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毎日王冠コース解説(東京芝1800メートル)
東京競馬場・芝1800メートルの毎日王冠は、特殊なスタート地点とコース形態が特徴で、ペースや展開に対応できる器用さが求められるレースです。以下に詳しいコースの解説をまとめました。
①コースの基本構造
毎日王冠はAコース（内柵の位置が標準の場所）で開催される東京芝1800メートル戦です。
1周の距離は2,083.1メートルで、ゴール前の直線は525.9メートルと長く、これは新潟の外回りコースに次ぐ長さです。
また、幅員が31～41メートルあり、広いコースであるため、馬の走行位置による戦略が重要です。
②スタートと2コーナーまでの流れ
スタートはポケット地点からの変則スタートで、正面から見て斜めに横切る形で本線に合流する特殊なレイアウトです。
スタートから2コーナーまでの距離が約150メートルと短いため、先行争いが激しくなります。
ここで外枠に位置してしまうと、外目を通ることを強いられるため、内枠が有利です。
スタート直後にスムーズに2コーナーを回れるかどうかが、レースの流れに大きく影響します。
③バックストレッチから3コーナーまで
2コーナーを曲がり、向正面（バックストレッチ）に入ると、先行争いが一旦落ち着くことが多いです。
バックストレッチの後半には緩やかな起伏があり、3コーナーの途中までは下り坂が続きます。
ペースが落ち着くことが多く、スローペースからの瞬発力勝負になる傾向が見られます。
このため、瞬時に反応できる器用さが求められます。
④3コーナーから直線への進入
3～4コーナーにかけては下り坂が続いているため、ここからペースが徐々に上がっていきます。
直線に入る前にペースアップすることで、逃げ・先行馬に有利な展開になりやすいのが特徴です。
また、内枠の馬は無駄のないコース取りが可能で、スムーズな位置取りが好走のポイントです。
⑤ゴール前の直線
東京競馬場の芝1800メートル戦の最大の特徴は、525.9メートルという長い直線です。
直線の入り口から残り300メートル地点までの間には高低差2メートルの上り坂があり、そこを上り切るとゴールまでほぼ平坦になります。
この長い直線と上り坂の存在により、先行馬に加えて瞬発力のある差し馬や追い込み馬も勝機を見出しやすくなります。
ただし、内枠の追い込み馬は2コーナーでの激しい先行争いで詰まる可能性があるため、強い精神力で馬群を割って抜け出す力が必要です。
⑥展開の傾向
このコースはスタート直後に2コーナーがあるため、内枠が有利です。
先行争いが一旦落ち着く向正面の広いストレッチを経て、最後の直線に入ります。
直線では瞬発力勝負になりやすいので、逃げ・先行馬のペースコントロールが重要です。
一方、外枠の先行馬は終始外を回らなければならず、スタミナとスピード能力の高さが要求されます。
コーナーが増えるため、芝1600メートル戦とは異なり、中距離戦らしい緩急が生じるのも特徴です。
⑦まとめ
東京芝1800メートルは内枠が有利なコース設定で、ポケット地点からの変則スタートと特殊なコース形態により、器用さと瞬発力が求められます。
直線の長さや高低差を考慮して、先行力だけでなく、直線での瞬発力を備えた馬が好走しやすいコースです。
毎日王冠データ分析
毎日王冠の近年のデータをもとに、好走馬に共通するポイントを分析しました。
このレースは、波乱が少ない堅実な結果になりやすい傾向が見られます。
以下に、過去の傾向から見るポイントを詳しく解説します。
①波乱の少ないレース傾向
過去10年で単勝1番人気馬が7勝と、高い勝率を誇ります。
また、ここ6年連続で3連単の配当が2万円を下回っており、大きな波乱は起きにくいレースといえます。
10万円以上の高配当が発生したのは2014年（38万8350円）が最後で、最近は比較的堅い決着が多いです。
②前走の着順が重要
前走で3着以内だった馬の3着内率は43.5%と優秀な成績です。
一方、前走で9着以下だった馬の3着内率は3.1%と非常に苦戦しています。
特に、過去5年の3着以内馬15頭すべてが前走4着以内だったため、5着以下に敗れた馬の評価は下げたほうがよさそうです。
前走で好走していた馬を重視する傾向があります。
特に前走4着以内であれば、高く評価できます。
③東京競馬場での勝利経験
過去10年の3着以内馬30頭中26頭は、東京競馬場の3勝クラスもしくはオープンクラスで1着を取った経験がありました。
この経験がない馬の3着内率は8.0%で、特に2019年以降の5年間では3着内率が3.3%と苦戦傾向が強まっています。
東京競馬場での勝利経験を持つ馬が高く評価されるため、東京コースへの適性が重要です。
④前走との間隔
過去8年の3着以内馬24頭中22頭は、前走から中13週以上の間隔を空けて出走していました。
反対に、前走から中12週以内の間隔だった馬の3着内率は5.9%と低いです。
今年でいうと、6月以前のレースからのローテーションで臨む馬を重視するのが良いでしょう。
⑤通算出走数
過去6年の3着以内馬18頭中16頭は、通算出走数が15戦以下でした。
通算出走数が16戦以上の馬は3着内率6.9%と苦戦しています。
しかし、キャリア16戦以上の馬でも、同年の東京競馬場の重賞で2着以内の実績があれば評価が上がります。
出走数が少ないフレッシュな馬が好走しやすいです。
16戦以上の馬は、年明け以降の東京重賞で2着以内の実績がある場合にのみ注意が必要です。
⑥優勝馬の共通点
過去6年の優勝馬はいずれも、前走3着以内、中13週以上の間隔、通算出走数13戦以下という共通点を持っています。
⑦まとめ
毎日王冠は、東京競馬場での実績、前走の着順、前走からの間隔、そして通算出走数が好走のカギを握るレースです。
近年は大きな波乱が少ないため、実績や適性に基づいて堅実な馬を選ぶことが有効です。
毎日王冠血統情報
【ローシャムパーク】
父ハービンジャー。母レネットグルーヴ。母の父キングカメハメハ。
父ハービンジャーはイギリスで活躍した名馬で、2010年のキングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークス（G1）を制した実績があります。
種牡馬としては、スタミナとパワーに富んだ産駒を多く輩出しており、中長距離での活躍馬が多いのが特徴です。
ハービンジャー産駒は持続力を武器とするため、長くいい脚を使うレース展開に適性があります。
そのため、ローシャムパークもパワーと持続力に優れた中距離馬となっています。
母レネットグルーヴはJRAで3勝（芝1600～1800メートル）を挙げた実績を持ち、ドゥラメンテと同血という優秀な血統背景を持っています。
母の母イントゥザグルーヴは、アドマイヤグルーヴの全妹で、牝祖エアグルーヴは日本競馬界で名牝として知られ、繁殖成績も優れた馬です。
エアグルーヴから続く牝系は、多くの活躍馬を輩出しているため、ローシャムパークもこの牝系の一頭として注目されています。
母の父キングカメハメハは日本ダービー（G1）、NHKマイルカップ（G1）を制した名馬で、種牡馬としても多くのG1馬を輩出しました。
産駒は芝・ダートともに活躍する万能型が多く、距離適性も幅広いのが特徴です。
母の父にキングカメハメハを持つことで、パワーとスピードのバランスが取れた馬に育ちやすい傾向があります。
ローシャムパークもキングカメハメハからこのバランスの良さを受け継いでいると考えられます。
ローシャムパークは、ボーデンと同血の間柄にあたります。さらに、母系にはアドマイヤグルーヴやエアグルーヴといった名牝が名を連ねており、活躍馬を多く輩出している血統です。
持続力とパワーに優れた中距離馬で、特に芝の良馬場では安定した成績を見せています。
JRAの芝良では【4-2-0-0】とオール連対しており、その持続力を活かした走りが持ち味です。
大阪杯では向正面から早めに仕掛けて、持続力を活かして2着に踏ん張るなど、長く脚を使う戦法が得意です。
ただし、ハービンジャー産駒の特性から、1800メートルのスピード競馬では少し分が悪い可能性があります。
重厚なタイプであるため、もう少し距離のあるレースで真価を発揮しやすいでしょう。
ローシャムパークはハービンジャーの持続力とパワー、そして母系から受け継いだバランスの良さを兼ね備えた中距離馬です。
【シックスペンス】
父キズナ。母フィンレイズラッキーチャーム。母の父Twirling Candy。
父キズナは日本ダービー（東京優駿）を制したディープインパクト産駒で、スタミナと瞬発力に優れた馬です。
父としても多くの活躍馬を輩出しており、中距離から長距離にかけてのレースで高いパフォーマンスを発揮する産駒が多いです。
瞬発力と柔軟性が求められる東京コースへの適性も期待できる血統といえます。
母フィンレイズラッキーチャームは、アメリカでG1勝利経験を持つ優秀なスプリンターです。
マディソンステークス（G1・ダート7ハロン）を制し、スピードとパワーを兼ね備えていました。
血統背景には、4×3でクリプトクリアランス、4×4でダンジグが入っています。
クリプトクリアランスはアメリカの名馬で、スタミナとタフさに優れ、ダート中距離で強さを発揮していました。
ダンジグはスピードの源として知られ、多くの名馬を輩出しています。
母の父トワーリングキャンディはアメリカで活躍した種牡馬で、マリブステークス（G1・ダート7ハロン）の勝ち馬です。
彼の産駒はスピードとパワーを兼ね備え、ダート戦を得意とする傾向があります。
トワーリングキャンディを母の父に持つシックスペンスは、母系からのアメリカ血統の影響を受けて、スピードと機動力に富んだ馬となる可能性が高いです。
近親にはフラワーボウル招待ステークス（G1・芝10ハロン）を制したピュアクランや、フリゼットステークス（G1・ダート8ハロン）の勝ち馬スカイディーバがいます。
これらの血統背景から、芝とダート両方でのスピードとスタミナが期待できるラインです。
母系はアメリカのスピード血統で構成されているため、完成度が高く、機動力に優れたタイプといえます。
過去にはスプリングステークスで超スローペースを瞬時に抜け出すなど、瞬発力の高さが強調されるパフォーマンスを見せています。
ダンジグ由来のピッチ走法（足の回転が速い走法）を持つため、東京よりは中山向きのイメージがあるとされていますが、父キズナの血統を持つことで、東京コースでの適性も期待されます。
シックスペンスはキズナの持つスタミナと母系から受け継いだスピードや機動力を兼ね備えた血統です。
【ヨーホーレイク】
父ディープインパクト。母クロウキャニオン。母の父フレンチデピュティ。
父ディープインパクトは日本競馬史上最強の名馬の一頭で、日本ダービーや天皇賞（春）など多くのG1レースを制しました。
種牡馬としても優秀で、多くのG1馬を輩出しています。
その産駒は瞬発力に優れ、中距離から長距離まで幅広い距離で活躍できる傾向があります。
ディープインパクト産駒は特に東京コースに適性が高いことで知られ、長い直線での切れ味ある末脚を発揮することが多いです。
母クロウキャニオンは名繁殖牝馬で、多くの活躍馬を輩出しています。
ヨーホーレイクは、カミノタサハラ、ボレアス、ベルキャニオン、ストーンリッジ、フォックスクリークなどの全弟にあたり、キラウェアの半弟です。
この兄弟たちも優秀な成績を残しており、クロウキャニオンの血統が競走馬にとって優れた素質をもたらしていることがわかります。
さらに、母の母クロカミは府中牝馬ステークスと京成杯オータムハンデキャップを勝利した実績馬であり、血統的な裏付けが非常に強いです。
母の父フレンチデピュティはアメリカで活躍した種牡馬で、スピードとパワーに優れた産駒を多く輩出しました。
日本では母の父（ブルードメアサイアー）としても優秀で、産駒には芝・ダート兼用で活躍する馬が多いです。
フレンチデピュティを母の父に持つ馬には、ショウナンパンドラ、マカヒキ、アンジュデジールなどのG1馬がいます。
ディープインパクト×フレンチデピュティの配合は、スピードとスタミナを兼ね備えた中距離馬を生み出す成功例として知られています。
きょうだいの中では、特にカミノタサハラに似ており、ニジンスキー的な伸びのある体型を持つ中距離馬です。
ニジンスキーの血統背景からも、持続的なスピードと優れたスタミナが期待できます。
ヨーホーレイクは地力が高く、中距離での安定したパフォーマンスが見込めます。
しかし、1800メートルの距離では少し距離不足と見られる可能性もあります。
ディープインパクト産駒特有の末脚を発揮するには、もう少し長い距離が理想的かもしれません。
ヨーホーレイクはディープインパクトの瞬発力と、母系から受け継いだスタミナやパワーを持ち合わせた中距離馬です。
【ホウオウビスケッツ】
父マインドユアビスケッツ。母ホウオウサブリナ。母の父ルーラーシップ。
父マインドユアビスケッツはアメリカで活躍した短距離の名馬で、ドバイゴールデンシャヒーン（G1）を連覇したことで有名です。
主にダート短距離を得意とし、スピードとパワーを兼ね備えたタイプです。
種牡馬としても注目されており、日本ではデルマソトガケやマルカラピッドなど、ダート適性の高い産駒を輩出しています。
マインドユアビスケッツの産駒は、ダート競走に強いスピードとスタミナを備えている点が特徴です。
母ホウオウサブリナは、牝祖マンファスの血を受け継いでいます。
マンファスは、日本の名種牡馬キングカメハメハやサンタアニタダービー（米G1）の勝ち馬ザデピュティを輩出した名繁殖牝馬です。
ホウオウサブリナ自身は、マンファスのクロス3×2を持っており、このクロスによって優れたパワーとスピードが強調されています。
マンファスの血統背景から、芝とダートの両方で活躍できる適性を受け継いでいると考えられます。
母の父ルーラーシップは、日本国内外で活躍した名馬で、香港のクイーンエリザベス2世カップ（G1）を制した実績を持ちます。
種牡馬としても、多くの芝で活躍する中距離馬を輩出しています。
ルーラーシップの産駒は、スタミナとパワーを兼ね備えており、芝ダートを問わず幅広い適性を持つ点が特徴です。
ホウオウビスケッツは、母の父にルーラーシップを持つことで、パワー型の中距離馬としての適性を強化しています。
ホウオウビスケッツはホウオウユニコーンの半弟であり、牝祖マンファスの血を受け継いでいる点からも期待される血統です。
マンファスは、キングカメハメハやザデピュティなど名馬を輩出しており、血統背景の豊かさが際立ちます。
父マインドユアビスケッツからスピードとパワー、母父ルーラーシップからスタミナとパワーを受け継いでいるため、芝・ダート兼用のパワー型中距離馬としての適性があります。
東京コースで勝ち鞍がありますが、直線で鋭い末脚を求められるレースは得意ではないとされています。
パワー型の走りをするため、道中での機動力やレースの展開が重要となります。
ホウオウビスケッツはスピードとスタミナ、そしてパワーに優れた血統を持つ馬で、芝とダートの中距離戦での適性が期待される一頭です。
毎日王冠本命馬情報
【ローシャムパーク】
父ハービンジャー。母レネットグルーヴ。母の父キングカメハメハ。
ローシャムパークは、昨年の函館記念とオールカマーを連勝して、一気に注目を集めた実力派の馬です。
これらのレースで見せたパフォーマンスは非常に印象的で、特に函館記念では他馬を圧倒する走りを披露しました。
続くオールカマーでも、冷静かつ力強いレース運びで勝利し、古馬中距離路線での存在感を示しました。こうした連勝により、その持ち味である安定感と鋭い末脚が評価されています。
今年の初戦となった大阪杯では、勝ったベラジオオペラにクビ差で2着に入線し、GI戦線でも十分に戦える実力を証明しました。
このレースでは、最後の直線で一気に前を狙う走りを見せ、勝利こそ逃しましたが、その切れ味と粘り強さは印象的でした。
ローシャムパークは、競り合いに強く、最後の直線でしっかりと伸びる脚を持っているため、どんな展開にも対応できるオールラウンダーといえます。
今回の毎日王冠では、東京・芝1800メートルという舞台に挑みますが、過去2戦2勝というコース実績からも、この条件に適性が高いことがうかがえます。
特に東京コースは直線が長く、末脚を活かしやすいため、ローシャムパークの持ち味である鋭い追い込みが発揮されやすいのがポイントです。
今回のレースで3つ目の重賞タイトルを狙うローシャムパークは、その安定感と成長した実力で、注目の一頭となるでしょう。
【シックスペンス】
父キズナ。母フィンレイズラッキーチャーム。母の父Twirling Candy。
デビューから無敗の3連勝で勢いに乗り、今年のスプリングステークスを制した実力馬です。
このスプリングステークスでは、2着馬に3馬身1/2の差をつけて圧勝し、重賞初制覇を成し遂げました。
この勝利によって、その高い素質と将来性を強くアピールし、注目を集めました。
スプリングステークス後、皐月賞を見送ったシックスペンスは、前走で日本ダービーに挑戦しました。
結果は9着となりましたが、相手関係の厳しさやコースの適性など、さまざまな要因が影響したと考えられます。
しかし、ダービーを経て夏を越したことで、この素質馬の成長度に注目が集まっています。
若馬にとって、夏の間の調整と成長は非常に重要で、シックスペンスもこの期間に力を蓄え、さらなる進化を遂げている可能性があります。
今回の毎日王冠では、トップレベルの古馬と対戦することになりますが、その素質と成長度次第では、再び輝きを放つ可能性を秘めています。
シックスペンスのこれまでのレースを見る限り、瞬発力と持久力を兼ね備えているため、東京芝1800メートルの舞台でも実力を発揮できるでしょう。
初の古馬重賞挑戦となる今回のレースで、どのような走りを見せるか注目です。
【ヨーホーレイク】
父ディープインパクト。母クロウキャニオン。母の父フレンチデピュティ。
一昨年の日経新春杯で重賞初制覇を果たし、その後も実力を示してきた注目の馬です。
日経新春杯での勝利は、長い距離でのスタミナと粘り強さを見せつけ、多くの競馬ファンにその実力を印象づけるものでした。
その後、長期休養に入り、調整を経て復帰したヨーホーレイクは、休養明けからも安定したパフォーマンスを披露しています。
復帰戦では連続して3着と安定感を見せ、調子の良さを感じさせる内容でした。
そして、前走の鳴尾記念では見事に重賞2勝目を飾り、その力がさらに増していることを証明しました。
今回の毎日王冠では、6歳という年齢ながら、まだ11戦目というキャリアの少なさからも成長の余地が大きく、今後さらなる飛躍が見込める一頭として注目されています。
東京芝1800メートルの舞台は、スピードとスタミナのバランスが求められるため、ヨーホーレイクの持ち味である安定した走りと粘り強さを発揮しやすい条件といえます。
さらに重賞タイトルを増やし、その存在感をさらに高めるか、今回のレースでの走りに期待が寄せられています。
【エルトンバローズ】
父ディープブリランテ。母ショウナンカラット。母の父ブライアンズタイム。
昨年の毎日王冠でソングラインやシュネルマイスターといった実力馬を負かし、見事に勝利を収めた強豪馬です。
この勝利によって、ラジオNIKKEI賞からの重賞連勝を達成し、そのポテンシャルと実力を証明しました。
特に、毎日王冠での走りは見事で、トップクラスの相手を相手に力強いパフォーマンスを見せ、多くのファンにその名前を知らしめました。
今年はまだ勝利を挙げていませんが、前走の中京記念では見ごたえのある競馬を披露し、3着に入線しました。
このレースでは、最後までしっかりと粘り強さを発揮し、中身の濃い競走を見せました。
結果は3着とはいえ、その内容からはエルトンバローズの現在の調子や実力が十分に健在であることをうかがわせます。
今回の毎日王冠では、連覇に挑むことになります。昨年の勝利実績や、前走で見せた走りから、連覇の可能性は十分にあります。
特に東京芝1800メートルはエルトンバローズにとって相性の良い舞台であり、その持ち味である強い持久力と終盤の鋭い伸びを発揮できるコースです。
注目を集めるトップホースたちとの対戦で、再び輝きを見せるかどうか、エルトンバローズの走りに期待がかかります。
毎日王冠穴馬情報
【ホウオウビスケッツ】
父マインドユアビスケッツ。母ホウオウサブリナ。母の父ルーラーシップ。
今夏に勢いを見せた注目の一頭です。オープン特別の巴賞（函館・芝1800メートル）を勝利した後、函館記念でも連勝を飾りました。
特に函館記念では、終始正攻法のレース運びで後続馬を突き放し、圧巻の勝利を収めました。
この勝ち方からも、ホウオウビスケッツの現在の充実ぶりがいかに目覚ましいかを示しています。
今回の毎日王冠では、東京コースへの挑戦となりますが、今年の東京新聞杯で3着に入った実績があります。
その際は勝ち馬からわずか0.2秒差という僅差であり、東京コースへの適性を十分に示しています。
そのため、コース替わりに対する不安はほとんどありません。
ホウオウビスケッツは、これまでのレースで力強い先行力と勝負根性を見せてきており、東京芝1800メートルでもその実力を存分に発揮する可能性があります。
近走の好調さや成長ぶりから、今回のレースでも上位争いに加わることが期待されており、その走りに注目が集まります。
【マテンロウスカイ】
父モーリス。母レッドラヴィータ。母の父スペシャルウィーク。
今年の中山記念で勝利を挙げた実力馬です。この中山記念では、好位から抜け出す危なげないレース運びを見せ、その瞬発力と安定した走りで、ひとつ殻を破ったかのような勝ち方を披露しました。
この勝利により、その素質と可能性の高さが改めて評価されることとなりました。
今回は3月の中山記念以来のレースとなり、やや長い休養期間を経ての出走となります。
しかし、9月25日には栗東CWコースで積極的に追い切りを行っており、調整は順調に進んでいます。
これによって、休養中も状態が良く、出走態勢が整っていることがうかがえます。
東京芝1800メートルの舞台では、マテンロウスカイの持ち味である好位からの安定した抜け出しが生きる可能性が高いでしょう。
長い直線を持つ東京コースで、その瞬発力を最大限に発揮できるかどうかが注目ポイントとなります。
休養明け初戦とはいえ、その実力と調整具合から、上位争いに絡む走りが期待されます。
【ダノンエアズロック】
父モーリス。母モシーン。母の父Fastnet Rock。
新馬戦から連勝を果たした実力を持つ馬で、特に東京・芝1800メートルでの勝利は印象的でした。
続いてリステッド競走でも東京・芝1800メートルで勝利を収め、その才能を見せつけました。
今年はプリンシパルステークス（東京・芝2000メートル）で勝利し、日本ダービーへと進出しましたが、結果は14着となりました。
今回は、2歳時に連勝を飾った東京・芝1800メートルの舞台に戻ってきます。
過去に好走した舞台であるため、ダノンエアズロックにとって相性の良いコースと言えます。
さらに、距離適性も中距離に適しているとされているため、この舞台での巻き返しが期待されます。
父が中距離適性を持つという背景からも、今回のレースではその持ち味を十分に発揮できる可能性があります。
ダービーでの悔しい結果を経て、今回の毎日王冠でどのような走りを見せるか、巻き返しに期待がかかります。
【オフトレイル】
父Farhh。母Rose Trail。母の父Kingmambo。
前走のラジオNIKKEI賞で印象的な勝利を収めた実力馬です。このレースでは、向正面で最後方に位置していましたが、直線に入ると鮮やかな末脚で一気に突き抜け、快勝を果たしました。
その鋭い追い込みの脚は、多くのファンに強烈なインパクトを与えたと言えます。
今回の毎日王冠では、一気に相手のレベルが上がりますが、前走で見せた終いの脚はこのメンバー相手でも通用する可能性があります。
特に東京芝1800メートルは、末脚を持つ馬にとって力を発揮しやすいコースであり、オフトレイルにとっても有利な舞台となりそうです。
また、今回のレースでは実績馬との斤量差もポイントとなります。
斤量差を生かして、直線での差し込みを狙う戦法が有効と見られます。
強い相手が揃う毎日王冠で、オフトレイルが持ち味の末脚をどれだけ発揮できるかが、レースの鍵となるでしょう。
