴィクトリアマイルで3着、2000メートルの金鯱賞で1着と、幅広い距離で結果を残しています。

ここも大崩れは考えにくい一頭ですが、課題は東京の長い直線での斬れ味です。本馬は斬れ味よりもパワーで勝負するタイプで、上がり32〜33秒台の瞬発力勝負になると、斬れる馬に後れを取る可能性があります。

東京で勝ち切るためには、馬場が渋るか、ペースが流れて上がりがかかる展開になってほしいところです。平均ペースのパワー勝負になれば、母方のミスタープロスペクターのクロスによるパワーが生きてきます。

血統評価:B+ 北米パワー型の1800型、上がりがかかれば

ウイントワイライト(牝4・栗東・西園翔太厩舎)

アイルランドトロフィー血統 ウイントワイライト

父:レイデオロ 母:ダイワベスパー 母の父:ダイワメジャー

今年6月の府中牝馬ステークスで、9番人気ながら2着に好走しました。通算9戦4勝の上がり馬で、今年2月には東京芝1400メートルの節分ステークスを勝っています。

父レイデオロは日本ダービーと天皇賞(秋)を制したキングカメハメハ産駒です。アイルランドトロフィーでは、平均ペースになった2022年と2024年に、キングカメハメハを父や父の父に持つ馬が上位を独占しました。本馬は父の父がキングカメハメハにあたり、平均ペースで浮上する「ストライド加速」の血を持っています。

母の父ダイワメジャーは皐月賞、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップなどGIを5勝した名馬で、スピードと持続力を伝える種牡馬です。母の母ダイワリプルスは米国産馬で、ダイワメジャーの全姉ダイワスカーレットとは異なる母系の出身です。

血統面でさらに注目したいのは、ミスタープロスペクターの4×5×4と、ロベルトの5×4というクロスを持っている点です。ミスタープロスペクターのクロスでスピードとパワーを、ロベルトのクロスでピッチ走法での加速力を得ています。つまり本馬は、平均ペースでも、スローの上がり勝負でも対応できる配合と言えます。

懸念は1800メートルの距離です。これまでの勝ち鞍は1400メートルが中心で、1800メートルへの対応がカギになります。ただ、同じ東京の1800メートルで行われた府中牝馬ステークスで2着に入っており、距離はこなせるはずです。

血統評価:B+ キンカメ系×ロベルトのクロス、どんなペースにも対応

カネラフィーナ(牝4・美浦・手塚貴久厩舎)

アイルランドトロフィー血統 カネラフィーナ

父:Frankel 母:ジョイカネラ 母の父:フォーティファイ

今年6月のジューンステークスで、東京芝1800メートルを上がり33秒8の脚で勝ち、今回と同じ舞台への適性を証明しました。通算10戦5勝で、昨秋には新潟牝馬ステークス(リステッド)も勝っています。

父Frankelは、英国で14戦無敗を誇った歴史的名馬です。日本でもソウルスターリングやモズアスコット、グレナディアガーズなどGI馬を輩出しています。サドラーズウェルズ系の底力と、母系から受け継いだスピードを兼ね備えた種牡馬です。

母ジョイカネラはアルゼンチン生まれで、父はフォーティファイです。スワンステークスに登録しているジョイフルニュースの母ジョイニキータも同じフォーティファイ産駒で、南米の有力な血を引く牝系です。母の母の父ストーミーキャットライクという北米のスピード血統も入っています。

Frankelの欧州の底力と、南米・北米のスピードが組み合わさった配合で、2000〜2200メートルでも勝っているスタミナと、マイルのレコード決着にも対応できるスピードを持ち合わせています。

注目すべきは左回りの適性です。前走の中京記念は8着でしたが、石川騎手は「左回りの方が断然競馬はしやすい」と話していました。東京の左回り1800メートルは、本馬にとって条件が揃った舞台と言えます。

一方で、中山金杯4着、福島牝馬ステークス7着と、重賞では勝ち切れていない点が課題です。

血統評価:B Frankelの底力、左回りの東京1800で前進

セキトバイースト(牝5・栗東・四位洋文厩舎)

アイルランドトロフィー血統 セキトバイースト

父:デクラレーションオブウォー 母:ベアフットレディ 母の父:フットステップスインザサンド

府中牝馬ステークスを連覇した逃げ馬です。ジョバンニの半姉で、マテンロウアレスやアスタービーナスの半妹にあたります。

母ベアフットレディは、ネルグウィンステークス(英G3・芝7ハロン)の勝ち馬です。母の父フットステップスインザサンドは英2000ギニーの勝ち馬で、欧州のスピードを伝えています。父デクラレーションオブウォーは、皐月賞馬トップナイフやシランケドの父として知られる種牡馬です。

デクラレーションオブウォーの産駒らしく、本馬は上がりのかかるレースでしぶとさを発揮するタイプです。府中牝馬ステークスでは、緩みのないペースで逃げて後続を完封しました。瞬発力勝負ではなく、持続力で押し切る競馬がこの馬の持ち味です。

血統面での懸念は、母系に気難しいオリオールの血が入っていることです。そのため、馬群で揉まれる形になると、力を出し切れない可能性があります。ただ、揉まれなければ控える競馬も可能で、逃げ一辺倒の馬ではありません。

アイルランドトロフィーでの好走パターンは、自ら平均的に流れるペースを作り、二枚腰を発揮する形です。昨年は10着に敗れましたが、スローからの上がり勝負になったことで、持ち味のしぶとさを生かせませんでした。

今年も、本馬がどのようなペースで逃げるかが、レース全体の展開を左右します。平均ペースに持ち込めれば、粘り込む場面もあるでしょう。

血統評価:B 平均ペースで逃げて二枚腰、ペースメーカーの鍵


まとめ

アイルランドトロフィー2026 血統分析 総まとめ

アイルランドトロフィーの血統面での最大のポイントは、ペースによって浮上する血が変わることです。スローの上がり勝負ならロベルトやディープインパクトの「ピッチ加速」、平均ペースならキングカメハメハの「ストライド加速」が優位になります。

血統評価で最上位に推したいのは、キタサンブラックと同じ配合で、大箱の中距離で3戦3勝のオークス馬カムニャックです。次いで、ロベルト4×5を持つ前年覇者ラヴァンダ。東京がベストの舞台となるエフフォーリアの全妹ジョスランが続きます。セキトバイーストが平均ペースを作るようなら、キングカメハメハ系のウイントワイライトや、北米パワー型のクイーンズウォークが浮上します。

【アイルランドトロフィー2026 競走馬情報】オークス馬カムニャックが始動!連覇狙うラヴァンダら有力8頭を徹底分析

2026年10月11日(日)、東京競馬場・芝1800メートルでアイルランドトロフィー(GII)が行われます。1着馬にはエリザベス女王杯への優先出走権が与えられる、秋の牝馬路線の重要なステップレースです。

昨年のオークス馬カムニャック、連覇を狙うラヴァンダ、ヴィクトリアマイルで2年連続好走したクイーンズウォーク、府中牝馬ステークスを連覇したセキトバイーストなど、豪華なメンバーが揃いました。有力8頭の近況と陣営のコメントを、1頭ずつ詳しくお届けします。

カムニャック(牝4・栗東・友道康夫厩舎)

アイルランドトロフィー カムニャック

父:ブラックタイド 母:ダンスアミーガ 母の父:サクラバクシンオー

女王が府中に帰ってきます。昨年のオークス馬で、今回のメンバーでは唯一のGI馬です。斤量はGI馬として56キロを背負います。

直線の長い東京コースを得意としています。昨春のフローラステークスを勝ち、続くオークスでGI制覇。今春のヴィクトリアマイルでも2着に入りました。東京ではいずれも高いパフォーマンスを見せています。

今回の1800メートルは、昨秋のローズステークスで1戦1勝。オークスなど中距離での実績もあり、マイルからの距離延長は大きなプラスです。休み明けも苦にしないタイプです。

1週前追い切りは栗東CWで3頭併せを行い、6ハロン84秒2-ラスト11秒7をマーク。馬なりで古馬を追走し、0秒2先着と貫禄の最先着でした。順調な調整がうかがえます。

安田助手は「帰ってきてからも順調に乗り込めていますし、馬体を見る限り張りがあって、いい状態で帰ってきてくれたかなと思います。前進気勢もしっかりあります」と話し、さらに「1ハロンでも延びるのはプラス」と、距離延長を歓迎しています。

父ブラックタイドと母の父サクラバクシンオーは、キタサンブラックと同じ配合です。母系は名門ダンシングキイの一族で、スピードと底力を兼ね備えています。

目標はエリザベス女王杯ですが、GIIのここは負けられない一戦です。得意の東京、ベストに近い1800メートルで、女王の格を見せつけたいところです。

ラヴァンダ(牝5・栗東・中村直也厩舎)

アイルランドトロフィー ラヴァンダ

父:シルバーステート 母:ゴッドパイレーツ 母の父:ベーカバド

連覇は譲らない、ディフェンディング・クイーンです。昨年のアイルランドトロフィーでは、中団から鮮やかに差し切って重賞初制覇を飾りました。

前走の中京記念では、好位のインでロスなく運び、直線で外に出して差し切り、1分31秒1のコースレコードで重賞2勝目を挙げました。牡馬を相手にしての勝利で、軽い芝で速い時計の決着は得意中の得意です。今年は東京新聞杯でも牡馬相手に0秒1差の2着に入っています。

父シルバーステートは、先週の毎日王冠を制したセイウンハーデスと同じです。シルバーステート産駒が勢いに乗っている点も追い風です。

1週前追い切りは栗東CWを単走で行い、普段通り力強く駆け抜けて6ハロン81秒8-ラスト11秒3をマークしました。中村調教師は「変わりなく順調です。追い切りで動くのはいつも通りです。しっかり動けていましたね」とうなずいています。

懸念は騎手の乗り替わりです。主戦の岩田望来騎手が騎乗停止期間中のため、乗り替わりが必須となります。ただ中村調教師は「一番いい舞台だと思います。乗り難しい馬でもないので、大丈夫だと思います」と、東京芝1800メートルへの自信と、乗り替わりへの不安のなさを語っています。

ロベルトの4×5のクロスを持ち、成長力とレースセンスの良さが光る5歳牝馬。昨年と同じく上がり勝負になれば、連覇の可能性は十分です。

クイーンズウォーク(牝5・栗東・中内田充正厩舎)

アイルランドトロフィー クイーンズウォー

父:キズナ 母:ウェイヴェルアベニュー 母の父:Harlington

パワフルな牝馬が秋の始動戦を迎えます。関西馬ながら、重賞初制覇は東京マイルで行われた2024年のクイーンカップでした。東京との相性は良好です。

近2年のヴィクトリアマイルでは2着、3着と好走しています。長くタフな東京の直線で、この馬の良さが出ていると言えます。今年のヴィクトリアマイルでは、中団の馬込みで落ち着いて折り合い、直線でしっかり反応して3着に入りました。

さらに、ローズステークスと金鯱賞という2000メートルの重賞で2勝しています。マイルにも2000メートルにも対応できるため、今回の1800メートルは当然、守備範囲です。重賞3勝の実績は、メンバーの中でも上位です。

1週前追い切りは栗東CWで6ハロン82秒2-ラスト11秒2をマークしました。終いの11秒2は鋭い時計で、動きは良好です。

福永助手は「多少の休み明け感はみられるところも、今週と来週の調整で態勢は整ってくるとみています」と話しています。当週のひと追いで仕上がりが整えば、上位争いの中心となるでしょう。

母ウェイヴェルアベニューは米国のブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリントの勝ち馬で、半兄に朝日杯フューチュリティステークスを勝ったグレナディアガーズがいます。北米のパワーを受け継いだ血統です。

ヴィクトリアマイルでカムニャックに先着を許しており、秋初戦はリベンジの舞台にもなります。斬れ味よりパワーで勝負するタイプのため、上がりがかかる展開になれば、さらに評価が高まります。

ジョスラン(牝4・美浦・鹿戸雄一厩舎)

アイルランドトロフィー ジョスラン

父:エピファネイア 母:ケイティーズハート 母の父:ハーツクライ

偉大な兄の背中を追いかける良血馬です。全兄は皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念とGIを3勝し、年度代表馬にも輝いたエフフォーリアです。

本馬も着実に実績を積み重ねてきました。昨年の秋華賞では4着に善戦し、2走前の小倉牝馬ステークスで待望の重賞初制覇を達成しました。

そして注目したいのが、今回と同じ東京芝1800メートルでの実績です。カーネーションカップでは、エストゥペンダなどの強敵を撃破して勝利しています。舞台適性は証明済みです。

前走のヴィクトリアマイルは8着に敗れましたが、初めてのマイル戦で脚がたまる場面がなく、持ち味を発揮できずに終わりました。中団から伸びずバテずにゴールしており、悲観する内容ではありません。

鹿戸調教師は「ヴィクトリアマイルは一線級相手で流れも忙しかった。体つきに太め感はないし、広いコースは合う」と話し、主戦場の中距離に戻ることを歓迎しています。

父エピファネイアと母の父ハーツクライの組み合わせは、エフフォーリアと全く同じです。胴長で脚の長い体型を生かした大きなストライドで走るタイプで、直線の長い東京コースはまさにベストの舞台と言えます。

ヴィクトリアマイルでは、1600メートルの速い流れが合いませんでした。1800メートルに延びてペースが落ち着けば、地力は上位です。舞台実績のある東京1800メートルで、兄に続くGI級の存在へ、大きな一歩を踏み出したいところです。

セキトバイースト(牝5・栗東・四位洋文厩舎)

アイルランドトロフィー セキトバイースト

父:デクラレーションオブウォー 母:ベアフットレディ 母の父:Footstepsinthesand

戦場を駆ける赤兎馬です。今回と同じ東京芝1800メートルで行われる府中牝馬ステークスを2連覇中で、舞台適性は本物です。

注目したいのは、連覇の内容の違いです。昨年は好位から差し切って勝ちましたが、今年は思い切った逃げで、後続に影を踏ませない独り旅で連覇を飾りました。稍重の馬場で締まったペースを刻んだうえでの逃げ切りは秀逸で、強気の速攻が身上の馬です。脚質に自在性を備えてきた点は、大きな進化と言えます。

一方、昨年のアイルランドトロフィーは10着と大敗しました。府中牝馬ステークスからの臨戦は昨年と同じですが、今年は脚質の幅が広がった分、違った結果になっていいはずです。

四位調教師は「前走後は、しっかり休ませリフレッシュ」と状態面の良さを示しつつ、「秋の開幕2週目で時計が速くなって上がり勝負になるとどうか」と、展開への懸念も口にしています。デクラレーションオブウォーの産駒らしく、上がりのかかるレースでしぶといタイプのため、瞬発力勝負になると分が悪くなります。

血統面では、1つ下の半弟ジョバンニが、9月のチャレンジカップを制しました。兄弟の勢いも追い風です。母ベアフットレディは英G3の勝ち馬で、母の父は英2000ギニー馬という、欧州のスピード血統です。

自ら平均的に流れるペースを作り、二枚腰を発揮できるかがポイント。この馬の逃げ方が、レース全体の展開を左右する鍵になります。

ニシノティアモ(牝5・美浦・上原佑紀厩舎)

アイルランドトロフィー ニシノティアモ

父:ドゥラメンテ 母:ニシノアモーレ 母の父:コンデュイット

持ち時計は侮れない5歳牝馬です。昨年は破竹の4連勝で一気に福島記念を制覇しました。復調さえかなえば、地力はこのメンバーでも十分に通用します。

注目は、昨秋の甲斐路ステークスの勝ちタイムです。同じ開催で行われたアイルランドトロフィーの勝ち時計1分45秒7を上回る、1分45秒4の好時計で勝利しました。東京1800メートルでの時計勝負に、高い適性を示しています。

先行と差しのどちらからでも勝ちパターンを持っており、どんなペースにも柔軟に対応できる点も強みです。

近2走は結果が出ていませんが、上原調教師は「休みを挟んで体はいい状態をキープ。前走は馬場が悪すぎたし、2走前もマイルは短かったかと思います。今回はより適性が高い舞台。能力はある馬なので、何とかまたタイトルを取らせてあげたい」と、敗因が明確であることを強調しています。

1週前追い切りではラスト1ハロン11秒2をマーク。騎乗した津村騎手は「来週上がってくれれば」と、当週の上積みに期待を寄せています。

父ドゥラメンテは日本ダービーと皐月賞の二冠馬で、母の父コンデュイットは英セントレジャーとブリーダーズカップ・ターフ連覇の名馬です。スピードとスタミナを兼ね備えた血統です。

適性の高い舞台に戻る今回は、巻き返しの可能性が十分にあります。人気が落ちるようなら、妙味のある穴馬として狙いたい一頭です。

ウイントワイライト(牝4・栗東・西園翔太厩舎)

アイルランドトロフィー ウイントワイライト

父:レイデオロ 母:ダイワベスパー 母の父:ダイワメジャー

「直線は私の見せ場」と言わんばかりの末脚自慢です。これまでの全9戦で、メンバー中2位以内の推定上がり3ハロンタイムをマークしています。どんなレースでも確実に速い上がりを使える、安定した末脚が最大の武器です。

デビュー以来、1400メートルを中心に使われてきましたが、前走は初めての1800メートルで2着に好走しました。その前走の府中牝馬ステークスは、今回と同じ東京芝1800メートル。9番人気ながら、別格の伸び脚を発揮しての2着でした。

今年2月には東京芝1400メートルの節分ステークスを勝っており、東京コースへの適性も十分です。

前が止まる展開になれば、一気に浮上する存在です。逃げ馬のセキトバイーストがハイペースで飛ばし、先行馬が苦しくなる流れになれば、自慢の末脚が炸裂するでしょう。

父レイデオロは日本ダービーと天皇賞(秋)を制したキングカメハメハ産駒で、母の父ダイワメジャーはGI5勝の名馬です。アイルランドトロフィーでは、平均ペースになった年にキングカメハメハの血を持つ馬が上位を独占しており、血統的な後押しもあります。

4歳という年齢も、このレースで最も好成績の年齢層です。距離の不安が府中牝馬ステークスで払拭された今、どこまで上位に食い込めるか楽しみな一頭です。

ミアネーロ(牝5・美浦・林徹厩舎)

アイルランドトロフィー ミアネーロ

父:ドゥラメンテ 母:ミスエーニョ 母の父:Pulpit

強敵相手に燃えるタイプの5歳牝馬です。2走前の府中牝馬ステークスでは、14番人気ながら3着に好走しました。馬券に絡むときは常に人気を上回る着順で、穴党にとって見逃せない存在です。

3歳時にはフラワーカップを勝ち、紫苑ステークスで2着と、重賞での実績も十分にあります。

母系にも注目です。半姉ミスエルテ、半妹ショウナンザナドゥがいずれも重賞を制しています。ショウナンザナドゥは同じ週のスワンステークスにも登録しており、牝馬の活躍が目立つ母系です。

林調教師は「ゲートが改善して落ち着きがありながら、馬も前向きになっている。条件は何も心配していないし、なんとかもう1つタイトルを取らせたい」と、状態の良さと条件への自信を語っています。

これまでスタートが課題でしたが、ゲートの改善によって、レースの組み立てがしやすくなったのは大きなプラスです。落ち着きと前向きさを両立できるようになり、本来の能力を発揮しやすい状態になっています。

父ドゥラメンテは日本ダービーと皐月賞の二冠馬で、ニシノティアモと同じ父です。母の父Pulpitは米国の種牡馬で、母系の北米のパワーも受け継いでいます。

人気は落ちそうですが、府中牝馬ステークスで見せたように、強敵相手でも上位に食い込む力を持っています。東京1800メートルの舞台適性も証明済みで、穴馬として押さえておきたい一頭です。


まとめ

アイルランドトロフィー2026 出走馬情報 総まとめ

アイルランドトロフィー2026は、唯一のGI馬カムニャックが中心となります。得意の東京、1800メートルへの距離延長、1週前の3頭併せ最先着と好材料が揃い、陣営も好感触です。

対抗は連覇を狙うラヴァンダ。中京記念のレコード勝ちで充実ぶりを示し、陣営は「一番いい舞台」と自信を見せています。ただし主戦騎手の乗り替わりは懸念材料です。

ヴィクトリアマイルの1600メートルから距離が延びて巻き返しを狙うジョスラン、同舞台で重賞を2連覇したセキトバイースト、パワフルなクイーンズウォークも上位候補です。穴では、府中牝馬ステークスで別格の伸び脚を見せたウイントワイライト、適性の高い舞台に戻るニシノティアモに注目です。

【アイルランドトロフィー2026 調教・追い切り分析】連覇狙うラヴァンダが坂路51秒5の好時計!カムニャックら有力9頭の最終追い切りを徹底分析

2026年10月11日(日)、東京競馬場・芝1800メートルでアイルランドトロフィー(GII)が行われます。1着馬にはエリザベス女王杯への優先出走権が与えられる、秋の牝馬路線の重要な一戦です。

日曜開催のため、各馬の最終追い切りは10月7日(水)に行われました。この日の美浦はWコースが良馬場で、一番時計は6ハロン79秒0。栗東は坂路・CWともに良馬場で、坂路の一番時計は4ハロン50秒1と、坂路は特別に速い時計の出る馬場ではありませんでした。

1週前追い切りと最終追い切りを比べながら、有力9頭の仕上がりを1頭ずつ詳しく分析します。

ラヴァンダ(牝5・栗東・中村直也厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り ラヴァンダ

最終追い切り:10月7日 栗東坂路(良)4F51.5-37.4-12.2 馬なり・単走

連覇を狙う昨年の覇者が、今週最も目立つ動きを見せました。朝一番の栗東坂路を単走で駆け上がり、4ハロン51秒5の好時計。最後まで脚さばきの回転が速く、ほぼ馬なりのまま力強い身のこなしでフィニッシュしました。

前走の中京記念を勝った際の最終追い切りは、同じ坂路で4ハロン52秒5でした。今回は全体時計で1秒も速くなっており、前走以上の状態にあると見てよさそうです。

1週前の10月1日には栗東CWを単走で6ハロン81秒8-ラスト11秒3。中村調教師が「追い切りで動くのはいつも通り」と話すように、もともと調教で動くタイプですが、2週続けて速い時計を楽に出せている点は高く評価できます。

中間はCWで長めに負荷をかけ、最終週は坂路でスピードを確認するという、昨年の勝ちパターンと同じ流れです。休み明けではなく、前走を勝った勢いのまま臨める点も強みです。

中村調教師は「指示はサラッと。昨年ぐらいからドッシリしてきた。変わりなく順調なのが何より」と話し、「去年から馬がしっかりしてきた」と成長を実感しています。そのうえで「走り慣れている東京はいい。ある程度ペースが流れてほしい」と、理想の展開を口にしました。

主戦の岩田望来騎手が騎乗停止で乗り替わりになる点は気になるものの、調教の内容は文句なし。調教面では今回のメンバーで最上位の評価です。

調教評価:S

カムニャック(牝4・栗東・友道康夫厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り カムニャック

最終追い切り:10月7日 栗東坂路(良)4F53.9-39.2-12.4 馬なり・単走

オークス馬の始動戦は、理想的な仕上げの流れを踏んでいます。最終追い切りは栗東坂路を単走・馬なりで4ハロン53秒9-ラスト12秒4。終いは流す程度で、時計は控えめですが、これは予定通りの調整です。

ポイントは1週前です。9月30日に重馬場の栗東CWで3頭併せを行い、外から4馬身ほど追走して6ハロン84秒2-ラスト11秒7。馬なりのまま、一杯に追われた相手に1馬身先着しました。重い馬場で格下とはいえオープン馬も含めた相手を楽に負かしており、ここでしっかり負荷をかけられています。

1週前にCWで負荷、最終週は坂路で整えるという流れは、前走のヴィクトリアマイル2着時とほぼ同じパターン。前走時の最終追い切りは坂路で4ハロン56秒0でしたから、今回は全体時計が2秒以上速くなっています。

友道調教師は「状態はいいと思います」「動きは良かったし、具合もいい」と好感触。「テンションが上がりづらい休み明けというのもいいと思います」と、落ち着いて臨める点も前向きに捉えています。安田助手も「馬体も張りあっていい状態」と話しており、長い休み明けでも馬体はシャープに見えます。

一方で、友道調教師は1800メートルのゲートがスタンドに近いこと、発馬に不安があることを課題に挙げ、慎重な姿勢も見せました。スタートさえ決まれば、得意の東京で能力を発揮できる仕上がりです。

調教評価:A

ジョスラン(牝4・美浦・鹿戸雄一厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り ジョスラン

最終追い切り:10月7日 美浦W(良)5F67.8-51.8-36.9-11.2 馬なり・併せ馬で併入

エフフォーリアの全妹は、美浦Wでシャープな伸びを見せました。僚馬アナザーフェイス(1勝クラス)を2馬身ほど追走し、5ハロン67秒8-ラスト11秒2を馬なりで併入。ラスト1ハロン11秒2は、この日の美浦でも上位の終い時計です。

前走のヴィクトリアマイル時の最終追い切りは、美浦Wで6ハロン83秒4-ラスト11秒6。今回は終いが0秒4速くなっており、上がりの切れが増しています。

1週前の9月30日は重馬場の美浦Wで6ハロン84秒2-ラスト11秒6を馬なり。1勝クラスの僚馬に0秒4先行して併入しました。休み明けでも長めをしっかり消化しており、全体と終いのバランスの良い内容でした。

鹿戸調教師は「いい動きをしてくれた」と合格点を与えました。1週前は「最後にぴっちり合わせるつもり」、最終追い切りは「最後ファイトさせるようにしました」と、併せ馬で闘争心を引き出す狙いがはっきりしています。夏休み明けで早めに帰厩し、週2本ずつ速めの時計をこなしてきた点も好材料です。

前走のヴィクトリアマイルについては、初めての1600メートルで道中ふわふわした走りになり、ペースに戸惑ったと分析。跳びが大きいため、広い東京の1800メートルは合うと話しています。春先は入れ込みが激しかったものの、最近は落ち着いて走れているのも成長の証です。

気になるのは、併せ馬で抜け出し切れず併入にとどまった点と、集中力にやや物足りなさが見えた点。それでも終いの時計は優秀で、折り合い重視の競馬ができれば巻き返しは十分です。

調教評価:A

クイーンズウォーク(牝5・栗東・中内田充正厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り クイーンズウォーク

最終追い切り:10月7日 栗東坂路(良)4F56.0-ラスト11.8 単走・上がり重点

最終追い切りは時計を抑えた上がり重点の内容でした。栗東坂路を単走で4ハロン56秒0と全体は遅めですが、ラスト1ハロンは11秒8。終いだけを伸ばす調整で、躍動感のある走りを見せました。

この調整の意図ははっきりしています。中内田調教師は「今週は疲れを残さないように時計は遅めでした」と説明。1週前にしっかり仕上げたので、最終週は疲れを残さないことを優先したということです。

その1週前は、10月1日に栗東CWで中内田調教師自らが騎乗し、6ハロン82秒2-ラスト11秒2を強めにマーク。前走のヴィクトリアマイル時の1週前(6ハロン82秒5)とほぼ同じ全体時計で、休み明けとしては十分な負荷でした。

前走時の最終追い切りも坂路で4ハロン56秒9-ラスト12秒7と、時計を抑えた調整でした。今回は同じパターンで、終いは0秒9も速くなっています。

1週前の段階では福永助手が「多少の休み明け感はみられる」と話していましたが、最終追い切り後の中内田調教師は「しまいは躍動感があった」「力を出せる状態です」と満足げでした。当週の調整で、休み明け感はかなり解消したと見てよさそうです。

さらに中内田調教師は「左回りで直線が長い舞台は理想的」と舞台適性にも太鼓判。昨年3月の金鯱賞以来勝ち星がなく、陣営は何とか勝たせたいとここを目標に仕上げてきました。

時計の派手さはありませんが、関西の一流厩舎らしい緩急をつけた理想的な仕上げです。

調教評価:A

ミアネーロ(牝5・美浦・林徹厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り ミアネーロ

最終追い切り:10月7日 美浦W(良)6F82.2-66.4-51.2-36.7-11.4 馬なり・3頭併せで併入

穴馬候補が、2週続けて充実した併せ馬をこなしました。最終追い切りは美浦Wで3頭併せ。ヴェニゼロス(1勝クラス)を3馬身半ほど追走し、6ハロン82秒2-ラスト11秒4を馬なりで併入しました。

全体時計の6ハロン82秒2は、今回の美浦組の中でも優秀な部類です。前走時の最終追い切り(5ハロン66秒9-ラスト11秒1)と比べても、5ハロン66秒4と全体は速くなっています。

1週前の9月30日は重馬場の美浦Wで5ハロン66秒7-ラスト11秒4を馬なり。オープン馬ミクニインスパイアを0秒5追走して併入し、1勝クラスの僚馬とも併入しました。重い馬場で、オープン馬と馬なりのまま並んでゴールした内容は評価できます。

林調教師は1週前の時点で「ゲートが改善して落ち着きがありながら、馬も前向きになっている。条件は何も心配していないし、なんとかもう1つタイトルを取らせたい」とコメント。最終追い切りの後には「前走の競馬ができれば、今の東京コースにマッチする」と、舞台への手応えを語っています。

一方で、最終追い切りでは道中の一部で走りの滑らかさに欠ける場面もありました。全体としては十分な状態ですが、完璧な動きとまでは言えない内容です。

課題だったゲートが改善し、2週続けて併せ馬で余力のある動きを見せています。2走前の府中牝馬ステークスで14番人気3着と同じ舞台で好走しており、人気薄なら狙ってみたい仕上がりです。

調教評価:A−

セキトバイースト(牝5・栗東・四位洋文厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り セキトバイースト

最終追い切り:10月7日 栗東CW(良)4F53.6-37.9-11.9 馬なり・単走

府中牝馬ステークス連覇の逃げ馬は、軽めの最終調整でまとめました。栗東CWを単走・馬なりで4ハロン53秒6-ラスト11秒9。前走時の最終追い切り(4ハロン53秒2-ラスト11秒2)と同じパターンですが、今回は終いがやや控えめでした。

1週前の9月30日は重馬場の栗東CWで、オープン馬リュウノフライトを9馬身(約1秒8)も追走し、6ハロン86秒5-ラスト12秒1でクビ差先着。全体時計は遅いものの、格上と言える相手に大きく追走して先着した内容は、実戦的な負荷として評価できます。

ただし前走時の1週前(6ハロン82秒5-ラスト11秒4、一杯)と比べると、今回は時計がかなり遅くなっています。前走後はしっかり休ませてリフレッシュさせたとのことで、無理をせず徐々に上げてきた印象です。

四位調教師は最終追い切りの後、「態勢は整っている」と仕上がりに太鼓判。一方で1週前には「秋の開幕2週目で時計が速くなって上がり勝負になるとどうか」と話しており、展開面への懸念は残しています。

最終追い切りでは首を振るなど、やや集中を欠く場面も見られました。馬体と動きは良好で、東京コースへの適性は府中牝馬ステークス連覇で証明済み。スムーズに自分のペースで逃げられるかどうかが、好走の鍵になります。

調教評価:B+

ウイントワイライト(牝4・栗東・西園翔太厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り ウイントワイライト

最終追い切り:10月7日 栗東坂路(良)4F53.9-39.0-12.0 末強め・単走

末脚自慢の4歳馬は、前走時とほぼ同じ内容で最終追い切りを終えました。栗東坂路を単走で4ハロン53秒9-ラスト12秒0。最後に軽く気合をつけられ、しっかり脚を伸ばしました。

前走の府中牝馬ステークス(2着)時の最終追い切りは、同じ坂路で4ハロン53秒8-ラスト12秒1でした。全体・終いともにほぼ同じ時計で、好走した前走時の状態をしっかり維持しています。

坂路の最終追い切りは、この馬にとっていつもの調整パターンです。外厩先も前走時と同じチャンピオンヒルズで、調整過程に大きな変化はありません。好走したパターンをそのまま踏めている点は安心材料です。

最終追い切りでは状態の上昇を感じさせる動きでしたが、道中で頭の位置がやや安定しない場面もありました。前走時から大きな上積みがあるとまでは言えないものの、少なくとも状態の下降はありません。

この馬の最大の武器は、全9戦でメンバー中2位以内の上がりをマークしている確実な末脚です。前走は初めての1800メートルで9番人気2着と、同じ舞台で別格の伸び脚を見せました。

調教で目立つタイプではないため、時計だけで割り引く必要はありません。前が止まる展開になれば、前走同様に一気に浮上する存在です。

調教評価:B+

ニシノティアモ(牝5・美浦・上原佑紀厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り ニシノティアモ

1週前追い切り:10月1日 美浦W(重)6F82.9-66.4-51.6-36.8-11.2 強め
最終追い切り:現時点で報道なし(確認でき次第追記)

福島記念馬は、1週前にしっかり負荷をかけられました。10月1日、重馬場の美浦Wで6ハロン82秒9-ラスト11秒2を強めにマーク。道悪で全体・終いともに高い水準にまとめています。

ただし併せ馬では、2勝クラスの僚馬と新馬にそれぞれ0秒1遅れました。どちらも内から追走する形とはいえ、格下相手に遅れた点は割り引きが必要です。

前走の府中牝馬ステークス時の1週前(6ハロン84秒0-ラスト11秒6、馬なり)と比べると、今回は全体で1秒以上、終いで0秒4速くなっています。負荷は前走時より強めです。

騎乗した津村騎手は1週前の時点で「来週上がってくれれば」と話し、上原調教師も「このひと追いで上がってくる」とコメント。1週前の段階では、まだ100パーセントの状態ではなかったことがうかがえます。最終追い切りでどこまで上向いたかが、評価を大きく左右します。

上原調教師は「休みを挟んで体はいい状態をキープ。前走は馬場が悪すぎたし、2走前もマイルは短かったかと思います。今回はより適性が高い舞台」と話し、「来年は繁殖に上がると思うので、ここでいい結果を」と、この一戦にかける思いも明かしています。

昨秋の甲斐路ステークスでは、同じ開催のアイルランドトロフィーより速い1分45秒4で勝利しており、東京1800メートルの時計勝負には高い適性があります。最終追い切りでの上積みを確認したい一頭です。

調教評価:B(最終追い切り確認後に見直し)

カネラフィーナ(牝4・美浦・手塚貴久厩舎)

アイルランドトロフィー 最終追い切り カネラフィーナ

最終追い切り:10月7日 美浦W(良)6F81.6-67.0-52.7-37.9-11.6 強め・併せ馬で1馬身遅れ

Frankel産駒の4歳馬は、2週続けてオープン馬エコロアルバと併せ馬を行いました。最終追い切りは美浦Wで5馬身半ほど先行し、6ハロン81秒6-ラスト11秒6を強めに追われましたが、追いかけてきた相手に1馬身遅れました。

全体時計の6ハロン81秒6は今回の美浦組でも速い部類ですが、強めに追ったうえで遅れた点はマイナスです。前脚の動きにもやや硬さが見られ、良化途上の印象を残しました。

1週前の9月30日は重馬場の美浦Wで6ハロン85秒7-ラスト11秒7を強め。同じエコロアルバに1秒0先行して併入しました。前走時の1週前(6ハロン80秒9-ラスト11秒4)と比べると全体は遅く、時計面の強調材料はありません。

一方で前走時の最終追い切りは、重馬場の美浦坂路で4ハロン57秒2と軽い調整でした。今回はWコースで長めからしっかり追っており、負荷の量は前走時より明らかに増えています。オープン馬相手に2週続けて実戦的な併せ馬を消化した点は、前向きに評価できます。

手塚調教師は1週前に「暑い時季より、この時季の方が良さそうで状態はいい。勝ち鞍のある左回りだし、条件も好転する」とコメント。ジューンステークスで東京1800メートルを勝っており、左回りの東京は得意舞台です。

調教の内容は物足りませんが、涼しくなって状態が上向いているという陣営の話は気になるところ。舞台適性を考えると、調教の印象だけで完全に消すのは危険な一頭です。

調教評価:B−


その他の注目馬

参考データ以外では、ヴォンフレがウッドコースを単走・馬なりで7ハロン98秒8。トモを大きく使った柔らかいフォームで、条件戦からの挑戦ながら調教では高い評価を受けています。テリオスララはウッドで6ハロン83秒0を強めに追われ、坂路23本・ウッド15本と中間の乗り込み量が豊富です。ルージュソリテールも坂路で4ハロン54秒4を馬なりで、前向きな走りを見せました。


まとめ

アイルランドトロフィー2026 調教・追い切り総まとめ

アイルランドトロフィー2026の調教で最も目立ったのは、連覇を狙うラヴァンダです。坂路で4ハロン51秒5の好時計を馬なりでマークし、前走の中京記念時より1秒速い全体時計。陣営も「去年から馬がしっかりしてきた」と成長を実感しており、調教評価はSとしました。

オークス馬カムニャックは、1週前にCWの3頭併せで最先着し、最終週は坂路で整えるという理想的な流れ。ジョスランは美浦Wで終い11秒2と鋭い伸びを見せ、クイーンズウォークは「疲れを残さない」緩急の効いた仕上げです。この3頭はいずれもA評価です。

穴では、2週続けてオープン馬などと余力ある併せ馬をこなしたミアネーロに注目。前走時の状態をしっかり維持したウイントワイライト、自ら逃げてペースを作るセキトバイーストも上位候補です。一方、カネラフィーナは最終追い切りで併せ馬に遅れており、調教面ではやや割り引きが必要です。

【アイルランドトロフィー2026 総合分析】馬情報・データ・血統・追い切りを完全網羅!有力9頭を徹底解剖

2026年10月11日(日)、東京競馬場・芝1800メートルでアイルランドトロフィー(GII・牝馬限定)が行われます。1着馬にはエリザベス女王杯への優先出走権が与えられる、秋の牝馬路線の重要な前哨戦です。

これまでお届けしてきた馬情報・データ分析・血統分析・調教分析を1頭ずつまとめ、最新情報も加えました。出走馬は16頭が確定し、調教で高い評価を受けていたヴォンフレとテリオスララは回避となりました。騎手は確定した騎手を記載しています。

レースのポイント

東京芝1800メートルは、1〜2コーナー中間のポケットからスタートし、直線は525.9メートル。コーナーが1つ増える分、マイルよりペースが落ち着いて緩急のある展開になりやすく、スピードだけでなく折り合いも重要です。

過去10年のデータでは、4歳馬が6勝、3着内率29.2%でトップ。勝ち馬10頭中9頭が前走2着以内で、「前走3番人気以内かつ前走2着以内」の馬は勝率40%、3着内率50%と軸に最適です。一方、1〜2枠の勝利は2009年が最後で、単勝50倍以上の馬は馬券に絡んでいません。

そして見逃せないのが、前走ヴィクトリアマイル組の成績。過去の該当馬は[0・0・4・16]と、3着はあっても連対がありません。今年はカムニャック、クイーンズウォーク、ジョスランと有力馬3頭がこのローテーションです。

ペースの面では、スローの上がり勝負ならロベルトやダンジグのピッチ走法の血が、平均ペースならキングカメハメハのストライドの血が優位とされています。

予想オッズでは、1番人気カムニャック(2.0倍)、2番人気クイーンズウォーク(4.0倍)、3番人気ラヴァンダ(6.0倍)、4番人気ジョスラン(7.5倍)の順です。


ラヴァンダ(牝5・栗東・中村直也厩舎)横山和生騎手・56キロ

アイルランドトロフィー総合分析 ラヴァンダ

父:シルバーステート 母:ゴッドパイレーツ 母の父:ベーカバド

馬情報: 昨年のアイルランドトロフィーを中団から差し切って重賞初制覇。前走の中京記念は好位のインから抜け出し、1分31秒1のコースレコードで牡馬を相手に重賞2勝目を挙げました。今年は東京新聞杯でも牡馬相手に0秒1差の2着。父シルバーステートは先週の毎日王冠を勝ったセイウンハーデスと同じで、産駒が勢いに乗っています。主戦の岩田望来騎手が騎乗停止のため、今回は横山和生騎手に乗り替わります。

データ: 前走1着で「前走2着以内」の条件をクリア。前走1着馬の勝率は22.2%です。前走がヴィクトリアマイルではない点も、有力馬の中では強みになります。5歳馬は4歳馬より数字が落ちますが、前年の覇者で舞台適性は証明済みです。

血統: ロベルトの4×5のクロスを持ち、ピッチ走法での加速に優れています。昨年はスローの上がり勝負で上がり32秒4の末脚を使って勝利しました。血統評価はA。

追い切り: 今週の調教で最も目立った一頭です。1週前は栗東CWで6ハロン81秒8-ラスト11秒3を単走。最終は10月7日の栗東坂路で4ハロン51秒5-ラスト12秒2をほぼ馬なりで出しました。前走の中京記念時の最終追い切り(4ハロン52秒5)より1秒も速い時計です。

中村調教師は「変わりなく順調なのが何より」「去年から馬がしっかりしてきた」と成長を実感し、「走り慣れている東京はいい。ある程度ペースが流れてほしい」と話しています。

総合評価:◎ 調教・勢い・舞台適性の三拍子で連覇へ

カムニャック(牝4・栗東・友道康夫厩舎)川田将雅騎手・56キロ

アイルランドトロフィー総合分析 カムニャック

父:ブラックタイド 母:ダンスアミーガ 母の父:サクラバクシンオー

馬情報: 昨年のオークス馬で、今回のメンバーで唯一のGI馬です。フローラステークス、オークスと東京で重賞を2勝し、今春のヴィクトリアマイルでも2着。1800メートルは昨秋のローズステークスで1戦1勝です。秋の大目標はエリザベス女王杯です。

データ: 前走2番人気2着で「前走3番人気以内かつ前走2着以内」に該当し、4歳馬でもあります。データ上は軸の条件を満たしますが、前走ヴィクトリアマイル組は[0・0・4・16]と連対がありません。目標が先のGIであることも考えると、勝ち切りより2・3着の可能性を考えておきたいところです。

血統: 父ブラックタイド×母の父サクラバクシンオーは、キタサンブラックと同じ配合。名門ダンシングキイの一族で、大箱の中距離で3戦3勝です。血統評価はA+。

追い切り: 1週前は重馬場の栗東CWで3頭併せを行い、6ハロン84秒2-ラスト11秒7を馬なりのまま、一杯の相手に1馬身先着。最終は10月7日の栗東坂路を馬なりで4ハロン53秒9-ラスト12秒4と整えました。前走時の最終追い切り(4ハロン56秒0)より2秒以上速く、休み明けでも馬体はシャープです。

友道調教師は「動きは良かったし、具合もいい」「テンションが上がりづらい休み明けというのもいいと思います」と好感触。一方で、1800メートルはゲートがスタンドに近く、発馬に不安があることを課題に挙げています。

総合評価:○ 能力最上位もデータと発馬が課題

ウイントワイライト(牝4・栗東・西園翔太厩舎)横山典弘騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 ウイントワイライト

父:レイデオロ 母:ダイワベスパー 母の父:ダイワメジャー

馬情報: これまでの全9戦で、メンバー中2位以内の上がりをマークしている末脚自慢です。1400メートルを中心に使われてきましたが、前走の府中牝馬ステークス(今回と同じ東京1800メートル)では、初めての1800メートルで9番人気ながら別格の伸び脚を見せて2着に入りました。

データ: 4歳馬で、前走2着と「前走2着以内」の条件をクリア。前走ヴィクトリアマイル組ではない点も好材料です。前走9番人気のため「前走3番人気以内」には当てはまりませんが、同舞台での好走は大きな裏付けになります。予想7番人気と、配当面の妙味もあります。

血統: 父レイデオロはキングカメハメハの系統で、平均ペースになった年にキンカメ系が上位を独占したこのレースの傾向に合います。ロベルトの5×4のクロスも持っています。血統評価はB+。

追い切り: 最終は10月7日の栗東坂路を単走で4ハロン53秒9-ラスト12秒0、末強め。前走の府中牝馬ステークス2着時の最終追い切り(4ハロン53秒8-ラスト12秒1)とほぼ同じ時計で、外厩先も同じ。好走した時の状態をそのまま維持しています。

ベテランの横山典弘騎手を迎え、持ち前の末脚をどう生かすかにも注目です。セキトバイーストがペースを作り、前が苦しくなる展開になれば一気に浮上します。

総合評価:▲ 同舞台で証明した末脚、4歳の上昇馬

ジョスラン(牝4・美浦・鹿戸雄一厩舎)C.ルメール騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 ジョスラン

父:エピファネイア 母:ケイティーズハート 母の父:ハーツクライ

馬情報: 全兄はGI3勝で年度代表馬のエフフォーリア。昨年の秋華賞4着、2走前の小倉牝馬ステークスで重賞初制覇を果たしました。今回と同じ東京1800メートルのカーネーションカップでも、強敵を破って勝っています。前走のヴィクトリアマイルは初のマイルで脚がたまらず8着でした。

データ: 4歳馬ですが、前走8着で「前走2着以内」の条件から外れ、前走ヴィクトリアマイル組でもあります。データ面では割り引きが必要ですが、同舞台の勝ち鞍とC.ルメール騎手の起用は強力な追い風です。

血統: エピファネイア×ハーツクライはエフフォーリアと同じ配合。胴長で脚の長い体型を生かした大きなストライドで、直線の長い東京はまさにベストの舞台です。血統評価はA−。

追い切り: 最終は10月7日の美浦Wで、僚馬を2馬身追走して5ハロン67秒8-ラスト11秒2を馬なりで併入。前走時の最終追い切り(ラスト11秒6)より終いが0秒4速くなっています。

鹿戸調教師は「いい動きをしてくれた」と合格点。前走は「一線級相手で流れも忙しかった」と分析し、「跳びが大きいので広い東京は合う」と話しています。春先の入れ込みも解消され、最近は落ち着いて走れているそうです。

総合評価:△ データは逆風も舞台と鞍上は最強クラス

クイーンズウォーク(牝5・栗東・中内田充正厩舎)西村淳也騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 クイーンズウォーク

父:キズナ 母:ウェイヴェルアベニュー 母の父:Harlington

馬情報: クイーンカップ、ローズステークス、金鯱賞と重賞3勝。近2年のヴィクトリアマイルで2着、3着に入り、長くタフな直線で良さが出ています。1600メートルにも2000メートルにも対応でき、1800メートルは守備範囲です。昨年3月の金鯱賞以来勝ち星がなく、陣営はここを目標に仕上げてきました。

データ: 前走3番人気3着で、「前走2着以内」の条件からわずかに外れます。前走ヴィクトリアマイル組で、5歳馬でもあります。予想2番人気ですが、データ面の後押しは強くありません。

血統: 母ウェイヴェルアベニューは米国のブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント勝ち馬。北米のパワーを受け継ぎ、斬れ味より力で勝負するタイプです。上がりがかかる展開になれば評価が上がります。血統評価はB+。

追い切り: 1週前は栗東CWで中内田調教師自らが騎乗し、6ハロン82秒2-ラスト11秒2を強め。最終は10月7日の栗東坂路で4ハロン56秒0-ラスト11秒8の上がり重点。「今週は疲れを残さないように時計は遅めでした」と、狙いのはっきりした仕上げです。

中内田調教師は「しまいは躍動感があった」「力を出せる状態です」「左回りで直線が長い舞台は理想的」と自信を見せています。

総合評価:△ 実績上位も斬れ味勝負とデータが課題

セキトバイースト(牝5・栗東・四位洋文厩舎)浜中俊騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 セキトバイースト

父:デクラレーションオブウォー 母:ベアフットレディ 母の父:Footstepsinthesand

馬情報: 今回と同じ東京1800メートルで行われる府中牝馬ステークスを2連覇中です。昨年は好位から差し切り、今年は稍重の締まったペースを逃げ切りました。脚質に自在性が出てきた一方、昨年のアイルランドトロフィーは上がり勝負になって10着と大敗しています。1つ下の半弟ジョバンニが9月のチャレンジカップを勝ちました。

データ: 前走1着で「前走2着以内」をクリア。前走ヴィクトリアマイル組ではありません。ただし前走で逃げた点と5歳である点はマイナス材料です。

血統: デクラレーションオブウォーの産駒らしく、上がりのかかるレースでしぶといタイプ。平均ペースの逃げが理想で、瞬発力勝負では分が悪くなります。血統評価はB。

追い切り: 1週前は重馬場の栗東CWで、オープン馬を9馬身ほど追走してクビ差先着。最終は10月7日の栗東CWを単走・馬なりで4ハロン53秒6-ラスト11秒9。首を振るなどやや集中を欠く場面もありましたが、動きと馬体は良好です。

四位調教師は「前走後はしっかり休ませリフレッシュ」「態勢は整っている」と話す一方、「秋の開幕2週目で時計が速くなって上がり勝負になるとどうか」と懸念も口にしています。

総合評価:△ 自分のペースで逃げられるかが全て

ミアネーロ(牝5・美浦・林徹厩舎)大野拓弥騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 ミアネーロ

父:ドゥラメンテ 母:ミスエーニョ 母の父:Pulpit

馬情報: 3歳時にフラワーカップを勝ち、紫苑ステークスで2着。昨年の府中牝馬ステークスでは14番人気で3着に入り、馬券に絡む時は常に人気より上の着順に来る、強敵相手に燃えるタイプです。半姉ミスエルテ、半妹ショウナンザナドゥ(今週のスワンステークスに出走)も重賞勝ち馬という母系です。

データ: 予想オッズは35倍前後。単勝50倍以上は馬券に絡んだ例がありませんが、それ以下なら穴の範囲です。5歳で前走の着順も条件外のため、データ面の後押しは弱めです。

血統: 父ドゥラメンテは二冠馬で、母の父Pulpitは北米のパワー型種牡馬。東京の長い直線で持続力を生かせる配合です。

追い切り: 2週続けて余力のある併せ馬をこなしました。1週前は重馬場の美浦Wでオープン馬と馬なりで併入。最終は10月7日の美浦Wで3頭併せを行い、3馬身半追走して6ハロン82秒2-ラスト11秒4を馬なりで併入しました。美浦組でも優秀な全体時計です。

林調教師は「ゲートが改善して落ち着きがありながら、馬も前向きになっている。条件は何も心配していない」「前走の競馬ができれば、今の東京コースにマッチする」と話しています。

総合評価:☆ 調教上々、強敵相手に燃える穴馬

ニシノティアモ(牝5・美浦・上原佑紀厩舎)津村明秀騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 ニシノティアモ

父:ドゥラメンテ 母:ニシノアモーレ 母の父:コンデュイット

馬情報: 昨年は4連勝で福島記念を制覇。昨秋の甲斐路ステークスでは、同じ開催のアイルランドトロフィーを上回る1分45秒4で勝っており、東京1800メートルの時計勝負に強い一頭です。前走の府中牝馬ステークスは稍重の悪い馬場で10着、2走前のヴィクトリアマイルは距離不足で6着と、敗因ははっきりしています。

データ: 前走10着で「前走2着以内」から外れ、データ面では苦しい立場です。ただ前走の敗因が馬場で、得意条件に戻る点は見直し材料になります。

血統: 父ドゥラメンテ×母の父コンデュイット(英セントレジャー、ブリーダーズカップ・ターフ連覇)で、スピードとスタミナを兼ね備えています。

追い切り: 1週前は重馬場の美浦Wで6ハロン82秒9-ラスト11秒2を強め。格下2頭にわずかに遅れました。最終は10月8日の美浦Wで3頭併せを行い、6ハロン84秒5-ラスト11秒6を馬なりで併入。1週前に「来週上がってくれれば」と話していた状態から、しっかり上向いてきました。

上原調教師は「すごく楽に動けていました」「素軽く動いて、おおむね整いましたね」と手応え十分。「来年は繁殖に上がると思うので、ここでいい結果を」と、この一戦にかける思いも明かしています。

総合評価:☆ 得意の時計勝負で巻き返し

カネラフィーナ(牝4・美浦・手塚貴久厩舎)石川裕紀人騎手・55キロ

アイルランドトロフィー総合分析 カネラフィーナ

父:Frankel 母:ジョイカネラ 母の父:フォーティファイ

馬情報: ジューンステークスで今回と同じ東京1800メートルを勝っており、左回りは得意な舞台です。手塚調教師は「暑い時季より、この時季の方が良さそうで状態はいい」と、涼しくなっての上昇を期待しています。

データ: 4歳馬で、前走ヴィクトリアマイル組ではありません。予想9番人気と人気は低めです。

血統: 父Frankelは欧州の歴史的名馬。母ジョイカネラはアルゼンチンのGI馬で、スワンステークスに出走するジョイフルニュースの母ジョイニキータとは同じ父(フォーティファイ)を持つ姉妹の関係にあたります。血統評価はB。

追い切り: 2週続けてオープン馬エコロアルバと併せ馬を行いましたが、最終は10月7日の美浦Wで5馬身半先行し、6ハロン81秒6-ラスト11秒6を強めに追われながら1馬身遅れました。前脚の動きにもやや硬さが見られ、調教面では良化途上の印象です。

ただ、前走時の最終追い切りは坂路での軽い調整だったため、今回は負荷の量が明らかに増えています。舞台適性を考えると、調教の印象だけで完全に消すのは危険です。

総合評価:注 調教は物足りないが舞台適性は高い


その他の出走馬

ルージュソリテール(横山武史騎手)は最終の坂路で4ハロン54秒4を馬なりで出し、調教評価で高い評価を受けています。ハワイアンティアレ(M.デムーロ騎手)は前走で3勝クラスを勝った上がり馬で、3歳時にチューリップ賞3着の実績があります。


まとめ

アイルランドトロフィー2026 総合分析まとめ

アイルランドトロフィー2026は、連覇を狙うラヴァンダを本命に推します。最終追い切りの坂路4ハロン51秒5は今週のメンバーで最も目立つ時計で、前走の中京記念時より1秒速い。前走1着の勢い、昨年勝った舞台、前走ヴィクトリアマイル組ではない点と、好材料が揃いました。

唯一のGI馬カムニャックは能力最上位で、調教も予定通りに仕上がっています。ただし前走ヴィクトリアマイル組の連対がないデータと、目標が先のGIであることを考え、対抗評価にとどめます。

単穴には、同じ舞台の前走で別格の末脚を見せた4歳馬ウイントワイライトを挙げます。ジョスラン、クイーンズウォークも能力は上位ですが、ヴィクトリアマイル組のデータが壁になります。穴では、2週続けて併せ馬で余力を見せたミアネーロと、得意の時計勝負に戻るニシノティアモに注目です。

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