
天皇賞(春)コース解説(京都競馬場3200m外回り)

天皇賞春開幕2週4日目に開催されます。新生京都競馬場のコースレイアウトに大きな変化はありませんが、路盤は全面改修され、芝外回りでは4コーナーのカーブが緩やかになり、コーナーの形状が少し変わって、より安全なコース形態になり回りやすくなったようです。試走会で騎乗したジョッキーたちの評価も上々で、回りやすくなるということは、スピードを維持しやすくなるということで、より先行馬有利になることが容易に推測されます。京都競馬場芝外回りAコースの1周距離は、1894.3m、幅員24~38m、直線距離403.7mです。京都競馬場芝3200m外回りは、向正面直線の中央よりやや左からのスタート。京都競馬場芝3200m外回りは天皇賞春の専用コースでコーナーを6回通過する外回りコースを約1周半します。1周目の3コーナーまでの距離は十分にありますが、3200mの長丁場でコーナーが6回あります。できる限り距離ロスを抑える走りが勝利につながることから、開幕2週目で馬場もいい内ラチの経済コースを走れる好位を確保するために、ある程度速く流れる傾向にあります。しかしここで重要なポイントは3コーナーからの1周目の坂はゆっくり下るのが鉄則です。1周目の正面スタンド前の直線で折り合ってスタミナを温存できるかが勝敗の鍵を握ります。1周目の正面スタンド前あたりからペースが落ちて、2周目の向正面までは平均ペースで流れます。2周目の3コーナー過ぎの坂の頂上付近から各馬か仕掛けてくるので、ゴールまでの800mは、目一杯の追い比べになります。菊花賞のようなスローペースにはなりにくく、後半のラップも速いため、3200mを走り抜くスタミナと残り800mをロングスパートできる末脚の持続力が求められるタフなコース設定です。例年良馬場開催なら3分14秒から15秒台ですが、今年の芝状態が非常に良いのでかなり速い時計の決着になる可能性が高いと思われます。天皇賞春(京都芝3200m)のまとめは、小高い丘のイメージの3コーナーの坂を2度越えます。坂の高低差は4.3m。向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下ります。1周目はゆっくり折り合うことが重要です。2周目は究極のスタミナ比べになります。2周目の3コーナー過ぎの勝負どころからスピードを持続できるスタミナと、内ラチを器用に走れる機動力が求められます。馬場の良い経済コースを走れる1枠は断然に有利な枠順です。
【天皇賞(春)2025予想】データ分析と傾向

天皇賞(春)過去10年人気別成績
優勝馬10頭全てが単勝3番人気以内で、1番人気は勝率40.0%、連対率70.0%、2番人気は勝率50.0%と堅実。対して、2・3着には6番人気以下の馬が延べ8頭、うち3頭が10番人気以下と波乱も。4番人気は3着内率50.0%と安定。2025年の天皇賞(春)攻略は、1~3番人気を軸に選び、6番人気以下の穴馬を2・3着に絡める馬券戦略が有効。配当妙味を狙いつつ、上位人気の信頼性を重視したい。優勝馬は単勝3番人気以内が有力。 1番人気が4勝、2番人気が5勝、3番人気が1勝で、上位人気馬が中心。2着・3着には6番人気以下の馬も入りやすく、穴馬の可能性も考慮が必要。
天皇賞(春)過去10年前走別成績
出走馬の7割以上を占める前走GⅡ組が中心で、3着以内馬30頭中24頭を占める。特に阪神大賞典出身馬が15頭と圧倒的で、2年連続2桁人気で3着以内に入ったカレンミロティックのような穴馬も輩出。GⅡ組の勝率6.6%、連対率13.2%、3着内率19.8%に対し、GⅠ組は勝率22.2%だが出走数が少ない。GⅢやその他は成績が振るわず、海外レースは1頭のみ3着。2025年の天皇賞(春)攻略には、阪神大賞典などGⅡ組の動向を注視し、穴馬の可能性も見逃さない戦略が重要。
天皇賞(春)過去10年前走の着順別成績
3着以内馬30頭中15頭が前走1着で、特に阪神大賞典を勝った馬は〔4-2-2-1〕(勝率44.4%、3着内率88.9%)と圧倒的。前走1着馬全体では勝率17.6%、連対率29.4%、3着内率44.1%を記録し、2着以下(3着内率14.3%~6.3%)を大きく上回る。2025年の天皇賞(春)攻略では、前走で勝利、特に阪神大賞典を制した馬を軸に選び、好調さを活かす馬券戦略が鍵となる。
天皇賞(春)過去10年JRA重賞での勝利経験の有無別成績
3着以内馬30頭中29頭がJRA重賞勝ち馬。唯一の例外は2021年3着のカレンブーケドールだが、ジャパンカップなどGⅠで2着3回の名牝。重賞勝ち馬は勝率10.5%、連対率21.1%、3着内率30.5%と優秀で、重賞未勝利馬は3着内率わずか1.4%(1頭のみ)。2025年の天皇賞(春)攻略では、JRA重賞勝利経験を持つ実績馬を軸に選び、トップクラスの実力を重視した馬券戦略が必須だ。
天皇賞(春)過去10年優勝馬の芝3000メートル以上のGⅠで3着以内に入ったレース
過去10年の優勝馬10頭全てが芝3000m以上のGⅠ(菊花賞または天皇賞(春))で3着以内実績を持つ。キタサンブラック、フィエールマンら7頭は菊花賞勝利馬で、残る3頭(ゴールドシップ、レインボーライン、ジャスティンパレス)は菊花賞または天皇賞(春)で3着以内かつ阪神大賞典勝利。2025年の天皇賞(春)攻略では、菊花賞や過去の天皇賞(春)での好走実績を持ち、阪神大賞典を制したステイヤーを軸に選ぶ戦略が有効。長距離適性が勝敗を分ける。
【天皇賞(春)2025予想】本命馬候補5選情報

【ヘデントール】
長距離適性が際立つステイヤーだ。2024年菊花賞(GⅠ、芝3000m)では16番枠から後方待機策を採用。直線で鋭く伸び、アドマイヤテラをゴール寸前で交わし2着を確保。初のGⅠ挑戦で世代上位の持久力を証明した。2025年ダイヤモンドステークス(GⅢ、芝3400m)では、好位5番手から4コーナーで先頭に立ち、ワープスピードを4馬身突き放す圧勝で重賞初制覇。勝ちタイム3分32秒2(良)と、乾いた馬場での時計も優秀。デビュー戦の芝2000mから距離を延ばし、長距離戦で本領を発揮している。天皇賞(春)は菊花賞以来2度目のGⅠ挑戦。ダミアン・レーン騎手との新コンビで、凱旋門賞予備登録も済ませる注目馬。京都のタフな3200mで、初のGⅠタイトルを狙う。
【ジャスティンパレス】
2023年天皇賞(春)をC.ルメール騎乗で制し、GⅠ初勝利(3分16秒1、稍重)を挙げた実績馬。長距離適性が光るステイヤーだ。2024年は有馬記念5着(0.5秒差)、大阪杯6着(0.4秒差)、ジャパンカップ5着(0.5秒差)と、勝ち切れないものの、GⅠで安定した走りを見せる。有馬記念では内ラチ沿いで我慢し、直線で鋭く伸び、ジャパンカップでは中団から外目でじわじわ追い上げた。3000m以上のレースでは崩れず、京都芝3200mのタフなコースで実力を発揮。今回は鮫島克駿騎手とのコンビで、2023年以来の“春盾”奪還を狙う。1週前追い切りではCWコースでラスト1F11秒1の切れ味を見せ、状態は上々。強力な4歳馬との対決が焦点だ。
【サンライズアース】
キャリア7戦の若駒ながら、長距離での高い適性を示す注目馬だ。2025年早春ステークス(3勝クラス、芝3600m)では2番手追走から直線で先頭に立つも、マイネルカンパーナに交わされ2着。休み明け2走目で良化を見せた。続く阪神大賞典(GⅡ、芝3000m)では果敢にハナを切り、勝負所で再び先頭へ。直線で後続を突き放し、2着に2馬身半差をつける圧勝で重賞初制覇(3分4秒8、良)。阪神での高い適性と長距離でのスタミナを証明した。昨年は皐月賞12着、日本ダービー4着とクラシックで惜敗も、成長著しい4歳春。今回はM.デムーロ騎手と初コンビでGⅠ初制覇を狙う。1週前追い切り(栗東坂路4F52秒0)は鋭く、状態は万全。京都の長丁場で躍進が期待される。
【ショウナンラプンタ】
重賞未勝利ながら、GⅠ・GⅡで堅実な走りを見せるトップステイヤーだ。2024年菊花賞(GⅠ、芝3000m)では中団から内を突き、鋭い末脚でアドマイヤテラにクビ差の4着(0.2秒差)。2025年日経新春杯(GⅡ、芝2400m)では後方から外を伸び、マイネルエンペラーを交わして2着(0.2秒差)。速いペースを活かした持久力が光った。阪神大賞典(GⅡ、芝3000m)では最後方から追い上げるも、ブローザホーンに競り負け4着(0.3秒差)。重賞は2着2回、3着1回と勝ち切れていないが、GⅠでの4着実績が示す実力は本物。今回は戸崎圭太騎手と初コンビでGⅠ初制覇を狙う。1週前追い切り(栗東CW6F80秒8、ラスト1F11秒7)は鋭く、状態は良好。京都の長丁場で、末脚を活かし初タイトル奪取に挑む。
【ハヤテノフクノスケ】
青森県産馬で、長距離適性が光る新星だ。
2024年菊花賞(GⅠ、芝3000m)は8着に敗れたが、2025年鶴舞特別(2勝クラス、芝2600m)で復帰。+18kgの成長を見せ、中団前から直線で抜け出し圧勝。続く阪神競馬場リニューアル記念(3勝クラス、芝3000m)では中団から外を伸び、ミステリーウェイを交わして5馬身差の快勝(3分4秒1、良)。長距離での持続力と末脚を証明した。
天皇賞(春)は2度目のGⅠ挑戦。岩田望来騎手とコンビを組み、1週前追い切り(栗東CW6F79秒8、ラスト1F11秒6)は抜群の伸びで高評価。長距離戦で本格化中の勢いと、父が果たせなかったGⅠ制覇への期待が高まる。京都のタフな3200mで、初の“春の盾”を狙う。
【天皇賞(春)2025予想】穴馬候補5選情報

【ビザンチンドリーム】
京都コースと長距離適性に優れる重賞2勝馬だ。2024年菊花賞(GⅠ、芝3000m)では出遅れ後方から外を回る厳しい展開ながら、直線で鋭く追い込み5着(0.4秒差)。京都外回りの長丁場で末脚を発揮した。前走レッドシーターフハンデ(G1、芝3000m、香港)では海外G1初制覇を達成。タフな流れを中団から差し切り、国際舞台での地力を証明。2024年きさらぎ賞(GⅢ、芝1800m)でも京都で重賞初勝利を飾っており、当地は【1-0-0-1】と好相性。今回はB.ムルザバエフ騎手とコンビ継続でGⅠ2勝目を狙う。1週前追い切り(栗東CW6F81秒2、ラスト1F11秒8)は軽快で状態良好。菊花賞で見せた京都適性と、海外G1制覇の勢いで、初の天皇賞制覇に挑む。
【マイネルエンペラー】
長距離での安定感と充実期の勢いで初のGⅠ制覇を狙う。2025年日経新春杯(GⅡ、芝2400m)では最内枠から4、5番手追走。直線でロードデルレイに離されたが、しぶとく伸びて3着(0.3秒差)。続く日経賞(GⅡ、芝2500m)では中団から直線の追い比べを制し、チャックネイトをハナ差抑えて重賞初制覇(2分31秒6、良)。初の中山でタフな競馬を勝ち切った。昨年秋以降、6戦連続3着以内と崩れず、5歳春にピークを迎えている。初のGⅠ挑戦となる天皇賞(春)では、横山武史騎手とのコンビで挑む。1週前追い切り(美浦W6F81秒5、ラスト1F12秒0)は力強い動き。3000m以上の経験は未勝利戦(芝3000m、1着)のみだが、スタミナ豊富な血統と近走の勢いで、京都の長丁場での好走が期待される。
【ブローザホーン】
父エピファネイア、母オートクレール(母父デュランダル)。の粘り強さを武器に、GⅠ2勝目を狙う。2025年阪神大賞典(GⅡ、芝3000m)では中団後方から直線でじわじわ加速。1番人気ショウナンラプンタをハナ差抑え、2年連続3着(0.2秒差)と安定感を示した。2024年宝塚記念(GⅠ、芝2200m)では、稍重の力の要る馬場でドウデュースらを下し、GⅠ初制覇(2分11秒6)。タフなコンディションでこそ真価を発揮する。天皇賞(春)は初出走だが、過去の長距離戦での実績(2023年阪神大賞典3着など)から適性は十分。菅原明良騎手とコンビを組み、1週前追い切り(美浦W6F82秒1、ラスト1F11秒9)は軽快。雨予報ならさらに期待が高まる。京都の3200mで、渋った馬場を味方に上位争いを狙う。
【シュヴァリエローズ】
昨年秋に重賞連勝を飾り、6歳で本格化した長距離巧者だ。2024年京都大賞典(GⅡ、芝2400m)では中団から外を伸び、ディープボンドをゴール前で交わして重賞初制覇(2分23秒8、良)。続くステイヤーズステークス(GⅡ、芝3600m)では4番手で折り合い、直線早めに先頭へ。シルブロンに並ばれたが、2着(ハナ差)に粘った。長距離での安定感が光る。2025年日経賞(GⅡ、芝2500m)は12着と振るわなかったが、得意の長距離戦で巻き返しを狙う。2021年皐月賞(11着)以来、約4年ぶりのGⅠ挑戦。西村淳也騎手とコンビを組み、1週前追い切り(栗東坂路4F51秒9)は鋭い動き。京都大賞典制覇の舞台で、2400m以上のレース【3-2-0-2】の実績を活かし、GⅠ初制覇を目指す。
【ワープスピード】
国際舞台での実績と長距離適性を武器に、GⅠ初制覇を目指す。2024年メルボルンカップ(G1、芝3200m、オーストラリア)では、海外遠征で2着(0.2秒差)と世界レベルのスタミナを証明。2025年ダイヤモンドステークス(GⅢ、芝3400m)では6番手から勝負所でヘデントールに接近するも直線で伸びきれず4着(0.5秒差)。阪神大賞典(GⅡ、芝3000m)では前目で進んだが後半失速し7着(1.2秒差)。長距離戦での安定感は健在だが、近2走は勝ち切れていない。天皇賞(春)は初出走。川田将雅騎手との新コンビで挑む。1週前追い切り(栗東CW6F80秒2、ラスト1F11秒8)は鋭い動きで状態上々。メルボルンカップで見せたタフな競馬を京都の3200mで再現できれば、上位争いも可能。稍重以下ならさらに期待が高まる。
【天皇賞(春)2025予想】血統分析情報

【ルクスジニア】
ヘデントールは父ルーラーシップ、母コルコバード(母の父ステイゴールド)という血統。母コルコバードはJRAで5勝を挙げ、特に芝1800-2400mのレースで実績を残しており、長距離適性が示唆されます。祖母エンシェントヒルもJRAで7勝を挙げ、オープンクラスで活躍した馬です。さらに、牝系を遡るとファンタジーS(米G2・ダ8.5F)を勝ったアズテックヒルがおり、血統背景は非常に強力です。 父ルーラーシップは名牝エアグルーヴの息子で、ソウルラッシュ、キセキ、ドルチェモアなどの活躍馬を輩出しています。ルーラーシップ産駒は豪快なストライドと長距離のスタミナが特徴で、東京コースに適した走りを見せることが多いです。ヘデントールもその特性を引き継ぎ、追えば追うほど伸びるタイプと評価されています。 ヘデントールはパンデアスカルの半弟で、リカビトスの甥でもあり、パンデアスカルは重賞勝ち馬、リカビトスも実績馬として知られています。この強い牝系と父のスピード、スタミナを兼ね備えたヘデントールは、天皇賞(春)の有力候補と見られています。エアグルーヴの血統が春の天皇賞を制覇する可能性も注目されています。
【サンライズアース】
サンライズアースは、父レイデオロ(ダービー馬)からスタミナを、母シャンドランジュ(母の父マンハッタンカフェ)からスピードを受け継いだ。ヘイロー3×4のクロスにより機動力も備え、シュヴァルグランに似た大型パワー型とされる。半兄にセラフィックコール、テリオスララがおり、シュヴァルグランやヴィブロス、ヴィルシーナのいとこにあたる。母系はハルーワソング(Nureyevの血統)につながり、国際的な血統背景を持つ。兄弟馬にはダート重賞2勝のセラフィックコール(父ヘニーヒューズ)、阪神ジュベナイルF3着のテリオスララ(父シスキン)がいる。また、シュヴァルグラン(父ハーツクライ)、ヴィブロス(父ディープインパクト)、ヴィルシーナ(父ディープインパクト)とはいとこの関係で、血統的に長距離適性が高い。新馬戦とすみれステークスを連勝し、皐月賞12着、東京優駿4着。阪神大賞典を6馬身差で圧勝し、長距離適性を示した。レイデオロ産駒らしい立ち肩のため、京都外回りより阪神内回りがベターとされる。
【ジャスティンパレス】
父ディープインパクトは日本競馬史に名を刻む名種牡馬で、瞬発力と持続力を兼ね備えた産駒を多く輩出している。母パレスルーマーはアメリカ産の繁殖牝馬で、ジャスティンパレスのほか、ベルモントステークス勝ち馬パレスマリス(ジャンタルマンタルの父)やステイヤーズステークス勝ち馬アイアンバローズを産んでいる。近親にはハリウッドゴールドカップ勝ち馬レイルトリップがおり、スタミナ豊富な血統背景が特徴的である。 母の父Royal Anthemはシアトリカル産駒で、Northern Dancerの影響を強く受け、芝10~12FのG1レースを3勝している。この血統は持続力に富み、野太いストライドで長距離戦に適していると評価される。 ジャスティンパレスの血統は、長距離戦でのスタミナと持続力を重視した構成であり、天皇賞(春)のような3200mのレースに最適と見られる。母パレスルーマーの産駒がステイヤーズステークスやベルモントステークスで活躍している点も、ジャスティンパレスの適性を裏付ける。レース展開としては、中団から徐々にポジションを上げ、直線で末脚を爆発させる戦法が有効と予想される。
【ハヤテノフクノスケ】
ハヤテノフクノスケは、父ウインバリアシオン(日経賞・青葉賞優勝馬)のスタミナと、母サクラインスパイアのサクラ軍団血統を継承。母の父シンボリクリスエスは天皇賞(秋)と有馬記念を連覇した名馬で、長距離適性が高い。カミノホウオーの全弟で、伯父サクラエイコウオーやいとこサクラセンチュリーなど活躍馬が多い。 父ウインバリアシオンのスタミナと母系シンボリクリスエスの持続力を組み合わせたもので、天皇賞(春)のような3200mのレースに最適と見られる。サクラ軍団の血統背景から、近親の活躍馬が多い点もプラス材料。レース展開としては、中団から徐々にポジションを上げ、直線で末脚を活かす戦法が有効と予想される。特に京都競馬場の外回りコースでの適性が鍵となりそうだ。
【ショウナンラプンタ】
ショウナンラプンタの父キズナは2013年の東京優駿(日本ダービー)を制覇し、種牡馬としてもG1馬を輩出。母フリアアステカはアルゼンチンのG1・セレクシオンデポトランカスを勝ち、近親には米G1・ユナイティドネイションズS勝ち馬ビッガーピクチャーがいる。母の父Zensationalは北米で短距離G1を3勝し、スピードとスタミナを伝える。血統はディープインパクト系とアンブライドルズソング系の強力なニックスで、ストームキャット3×4の配合はGI馬コントレイルに似る。ディープインパクト系(キズナを通じて)とアンブライドルズソング系(Zensationalを通じて)の組み合わせで、有力なニックスと評価される。特に、ストームキャット3×4の配合はGI馬コントレイルと似た輪郭を持ち、中距離から長距離での適性を示唆する。母フリアアステカのG1勝利や近親のG1勝ち馬ビッガーピクチャーの存在から、血統の質の高さがうかがえる。ショウナンラプンタは中団から徐々にポジションを上げ、直線で末脚を活かす戦法が有効と予想される。血統的特徴から、スタミナとスピードを兼ね備え、天皇賞(春)での初GI制覇が期待される。特に、2025年5月4日のレースでは、京都3200mの長距離戦でその適性が最大限に発揮される可能性が高い。