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秋華賞コース解説(京都芝2000m)

秋華賞の京都・芝2000メートル(内回り)のコースについて、詳しい解説をさせていただきます。まず、京都芝2000メートルのコースを中心に説明し、特に秋華賞に関連する特徴やレース展開についても触れます。
①京都・芝2000メートル(内回り)コース概要
京都競馬場の芝Aコースは全長1,782.8メートルで、幅員は27~38メートルあります。
スタンド前の直線は328.4メートルで、高低差は3.1メートルです。
この秋華賞では、内回りコースを使用するため、レースの流れや展開に特徴があります。
スタート地点はスタンド前の直線の半ばあたりに位置し、ゴール板を通過してから1コーナーまでの距離は約300メートルです。
1~2コーナーは平坦で、向こう正面のバックストレッチの距離は約400メートルあります。
向こう正面の中間あたりから高低差3.1メートルの坂を上り、3~4コーナーにかけて坂を下るレイアウトです。
このコースはローカル競馬場の小回り芝2000メートルに似ており、タイトなコーナーが続くため、コーナーワークの巧さが求められます。
特に3~4コーナーでは馬群が固まりやすく、コーナーでの位置取りがレースの結果を大きく左右します。
②レース展開の特徴
内回りコース特有の淀みのないレース展開になりやすく、秋華賞では平均よりも速いペースになる傾向があります。
特に前半1000メートルは60秒以下の速いペースで流れることが多く、後半に向けてスピードを持続する力が求められます。
このコースは直線が328メートルと短く、勝負どころは3~4コーナーからのロングスパートがポイントです。
残り1000メートル地点から仕掛けられる、息の長い末脚が必要です。また、コーナーで外を回らされると距離ロスが大きくなるため、内ラチに沿った経済コースを走る戦略が重要です。
③有利な脚質
このコースでは、逃げ馬が不利で、先行馬も勝つのは難しい傾向があります。
後方からの追い込みも、外を回ることで距離ロスが大きくなるため、容易ではありません。
そのため、勝負の中心となるのは、道中で脚を溜めて、直線で一瞬の瞬発力を発揮できる差し馬です。
ゴール前の直線が短く、コーナーでの密集した馬群を割って抜け出す勝負根性とコーナーワークの器用さが求められます。
特に、インからの鋭い差し脚で抜け出す馬が有利になる傾向があります。
④求められる能力
長い坂を上った後、3~4コーナーからのロングスパートでタイトなカーブを走り抜けるため、持続的なスピードと器用なコーナリングが必要です。
騎手の手腕もレースの勝敗を左右するため、巧みなコーナーワークが重要となります。
ゴール前の直線が短いため、直線に入る前のポジション取りと、コーナーからの一瞬の加速力が大きなカギとなります。
外回りではなく内回り特有のレース展開が、勝負のポイントとなります。
⑤まとめ
秋華賞のコースで勝利するためには、ペースに惑わされずに自分の脚を溜められる能力と、コーナーでのスムーズな立ち回り、短い直線での瞬発力が必要不可欠です。
秋華賞データ分析

秋華賞は、3歳牝馬の三冠最終戦として非常に注目されるレースです。過去10年のデータを基に、好走馬の共通点や傾向について詳しく分析してみます。
①前走の着順が重要
過去10年の勝ち馬はすべて前走で3着以内に入っており、3着以内馬も30頭中25頭が前走3着以内でした。
前走で6着以下だった馬が3着以内に入った例は1頭のみという厳しい結果となっており、前走の着順は特に重要視するべきポイントです。
前走で好成績(3着以内)を収めている馬が好走する確率が高いため、前走の着順は評価において非常に重要な指標となります。
②前走の単勝人気に注目
過去10年の勝ち馬10頭はいずれも前走で3番人気以内に支持されていました。
特に前走1番人気と2番人気の馬は、3着内率が30%以上と高い数値を示しています。
前走で単勝人気が高かった馬ほど、秋華賞で好走する傾向が見られます。
前走の人気も含めた馬の評価を行うことが重要です。
③前走の4コーナー通過順に注目
過去10年のデータでは、4コーナー通過順が10番手以下の馬が5勝を挙げ、勝率でトップとなっています。
5番手から9番手の馬が4勝を挙げており、この組は3着以内に入った馬が30頭中17頭、3着内率も高くなっています。
一方、4番手以内の馬は3着以内に入ったのは7頭のみで、3着内率は9.7%と苦戦傾向にあります。
中団~後方からレースを進め、最後の直線で鋭い末脚を発揮できる馬が有利です。
早い段階で前に行くよりも、4コーナー以降の勝負に賭ける展開が良い結果に繋がりやすいです。
④春の二冠(桜花賞・オークス)の実績
桜花賞やオークスで2着以内に入っていた馬は、秋華賞での3着内率が50%以上に達しています。
3着だった馬も同42.9%と高い数値となっており、春のクラシックでの実績が高い馬ほど秋華賞で好走する確率が高いです。
ただし、春の二冠に出走しなかった馬でも3着以内に9頭が入っており、夏を越して成長してきた馬も無視できません。
春のクラシックレースで上位に入った実績馬を高く評価しつつ、夏以降に力をつけてきた馬も注目することが必要です。
⑤オープンクラスでの好走
過去10年の優勝馬10頭は、過去2走のうち1回はオープンクラスの競走に出走し、そこで4着以内に入っていました。
近走でオープンクラスのレースで好走している馬を優勝候補としてチェックするのが有効です。
近走でオープンクラスでの実績を持つ馬は、秋華賞でも好走しやすい傾向にあります。実績ある馬を中心に狙うことがポイントです。
⑥まとめ
秋華賞では、前走の成績と人気、レース展開、春の実績、オープンクラスでの実績が重要な指標となります。
具体的なポイントを以下にまとめます。
・前走の成績:前走で3着以内が必須。特に前走1~3番人気だった馬に注目。
・レース展開: 4コーナー通過順で5番手以降の中団~後方からレースを進める馬が有利。
・春の実績: 桜花賞・オークスで上位に入っていた馬の信頼度が高いが、夏を越して成長した馬も見逃せない。
・近走実績: オープンクラスでの好走経験がある馬が狙い目。
秋華賞血統情報

【ステレンボッシュ】
父エピファネイア。母ブルークランズ。母の父ルーラーシップ。
父エピファネイアは日本競馬界で大成功を収めている種牡馬で、現役時代には菊花賞(G1)とジャパンカップ(G1)を制し、そのスタミナとパワーで圧倒的な存在感を放ちました。
種牡馬としても、その持久力と瞬発力を兼ね備えた優れた産駒を数多く輩出しており、エフフォーリアやデアリングタクト、ダノンザキッドなどが代表的です。
エピファネイアの父はシンボリクリスエス、母はシーザリオであり、父系のロベルト系と母系のサドラーズウェルズ系の融合により、スタミナと瞬発力を備えた血統構成です。
エピファネイア自身は芝の中長距離で圧倒的な強さを見せたため、その産駒も中距離から長距離での活躍が多く見られます。
エピファネイア産駒は、長手の体型で中距離から長距離での持続力に優れ、どのようなレース展開にも対応できる柔軟性を持っています。
特に牝馬産駒において、クラシックディスタンスでの活躍が目立ち、エフフォーリアやデアリングタクトなど、速い流れのレースでも一瞬の切れ味を発揮できる産駒が多く出ています。
母ブルークランズはJRAで芝1800~2000メートルのレースで3勝を挙げた実績を持つ優秀な繁殖牝馬です。
そのファミリーラインには、多くの活躍馬が含まれており、ステレンボッシュにもその能力が伝わっていると考えられます。
ブルークランズは、ヴァルコスやロカの姪にあたり、ドゥラドーレスやレガレイラ、アーバンシックのイトコです。
この牝系は、ウインドインハーヘアを牝祖とし、ディープインパクトの母系として日本競馬界で広く繁栄している名繁殖血統です。
ウインドインハーヘアから始まるこのファミリーラインは、スピードとスタミナのバランスが取れた優れた競走馬を多数輩出しており、ステレンボッシュにもそのポテンシャルが受け継がれています。
ブルークランズは中距離での活躍が目立つ牝馬であり、その産駒にもその能力が伝わっていると考えられます。
ステレンボッシュもこの母系の影響を強く受けており、中距離戦での持久力とスピードを備えた馬といえるでしょう。
母の父母の父ルーラーシップは、日本競馬と海外で活躍した馬で、クイーンエリザベス2世カップ(G1・香港)を制しました。
彼の血統背景はキングカメハメハを父に持ち、母はエアグルーヴという日本の名血統であり、スタミナとパワーに優れた産駒を多く送り出しています。
ルーラーシップ産駒はパワーと持久力に優れており、芝の中長距離で活躍する傾向があります。
また、ルーラーシップ自身は大型馬で、その産駒も骨量豊かな体型を持つことが多いです。
ステレンボッシュもこのルーラーシップの影響を受け、パワーとスタミナに加え、柔軟な脚質でレースに対応できる可能性を持っています。
ステレンボッシュの配合は、エピファネイア×ルーラーシップという、日本競馬界で成功している組み合わせです。
この配合は、ユーバーレーベンやマイネルラウレアなどの産駒にも見られるように、持久力と機動力に富んだ中距離馬を生み出す傾向があります。
また、ウインドインハーヘアを牝祖に持つ名繁殖血統から生まれたステレンボッシュは、スピードとスタミナのバランスが取れた馬であると考えられます。
ステレンボッシュは、父エピファネイアから受け継いだ持久力と瞬発力、母ブルークランズから伝わる中距離での柔軟性とスピード、母の父ルーラーシップのパワーとスタミナを兼ね備えた馬です。
血統から見ると、長手体型で中距離向きの馬であり、持久力勝負に強い傾向があります。
また、牝祖ウインドインハーヘアから続く名血統のため、ステレンボッシュにはその優れた競走能力が色濃く伝わっていると考えられます。
桜花賞での鮮やかな差し切りは、その柔軟な脚質と一瞬の切れ味を発揮したものでしたが、今回は内回りコースでその能力をどう発揮するかがポイントです。
全体として、ステレンボッシュは、秋華賞においてその持久力と自在なレース展開への対応力が期待される一頭です。
【チェルヴィニア】
父ハービンジャー。母チェッキーノ。母の父キングカメハメハ。
父ハービンジャーは、イギリスの名競走馬であり、現役時代にはキングジョージVI&クイーンエリザベスステークス(G1)を制し、その際に記録した圧倒的な走りが話題となりました。
種牡馬としても成功し、日本では中長距離に強い馬を多く輩出しています。
ハービンジャーの父はダンシリ、母はペンシヴァス、母の父はペニングトンです。
ハービンジャーの血統は、スタミナとパワーに富んでおり、産駒には中距離から長距離での活躍が期待できる馬が多いです。
ハービンジャー産駒はしなやかなストライドと持久力を持ち、持続力勝負で強みを発揮する傾向があります。
ハービンジャー産駒は芝の中長距離での活躍が目立ち、持続力を活かしてレースを進める馬が多いです。
特にそのしなやかなストライドは、広いコースでスピードを持続させるのに向いており、チェルヴィニアもその特徴を受け継いでいると考えられます。
母チェッキーノは、現役時代にオークス(G1)で2着に入った実績を持つ優秀な牝馬です。
また、チェッキーノの兄にはコディーノ(朝日杯フューチュリティステークス2着馬)がいます。
母としてのチェッキーノは、その素晴らしい競走能力を次世代に伝える力を持っていると考えられます。
チェッキーノの母はハッピーパスで、ハッピーパスは京都牝馬ステークスを制した名牝です。
この牝系からはサブライムアンセム、カービングパス、スティーグリッツなどの活躍馬が出ており、スピードとスタミナを兼ね備えた優秀な血統であることがわかります。
チェルヴィニアは、ノッキングポイントの半妹であり、血統的には芝の中距離でしなやかな走りをするタイプと考えられます。
チェッキーノはキングカメハメハを父に持つため、その血統背景からスピードと持続力に優れており、中距離戦での活躍が期待されます。
チェルヴィニアもこの母系の特徴を受け継ぎ、広いコースでの持続力勝負に強いタイプです。
母の父母の父キングカメハメハは、日本ダービー(G1)とNHKマイルカップ(G1)の二冠を達成した名馬で、種牡馬としても日本競馬界に多くの名馬を送り出しています。
産駒にはスピードとスタミナを兼ね備えた馬が多く、さまざまな距離で活躍する馬が多数存在します。キ
ングカメハメハ産駒は、スピードとパワーを兼ね備え、どのような展開でも力を発揮できる点が特徴です。
チェルヴィニアにもこのキングカメハメハの血統から、瞬発力と持続力が伝わっていると考えられます。
チェルヴィニアの配合は、父ハービンジャーと母の父キングカメハメハの組み合わせで、しなやかなストライドと持続力を兼ね備えた馬を生み出す血統です。
この牝系からはカービングパスやスティーグリッツといった活躍馬も輩出されており、持続力と柔軟性を兼ね備えた中距離馬を多く出しています。
チェルヴィニアは、この配合によって生まれたしなやかさとスタミナを武器に、大箱の中距離レースで差す走りが期待されます。
チェルヴィニアは、父ハービンジャーから受け継いだしなやかなストライドと持久力、母チェッキーノからのスピードと柔軟なレース展開への対応力、そして母の父キングカメハメハからのパワーと瞬発力を持つ馬です。
血統から見ると、広いコースでその持続力を活かして差すタイプの中距離馬と言えるでしょう。
桜花賞では大外枠から苦戦しましたが、その後もその持続力を活かしてしぶとく走っています。
今回は京都の内回りという条件で、差しにくいコース設定ではありますが、チェルヴィニアの柔軟な脚質と脚力の違いで上位を狙える可能性があります。
秋華賞では、その血統背景に基づく力強いストライドと粘り強さを見せることで、良い結果を出すことが期待されます。
【クイーンズウォーク】
父キズナ。母ウェイヴェルアベニュー。母の父Harlington。
父キズナは、日本競馬史に名を残す名馬ディープインパクトの後継種牡馬として成功しています。
現役時代には日本ダービー(G1)を制し、その持久力とスピードで多くのファンを魅了しました。
種牡馬としても優秀で、多くの牝駒が高いパフォーマンスを発揮しており、今年度のリーディングサイアーとしても注目されています。
キズナの父はディープインパクト、母はキャットクイル、母の父はストームキャットという血統構成です。
ディープインパクトは日本競馬の歴史における最高峰の名馬の一頭で、その産駒にはスピードと瞬発力が伝わる特徴があります。
一方、キズナ自身は、ディープインパクト産駒の中でも特にパワーと持久力に優れたタイプです。
キズナの産駒は芝の中距離に適性が高く、特に牝馬の活躍が目立ちます。
キズナ産駒はスピードだけでなく、持久力とパワーも兼ね備えているため、1800~2000メートルの距離で安定したパフォーマンスを見せる傾向があります。
母ウェイヴェルアベニューは、アメリカで活躍した競走馬であり、ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント(米G1・ダート7F)の勝ち馬です。
スプリント戦で優れたスピードを見せた馬であり、その血統にはスピード能力が色濃く受け継がれています。
ウェイヴェルアベニューは、グレナディアガーズの半妹でもあり、このファミリーラインからはスピードとパワーを併せ持つ馬が多数出ています。
牝系祖(ファミリーラインの始まり)は、アメリカ競馬界で知られるスピード系統で、特にダートスプリントでの活躍が目立ちます。
ウェイヴェルアベニューには、ミスタープロスペクターの4×4・5のクロスが存在します。
ミスタープロスペクター系は、スピードとパワーに優れるため、クイーンズウォークにその影響が伝わっている可能性があります。
母の父ーリントン(Harlington)は、アメリカで種牡馬として活動していた馬で、サンダーガルチを父に持ちます。ハーリントンは、ダートでのパワーと持久力を持つ血統であり、産駒にもその力強い走りを伝えています。
ハーリントンは、ダート戦で活躍するアメリカ血統であり、パワーと持久力に優れる特徴を持っています。
これにより、クイーンズウォークにはスピードだけでなく、力強さとスタミナも伝わっていると考えられます。
父キズナからの持久力とパワー、母ウェイヴェルアベニューからのスピード能力、さらに母の父ハーリントンからのスタミナを兼ね備えた血統です。
特にキズナ産駒の特徴である1800~2000メートルの距離に適したパフォーマンスと、母ウェイヴェルアベニューに含まれるミスタープロスペクターのクロスが、クイーンズウォークにスピードと持続力を与えていると考えられます。
血統的には、マイルから中距離の距離での活躍が期待でき、特に京都競馬場の内回り2000メートルコースでの適性が高いと見られます。
また、馬場が渋る条件でもプラスに働く可能性があり、秋華賞における変化しやすい馬場状態でも対応できるでしょう。
クイーンズウォークは、1800~2000メートルの距離で手堅い走りを見せるタイプであり、秋華賞での活躍が注目されます。
【ボンドガール】
父ダイワメジャー。母コーステッド。母の父Tizway。
父ダイワメジャーは、日本競馬を代表するマイラーの名種牡馬であり、現役時代には皐月賞(G1)、マイルチャンピオンシップ(G1)など数々のG1タイトルを獲得しました。
種牡馬としても成功しており、アドマイヤマーズ、セリフォス、レシステンシアなど、マイルを中心に活躍する馬を数多く輩出しています。
ダイワメジャーの父はサンデーサイレンス、母はスカーレットブーケで、母の父はノーザンテーストという血統構成です。
サンデーサイレンスの瞬発力とノーザンテーストのパワーを受け継ぎ、芝の中距離からマイルに適したスピードと持続力を産駒に伝えています。
ダイワメジャー産駒は、芝のマイル戦でのスピードと粘り強さに優れています。
特に短中距離戦でのパフォーマンスが目立ち、レースの流れに乗る能力と末脚の鋭さが特徴です。
ボンドガールもその特性を引き継いでおり、先行力や差し脚を持つ柔軟なレース運びが可能です。
母コーステッドは、アメリカで活躍した競走馬で、ブリーダーズカップ・ジュベナイルフィリーズターフ(G1・芝8F)で2着の実績を持っています。
母系には優れた血統が含まれており、スタミナとスピードのバランスが取れた血統背景を持っています。
コーステッドの母はマリブピアで、マリブピアはアメリカのサンタアナステークス(G2・芝9F)で勝利した実績を持つ競走馬です。
この牝系からは、ダノンベルーガなどの優れた競走馬が輩出されており、スタミナと底力を持つ血統が強調されています。
ボンドガールはダノンベルーガの下にあたり、母系から優れたスピードとスタミナを受け継いでいます。
コーステッドは、アメリカ芝レースでスピードを発揮したタイプであり、その産駒には芝の中距離に適した能力を伝えています。
ボンドガールもこの母系の影響を受け、レースの流れに乗る柔軟性とスピードを備えた馬といえます。
母の父Tizwayは、アメリカで活躍した競走馬で、ホイットニーハンデキャップ(G1・ダート)などで勝利を収めた実績があります。
母の父としても、産駒にスピードと持続力を伝え、特にダートと芝の両方で適性を持つ馬を多く送り出しています。
Tizwayの血統背景には、パワーとスピードの要素が含まれており、産駒には長く良い脚を使う持続力が特徴です。
ボンドガールは、このTizwayから持久力としぶとさを受け継いでいると考えられます。
ボンドガールは、父ダイワメジャーと母コーステッドというマイルから中距離に適したスピードを持つ組み合わせで、母系にはロミタスのような底力とスタミナの血も含まれています。
ハイレベルなスピードとスタミナのバランスを持ち、特に中距離戦で力を発揮する血統です。
ボンドガールは、父ダイワメジャーから受け継いだスピードと柔軟なレース運び、母コーステッドからのスタミナと持続力を兼ね備えた馬です。
血統的にはマイラーの要素が強いですが、母系に秘められた底力とスタミナによって、中距離戦でも十分に対応できるポテンシャルを持っています。
これまでのレースでは、1800メートルをベストな距離としており、秋華賞の2000メートルも内回りの巧みな捌きと持続力でカバーできるでしょう。
ここ2走では中距離で差しに回る形を見せ、秋華賞を見据えたようなレース内容で好走している点も注目です。
【クリスマスパレード】
父キタサンブラック。母ミスエリカ。母の父Blame。
父キタサンブラックは、日本競馬の年度代表馬であり、長距離戦を得意とした名馬として知られています。
現役時代には、天皇賞(春・秋)や有馬記念など数々のG1レースを制し、その粘り強い走りと持久力でファンを魅了しました。
種牡馬としても、イクイノックスやソールオリエンスといった優れた産駒を送り出し、成功を収めています。
キタサンブラックの父はブラックタイド、母はシュガーハート、母の父はサクラバクシンオーです。ブラックタイドはディープインパクトの全兄であり、キタサンブラックにはサンデーサイレンス系の持続力が伝わっています。
また、母系にはスピード系統の血が含まれており、スピードとスタミナのバランスが取れた血統構成です。
キタサンブラックの産駒は、粘り強く持続力のある走りが特徴で、2000メートル以上の中長距離で高い適性を示す傾向にあります。
イクイノックスやソールオリエンスのように、優れた機動力とパワーを発揮し、どの距離でも安定したパフォーマンスを見せる産駒が多く出ています。
母ミスエリカは、アメリカの血統を背景に持ち、パワーとスピードに優れたタイプです。
彼女のファミリーラインには、ファウンテンオブユースステークス(米G2・ダート9F)を制したソルダが含まれており、この血統には北米血統特有のダート戦でのスピードと持久力が色濃く出ています。
クリスマスパレードは、ミスエリカのファミリーラインに属し、ヨコハマの半妹にあたります。
この牝系には、北米競馬で活躍した馬たちが多く、特にパワーと機動力に富んだ特徴があります。
ミスエリカを通じて、クリスマスパレードにはこのパワフルな血が受け継がれていると考えられます。
母の父母の父ブレイム(Blame)は、アメリカで活躍した競走馬で、ブリーダーズカップ・クラシック(BCクラシック)を制した実績を持つロベルト系の種牡馬です。
ブレイムはパワーと持続力に優れる血統で、その産駒もダートでの適性が高く、力強い走りが特徴です。
ブレイムはロベルト系の血統を持ち、アメリカのダート戦で高いパフォーマンスを見せました。
ナダル、ランドネ、リゾネーターなど、ブレイム産駒にはパワーとスタミナを持つ馬が多く、ダート戦での勝負強さが際立ちます。
クリスマスパレードはこのブレイムの血を引いており、パワーと機動力に優れた走りが期待できます。
クリスマスパレードは、父キタサンブラックの持続力と母方にある北米血脈のパワーと機動力を組み合わせた配合です。
この配合により、芝の中距離戦での粘り強い走りが期待できる馬となっています。
非サンデー系でありながらも、パワーと持続力のバランスが取れた血統であるため、どのようなレース展開にも対応できる能力を持っていると言えるでしょう。
クリスマスパレードは、父キタサンブラックから受け継いだ持久力と、母系の北米血統から伝わるパワーと機動力を持つ中距離向きの馬です。特に、京都の内回り2000メートルでその力を発揮できると考えられ、秋華賞での前受けからの粘り込みが期待されます。
また、血統背景から馬場が渋った際でもパフォーマンスを発揮できる可能性があり、多様なレース条件に適応できる点が魅力です。
母方のブレイムの影響により、パワーとスタミナに優れた脚質を持ち合わせており、これがキタサンブラックの持続力と組み合わさることで、中距離戦での高い安定感を示しています。
クリスマスパレードは、秋華賞においてそのしぶとい走りで勝利を狙う一頭として注目されるでしょう。
【ミアネーロ】
父ドゥラメンテ。母ミスエーニョ。母の父Pulpit。
父ドゥラメンテは、日本競馬界を代表する二冠馬であり、現役時代には皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)を制覇しました。
そのスピードと瞬発力、そして圧倒的な勝負根性が特徴で、多くのファンを魅了しました。
種牡馬としても、早くから産駒が活躍し、リーディングサイアーとして注目されています。
ドゥラメンテの父はキングカメハメハ、母はアドマイヤグルーヴ、母の父はサンデーサイレンスという、優れたスピードとスタミナを兼ね備えた血統構成です。
キングカメハメハからはパワーと持続力、サンデーサイレンスからは瞬発力を受け継いでおり、産駒には幅広い距離適性を持つ馬が多く出ています。
ドゥラメンテ産駒は、中距離を中心に高いパフォーマンスを見せる馬が多く、スピードとスタミナのバランスが良いのが特徴です。
また、勝負所での瞬発力に優れた産駒が多く、展開に応じた自在な脚質でレースを進めることができるタイプが目立ちます。
ミアネーロも、父ドゥラメンテからその柔軟性と末脚の鋭さを受け継いでいると考えられます。
母ミスエーニョは、アメリカで活躍した競走馬で、デルマーデビュータントステークス(G1・オールウェザー7F)を制した実績を持っています。
母としても繁殖成績が優れており、その産駒には多くの活躍馬がいます。ミアネーロは、ミファヴォリートの3/4妹で、ミスエルテの半妹にあたり、ゴールデンロッドステークス(米G2・ダート8.5F)の勝ち馬ドリームリスの叔母でもあります。
また、母母マッドキャップエスカペイドもアシュランドステークス(G1・ダート8.5F)の勝ち馬で、アメリカの競馬界で活躍するスピードとスタミナを持つ優れた牝系に属しています。
ミスエーニョは、ダートやオールウェザーの短距離からマイル戦でスピードを発揮するタイプであり、産駒にもその影響が見られます。
ミスエーニョの産駒はこれまでJRAで7頭が15勝を挙げていますが、2000メートル以上の勝ち鞍はないため、マイルから中距離に適した体型とスピードを持つことが特徴です。
母の父パルピット(Pulpit)は、アメリカで種牡馬として成功を収めた馬で、その産駒には芝・ダートを問わず活躍する馬が多く見られます。
パルピットの血統背景にはエーピーインディが含まれており、スタミナとパワーを持つ産駒を送り出しています。
パルピット産駒には、パワフルでスピードに優れた馬が多く、アメリカの競馬においてはダート戦での適性を持つタイプが多数います。
ミアネーロも、このパルピットから受け継いだスピードとパワーを活かして、末脚を発揮することが期待されます。
ミアネーロは、父ドゥラメンテ、母の父パルピット、そして母系にアメリカの名牝系の血を持つという、スピードとスタミナをバランスよく備えた血統です。
母系にはスピードに富んだアメリカの牝系が入っており、マイルから中距離で力を発揮するタイプが多く見られます。
ハイレベルなスピードと瞬発力を持ちながらも、父ドゥラメンテの影響で持続力も併せ持つ中距離馬としての適性を持っています。
ミアネーロは、父ドゥラメンテから受け継いだ柔軟性と末脚の鋭さ、母ミスエーニョからのスピードとマイル適性、そして母の父パルピットからのパワーを兼ね備えた馬です。
血統的には、2000メートル以上の長距離に適した体型ではなく、マイルから中距離でのパフォーマンスが期待されるタイプです。
紫苑ステークスでは直線で鋭い末脚を見せて2着に入るなど、その瞬発力と持続力の高さを示しました。
ただ、母方の産駒に2000メートル以上の勝ち鞍がないため、距離への対応が課題となる可能性があります。
秋華賞では、スピードを生かし、レースの展開に応じた差し脚をどこまで発揮できるかが注目されます。
【タガノエルピーダ】
父キズナ。母タガノレヴェントン。母の父キングカメハメハ。
父キズナは、日本競馬界で活躍した名馬ディープインパクトの後継種牡馬として知られています。
現役時代には日本ダービー(G1)を制し、その強靭な持久力と鋭い末脚で多くのファンを魅了しました。
種牡馬としても成功を収め、多くの産駒がクラシックディスタンスで活躍しています。
キズナ産駒には、スピードとスタミナのバランスが取れた馬が多く、牝馬の産駒も非常に優秀です。
キズナの父はディープインパクト、母はキャットクイル、母の父はストームキャットです。
ディープインパクトは日本競馬界を代表する種牡馬で、その産駒には瞬発力とスタミナが備わっています。
また、母の父ストームキャットからはパワーとスピードが伝わっており、キズナ産駒は中距離から長距離まで幅広く活躍できるのが特徴です。
キズナ産駒は、スピードとスタミナを兼ね備えており、中距離戦で特に高い適性を示します。
持続力のある末脚を武器に、どのようなレース展開にも対応できる柔軟性を持っています。
また、牝馬産駒も力強い走りをする馬が多く、タガノエルピーダにもその特性が受け継がれていると考えられます。
母タガノレヴェントンは優れた繁殖牝馬で、これまでに9頭の産駒を送り出し、そのうち8頭がJRAで勝ち馬となっています。
その中にはタガノトネール、タガノエスプレッソ、タガノディアマンテといったオープン馬が含まれており、母として非常に優秀な血統を持つと言えます。
タガノレヴェントンの近親には、ネオザウイナーやヘッドライナーといった実力馬がいます。
この牝系は、スピードとスタミナを兼ね備えた優れた競走馬を多く輩出しており、母の繁殖能力の高さがうかがえます。
タガノエルピーダも、このファミリーラインの優れた競走能力を受け継いでいます。
タガノレヴェントンの産駒には、力強い走りをする馬が多く、しっかりとしたストライドで長距離戦にも対応できるタイプが目立ちます。
特にタガノエルピーダは、ヌレイエフ4×3のクロスを持ち、牝馬らしからぬ力強いストライドで走るのが特徴です。
母の父母の父キングカメハメハは、日本ダービー(G1)やNHKマイルカップ(G1)を制した名馬であり、種牡馬としても大成功を収めました。
産駒には中距離からマイルにかけての適性を持つ馬が多く、芝のレースで優れた成績を収めることが多いです。
キングカメハメハ産駒はスピードとスタミナを持ち合わせており、レース展開に柔軟に対応できる能力を持ちます。
また、大きなストライドで走る馬が多く、持続力に優れた末脚を使えるのが特徴です。
タガノエルピーダにも、このキングカメハメハの血統からスピードと持続力が伝わっていると考えられます。
タガノエルピーダは、父キズナと母の父キングカメハメハの組み合わせで、ハピやマジックサンズと同じ配合です。
この配合は、日本競馬界で成功している組み合わせの一つで、スピードとスタミナをバランスよく備えた産駒を生み出す傾向があります。
また、ヌレイエフ4×3のクロスを持っているため、牝馬ながら力強いストライドで走り、持久力を活かしたレース展開に強さを発揮する特徴があります。
タガノエルピーダは、父キズナから受け継いだスピードと持続力、母タガノレヴェントンから伝わる優れた繁殖能力、そして母の父キングカメハメハからの柔軟性を兼ね備えた馬です。
特に、ヌレイエフ4×3のクロスによって力強いストライドを持ち、持続力を活かしたレース展開に強い点が特徴です。
忘れな草賞では、早め先頭からハイペリオン的な持続力と粘着力で押し切り、その能力の一端を示しました。
今回の秋華賞では、上がりのかかるレース展開になれば、その持ち味を存分に発揮できるでしょう。
タガノエルピーダは、粘り強い先行策からの食い下がりを期待される一頭として注目されます。
【チルカーノ】
父ハービンジャー。母アロマティコ。母の父キングカメハメハ。
父ハービンジャーは、イギリスで現役時代にキングジョージVI&クイーンエリザベスステークス(G1)を制し、その圧倒的なパフォーマンスが世界中の競馬ファンを驚かせました。
種牡馬としても日本で成功を収めており、芝の中距離から長距離で多くの活躍馬を輩出しています。
ブラストワンピース、ディアドラ、ナミュールなどがその代表的な産駒です。
ハービンジャーの父はダンシリで、母はペンシヴァス、母の父はペニングトンです。スタミナとパワーに優れたこの血統は、持続力を活かした走りをする産駒が多いのが特徴です。
ハービンジャー産駒は、特に広いコースでの中長距離戦で強みを発揮することが多く、持続的な末脚が求められる展開に適しています。
ハービンジャー産駒は、重厚な体格としなやかなストライドを持つ中長距離タイプが多く、芝のレースで粘り強い走りを見せるのが特徴です。
チルカーノもこの特徴を受け継いでおり、ゆったりとした追走が可能なレース展開が得意と考えられます。
母アロマティコは、現役時代に秋華賞とエリザベス女王杯で3着に入った実績を持つ優秀な牝馬です。
中距離から長距離でのスタミナと安定した走りで注目され、繁殖牝馬としてもその素質を産駒に伝えています。
アロマティコは、牝祖アンデスレディーから続く名血統に属しており、この牝系からはインティライミ、アルバートといった活躍馬が多数出ています。
さらに、チルカーノはコパカティの全妹であり、ジオグリフやアルビージャの半妹でもあります。
近親にこれほど多くの競走馬がいることからも、この牝系のポテンシャルの高さがうかがえます。
アロマティコは、キングカメハメハを父に持つため、スピードとスタミナを兼ね備えた馬です。
中距離戦での粘り強さと持久力に優れ、産駒にもそのスタミナが伝わっていると考えられます。
チルカーノもこの母系の特徴を受け継ぎ、ゆったりとしたペースでの持久力勝負に強みを発揮するタイプです。
母の父キングカメハメハは、日本ダービー(G1)とNHKマイルカップ(G1)の二冠を制し、種牡馬としても日本競馬界に多くの名馬を送り出しています。
産駒には、芝の中距離から長距離で幅広い適性を持つ馬が多く、スピードとスタミナを兼ね備えた競走馬が数多く存在します。
キングカメハメハ産駒は、大きなストライドと持続力を持ち、速いペースからの粘り強い末脚で勝負できるのが特徴です。
チルカーノもキングカメハメハの血統から、スピードと持続力を受け継ぎ、長く良い脚を使う走りが期待されます。
チルカーノは、ハービンジャー×キングカメハメハ×サンデーサイレンスという、スタミナとパワーに富んだ配合です。
この組み合わせは、チェルヴィニアやローシャムパークなどと同じであり、持続力と粘り強さを兼ね備えた中長距離タイプの産駒を生み出す傾向があります。
母よりもスタミナに振れたイメージで、ゆったりとした追走ができるため、持続力勝負のレースに適しています。
チルカーノは、父ハービンジャーから受け継いだ持続力としなやかなストライド、母アロマティコから伝わる粘り強さとスタミナ、そして母の父キングカメハメハからのスピードを持ち合わせた馬です。
血統的には、ゆったりとしたペースで持久力を活かすタイプであり、長く良い脚を使うことが期待されます。
秋華賞では、ペースが緩まない展開になることが多いため、チルカーノがその持久力をどこまで発揮できるかがポイントとなります。
広いコースでの走りが得意なため、ペースが一定に保たれたレース展開でその強さを見せられるでしょう。
【アドマイヤベル】
父スワーヴリチャード。母ベルアリュールII。母の父Numerous。
父スワーヴリチャードは、日本競馬を代表する中距離馬であり、その産駒は初年度から優秀な成績を収めています。
スワーヴリチャード自身はジャパンカップ(G1)や大阪杯(G1)など数々のG1レースを制覇し、スタミナと瞬発力を兼ね備えた馬として評価されています。
スワーヴリチャードの父はハーツクライ、母はピラミマ、母の父はアンブライドルズソングという血統構成です。
ハーツクライ産駒は、持続力のある末脚と、スピードとスタミナのバランスが良い点が特徴的です。
スワーヴリチャードもその影響を強く受け継ぎ、長距離戦における機動力が高く、レース展開に柔軟に対応できるタイプです。
スワーヴリチャードは、リヴァーマン5×5とカラムーン6×4のクロスを持っています。
リヴァーマンはフランスで活躍した名馬で、芝の中長距離に適性を示す血統です。
また、カラムーンはヨーロッパの競馬において芝の適性を持つ血統で、スワーヴリチャードの持久力に寄与していると考えられます。
母ベルアリュールIIはフランスで競走馬として活躍した経歴を持ち、ヴァントー賞(仏G3・芝1850m)の勝ち馬です。
欧州の重賞レースを制した実績から、その血統は中距離に適したスピードとスタミナを兼ね備えていると言えます。
ベルアリュールIIは、アドマイヤリード、ベルクレスタ、カレンシリエージョの半妹であり、これらの馬も中距離で高いパフォーマンスを示しています。
特にアドマイヤリードはヴィクトリアマイル(G1)を制しており、ベルアリュールIIの産駒からも活躍馬が多数出ている点が注目されます。
ベルアリュールIIの血統には、愛セントレジャーの勝ち馬ジュークボックスジュリーも含まれており、スタミナに優れた欧州血統の色が濃く出ています。
このファミリーは芝の中距離から長距離にかけての活躍が期待できる優れたラインです。
母の父母の父Numerousは、アメリカ生まれの種牡馬であり、ジェイドロバリーの全弟という非常に優れた血統背景を持ちます。
Numerousは種牡馬としてフランスで成功を収め、芝のスピードとしなやかさを産駒に伝えました。
母ベルアリュールIIにNumerousがいることで、アドマイヤベルはスピードと柔軟性がさらに強調されています。
Numerousはアメリカで活躍した種牡馬ですが、その産駒は欧州でも成功しています。ジェイドロバリーの全弟という血統背景から、欧米のスピード血統と芝の適性を引き継いでいることが特徴です。
この影響により、アドマイヤベルには芝の中距離での高い機動力とスピードが期待できます。
アドマイヤベルの血統総評は、父スワーヴリチャードから機動力と持続力を、母ベルアリュールIIから中距離でのスピードとスタミナを、母の父Numerousからはスピードとしなやかさを受け継いでいます。
特に父スワーヴリチャードのリヴァーマン5×5とカラムーン6×4のクロスにより、芝の中距離戦において多様な戦術に対応できる柔軟性を持つと考えられます。
また、母方の血統に名馬アドマイヤリードや愛セントレジャーの勝ち馬ジュークボックスジュリーがいる点も大きな魅力です。
このような血統背景から、アドマイヤベルは秋華賞において中距離戦での安定した走りが期待され、相手に応じた柔軟なレース運びが可能なタイプと言えるでしょう。
【チェレスタ】
父ハービンジャー。母カリンバ。母の父ルーラーシップ。
父ハービンジャーは、イギリスで現役時代にキングジョージVI&クイーンエリザベスステークス(G1)を制した名馬です。
その圧倒的な走りは今でも語り継がれ、種牡馬としても世界各国で多くの産駒を送り出し成功を収めています。
日本ではブラストワンピース、ディアドラ、ナミュールなど、芝の中距離から長距離で活躍する馬を多く輩出しています。
ハービンジャーの父はダンシリであり、母はペンシヴァスです。ハービンジャー産駒はスタミナとパワーを持ち、中距離から長距離で持続力のある走りを見せることが特徴です。
また、しなやかなストライドを活かして、広いコースでその力を発揮する馬が多いです。
ハービンジャー産駒は、重厚な体格とスタミナに優れた中長距離タイプの馬が多く、レースでは持続力勝負に強い傾向があります。
そのため、広いコースで直線の長い競馬場に適しており、スピードの持続力を活かした戦い方が得意です。
チェレスタにも、このハービンジャーの特性が伝わっていると考えられます。
母カリンバはJRAで芝1600~1800メートルのレースで2勝を挙げた実績を持つ競走馬であり、繁殖牝馬としても優れた血統を引き継いでいます。
チェレスタの母系には、多くの活躍馬が含まれており、血統的な素質を秘めています。
カリンバの牝系には、アルモニカの姪であり、さらに牝祖(牝系の起点)にはドイツオークス馬のマンデラがいます。
マンデラは、日本でも活躍したワールドプレミア、ワールドエース、ヴェルトライゼンデの母として知られ、このファミリーラインからは多くの優れた競走馬が誕生しています。
チェレスタもこの名血統に連なる馬であり、その遺伝的なポテンシャルの高さが期待されます。
カリンバは中距離でのレース経験があり、産駒にもしなやかさと柔軟な脚質を伝えていると考えられます。
チェレスタはこの母から、しなやかな体質と中距離での対応力を受け継いでいる点が特徴です。
母の父ルーラーシップは、日本と海外で活躍した競走馬であり、クイーンエリザベス2世カップ(G1・香港)を制した実績を持ちます。
父はキングカメハメハ、母はエアグルーヴという日本競馬の名血統を引き継ぎ、種牡馬としても多くの産駒を送り出しています。
ルーラーシップ産駒は、骨量豊かな体型で、パワーとスタミナに優れることが特徴です。
また、芝の中長距離に適性があり、持続力を活かして粘り強いレースを展開できる能力を持っています。
チェレスタにもこのルーラーシップの血統から、しなやかさとパワーを受け継いでいると考えられます。
チェレスタの配合は、父ハービンジャー、母の父ルーラーシップ、そして牝系にディープインパクトが含まれており、非常に重厚でスタミナ豊かな血統です。
牝祖マンデラから続く名牝系でありながら、父ハービンジャーと母の父ルーラーシップの組み合わせによって、しなやかなストライドと持久力を兼ね備えた馬が生まれています。
重厚な血統ながらも、体質はディープインパクトの影響を受けて柔軟であり、幅広い距離で適応できる能力を持っているのが特徴です。
チェレスタは、父ハービンジャーから受け継いだ持続力としなやかなストライド、母カリンバから伝わる中距離適性と柔軟な脚質、そして母の父ルーラーシップからのパワーとスタミナを兼ね備えた馬です。
血統的には、芝の中距離戦でその能力を発揮できるタイプであり、広いコースでの持続力勝負に強いと言えます。
ローズステークスでは完敗を喫しましたが、その地力の高さは確かで、今後のレースでも安定した走りが期待されます。
秋華賞においては、京都の内回りコースで差すのが難しいと言われるものの、チェレスタは外々を回る展開でもその脚力で食い下がれる可能性があります。
【コガネノソラ】
父ゴールドシップ。母マイネヒメル。母の父ロージズインメイ。
父ゴールドシップは、日本競馬の長距離レースで数々の名勝負を繰り広げた名馬です。
現役時代には天皇賞(春)、宝塚記念、有馬記念などG1レースを数多く制し、その個性的な気性と圧倒的なパワーで多くのファンを魅了しました。
種牡馬としても、産駒に持久力とスタミナを伝えることで知られ、中長距離レースで活躍する馬を送り出しています。
ゴールドシップの父はステイゴールド、母はポイントフラッグ、母の父はメジロマックイーンです。
ステイゴールド産駒は中長距離での持久力に優れ、母系のメジロマックイーンからも長距離適性を受け継いでいます。
そのため、ゴールドシップ自身も中長距離で粘り強い走りを見せ、産駒に対してもスタミナを重視する傾向があります。
ゴールドシップの産駒は、独特の気性と走り方を持つことが多く、中距離から長距離にかけてのレースで活躍しています。
産駒には持久力が求められるレースでの強さが目立ち、瞬発力勝負よりもスタミナを活かした粘り強いレースが得意です。
母マイネヒメルは、JRAで芝1600~1800メートルのレースで4勝を挙げた実績を持つ優秀な繁殖牝馬です。
彼女のファミリーラインには、多くの活躍馬が含まれており、コガネノソラにもその能力が伝わっています。
マイネヒメルは、マイネルマーティンの半妹であり、ウインマリリンやウインマーレライの姪にあたります。
また、コラソンビートの叔母でもあり、このファミリーからは中距離での持久力と機動力を活かして活躍する馬が多く出ています。
母方の血統には、パワーと機動力が組み合わさった特徴があり、レース展開に柔軟に対応できる能力が伝わっています。
母の父母の父ロージズインメイは、アメリカで活躍した競走馬で、ドバイワールドカップ(G1・ダート2000m)を制した実績を持ちます。
パワーと持久力に優れた血統で、その影響がコガネノソラにも伝わっていると考えられます。
ロージズインメイは、アメリカのダート競馬でパワフルな走りを見せ、種牡馬としてもダートでの活躍馬を数多く輩出しています。
その産駒にはパワーとスタミナが伝わり、長距離での適性も示すことが多いです。
コガネノソラは、このロージズインメイからパワーとスタミナの遺伝子を受け継いでいると考えられます。
コガネノソラの配合で注目すべき点は、父ゴールドシップと母の父ロージズインメイの組み合わせです。
この配合は、ユーバーレーベンやウインピクシス、マイネルラウレアなど、成功例が多く見られる配合で、持久力と機動力を兼ね備えた産駒が多く出ています。
また、コガネノソラの血統にはヘイローのクロスが含まれており、この影響により無駄のない脚捌きが可能となり、逃げから差しまで自在に対応できる脚質が特徴です。
コガネノソラは、父ゴールドシップから持久力とスタミナを、母マイネヒメルから機動力と柔軟なレース展開に対応できる能力を受け継いでいます。
母の父ロージズインメイの影響により、パワーとスタミナを活かした走りが可能で、中距離戦での持久力勝負に強さを発揮するタイプです。加えて、ヘイローのクロスを持つため、無駄のない脚捌きが魅力で、逃げ差し自在な脚質がレースでの強みとなります。
クイーンステークスで見せた走りは、機動力と自在性を活かしたものでした。
秋華賞では1ハロンの距離延長と斤量55キロという条件が課せられますが、これをどこまで克服できるかがポイントです。
総じて、コガネノソラはその血統から、持久力と柔軟なレース展開への対応力が期待される中距離馬として注目されます。
【セキトバイースト】
父デクラレーションオブウォー。母ベアフットレディ。母の父Footstepsinthesand。
父デクラレーションオブウォーは、アイルランド生まれで、イギリスとアメリカで活躍した競走馬です。
現役時代には、クイーンアンステークス(G1・芝1マイル)、インターナショナルステークス(G1・芝10.5F)などを制し、そのスピードとパワーを兼ね備えた走りが特徴でした。
種牡馬としても成功しており、産駒にスピードと持続力を伝えることが多く、日本でもトップナイフ、タマモブラックタイ、セットアップなどの活躍馬を送り出しています。
デクラレーションオブウォーの父はウォーフロント、母はTempo West、母の父はRahyです。
ウォーフロントはアメリカ競馬界で著名な種牡馬で、その産駒にはスピードと瞬発力が伝わることが多く、デクラレーションオブウォーもその特性を受け継いでいます。
一方、母の父Rahyからは柔軟性とスタミナも引き継いでおり、デクラレーションオブウォー産駒は中距離からマイル戦で幅広い適性を持つ傾向があります。
デクラレーションオブウォー産駒は、芝の中距離での持続力とパワーを発揮し、レースでのペースに柔軟に対応できるのが特徴です。
日本での産駒も多く、平均ペースでの逃げや先行策を得意とする馬が多いです。
母ベアフットレディはイギリスで活躍した競走馬で、ネルグウィンステークス(英G3・芝7F)の勝ち馬です。
母系には優れた血統背景があり、セキトバイーストにもその能力が伝わっていると考えられます。
ベアフットレディは、マテンロウアレスやアスタービーナスの半妹であり、さらにロンズデールカップ(英G2・芝約16F)の勝ち馬モンタリーなどが近親にあたります。
この母系にはオリオールの血が含まれており、粘り強くしぶとい走りを持つのが特徴です。
ベアフットレディの産駒は、芝の中距離から長距離で活躍し、柔軟な脚質でレースを展開できる能力を持っています。
芝のマイル戦で結果を出してきたことから、スピードと持久力を兼ね備えた馬です。
セキトバイーストはこの母系の影響を受け、粘り強い先行策が得意なタイプに育っていると考えられます。
母の父フットステップスインザサンドは、イギリス2000ギニーを制した名馬で、短中距離で活躍する優れた血統を持っています。
フットステップスインザサンド産駒には、スピードと瞬発力を重視した走りをする馬が多く、柔軟なレース展開ができるのが特徴です。
短中距離でのスピードに優れており、その産駒も芝のレースで速いペースに対応できる能力を備えています。
セキトバイーストにもこの影響が伝わり、スピードを活かしたレース展開が可能な馬となっています。
セキトバイーストは、父デクラレーションオブウォーと母の父フットステップスインザサンドの組み合わせで、持続力とスピードを兼ね備えた配合です。
母系にはオリオールの血が入っており、しぶとく粘り強い走りを発揮できるため、先行策からの粘り込みが期待されるタイプです。
また、デクラレーションオブウォー産駒であることから、平均ペースでの逃げや先行策に適しており、内回りコースでペースを緩めずにレースを進められる点が強みとなります。
セキトバイーストは、父デクラレーションオブウォーから持続力とパワーを、母ベアフットレディからスピードと粘り強さを受け継いだ馬です。
母系にオリオールの血を持つため、先行策からしぶとく粘る脚質が魅力であり、ローズステークス3着やチューリップ賞2着などの実績はその機動力と自在性の表れといえます。
今回は秋華賞で1ハロンの距離延長が課題となりますが、デクラレーションオブウォー産駒として平均ペースでレースを進めることができるため、内回りのコースでもその強みを活かしたレースが期待されます。
セキトバイーストは、持久力とスピードをバランスよく発揮できる点から、秋華賞での活躍が注目される一頭です。
【キャットファイト】
父ディスクリートキャット。母フラマブル。母の父パイロ。
父ディスクリートキャットはアメリカの競走馬で、シガーマイルハンデキャップ(米G1・ダート8F)の勝ち馬として知られています。
種牡馬としても成功を収め、日本でもオオバンブルマイやエアハリファといった活躍馬を送り出しています。
ダートでのスピードを伝える特徴があり、産駒にも力強さとスピード能力を受け継ぐ傾向が見られます。
ディスクリートキャットの父はフォレストリー、母はバブルズ、母の父はプライヴェートアカウントです。
この血統構成から、アメリカ競馬特有のダート適性やパワーを強く受け継いでいます。
特にディスクリートキャット産駒はダート戦での持久力やスピードに優れており、力強い末脚を武器としています。
日本での産駒成績も良好で、オオバンブルマイのようにダートでの活躍が目立ちます。
ディスクリートキャット産駒はスピードと瞬発力を兼ね備えていますが、特にダート戦での適性が高いと言えます。
母フラマブルは、キャットファイトの母として、血統的にマイラーとしての資質を持つと考えられます。
フラマブルのファミリーラインには優れた競走馬が含まれており、その競走能力をキャットファイトに伝えている可能性が高いです。
フラマブルのファミリーは、ロケットやインフェルノの姪にあたります。
また、牝系祖(エターナルレーヴ)はアイルランドのメイトロンステークス(愛G3・芝8F)の勝ち馬です。
さらに、この牝系からはサンチャリオットステークス(英G1・芝8F)の勝ち馬であるサフロンビーチなど、優れた中距離からマイル戦で活躍する馬が出ています。
このファミリーラインはヨーロッパ競馬において、マイルから中距離における芝での適性が強調されています。
エターナルレーヴから始まる牝系は、芝のマイル戦で勝負できるスピードと瞬発力を持つため、キャットファイトにもその適性が受け継がれている可能性があります。
母の父母の父パイロは、日本でダート適性が高い種牡馬として知られ、産駒に力強い走りを伝えることで定評があります。
パイロ産駒は持久力とパワーに優れており、特にダート戦でのスピードに磨きをかけることで知られています。
パイロは、アメリカ生まれの種牡馬で、ダート戦での活躍が目立ちます。日本に輸入された後は、ダート戦で活躍する産駒を数多く輩出し、その強さは日本の競馬界でも認知されています。
パイロの血統背景から、キャットファイトにはスピードとスタミナがバランスよく受け継がれていると考えられます。
キャットファイトは、父ディスクリートキャットと母の父パイロの組み合わせにより、アメリカ血統特有のダート適性とスピード能力を持ち合わせた馬です。
この配合は、実際にコンバスチョンなどの成功例があり、良く走る組み合わせとして知られています。
特に非サンデー系の血統であるため、スピード勝負ではやや譲るものの、内回りのコースで持ち味を発揮しやすいタイプと考えられます。
キャットファイトの総評は、芝のマイル戦に強い適性が伺えます。
特に、牝系にエターナルレーヴやサフロンビーチといった名馬がいることで、芝の中距離戦における安定した走りが期待されます。
一方で、父ディスクリートキャットと母の父パイロからは、ダートでのスピードやパワーも受け継いでおり、2000メートルの距離に対して適応できるかがポイントとなります。
秋華賞では、血統的に見ると内回りのコースが合っていると考えられます。
しかし、マイラー寄りの血統でもあるため、2000メートルの距離をどのようにこなすかが注目されるでしょう。
キャットファイトは、スピードと持久力を兼ね備えた走りで、相手に合わせた柔軟なレース展開が期待されます。
【ランスオブクイーン】
父タリスマニック。母マイプラーナ。母の父マンハッタンカフェ。
父タリスマニックは、フランスを拠点に活躍した競走馬で、2017年のブリーダーズカップ・ターフ(G1)を制した実績を持つスタミナ型の名馬です。
現役時代は主に中長距離戦での持久力勝負を得意としており、世界の舞台でその能力を発揮しました。
種牡馬としても、サウザンサニーやグランフォーブルなどの産駒を送り出し、その血統の魅力を次世代に伝えています。
タリスマニックの父はメディシアン、母はトリンケット、母の父はストームキャットというヨーロッパとアメリカの名血統を融合した組み合わせです。
スタミナとパワーを兼ね備えた血統であり、産駒は芝の中長距離で力を発揮するタイプが多いです。
タリスマニック産駒は、持続力と機動力に優れており、芝の中距離戦での活躍が目立ちます。
タフなレース展開に強く、スピードよりもスタミナと立ち回りの巧さを重視したレース運びができるのが特徴です。
ランスオブクイーンも父タリスマニックからその機動力とスタミナを受け継ぎ、中距離戦での粘り強さが期待されます。
母マイプラーナは、JRAでダート1000~1400メートルのレースで4勝を挙げた実績を持つ競走馬です。
彼女の血統背景には、スタミナとスピードを兼ね備えた要素があり、繁殖牝馬としても優秀な産駒を送り出しています。
ランスオブクイーンは、ランスオブプラーナの半妹であり、アンバルブライベンやマイマスターピースの姪にあたります。
また、母母チェリーコウマンはウインターステークスの勝ち馬で、この牝系からはダートと芝の両方で活躍する馬が出ています。
マイプラーナの血統は、ダートでのスピードとスタミナを重視する一方で、母系に流れるスタミナ血統がランスオブクイーンにも伝わっています。
マイプラーナは短距離からマイル戦でのスピードを発揮するタイプですが、産駒には中距離でも活躍できる適性を持つ馬がいます。ランスオブクイーンも、母系のスタミナと機動力を受け継ぎ、中距離でのレースに対応できる馬といえるでしょう。
マンハッタンカフェは、日本競馬の長距離戦で数々のタイトルを手にした名馬で、現役時代には菊花賞(G1)、天皇賞(春)(G1)、有馬記念(G1)などを制しています。
種牡馬としても多くの優れた産駒を輩出し、スタミナとパワーを兼ね備えた競走馬を送り出しています。
マンハッタンカフェ産駒は、芝の中長距離戦で強さを発揮する馬が多く、持久力としぶとい末脚が特徴です。
ランスオブクイーンにも、マンハッタンカフェの血統からスタミナとタフなレースへの適性が伝わっており、長い距離での粘り強さが期待されます。
ランスオブクイーンは、父タリスマニックと母の父マンハッタンカフェの組み合わせにより、スタミナと機動力を兼ね備えた中距離馬としての適性を強く持つ配合です。
母系にはスピード要素もあるものの、父タリスマニックの持続力と母父マンハッタンカフェのスタミナが組み合わさることで、2000メートル前後の距離でその能力を最大限に発揮できるタイプとなっています。
ランスオブクイーンは、父タリスマニックから受け継いだ持続力と機動力、母マイプラーナからのスピードとスタミナ、そして母の父マンハッタンカフェからのタフさと粘り強さを兼ね備えた馬です。
血統的には、中距離での持久力勝負に適したタイプであり、立ち回りの巧さを活かすことができるのが強みです。
オークスでも先行して粘り込み、掲示板に載るなどの実績を見せており、京都内回りの2000メートルという舞台でその機動力を発揮できる可能性が高いです。
展開次第ではさらなる上位進出も期待される一頭です。
【ラヴァンダ】
父シルバーステート。母ゴッドパイレーツ。母の父ベーカバド。
父シルバーステートは、現役時代にわずか6戦しか走れなかったものの、その圧倒的なスピードとポテンシャルから注目を浴びた馬です。
早期の引退後、種牡馬としても人気を集め、多くの産駒がスピードを武器に活躍しています。
エエヤン、リカンカブール、セイウンハーデスなどがシルバーステート産駒の代表馬です。
シルバーステートの父はディープインパクト、母はシルヴァースカヤで、母の父はシルヴァーホークという血統構成です。
ディープインパクトの持つ瞬発力と柔軟な脚質に加え、母系からはパワーとスタミナを受け継いでおり、産駒は中距離での活躍が目立ちます。
シルバーステート産駒は、芝の中距離で高いスピードと瞬発力を発揮するタイプが多いです。
柔軟な体質を持ち、レースでの立ち回りの巧さも目立ちます。
ラヴァンダもその特徴を受け継いでおり、瞬発力と立ち回りの巧さを活かしたレース運びが期待できます。
母ゴッドパイレーツは、現役時代の大きな実績はないものの、血統背景に優れた要素を持つ繁殖牝馬です。
そのファミリーラインには、多くの活躍馬が含まれています。ラヴァンダの母系には、ミューチャリーやオヤコダカといった活躍馬が近親におり、また母母ゴッドインチーフはチューリップ賞で2着の実績を持っています。
さらに、牝祖ファーガーズプロスペクトの孫にはオークス馬ヌーヴォレコルトがいます。
このように、ラヴァンダの母系は芝の中距離からマイル戦で活躍できるスピードとスタミナを持った血統と言えます。
ゴッドパイレーツはダンジグ4×4のクロスを持っており、スピードに優れた血統背景を持っています。
また、ラヴァンダ自身はロベルト4×5のクロスも持っているため、スタミナと機動力に優れた中距離馬としての適性が高いと考えられます。
母の父母の父ベーカバドは、フランスでマイル戦を中心に活躍した競走馬で、パワーとスピードを兼ね備えたタイプでした。
産駒にもスピードとしなやかな走りを伝える傾向があり、ラヴァンダにもこの血統からしなやかさとスピードが伝わっていると考えられます。
ベーカバド産駒は、芝の中距離からマイル戦でそのスピードを活かし、柔軟な走りを見せるのが特徴です。
ラヴァンダは、母系からのベーカバドの影響により、立ち回りの巧さとスピードを備えています。
ラヴァンダは、父シルバーステート、母の父ベーカバド、そして母系にダンジグ4×4とロベルト4×5のクロスを持つ配合です。
シルバーステートのスピードと瞬発力に加え、母系からのパワーと機動力に富む中距離適性が強調されています。
また、ラヴァンダは自身の持つ機動力を活かし、内回りコースでの立ち回りを得意とするタイプです。
ラヴァンダは、父シルバーステートから受け継いだスピードと瞬発力、母ゴッドパイレーツからのスピードとスタミナ、そして母の父ベーカバドからの柔軟性としなやかな走りを持つ馬です。
血統的には、機動力を活かした中距離戦が得意なタイプであり、東京のフローラステークスで2着に入るなど、外回りでも瞬発力を発揮する能力を示しています。
しかし、彼女の真価は内回りでの立ち回りにあり、秋華賞の舞台となる京都内回りは、ラヴァンダにとって適した条件と言えます。
ラヴァンダは、機動力と脚の使い方を活かし、レース展開に合わせた柔軟な走りが期待されます。
秋華賞でもその能力を存分に発揮し、好走するチャンスがあるでしょう。
【ホーエリート】
父ルーラーシップ。母ゴールデンハープ。母の父ステイゴールド。
父ルーラーシップは、日本と海外で活躍した名馬で、クイーンエリザベス2世カップ(G1・香港)を制した実績があります。
父はキングカメハメハ、母はエアグルーヴという、日本競馬の名血統を引き継いでいます。
種牡馬としても多くの優れた産駒を送り出しており、特に芝の中長距離で活躍する馬を輩出しています。
ルーラーシップの父、キングカメハメハはスピードとスタミナを兼ね備え、さまざまな距離で活躍する産駒を送り出しています。
母エアグルーヴは天皇賞(秋)を制した名牝で、その血統背景は芝の中距離での安定した走りを支えています。
ルーラーシップ自身は大型で骨量豊かな体型を持ち、その特徴は産駒にも受け継がれ、パワーとスタミナに優れた馬が多く出現しています。
ルーラーシップ産駒は芝の中長距離で粘り強い走りを見せる傾向があり、パワーを活かした持続力勝負に強みを持ちます。
道悪の馬場にも対応できる柔軟性があり、ホーエリートもこのルーラーシップの持続力とパワーを受け継いでいると考えられます。
母ゴールデンハープはJRAで芝2000~2200メートルのレースで2勝を挙げた実績を持つ競走馬です。
彼女のファミリーラインには、多くの活躍馬が含まれており、その血統の底力を次世代に伝えています。
ホーエリートの牝系は、牝祖アイリッシュカーリに由来し、その産駒にはソルジャーズソングやエールブリーズ、さらに孫にはソルヴェイグやドロウアカードなど、多くの活躍馬がいます。
この牝系は短距離での活躍馬を多く出す傾向があるものの、ホーエリートは父ルーラーシップと母父ステイゴールドの影響を受け、中距離向きのタイプと考えられます。
ゴールデンハープは、中距離でのレース経験が豊富で、その産駒にもスタミナと粘り強さを伝えています。
ホーエリートは、この母系の影響を受けており、長手の体型から中距離でのパフォーマンスが期待されています。
母の父母の父ステイゴールドは、日本競馬界で長く活躍し、現役時代には香港ヴァーズ(G1)を制した名馬です。
種牡馬としても多くの名馬を送り出しており、産駒には持久力と粘り強さが備わっているのが特徴です。
ステイゴールド産駒は、中長距離でのスタミナ勝負に強く、しぶとく粘り込む脚質が特徴です。
また、道悪の馬場に強い産駒が多く、ホーエリートもその影響を受けていると考えられます。
ノーザンテースト4×5のクロスも持っているため、独特の粘り強さが血統的に強調されています。
ホーエリートは、ルーラーシップ×ステイゴールドという組み合わせで、ノーザンテースト4×5のクロスを持つ配合です。
この配合は、ミスミルドレッドと同じであり、パワーと持続力を重視した中距離型の馬を生み出す傾向があります。
短距離で活躍する牝系から出ているものの、ルーラーシップとステイゴールドの影響で、中距離に適した体型とスタミナを備えています。
ホーエリートは、父ルーラーシップから受け継いだパワーとスタミナ、母ゴールデンハープからの中距離適性、そして母の父ステイゴールドからの持久力と粘り強さを持つ馬です。
血統的には、長手の体型でスタミナを活かす中距離向きの馬といえます。
これまでのレースからも、荒れた馬場でのパフォーマンスが良く、東京の重馬場での勝利や、フラワーカップでの2着といった実績がその特徴を物語っています。
秋華賞では、高速馬場への対応が課題となる可能性がありますが、雨が降って馬場が渋れば、その持久力と粘り強さを活かして上位に食い込むチャンスが広がるでしょう。
【ラビットアイ】
父エピファネイア。母ティーエスベリー。母の父New Approach。
父エピファネイアは日本競馬で屈指の名馬であり、菊花賞(G1)とジャパンカップ(G1)を制した実績を持つスタミナ型の競走馬です。
種牡馬としても大成功を収め、エフフォーリア、デアリングタクト、ダノンザキッドなど、多くのG1馬を輩出しています。
エピファネイアの父はシンボリクリスエスであり、母はシーザリオ(アメリカンオークス馬)です。
ロベルト系の力強さとサドラーズウェルズ系の持久力を備え、産駒にはスタミナとパワーが伝わりやすいのが特徴です。
エピファネイア産駒は、長距離戦での持久力と瞬発力に優れており、スタミナが求められるレースに強いタイプが多いです。
また、力強いストライドと地力を持つ産駒が多く、中長距離戦でのパフォーマンスが高い傾向があります。
ラビットアイも父エピファネイアから受け継いだスタミナと瞬発力を武器に、レースでの活躍が期待されます。
母ティーエスベリーは現役時代に大きな目立った実績はありませんが、その血統背景には優れた競走能力が秘められています。
母系からは多くの活躍馬が生まれており、そのポテンシャルの高さがラビットアイにも引き継がれています。
ラビットアイの母ティーエスベリーは、ベリーヴィーナスの半妹であり、母母ファウヴェリアはクリテリウムドサンクルー(仏G1・芝2000m)で2着の実績を持つ馬です。
この牝系からは、スタミナとスピードを兼ね備えた優れた競走馬が多く輩出されており、ラビットアイにもその遺伝的な能力が期待されます。
ティーエスベリーの血統には、ヨーロッパのスタミナ色の強い血統が含まれており、ラビットアイにもその影響が見られます。
中距離から長距離での持続力を活かした走りができるのが、このファミリーラインの特徴です。
母の父母の父ニューアプローチは、ガリレオ産駒であり、イギリスダービーを制した名馬です。
種牡馬としても、ヨーロッパを中心に多くの産駒が活躍し、芝の中距離から長距離で特に優れた成績を残しています。
代表産駒にはルガル、バスラットレオン、デュープロセスなどがいます。
ニューアプローチ産駒は、ヨーロッパの芝の中長距離で活躍する馬が多く、パワーとスタミナに富んでいるのが特徴です。
ラビットアイは、このニューアプローチからパワーとスタミナを受け継ぎ、芝の中距離でその能力を発揮することが期待されます。
ラビットアイの配合は、エピファネイア×ニューアプローチという、サドラーズウェルズ系とガリレオ系のヨーロッパのスタミナ血統が融合したものです。
サドラーズウェルズ4×4・5のクロスを持ち、持久力に優れた配合となっています。
母系には、ヨーロッパで活躍した名牝が並び、スタミナを基盤としつつ、スピードと瞬発力を備えた競走能力を持つ血統と言えます。
ラビットアイは、父エピファネイアから受け継いだスタミナと瞬発力、母ティーエスベリーからのヨーロッパ系血統の持続力、そして母の父ニューアプローチからのパワーと柔軟性を兼ね備えた馬です。
血統的には、中長距離向きで、持久力と瞬発力を活かしてレースを運ぶタイプといえます。
ローズステークスでは休み明けの影響もあって結果を出せませんでしたが、サドラーズウェルズのクロスを持つエピファネイア産駒らしく、秘めた地力があると考えられます。
秋華賞では、その持久力と末脚をどのように発揮できるかが鍵となり、適切な展開に乗れれば上位進出のチャンスが十分にあるでしょう。
秋華賞出走馬情報
【ステレンボッシュ】
父エピファネイア。母ブルークランズ。母の父ルーラーシップ。
ステレンボッシュは、デビューから安定した成績を注目の馬です。
6戦中3戦がGⅠレースで、そのすべてで連対を行っている点から、非常に高いパフォーマンスを発揮できる馬です。
適性にも幅があり、短距離から長距離までバランスよく走れます。
さらに、レース展開にも柔軟に対応できる能力があり、スムーズにポジションを決めることができるため、ペース次第では大きな成果を出せる可能性があります。
実績と安定感を抑えているため、秋華賞に向けて非常に強い馬として注目されています。
【チェルヴィニア】
父ハービンジャー。母チェッキーノ。母の父キングカメハメハ。
前走のオークスでGⅠ制覇を達成し、注目が集まっている馬です。
母が達成できなかった大舞台での勝利を手にしたことで、その実力が証明されました。
良血馬としてのポテンシャルから、次世代タイトル獲得への期待されます。
チェルヴィニアは、距離適性に加え、安定したレース運びが強みであり、様々な条件下でも力を発揮できます。
レースに関しても、柔軟に位置決めすることができ、ペースに応じた適切な判断ができる点も、この馬の大きな強みです。
秋華賞においても、その前走で見せた強さを維持し、さらに進化した姿を見せることが期待されています。
【クイーンズウォーク】
父キズナ。母ウェイヴェルアベニュー。母の父Harlington。
3歳秋を迎え、進化を期待される実力馬です。
半兄であるグレナディアガーズが朝日杯フューチュリティステークスで勝利を収め、その後も成長を続けて5歳秋の阪神カップで2着に入るなど、成長力が強調されています。
この点からも、クイーンズウォークが秋華賞で飛躍を飛躍する可能性は十分にあります。
クイーンズウォークは、レースに関しても非常に安定したパフォーマンスを見せており、ペースに左右されず自分の走りをしっかりと展開できるポイントが強みです。
結果を残してきました、秋華賞でもその安定感と成長力が武器になります。
【ボンドガール】
父ダイワメジャー。母コーステッド。母の父Tizway。
これまで1勝しながらも、重賞で2着3回、3着1回という安定した成績を残しており、その実力は世代の中でも上位に位置していると言えます。
持ち前の決断で力を発揮できる展開になれば、重賞初勝利をGⅠの大舞台で達成する可能性も十分にあります。
安定したレース内容と勝負強さあり、過酷なレースでも強く走る姿勢が光ります。
これまで悔しいレースが続いているため、秋華賞ではその経験を踏まえ、大きな結果を出すことが期待されています。
展開では、他の強豪馬と渡り合いながらも、勝利を狙えるポテンシャルを秘めています。
【ミアネーロ】
父ドゥラメンテ。母ミスエーニョ。母の父Pulpit。
父の産駒としてスプリンターズステークスでルガルがGⅠ制覇を成し遂げたばかりのタイミングで秋華賞に注目の馬です。
もしミアネーロが勝利すれば、父の産駒がJRAのGⅠで連勝することになり、非常に大きな話題となるでしょう。
ミアネーロは母系の実績も優秀であり、大舞台での活躍が期待できる素質を持っています。
これまでの戦績や能力を考慮すると、秋華賞でも上位争いに食い込む可能性が高く、特にスピードや決め手に求められるシーンで力を発揮するでしょう。
秋華賞では、大舞台での安定した成績を目指し、前走まで見せてきたパフォーマンスをさらに引き出すことが期待されます。
【クリスマスパレード】
父キタサンブラック。母ミスエリカ。母の父Blame。
前走の紫苑ステークスで従来のコースレコードを0.5秒も更新し、1分56秒6という驚異的なタイムで走破して重賞初制覇を果たした実力馬です。
賞ではGⅠ初挑戦になりますが、そのスピードを活かせる展開になれば、十分に力を発揮できると期待されています。
その圧倒的なスピードとパフォーマンスにあり、特に速いスピードでの展開が有利になる場面では、他の馬を上回る可能性があります。
再び良いパフォーマンスを発揮できれば、GⅠの大舞台でも存在感を示すことができるでしょう。
秋華賞では、スピードを武器にどこまで通用するか注目されます。
【タガノエルピーダ】
父キズナ。母タガノレヴェントン。母の父キングカメハメハ。
新馬戦勝利後に勝った昨年の朝日フューチュリティステークスで牡馬を相手に3杯に好走するなど、その能力の高さが際立っています。
パフォーマンスには大きな期待が寄せられています。
前走のオークスでは16着に終わりましたが、これまで見せてきた潜在能力を最大限に発揮し、上位争いに当たる可能性があります。
スピードと勝負根性を兼備する馬です。
【コガネノソラ】
父ゴールドシップ。母マイネヒメル。母の父ロージズインメイ。
芝1800メートルでこれまでに4勝を挙げています。
前走のクイーンステークスでもその実力を示しており、距離に応じた柔軟な対応力が期待されます芝2400メートルのオークスでは12着に終わりましたが、2000メートルの距離では異なるパフォーマンスを発揮する可能性があります。
特に、2000メートルという距離はコガネノソラにとって理想的な条件と言えば、得意とする距離で力を発揮できると思われます。
これまでの経験と実績を話し合い、秋華賞では前走以上の走りを見せることができる期待されています。
秋華賞血統情報のまとめ

①レース展開の傾向
秋華賞の過去のレースでは、スローペースで後半の上がりが速くなる傾向があります。
特に2023年のレースでは、後半3Fが34.0秒と非常に速くなっています。
過去5年の優勝馬には、オークス以来のぶっつけ本番で連対した馬が多く、その多くがレース前に体重を10キロ以上増やしていました。
春の実績馬でも、夏を越しての成長が重要で、特にアドマイヤベル、ステレンボッシュ、チェルヴィニアの体重には注目です。
②血統の特徴
過去、馬場が渋った年にはロベルトの血を引く馬が好成績を残しています。
例えば、リバティアイランド(母父オールアメリカン)、デアリングタクト(父エピファネイア)、クロノジェネシス(母父クロフネ)、ディアドラ(父ハービンジャー)などです。
サンデーサイレンス系(SS系)の馬は近年あまり勝ち星がなく、特に2017年以降はディープインパクト産駒が勝利していません。
そのため、今後はSS系以外の血統に注目すべきです。
③父馬の条件
秋華賞で勝利するためには、父馬に2400mのG1実績があることが重要です。
例として、ハービンジャー(キングジョージ)、バゴ(凱旋門賞)、エピファネイア(ジャパンC)、ドゥラメンテ(日本ダービー)が挙げられます。
アーモンドアイの父ロードカナロアは短距離馬でしたが、アーモンドアイ自身がオークスを勝っており、その例外も存在します。
④母系の重要性
母~四代母に重賞勝ちがある場合、その馬の評価はプラスとなります。クロノジェネシス(半姉ノームコアがヴィクトリアマイル勝ち馬)のように、近親に活躍馬がいる場合も高評価です。
母父はスピード型が理想で、母の母の父も重要視されます。
特にマイル以下の重賞勝ちがある馬はプラス評価です。例として、Bertolini、グラスワンダー、フレンチデピュティ、Gold Away、Machiavellian、クロフネ、キングカメハメハなどが挙げられます。
⑤勝ち馬の母の母の父
勝ち馬の母の母の父には、ミスタープロスペクター系(4頭中3頭は海外種牡馬)、ノーザンダンサー系(3頭すべて海外種牡馬)、サンデーサイレンス系が名を連ねています。この点も、欧米の代表馬や名種牡馬が多いことを示しています。
⑥まとめ
チェルヴィニアは、父ハービンジャー、母父キングカメハメハ、母母父サンデーサイレンスという非常に強力な血統背景を持っており、母と祖母も重賞ウィナーであるため、血統的には申し分ない存在です。
同じく父ハービンジャーのチルカーノも、母アロマティコが秋華賞3着、兄がジオグリフという血統背景を持っており、注目の存在です。
一方で、ステレンボッシュは母父ルーラーシップがマイル以下の重賞勝ちがないため、血統面で推しにくく、他の馬としてもクイーンズウォーク、クリスマスパレード、コガネノソラ、ミアネーロは血統の観点から強く推すことが難しいとされています。
秋華賞調教情報
【ステレンボッシュ】
10/9(水) 栗W 98.5-81.3-66.1-50.6-36.3-22.9-11.4
9月18日に放牧先から美浦トレーニングセンターに戻り、その翌日には栗東に移動しました。
そこから今週までの約3週間にわたり、合計5本の追い切りを行っていますが、そのうち2本は軽めの調整で、やや控えめな調教量といえます。
ただし、徐々に動きは良くなってきており、状態は上向いています。
今週は戸崎騎手を背に3頭併せの真ん中に入り、外の馬には先着、内のミアネーロにはやや劣勢ながら併入という内容でした。
先週よりも動きが良化していることが確認され、調子は上向いているといえます。
先週は助手を背に坂路で僚馬を追いかける形の調教を行い、中間地点で追いついたものの、最後は手応えが劣り、なんとか併入という苦しい内容でした。
とはいえ、今週の動きが向上している点からも、着実に調整が進んでいることがわかります。
調教量は5本と十分ですが、そのうち2本が軽めの追い切りであり、他の出走馬に比べてやや控えめな印象です。
特に今週の動きが良化しており、外の馬には先着し、内の馬とは併入する形で、前週に比べて動きが軽やかになってきています。
今週は戸崎騎手が騎乗しての追い切りで、騎手とのコンビネーションも向上してきている点はレースでプラスに働く可能性があります。
調教量がやや控えめであるため、調整の最終段階での仕上がりが鍵となります。
また、先週の動きから見ても、まだ完調とは言えず、もう少しの仕上げが必要とされています。
ステレンボッシュは調教を重ねるごとに動きが良化しており、秋華賞に向けて力を発揮できる仕上がりに近づいています。
完調とはいえないものの、力を出せる状態にあり、レース当日までの仕上がりがポイントとなるでしょう。
【チェルヴィニア】
10/9(水) 美W 83.6-67.8-53.0-38.1-24.2-11.7
チェルヴィニアは9月半ばに放牧先から美浦トレーニングセンターに戻り、そこから順調に調教を重ねています。
19日から本番直前の今週にかけて、合計7本の追い切りを行い、調教量に不足は見られません。
調教の質も高く、レースに向けた仕上がりは順調と言えます。10/9(水)は3頭併せの真ん中に入り、ゴール手前から軽く手綱を動かされただけで最先着。
馬場の状態が悪かったにもかかわらず、時計以上の良い動きが見られました。
この3週間は、Wコースで僚馬との併せ馬がメインの調教を行っています。
先々週は軽快な動きで僚馬と併入、先週は1000mを65.4秒とやや速めの時計で追走し、先着するなど、しっかりとした内容です。
調教を行うたびに良化していることが伺えます。
9月半ばに帰厩して以降、順調に調教を重ねており、体調・コンディションともに問題ありません。
特に先週の1000m65.4秒という時計は速めで、良い調整が進んでいる証拠です。
軽い動き:併せ馬で軽く手綱を動かすだけで最先着するなど、調教では余裕が感じられる動きが目立ちました。
唯一の課題として挙げられているのは、関西への遠征です。
チェルヴィニアは美浦で調教を積んでいるため、遠征による疲労や調整が鍵になる可能性があります。
全体的に、調教内容は非常に良好で、秋華賞に向けて好調を維持しています。
関西遠征が無事にクリアできれば、秋華賞での好走が期待されます。
【クイーンズウォーク】
10/9(水) 栗坂 57.0-41.3-26.3-12.8
前走から7日後に坂路での調教を再開し、その後も順調に調整が進んでいます。
調教の全てが単走で行われ、強めの追い切りが1本、軽めが2本という構成で、やや控えめな内容ですが、気性を考慮した上での調整と見られます。
全体的に順調に仕上がっており、前走の良い状態を維持している様子が伺えます。
今週は助手を背に坂路での追い切りが行われました。内容は軽めで、終始馬なり(手綱を強く動かさず、馬の自然な動きに任せる)のまま仕上げています。
この調教内容からも、状態は良好で、無理なく仕上げられていることがわかります。
先週は川田騎手が騎乗してウッドチップコース(Wコース)での追い切りを実施。
馬場の大外を回り、ラスト200mを軽く手綱を動かされただけで11.2秒という好タイムをマークしています。
この動きからも、状態の維持がしっかりとできていることが確認できます。
中間の調教はすべて単走で行われており、これはクイーンズウォークの気性を考慮した調整と考えられます。
控えめな追い切りながらも、しっかりとした内容で、無理をしないよう調整されている点が特徴です。
先週のラスト200m11.2秒というタイムは、軽い手綱での動きとは思えないほど良いタイムで、速さや動きの良さが感じられます。
前走での快勝時の状態を維持しており、調整は順調です。特に無理をさせずに仕上げていることが、コンディションの良さを示しています。
唯一の課題は、デビュー以来初めての「中3週」での出走となる点です。
これまでのレース間隔よりも短い期間での調整となるため、体調やコンディションの維持が重要なポイントとなります。
クイーンズウォークは、控えめな追い切り内容ながら、状態を維持しつつ順調に仕上がっています。
特に先週のラスト200mの動きは好印象で、秋華賞に向けた調整も問題ありません。
課題は中3週での出走となる点ですが、順調に調整が進んでおり、力を発揮できる状態に仕上がっているといえるでしょう。
【ミアネーロ】
10/9(水) 栗W 97.9-80.9-65.6-50.0-35.7-22.7-11.3
ミアネーロは前走後、放牧を挟んで10月2日に美浦トレーニングセンターへ帰厩し、その翌日には栗東へ移動というスケジュールで調整が進められました。
レースまでの短い期間に、ウッドチップコース(Wコース)で2本の追い切りを行っており、調整に問題は見られません。
調教の動きと時計から、状態は非常に良好で、秋華賞に向けて万全な仕上がりがうかがえます。
今週の追い切りでは津村騎手が騎乗し、国枝厩舎の2頭を追走する形でスタート。
4コーナーで2頭の直後に追いつき、直線前半から手綱を動かされると徐々に差を詰め、ラスト50mでは馬なりのまま外の馬に先着、中のステレンボッシュには手応え優勢で併入しました。
時計、動きともに非常に良好で、状態の良さが際立っています。
レース1週間前にもWコースで追い切りを行っており、短期間で十分な追い切りが行われています。
津村騎手とのコンビネーションも良好で、終始スムーズな動きを見せています。
調整過程に問題なし:レースまでの短期間で2本の追い切りを消化しており、調整の過程に問題はなく、しっかりと仕上がっている様子が伺えます。
特に、最終追い切りでは直線でしっかりと加速し、ラスト50mを馬なりで外の馬に先着した点からも、余力十分の動きが確認できます。
追い切りのタイムも非常に安定しており、速さと加速力が際立っていることから、調整が順調に進んでいるといえます。
調整自体は問題なく進んでおり、特段の課題は見当たりませんが、美浦から栗東への移動による影響が最終的にどうなるかが鍵となる可能性があります。
ミアネーロは短い期間での調整ながらも、十分な追い切りを消化しており、動きやタイムともに非常に良好です。
特に津村騎手との追い切りで見せたスムーズな動きや余力を残した走りから、秋華賞に向けて万全の仕上がりといえるでしょう。
力を発揮できる状態にあるため、レース当日も期待が持てます。
【クリスマスパレード】
10/9(水) 栗坂 53.2-38.7-25.7-12.7
クリスマスパレードは前走後に放牧を挟んで、レースの11日前となる10月2日に美浦へ帰厩し、その翌日には栗東へ移動するという厳しいスケジュールで調整されています。
しかし、10月4日以降は順調に調教が進められており、調整過程に大きな問題は見られません。
コンディションも前走に近い状態で維持されていると見られます。
今週は坂路で助手を背に単走で追い切りが行われました。
この日は馬場が荒れていた時間帯であったため、時計自体は目立つものではありませんが、徐々に加速するラップを踏んでおり、しっかりとした内容です。
状態は順調に仕上がってきているといえます。
10月6日には坂路で800mを56.4秒という軽めの時計で調整が行われました。
この内容は軽めながらも、リラックスした動きで、調整の一環としては順調と評価できます。
10月2日に美浦へ帰厩し、3日には栗東へ移動するというタイトなスケジュールの中でも、調教は滞りなく進められており、コンディション面での大きな不安はありません。
坂路での追い切りでは、徐々に加速するラップをしっかりと踏んでおり、速さよりも加速の安定感が重視されている様子が伺えます。
これにより、力強い走りを見せる準備が整っていると考えられます。
調教内容や動きからは、前走時の好調な状態を維持しており、秋華賞に向けても力を発揮できる準備ができていると考えられます。
唯一の懸念は、美浦から栗東への移動がレース前に行われたため、遠征による疲労や調整がどのように影響するかです。
ただし、これまでの調教内容からは問題なく調整が進んでいる様子です。
クリスマスパレードは、厳しいスケジュールの中でも順調に調教が行われており、前走時と同じような良好な状態を維持しています。
坂路での加速ラップも安定しており、秋華賞での力強い走りが期待されます。
遠征による疲労が影響しない限り、良いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
秋華賞有力馬情報

【ステレンボッシュ】
桜花賞での勝利に続き、秋華賞での二冠達成を目指しています。
春の桜花賞では、休み明けながらも見事なパフォーマンスを発揮し、アスコリピチェーノを3/4馬身差で下し、G1初制覇を果たしました。
続くオークスでは、中団での追走から直線で内に潜り込み、馬群を捌きながら抜け出す見事な走りを見せましたが、最後に外からチェルヴィニアに半馬身差で差され、2着に惜しくも敗れました。
オークスでは悔しい結果となりましたが、上がり3ハロン34秒0は勝ち馬のチェルヴィニアと並んで最速タイムを記録しており、ステレンボッシュの末脚の強さが光ったレースでした。
秋華賞での京都芝2000mは、ステレンボッシュにとって適性の高い舞台です。
この馬の特徴である器用な立ち回りと堅実な末脚が十分に発揮される条件となっています。
特に、桜花賞の勝利の際に見せたような、冷静に位置取りを保ち、最後の直線で強力な末脚を使う競馬が期待されます。
秋華賞に向けた調整は順調です。3週間前から栗東トレーニングセンターに入り、万全な態勢で秋華賞に挑むことができます。
ステレンボッシュは、春の桜花賞でも見せた通り、休み明けや厳しいレーススケジュールにも対応できる柔軟性を持ち合わせており、今回の秋華賞でもその強さを発揮できるでしょう。
桜花賞でのG1初制覇:休み明けながらもアスコリピチェーノを下し、3/4馬身差で桜花賞を制覇。大舞台での強さを証明。
オークスでは、馬群を捌く器用さを見せながらも、チェルヴィニアに半馬身差で敗れ、2着。しかし、上がり3ハロンは最速で、末脚の堅実さをアピール。
3週間前から栗東で調整を続けており、状態は良好。
京都芝2000mの舞台もステレンボッシュにとってプラス材料。ステレンボッシュは、桜花賞の勝利を引き続き、秋華賞で牝馬二冠を目指しています。
オークスでの惜敗を雪辱するための舞台が整っており、調整も順調に進んでいます。
この馬の器用さと強力な末脚が活かせる京都芝2000mで、再びG1の頂点に立つことが期待されます。
【クイーンズウォーク】
クイーンズウォークは、桜花賞やオークスで上位に食い込む実力を持ちながらも、G1での勝利にはあと一歩届いていない馬です。
秋華賞では、「2強」とされるステレンボッシュとチェルヴィニアに挑む形となり、実力馬としての存在感を示すことが期待されています。
桜花賞では、直線でラチ沿いの狭いスペースを突いて追い込みを図りましたが、最後まで伸び切ることができず、8着という結果に終わりました。
狭いコース取りの影響もあり、持ち味を十分に発揮できなかったことが敗因と考えられます。
オークスでは、馬場の真ん中からしっかりと脚を伸ばし、一時はランスオブクイーンと並んで先頭に立つ場面も見せました。
しかし、最後はチェルヴィニアの決め手に屈し、4着となりました。結果としては勝利に届かなかったものの、直線での追い込みは見事で、レース内容自体は良好でした。
前走のローズステークスでは、セキトバイーストが大きなリードを取って逃げる展開の中、中団で冷静に追走。直線では馬場の真ん中からしっかりとした脚を使って差し切り、重賞2勝目を達成しました。
この勝利は好内容ではあったものの、春のクラシックシーズンから大きくパワーアップした印象はなく、さらなる成長が求められています。
秋華賞では、桜花賞とオークスで強さを見せたステレンボッシュとチェルヴィニアという2強に挑む形となります。
クイーンズウォークは、堅実な脚を持つ実力馬であり、特にローズステークスで見せたしっかりとした差し脚は注目に値します。
今後の課題としては、決め手に欠ける部分があり、2強を崩すには、レース運びと最後の直線での強力な末脚がカギとなるでしょう。
秋華賞に向けた調整は順調に進んでおり、前走のローズステークスからも好調を維持していると考えられます。
特に中団から冷静に追走し、しっかりと差し切る競馬ができていることから、状態は良好と見られます。
レース当日の展開次第では、さらに上位を狙える状況です。クイーンズウォークは、馬場の真ん中からしっかりと脚を使う堅実な差し脚が武器です。
特に直線での追い込みの強さが光り、最後の勝負所で力を発揮できる点が魅力です。
決め手に欠ける部分があり、2強(ステレンボッシュ・チェルヴィニア)を相手にするためには、最後の直線でのさらに強力な末脚が必要です。
展開次第では、上位に食い込む可能性が十分にありますが、確実な勝利を掴むためには一段階のパワーアップが求められます。
クイーンズウォークは、春のクラシックシーズンから堅実な走りを続けており、秋華賞でも十分に上位を狙える実力馬です。
2強の牙城を崩すことができるかが焦点となりますが、前走のローズステークスで見せたようなしっかりとした差し脚を発揮できれば、勝機を見出すことができるでしょう。
秋華賞では、堅実な走りとともに、展開に恵まれた際には勝利の可能性も十分にあります。
【チェルヴィニア】
チェルヴィニアは、牝馬二冠を達成するため、秋華賞に挑みます。
これまでのレースで、素晴らしい実力を見せており、特にオークスでの勝利が印象的です。
アルテミスステークス以来の休み明けで挑んだ桜花賞では、8枠18番という不利な外枠からのスタートで、壁を作れず前に行けなかったことや、淀みないペースの中で脚を溜めることができなかったことが敗因とされています。
結果として13着と大敗しましたが、この敗因は右回りが苦手というわけではなく、レース運びに課題があったと見られます。
その後、オークスでは距離2400mという条件の中、ペースが緩んだことでしっかりと折り合いがつき、脚を溜めることができました。
直線では外から力強い脚を繰り出し、ステレンボッシュを交わして見事に勝利。
このレースではチェルヴィニアが持つ本来の実力を存分に発揮し、強い末脚を見せました。
今回の秋華賞は、京都芝2000mの内回りコースで行われ、直線が短いのが特徴です。
チェルヴィニアは、末脚に定評があるため、直線が短いことがやや不安材料とも言えますが、ルメール騎手がその決め手をうまく引き出してくれることが期待されています。
ペースが速くなり過ぎなければ、前走のオークス同様に折り合って、持ち前の末脚を生かす展開が予想されます。
チェルヴィニアは、オークス以来、順調に調整が進められており、レース当日に向けて万全な状態に仕上がってきていると考えられます。
これまでのレース経験を活かし、今回もルメール騎手とのコンビで確実にレースに臨むことができるでしょう。
最大の武器は、優れた末脚と、長距離戦でもしっかりと折り合いがつく安定感です。
特にオークスで見せた力強い追い込みは、この馬の実力を示しています。
桜花賞での敗戦の要因を考慮すると、前に壁を作れなかったことや、ペースが速いレースに対応できなかった点が課題です。
秋華賞では、内回りコースで直線が短くなるため、位置取りや仕掛けのタイミングが重要になります。
チェルヴィニアは、オークスでの勝利を経て、秋華賞で二冠を狙う実力馬です。
桜花賞の敗戦を踏まえつつ、ルメール騎手がうまくこの馬の末脚を引き出せれば、再び強い走りが見られるでしょう。
秋華賞の舞台に向けて、これまでの経験が活かされることに期待されています。
【ボンドガール】
新馬戦でチェルヴィニアを下した素質馬です。春のニュージーランドトロフィーでは2着と好走しましたが、続くNHKマイルカップでは17着と大敗しました。
ただし、NHKマイルCの結果は本来の実力を反映していないものであり、ポテンシャルを持つ馬です。
2走前のクイーンSでは後方から追走し、直線で馬群を捌きながら鋭い末脚を発揮して2着に入るなど、素質の高さを示しました。
展開次第では上位に食い込む力を持っています。
前走の紫苑Sでは、再び後方から追走し、直線で脚を伸ばして3着に入りました。
ダイワメジャー産駒で距離1800〜2000mは長い印象がありましたが、ここ2走では上がり3ハロンで最速タイムをマークしており、十分に対応できていることが確認されています。
秋華賞の京都芝2000mという条件は、ボンドガールにとって有利な部分が多くあります。
特に、平坦なコースに替わることは、ボンドガールにとってプラス材料です。
これまでのレースでも見せているように、後方からの末脚勝負にかける馬であり、展開が向けば十分に上位を狙える存在です。
ボンドガールは直近のレースでも上がり最速の末脚を見せており、調整は順調に進んでいると見られます。
持ち前の瞬発力を発揮できれば、秋華賞でも十分な勝負ができるでしょう。
ボンドガールの強みは、後方から追い込む鋭い末脚です。
特に直線で馬群を捌く器用さと、ラストスパートでの力強い脚は大きな武器です。
平坦コースに適性があり、京都芝2000mはこの馬に合っていると考えられます。
展開に左右されやすい点が課題です。後方からの競馬をするため、前が止まらない展開や、ペースが速くならない場合には不利になる可能性があります。
ボンドガールは、素質を備えた末脚勝負型の馬であり、展開がハマれば秋華賞でも上位争いが期待されます。
紫苑SやクイーンSで見せた末脚を再び発揮できれば、チャンスは十分にあるでしょう。
秋華賞の平坦なコース条件はこの馬にプラスに働き、レース展開がボンドガール向きになれば、好結果が期待されます。
【コガネノソラ】
春のシーズンで急成長を遂げ、未勝利戦から1勝クラス(牝馬限定戦)、さらにスイートピーSまで3連勝を飾りました。
この快進撃により、クラシック戦線に参戦する資格を得ました。
しかし、オークスでは12着に終わり、結果としては振るわなかったものの、これは直線で余力が尽きたわけではなく、瞬発力勝負において他馬に置かれてしまったためです。
前走のクイーンSでは、中団で冷静に追走し、直線でしぶとく脚を伸ばす競馬を見せました。
ボンドガールやドゥアイズといった実力馬たちとの追い比べを制しての勝利は、斤量の恩恵(51キロ)を受けたとはいえ、古馬の重賞実績馬たちを下した点が高く評価されます。
このレースでは、小回りの芝中距離戦が非常に合っていることを証明しました。
秋華賞では、京都芝2000mの内回りコースが舞台となりますが、このような小回りのコースは、コガネノソラにとって適性が高い条件です。
前走のクイーンSでも見せた通り、コガネノソラは直線でしぶとく脚を伸ばすタイプの馬であり、スピード勝負よりも、立ち回りと粘り強さが鍵となるレース展開が理想です。
コガネノソラは、オークス後のクイーンSで古馬相手に勝利しており、調整も順調に進んでいることがうかがえます。
スピード勝負にはやや不安が残りますが、しっかりと脚を溜めて最後に粘り込む競馬ができれば、上位進出も十分に可能です。
コガネノソラの強みは、しぶとい脚を使って競り勝つレースセンスにあります。
特に小回りの芝中距離コースに適性があり、これが秋華賞の舞台にもフィットすることが期待されます。
また、前走クイーンSで古馬の実力馬を下したことは、大きな自信につながります。
スピード勝負となると、瞬発力に欠ける部分があり、速い時計が出る馬場では苦戦する可能性があります。
秋華賞の展開次第では、スピードに対応できるかがポイントとなります。コガネノソラは、春から夏にかけて成長を遂げ、秋華賞でも十分に好勝負が期待される一頭です。
特に、小回りの京都芝2000mがこの馬にとって理想的な条件であり、展開が向けば大きなチャンスを掴む可能性があります。
立ち回りの上手さと粘り強さを武器に、秋華賞での好走が期待されます。