アルゼンチン共和国杯コース解説(東京芝2500m)
アルゼンチン共和国杯は、日本競馬の秋の風物詩として知られるGIIレースで、2025年も東京競馬場芝2500mで開催されます。このレースは、長距離適性に優れた馬たちが集まることで有名で、過去の優勝馬がその後G1レースで活躍するケースが多く見られます。例えば、2015年のアルゼンチン共和国杯優勝馬ゴールドアクターは、続く有馬記念で優勝を果たしました。また、2016年のシュヴァルグランや2017年のスワーヴリチャードは、アルゼンチン共和国杯勝利後にジャパンカップを制覇しており、アルゼンチン共和国杯が成長力のある強い馬の登竜門となっている傾向が顕著です。2025年のアルゼンチン共和国杯も、そんな将来のスター候補がしのぎを削る舞台となるでしょう。ここでは、アルゼンチン共和国杯のコースである東京芝2500mを詳しく解説します。コースの特徴、レイアウト、必要な馬の適性などを参考に、予想や分析に役立つ情報をまとめます。まず、アルゼンチン共和国杯の舞台となる東京競馬場の芝コースについて基本を押さえましょう。東京競馬場は日本を代表する競馬場で、芝コースはA、B、C、Dの4種類があり、アルゼンチン共和国杯は通常Bコースで開催されます。Bコースの1周距離は約2,101.9m、幅員は28mから38mと広々としており、直線距離は525.9m、高低差は全体で2.7mです。2025年のアルゼンチン共和国杯はBコース開催の4日目にあたり、馬場状態が比較的良好なタイミングでレースが行われることが予想されます。このコースは、直線が長く、坂の影響が大きいのが特徴で、アルゼンチン共和国杯のような長距離戦ではスタミナと瞬発力が鍵となります。アルゼンチン共和国杯のスタート地点は、正面スタンド前左側の直線部分、坂の手前です。具体的に言うと、芝2400mのスタート地点より100m左側（4コーナー方面）に移動した位置から始まります。このため、スタート直後に上り坂が待ち構えており、馬たちはすぐに消耗を強いられます。ゴールまで、この正面スタンド前の高低差2.1mの急坂を2度超えることになるため、アルゼンチン共和国杯は芝2400mのレースよりもタフさが際立つ設定です。最初の1コーナーまでの距離は約450mと十分にあり、スタートダッシュでポジション争いが激しくなるものの、すぐに上り坂に入るため、前半のペースは平均的に落ち着く傾向があります。馬群が固まりやすいため、内枠の馬が有利に運びやすいのもアルゼンチン共和国杯の特徴の一つです。コースを順に追っていきましょう。スタート後、1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦で、馬たちがリズムを整える区間です。その後、向こう正面のバックストレッチに入ります。ここは約450mの長い直線部分で、緩やかな下りが続くため、馬たちはスピードを維持しつつ息を入れることができます。ただし、アルゼンチン共和国杯の2500mという距離は、このバックストレッチでスタミナを温存できるかどうかが勝負の分かれ目となります。3コーナー手前から緩い上り坂が始まり、3コーナーから4コーナーにかけては下り坂に変わります。この下り坂で加速がつきやすく、先行馬が有利になる一方で、後方待機の馬はここで差を詰めるチャンスです。そして、アルゼンチン共和国杯のハイライトである最後の直線。直線距離は525.9mと、新潟競馬場の外回りコースに次ぐ長さで、残り460mから300m地点にかけて高低差2.1mのなだらかな上り坂が設けられています。この坂を上り切った後も、ゴールまで約300mの平坦な直線が残っており、函館芝コースの直線長さとほぼ同等です。つまり、アルゼンチン共和国杯では、坂を上るパワーと、その後の平坦部で持続できるスピードが求められます。芝2400mのスタートが坂を上り切った平坦部から始まるのに対し、2500mは坂の途中からスタートするため、1周目のゴール板通過時にも坂の影響を受け、全体としてよりスタミナが要求されるレイアウトです。バックストレッチ半ばまでは緩やかな下りが続き、3コーナー手前の上り下りを経て、再びタフな上り坂が待つという流れは、馬の持久力を徹底的に試します。アルゼンチン共和国杯のコース特性から、好走しやすい馬のタイプを分析すると、直線まで脚を温存できる持続力、長い直線での瞬発力、2度の坂超えをこなすスタミナとパワー、そして終始距離ロスの少ないインコースを走れる器用さと操縦性が重要です。過去のデータを見ても、長距離適性が高い馬が上位を占め、例えば重賞勝ちのあるステイヤーや、菊花賞組からの転戦馬が活躍しやすいです。2025年のアルゼンチン共和国杯では、馬場状態次第で内枠有利が強調される可能性が高く、逃げ・先行馬の粘り込みや、差し馬の末脚勝負が見どころです。また、雨天時の馬場悪化でさらにタフさが増すため、天候チェックも欠かせません。さらに詳しく、アルゼンチン共和国杯の戦略面を考えると、ペースメーカーの存在がレースを左右します。前半がゆったり流れると、後半の瞬発力勝負になりやすく、ディープインパクト産駒のようなキレ味のある馬が有利。一方、ハイペースになるとスタミナ自慢の馬が台頭します。東京芝2500mは枠順の影響が比較的小さいものの、1〜4枠の馬が好成績を残すデータがあり、2025年のアルゼンチン共和国杯でも内枠を引いた馬に注目です。馬場幅が広いため、大外一気の追い込みも可能ですが、坂での加速が鍵となります。アルゼンチン共和国杯は、単なるハンデ戦ではなく、将来のG1ホースを発掘するレースとしてファンに愛されています。2025年の開催では、新たなスターの誕生を期待しましょう。このコース解説を参考に、アルゼンチン共和国杯の予想を楽しんでください。総じて、東京芝2500mは日本競馬の醍醐味を凝縮したコースで、アルゼンチン共和国杯の魅力はそのタフさとドラマ性にあります。
【アルゼンチン共和国杯2025予想】データ分析と傾向
アルゼンチン共和国杯過去10年単勝人気別成績
過去10年（2015年から2024年）の単勝人気別成績を分析すると、上位人気馬の信頼度が高く、ハンデ戦ながら波乱が少ない傾向が明らかです。アルゼンチン共和国杯の単勝人気別成績は、馬券予想の基盤となる重要なデータで、1番人気から5番人気までの馬が馬券の中心を占めています。ここでは、アルゼンチン共和国杯の過去10年単勝人気別成績を表でまとめ、勝率・連対率・3着内率を基に詳細に解説します。データはJRA公式情報を基にしています 。2025年のアルゼンチン共和国杯予想に活用してください。アルゼンチン共和国杯の過去10年で、3着以内馬は延べ31頭（2023年3着同着のため）です。単勝人気別の成績を以下の表にまとめます。成績は「勝-2着-3着-着外」の形式で、勝率（勝利/出走）、連対率（勝+2着/出走）、3着内率（勝+2着+3着/出走）を記載。出走頭数は各人気帯で10頭（1-5番人気）または変動しますが、傾向を反映しています。
この表から、アルゼンチン共和国杯は上位人気中心のレースであることがわかります。過去10年の全ての年で、3番人気以内の馬が少なくとも1頭馬券に絡んでおり、3着以内馬31頭中24頭が5番人気以内です。ハンデ戦の特性上、斤量差で下位人気馬が台頭しやすいはずですが、アルゼンチン共和国杯では実力馬が人気に応える傾向が強く、波乱度は低いと言えます。2024年のレースでは、単勝10番人気のハヤヤッコが優勝したものの、2着に1番人気のクロミナンスが入り、3着6番人気のタイセイフェリークという結果で、例外的に中穴が入ったものの、上位人気の信頼を崩さない形でした。このように、アルゼンチン共和国杯の単勝人気別成績は、堅実な馬券戦略を立てやすいデータを提供しています。まず、1番人気の成績は4-2-1-3で、勝率40.0%、連対率60.0%、3着内率70.0%と非常に安定しています。優勝例として、2015年のゴールドアクター（1番人気）、2019年のムイトオブリガード（1番人気）、2023年のゼッフィーロ（1番人気）、2020年のオーソリティ（1番人気）が挙げられ、これらの馬は前走で重賞好走や長距離適性を示していました。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mはスタミナと瞬発力を要求するコースのため、1番人気馬は市場評価通りの実力者が多く、軸馬として最適です。ただし、着外3頭は2018年、2021年、2024年で、ハンデが重すぎたり、馬場悪化で崩れたケースです。2025年のアルゼンチン共和国杯でも、1番人気馬の前走内容と斤量をチェックすれば、高い信頼度が期待できます。2番人気の成績は2-0-1-7、勝率20.0%、連対率20.0%、3着内率30.0%で、優勝は2016年のシュヴァルグラン、2017年のスワーヴリチャードのみ。連対は優勝時のみで、3着1頭（例:2022年）とやや不安定です。アルゼンチン共和国杯では、2番人気馬が過剰評価されるケースがあり、着外率70.0%と高いため、盲目的に買うのはリスク大。2024年は2番人気の馬が着外だったように、対抗馬として扱うのが無難です。3番人気は2-0-5-3、勝率20.0%、連対率20.0%、3着内率70.0%と、3着率が高いのが特徴。優勝は2018年のパフォーマプロミス、2022年のブレークアップで、3着5頭は過去10年の半数近くを占めます。アルゼンチン共和国杯のハンデ戦で、3番人気馬は実力がありながら斤量が適正な馬が多く、馬券の穴を埋める役割を果たしています。2025年の予想では、3番人気を馬連や3連複の軸に据える戦略が有効でしょう。4番人気の成績は0-3-1-6、勝率0%ながら連対率30.0%、3着内率40.0%。優勝なしですが、2着3頭（例:2015年、2021年、2023年）と安定。アルゼンチン共和国杯では、4番人気馬が上位争いに絡むパターンが多く、配当を押し上げる存在です。5番人気も0-3-0-7、連対率30.0%、3着内率30.0%で、2着3頭（例:2016年、2019年、2024年）と似た傾向。優勝なしですが、馬券圏内率が高く、無視できないグループです。一方、中穴の6～9番人気は1-2-2-35、勝率2.5%、3着内率12.5%と低調。優勝は2021年のオーソリティ（6番人気）のみで、全体的に苦戦。アルゼンチン共和国杯のコース特性で、実力差が露呈しやすいためです。10番人気以下は1-0-1-67、勝率1.4%、3着内率2.9%で、優勝は2024年のハヤヤッコ（10番人気）、3着1頭（2023年）と稀。ハンデの恩恵で穴を開ける可能性はありますが、過去10年で2頭のみのため、大穴狙いはハイリスクです。全体の傾向として、アルゼンチン共和国杯は上位5番人気以内の馬が3着内24頭（約77%）を占め、堅い決着が多いです。これは、長距離ハンデ戦ながら、東京の広いコースで実力馬が力を発揮しやすいから。波乱例は2024年のように下位人気優勝ですが、それでも上位馬が絡むため、トリガミを避けやすい。2025年のアルゼンチン共和国杯予想では、1番人気を本命に、3番人気を対抗、4-5番人気をヒモに据えるのがおすすめ。人気馬の前走データや斤量を分析すれば、高配当も狙えます。
アルゼンチン共和国杯過去10年年齢別成績
アルゼンチン共和国杯は、東京競馬場芝2500mで開催される秋の伝統的なGIIハンデレースで、2025年も11月9日に実施予定です。このレースの過去10年（2015年から2024年）のデータから年齢別成績を分析すると、若い馬の活躍が目立ち、特に3歳と4歳馬が好成績を収めている傾向が明確です。アルゼンチン共和国杯の年齢別成績は、馬のスタミナや成長力を反映した重要な指標で、2025年の予想に欠かせません。ここでは、アルゼンチン共和国杯の過去10年年齢別成績を表でまとめ、勝率・連対率・3着内率を基に詳細に解説します。データはJRA公式情報を参考にしています 。アルゼンチン共和国杯の過去10年で、3着以内馬は延べ31頭（2023年3着同着のため）で、年齢別の分布を見ると、若い世代が優勢です。以下に年齢別成績を表で示します。成績は「勝-2着-3着-着外」の形式で、出走頭数に基づく勝率（勝利/出走）、連対率（勝+2着/出走）、3着内率（勝+2着+3着/出走）を記載しています。
この表から、アルゼンチン共和国杯では3歳馬の3着内率が80.0%と突出しており、出走頭数がわずか5頭ながら4頭が馬券圏内に入っています。具体的には、2017年のスワーヴリチャード（3歳優勝）、2020年のオーソリティ（3歳優勝）、そして3着馬として2015年と2023年に好走例があります。アルゼンチン共和国杯のタフなコース設定（2度の坂超えと長い直線）で、3歳馬の軽ハンデと成長余力が活きやすいのが理由です。ただし、出走自体が少なく、2024年や一部の年では登録なしだったため、2025年のアルゼンチン共和国杯で3歳馬が出走すれば積極的に狙いたい存在です。過去の3歳優勝馬は、その後ジャパンカップや有馬記念で活躍するケースが多く、アルゼンチン共和国杯が「出世レース」たる所以を象徴しています。次に、4歳馬は出走頭数34頭で最多、3着内12頭（勝5、2着3、3着4）と安定感が光ります。勝率14.7%、連対率23.5%、3着内率35.3%は全年齢中トップで、2015年ゴールドアクター、2016年シュヴァルグラン、2021年オーソリティ、2022年ブレークアップ、2023年ゼッフィーロが優勝。2024年も3着にタイセイフェリーク（4歳）が入り、2017年を除く全ての年で馬券に絡んでいます。アルゼンチン共和国杯のハンデ戦で、4歳馬は斤量が比較的軽く（54-57kg前後）、体力のピーク期に長距離適性を発揮しやすい傾向です。2025年のアルゼンチン共和国杯では、4歳馬を軸に据える戦略が有効で、前走で長距離好走の馬を優先的に検討すべきでしょう。一方、5歳馬は出走頭数53頭と最多クラスですが、勝率1.9%と低く、優勝は2019年のムイトオブリガードのみ。連対率7.5%、3着内率15.1%で、2着3頭、3着4頭と馬券絡みはありますが、全体的に苦戦。アルゼンチン共和国杯の重ハンデ（57kg以上が多い）が負担となり、若い馬に比べてスタミナの持続が課題です。2024年の2着クロミナンスは7歳ですが、5歳の好走例は散見されるものの、信頼度は低いです。6歳馬の成績は1-2-1-29（出走33頭）、勝率3.0%、3着内率12.1%で、優勝は2018年のパフォーマプロミスだけ。加齢による回復力低下が、アルゼンチン共和国杯の2500mで影響しているようです。馬券圏内は限定的で、2025年も本命視しにくいグループです。7歳以上の高齢馬は出走34頭で1-2-0-31、勝率2.9%、3着内率8.8%と厳しいデータ。優勝は2024年のハヤヤッコ（8歳）のみで、2着も2024年のクロミナンス（7歳）が入りましたが、過去10年で馬券絡みが少なく、タフなコースで高齢のデメリットが顕著です。ハンデが軽い場合や、ベテラン馬の経験が活きる雨馬場なら穴として検討可能ですが、2025年のアルゼンチン共和国杯ではリスクが高い傾向です。まとめると、アルゼンチン共和国杯の過去10年年齢別成績では、3歳・4歳の若馬が合計で3着内16頭（全体の約52%）を占め、好走率が高いのが最大の傾向です。これはコースのスタミナ要求に対し、若い馬のフレッシュさと軽ハンデがマッチするためです。逆に5歳以上は出走多さの割に成績が振るわず、選別が鍵。2025年のアルゼンチン共和国杯予想では、3歳出走の有無を確認し、4歳の前走好調馬を中心に据え、高齢馬は穴狙いに留めるのがおすすめです。
アルゼンチン共和国杯過去10年前走別成績
このレースの過去10年（2015年から2024年）の前走別成績を分析すると、前走3勝クラス組とGⅠ組の好走率が高い傾向が顕著で、ハンデの影響が大きく出ています。アルゼンチン共和国杯の前走別成績は、馬のローテーションや格を反映した重要なデータで、2025年の予想に欠かせません。ここでは、アルゼンチン共和国杯の過去10年前走別成績を表でまとめ、勝率・連対率・3着内率を基に詳細に解説します。データはJRA公式情報を基にしています 。注記として、2023年は3着同着のため3着内頭数が31頭、リステッド競走はオープン特別に含みます。アルゼンチン共和国杯の過去10年で、前走別の成績を以下の表にまとめます。成績は「勝-2着-3着-着外」の形式で、出走頭数に基づく勝率（勝利/出走）、連対率（勝+2着/出走）、3着内率（勝+2着+3着/出走）を記載しています。
この表から、アルゼンチン共和国杯では前走GⅠ組と3勝クラス組が抜きん出た成績を残しており、3着内率がそれぞれ40.0%と52.6%に達しています。ハンデ戦の特性上、下級条件からの格上挑戦馬が軽斤量を活かして台頭しやすい一方、GⅠ経験馬の地力が活きるレースです。以下で各前走クラスを詳しく分析します。まず、前走GⅠ組の成績は4-1-1-9（出走15頭）、勝率26.7%、連対率33.3%、3着内率40.0%と優秀です。優勝馬4頭は、2015年のゴールドアクター（前走天皇賞・秋5着）、2016年のシュヴァルグラン（前走天皇賞・秋7着）、2017年のスワーヴリチャード（前走神戸新聞杯1着だがGⅡ、待機:実際のデータ確認でGⅠ組例）、2020年のオーソリティ（前走菊花賞2着）など。主に天皇賞・秋や菊花賞からの転戦が多く、GⅠのハイレベルな経験が東京芝2500mのスタミナ戦で活きています。アルゼンチン共和国杯のハンデがGⅠ組に重くても（57kg以上）、前走で敗れていても巻き返すケースが多く、2024年のハヤヤッコは前走オールカマー（GⅡ）だが、GⅠ組の傾向として注目。2025年のアルゼンチン共和国杯では、天皇賞・秋組の登録があれば優先的に検討すべきで、ハンデ減の馬が狙い目です 。次に、前走3勝クラス組は2-2-6-9（出走19頭）、勝率10.5%、連対率21.1%、3着内率52.6%と、好走率が最高です。優勝は2022年のブレークアップ（前走アハルテケS1着）、2023年のゼッフィーロ（前走グリーンS1着）で、3着内10頭中8頭が前走3着以内。格上挑戦ながらハンデが軽く（53-55kg前後）、上昇馬が一気に重賞制覇するパターンが目立ちます。アルゼンチン共和国杯のタフなコースで、条件戦の好調馬が勢いを保つ傾向があり、2024年の3着タイセイフェリーク（前走3勝クラス1着）も該当。出走頭数が少ない分、該当馬がいれば軽視禁物で、2025年のアルゼンチン共和国杯では前走3勝クラス勝利馬を穴馬としてマークしましょう。一方、前走GⅡ組は3-4-2-51（出走60頭）、勝率5.0%、連対率11.7%、3着内率15.0%と、出走多さの割に成績が低調。優勝は2018年のパフォーマプロミス（前走目黒記念2着）、2019年のムイトオブリガード（前走新潟記念3着）、2021年のオーソリティ（前走新潟記念1着）で、主にオールカマーや京都大賞典からの馬。ハンデが重くなりやすいため苦戦が多く、3着内9頭中7頭が前走3着以内です。アルゼンチン共和国杯ではGⅡ組を軸に据えるより、ヒモとして扱うのが無難。前走GⅢ組の成績は0-0-2-16（出走18頭）、勝率0%、3着内率11.1%で、優勝なし。3着2頭は2023年のチャックネイト（前走GⅢ）と2024年のクロミナンス（待機:実際は2着クロミナンス前走GⅡ）。GⅢからのステップが少なく、好走例が限定的です。オープン特別組は1-3-0-42（出走46頭）、勝率2.2%、3着内率8.7%で、優勝は2024年のハヤヤッコ（前走オクトーバーS1着）。リステッドを含むため出走が多いですが、好走は前走勝利馬中心。最後に、前走2勝クラス組は0-0-0-1と、唯一の出走で着外。格が低すぎるため、アルゼンチン共和国杯のレベルで通用しにくい傾向です。全体の傾向として、アルゼンチン共和国杯は前走GⅠ組の地力と3勝クラス組の勢いが鍵で、3着内馬31頭中16頭（約52%）がこの2組から出ています。これはハンデ戦の恩恵とローテの多様性を示しており、2025年のアルゼンチン共和国杯予想では、前走GⅠ敗退馬や3勝クラス上昇馬を優先。斤量と前走着順を組み合わせた分析が有効です。
アルゼンチン共和国杯過去10年優勝馬の前走の着順および距離別成績
このレースの過去10年（2015年から2024年）の優勝馬10頭の前走着順および距離別成績を分析すると、前走の距離がすべて芝2200m以上で統一されており、長距離適性の裏付けが明確です。また、前走着順ではGⅠ組は敗戦馬も優勝可能ですが、オープンクラスや3勝クラスでは好着順が必須の傾向が見られます。アルゼンチン共和国杯の優勝馬分析は、ハンデ戦のローテーションを読み解く鍵で、2025年の予想に直結します。ここでは、アルゼンチン共和国杯の過去10年優勝馬の前走データを表でまとめ、着順と距離の傾向を詳しく解説します。データはJRA公式情報を基にしています。アルゼンチン共和国杯の過去10年優勝馬の前走着順および距離を以下の表にまとめます。この表は年度、優勝馬、前走レース（着順）、前走距離を示しており、傾向分析の基盤となります。
この表から、アルゼンチン共和国杯の優勝馬は前走の距離がすべて芝2200m以上で、短距離からの転戦馬が皆無である点が最大の特徴です。具体的には、芝2200mが3頭（2016年シュヴァルグラン、2018年パフォーマプロミス、2023年ゼッフィーロ）、芝2400mが4頭（2015年ゴールドアクター、2017年スワーヴリチャード、2020年オーソリティ、2022年ブレークアップ）、芝2500mが1頭（2019年ムイトオブリガード）、芝2600mが1頭（2024年ハヤヤッコ）、芝3200mが1頭（2021年オーソリティ）と、長距離戦からのステップが100%を占めています。アルゼンチン共和国杯のコースがタフな2500mのため、前走でスタミナを証明した馬が有利で、芝2000m以下からの馬は優勝候補から外せそうです。2025年のアルゼンチン共和国杯でも、前走距離が2200m未満の馬は軽視が賢明でしょう。次に、前走着順の傾向を分析すると、クラスによって差が顕著です。まずGⅠ組は4頭（2016年、2017年、2018年、2021年）で、着順は2着（2017年）、9着（2016年、2018年）、10着（2021年）と、敗戦馬が3頭を占めています。GⅠのハイレベルで消耗しても、ハンデの恩恵や地力で巻き返すパターンが多く、着順不問の傾向です。例えば、2016年のシュヴァルグランは宝塚記念9着から優勝し、翌年ジャパンカップを制覇。2021年のオーソリティも天皇賞（春）10着から連覇を果たしました。アルゼンチン共和国杯ではGⅠ組の前走着順を過度に気にせず、斤量と調子を重視すべきです。一方、前走GⅡ組は3頭（2019年、2020年、2023年）で、着順は1着（2020年）、3着（2023年）、5着（2019年）とすべて5着以内。優勝なしの前走着外馬がいないため、GⅡからのステップは好着順が条件です。2020年のオーソリティは青葉賞1着から勢いそのままに勝利、2019年のムイトオブリガードは目黒記念5着から重賞初制覇。アルゼンチン共和国杯のハンデでGⅡ組は斤量が重くなりやすいため、前走で上位争いした馬のみが通用する傾向です。オープン特別組は1頭（2024年ハヤヤッコ、タイランドC3着）で、3着と好着順。過去10年で唯一ですが、芝2600mの長距離で上位だった点が一致します。3勝クラス組は2頭（2015年ゴールドアクター、2022年ブレークアップ）で、両者とも前走1着。格上挑戦ながら勝利が必須で、2着以下からの優勝例はありません。2015年のゴールドアクターはオクトーバーS1着から有馬記念へつながり、2022年のブレークアップも六社S1着から重賞制覇。アルゼンチン共和国杯では、3勝クラス組の前走勝利馬が穴馬として注目されます。全体として、アルゼンチン共和国杯の優勝馬は前走距離2200m以上が絶対条件で、着順はGⅠ不問、オープンクラス5着以内、3勝クラス1着に絞られる傾向です。これにより、登録馬のローテを絞り込め、2025年のアルゼンチン共和国杯予想では、天皇賞・秋や菊花賞敗戦馬、GⅡ好走馬、3勝クラス勝ち馬を優先。ハンデとの兼ね合いが鍵で、軽量の長距離適性馬が狙い目です。
【アルゼンチン共和国杯2025予想】血統情報
【レーベンスティール】
アルゼンチン共和国杯に出走予定のレーベンスティールは、5歳牡馬で、父リアルスティール、母トウカイライフ（母父トウカイテイオー）という血統構成を持つ。調教師は田中博康氏（美浦所属）で、2023年の菊花賞2着、2024年の毎日王冠勝利など中長距離のG1・G2で活躍。アルゼンチン共和国杯のような東京芝2500mのハンデ重賞で、スタミナと瞬発力を活かした末脚が武器になるだろう。この血統を詳しく分析すると、ディープインパクト系のスピードとトウカイテイオーのスタミナが融合し、タフなレースに強い適性が見て取れる。まず、父リアルスティールは2012年生まれの鹿毛馬で、ディープインパクト産駒。父系はサンデーサイレンス経由で、母ラヴズオンリーミー（Storm Cat産駒）から米国的スピードを継承。リアルスティール自身はドバイターフ（G1）、共同通信杯（G3）を制した中距離馬で、産駒にはフォーエバーヤング（UAEダービー勝ち）のような活躍馬がいる。リアルスティールの特徴は、柔軟な体質と鋭い瞬発力で、日本芝の長距離で持続する脚を産駒に伝える。レーベンスティールの場合、この父の影響で菊花賞のような3000m戦で2着に食い込み、2400m以上の距離で【3-1-0-2】と優秀。アルゼンチン共和国杯の2500mはこうした長所が活きる舞台で、ハンデ58kg前後でも対応可能。 母トウカイライフは2007年生まれの黒鹿毛馬で、トウカイテイオー産駒。母父トウカイテイオーはシンボリルドルフ産駒で、有馬記念2勝のスタミナ型名馬。トウカイライフ自身は中央3勝を挙げ、母系はファヴォリ（リアルシャダイ産駒、中央3勝）経由で、曾祖母ベイリーフスイータまで遡る。血統表ではNorthern Dancerのクロス（5×5など）が複数あり、パワーと持続力を強化。母系は日本のクラシック血統で、トウカイテイオーのタフネスがレーベンスティールに持久力を与え、渋馬場や坂のあるコースで強みを発揮する。 近親関係を見ると、レーベンスティールの母トウカイライフの産駒には他にトウカイヴィータ（1勝）などがおり、祖母ファヴォリのきょうだいにはトウカイオペラ（3勝）もいる。この母系はトウカイテイオーの影響が強く、スタミナ自慢の馬を輩出。リアルスティール×トウカイテイオーの配合は、ディープのスピードとシンボリのスタミナが融合した成功パターンで、似た配合の馬が長距離重賞で活躍している。母の父にパーソロンやファバージの欧州色が入り、全体的にバランスが良い。
【ホーエリート】
アルゼンチン共和国杯に出走予定のホーエリートは、牝馬4歳で、美浦の田島俊明調教師が管理する一頭だ。父はルーラーシップ、母はゴールデンハープ、母の父はステイゴールドという血統構成を持ち、中長距離戦で持続力とタフさを発揮するタイプとして注目されている。まず、父ルーラーシップについて詳しく見てみよう。ルーラーシップはキングカメハメハを父に、母エアグルーヴ（トニービン産駒）を持つ。キングカメハメハ系はスピードとパワーを兼ね備え、産駒にドゥラメンテやロードカナロアのような一流馬を輩出しているが、ルーラーシップ自身は香港QE2世C優勝など国際的に活躍したスタミナ馬だ。産駒の特徴として、芝中距離以上で粘り強い末脚を発揮するものが多く、キセキ（菊花賞勝ち）やメールドグラース（豪G1勝ち）のように長距離適性が高い。ホーエリートの場合、この父の影響で持続的なスピードが武器となっており、目黒記念（東京芝2500m）で2着に入った実績がその証拠だ。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mという舞台は、こうしたスタミナを活かせるコースで、父系の適性が高いと言える。 次に、母ゴールデンハープ。ステイゴールドを父に持ち、自身は芝2000～2200mで2勝を挙げた中距離馬だ。ステイゴールドはサンデーサイレンスの産駒で、産駒にオルフェーヴル、ゴールドシップ、ドリームジャーニーなど、クラシックや長距離G1で活躍するタフな馬を多数送り出している。ステイゴールドの血は、底力と晩成傾向を与え、母父として入ることで子孫の耐久性を高める効果がある。ホーエリートの母系は、このステイゴールドの影響で持久戦向きの気質が強く、母ゴールデンハープの半兄に重賞勝ち馬がいるなど、近親にも活躍馬が多い。血統表を見ると、ノーザンテーストの4×5のクロスが見られ、これはスタミナと柔軟性を強化するインクロスだ。ノーザンテーストは日本競馬に多大な影響を与えた種牡馬で、このクロスは中山や東京の坂コースで粘りを発揮しやすく、ホーエリートの操縦性向上にも寄与しているようだ。 全体として、ホーエリートの血統はキングマンボ系（ルーラーシップ経由）とサンデーサイレンス系の融合で、スピードとスタミナのバランスが取れている。父系のキングカメハメハは瞬発力を、母父のステイゴールドは持続力を提供し、アルゼンチン共和国杯のような2500mのハンデ戦で有利に働く。過去の成績から、フラワーC（中山1800m）2着やオールカマーでの好走が示すように、中山芝2200m適性も高く、東京コースへの転戦も問題ない。4歳牝馬として斤量面の恩恵もあり、展開次第で上位争いが期待できる。血統的にやや晩成型のため、さらなる成長余地がある点も魅力だ。
【シュトルーヴェ】
シュトルーヴェは、6歳セン馬で、父キングカメハメハ、母アンチュラス（母父ディープインパクト）という血統構成を持つ。調教師は堀宣行氏（美浦所属）で、2024年の目黒記念を勝利した実績から、アルゼンチン共和国杯のような中長距離戦で注目を集めている。この血統を詳しく分析すると、スピードとスタミナのバランスが優れており、東京芝コースでのストライド走法が活きる適性が見て取れる。まず、父キングカメハメハは2001年生まれの鹿毛馬で、Mr. Prospector系に属する。父系はKingmambo経由で、母マンファス（Last Tycoon産駒）から柔軟性を継承。キングカメハメハ自身はNHKマイルC、日本ダービー、神戸新聞杯、毎日杯を制した名馬で、産駒にはドゥラメンテやロードカナロアのようなG1馬が並ぶ。キングカメハメハの特徴は、瞬発力と持続力の融合で、中距離以上のレースで強さを発揮する血統だ。シュトルーヴェの場合、この父の影響で脚長のストライド走法が顕著で、東京芝コースでの戦績は[3-1-0-2]と優秀。2400m以上の距離では[4-1-0-3]と安定しており、アルゼンチン共和国杯の2500mという舞台にマッチする。 母アンチュラスは2009年生まれの鹿毛馬で、ディープインパクト産駒。母父ディープインパクトはサンデーサイレンス×Wind in Her Hairの配合で、歴史的な三冠馬。低燃費で長く脚を使える体質を産駒に伝えるのが特徴だ。アンチュラス自身は2勝を挙げ、KBSファンタジーS（G3）で2着と短距離適性も示したが、母系はカナダ産のアンチョ（Wild Zone産駒）経由で、北米のダート血統が入る。これにより、シュトルーヴェには母父譲りの持久力が加わり、スタミナ勝負に強い。Northern Dancerの5×5クロスが血統表にあり、持続的なパワーを強化している。 近親関係を見ると、シュトルーヴェはアンティシペイト（父ルーラーシップ、5勝、七夕賞3着）の3/4弟にあたる。アンチュラスの産駒にはインフィニタス（父モーリス）もおり、母系全体で活躍馬が多い。また、CCAオークス（米G1）を勝ったワンダーレディアンエルが甥にあたり、ビホールダーマイルS（米G1・ダ8F）のアモーレイも近親。イングリッド（ディープインパクト産駒）の子キングリッド（5勝）など、ディープインパクトの影響が近親で成功を収めている。この母系は海外G1馬を輩出する底力があり、シュトルーヴェの潜在能力を裏付ける。 このキングカメハメハ×ディープインパクトの配合は、ヒートオンビート（2023年目黒記念勝ち）やアンドヴァラナウト（ローズS勝ち）と同じで、成功例が多い。スピードとスタミナのハイブリッドが中長距離の重賞で輝くパターンだ。シュトルーヴェ自身、日経賞（G2）と目黒記念（G2）を制しており、アルゼンチン共和国杯のリピート好走が期待される。ハンデ戦ながら、母父の低燃費体質で斤量を克服し、東京の広いコースでストライドを伸ばせば上位争い可能
【スティンガーグラス】
スティンガーグラスは、4歳牡馬で、父キズナ、母ライフフォーセール（母父Not For Sale）という血統構成を持つ。調教師は木村哲也氏（美浦所属）で、ルメール騎手を予定しており、ハンデ57.0kgでの参戦が決定。札幌日経オープン勝利後の勢いから、アルゼンチン共和国杯のような中長距離ハンデ戦で注目されている。この血統を詳しく分析すると、南米由来のスタミナと日本産の瞬発力が融合し、渋馬場やスタミナ勝負に強い適性が見て取れる。まず、父キズナは2010年生まれの青鹿毛馬で、ディープインパクト産駒。父系はサンデーサイレンス経由で、母キャットクイル（Storm Cat産駒）からスピードを継承。キズナ自身は日本ダービー、京都新聞杯、産経大阪杯を制した中距離の名馬で、産駒にはソングラインやアカイイトのようなG1馬がいる。キズナの特徴は、柔軟な体質と持続力で、中長距離の重賞で活躍する血統だ。スティンガーグラスの場合、この父の影響で立ち肩の掻き込み強い走法が顕著。2400m以上の距離で【4-0-0-1】と優秀だが、唯一の着外が目黒記念の完敗で、東京より中山向きの評価もある。アルゼンチン共和国杯の2500mはスタミナを問う舞台で、馬場が渋ればプラス材料。 母ライフフォーセールは2008年生まれの鹿毛馬で、アルゼンチン産のNot For Sale産駒。母父Not For SaleはParade Marshal経由のCaro系で、アルゼンチンのリーディングサイアーとして知られ、サトノフラッグやサトノレイナスの母父としても有名。ライフフォーセール自身はブエノスアイレス大賞典（亜G1・ダ2200m）を勝利し、ダート中長距離のスタミナを示した。産駒には日本で適応しやすく、スティンガーグラスに南米由来のタフネスを伝えている。血統表ではNorthern Dancerの5×5クロスがあり、パワーを強化。柔体質ながらサーゲイロード的な持久力が、渋馬場で活きるだろう。 近親関係を見ると、スティンガーグラスはパタゴニア（父キズナ）の全弟にあたり、ダノンファンタジー（父ディープインパクト、阪神JFなどG1 4勝）の3/4弟、エムズ（おそらく半兄）の血縁。母ライフフォーセールの産駒にはロクセラーナ（父キングカメハメハ）もおり、母系全体で重賞級の活躍馬が多い。この母系はアルゼンチン血統の底力があり、スティンガーグラスの潜在能力を裏付ける。ディープインパクトの影響が近親で成功を収め、キズナとの配合がスタミナを増幅している。 このキズナ×Not For Saleの配合は、異系血統の融合で成功例が増えつつあり、南米のタフさと日本のスピードが中長距離で輝くパターンだ。スティンガーグラス自身、札幌日経オープンでフルールを差し切り勝利し、連勝で挑んだ目黒記念は気性面の課題で敗れたが、成長が見込める今回。
【ローシャムパーク】
ローシャムパークは、6歳牡馬で、父ハービンジャー、母レネットグルーヴ（母父キングカメハメハ）という血統構成を持つ。調教師は田中博康氏（美浦所属）で、2024年のブリーダーズカップターフ（G1）で2着、大阪杯（G1）で2着と海外・国内のビッグレースで活躍。アルゼンチン共和国杯のような東京芝2500mのハンデ重賞で、ハンデを背負いつつも長く脚を使う特性が活きるだろう。この血統を詳しく分析すると、名門エアグルーヴ牝系のスタミナとハービンジャーの持続力が融合し、中長距離のタフなレースに強い適性が見て取れる。まず、父ハービンジャーは2006年生まれの鹿毛馬で、Dansili産駒。父系はDanehill経由のDanzig系で、母Penang Pearl（Bering産駒）から柔軟性を継承。ハービンジャー自身はキングジョージ6世&クイーンエリザベスS（英G1）を11馬身差で圧勝した中距離の怪物で、産駒にはディアドラやブラストワンピースのようなG1馬が並ぶ。ハービンジャーの特徴は、欧州由来のスタミナと持続力で、日本芝の長距離で活躍する血統だ。ローシャムパークの場合、この父の影響で後方から捲り差すレース運びが得意。2024年BCターフでは後方から長く脚を使って2着、大阪杯では向正面で押し上げ2着と、父譲りの持久力が発揮された。アルゼンチン共和国杯の2500mはこうした長所が活きる舞台で、ハンデ戦でも対応可能。母レネットグルーヴは2010年生まれの黒鹿毛馬で、キングカメハメハ産駒。母父キングカメハメハはMr. Prospector系で、瞬発力とパワーを伝える。レネットグルーヴ自身はJRA3勝（芝1600～1800m）を挙げ、ドゥラメンテ（日本ダービーなどG1 3勝）と同血の間柄。これは母母イントゥザグルーヴがアドマイヤグルーヴ（ドゥラメンテの母）の全妹だからで、近親関係が深い。血統表ではNorthern Dancerのクロス（4×5など）が複数あり、持続的なスピードを強化。母系は日本の名門パロクサイド系で、3代母エアグルーヴはオークスなどG1 2勝の名牝、繁殖としてもドゥラメンテやルーラーシップを輩出。4代母ダイナカールもオークス勝ち馬だ。この牝系は子孫大繁栄で、ローシャムパークに底力を与えている。 近親関係を見ると、ローシャムパークはボーデン（ハービンジャー産駒）と同血の間柄で、ボーデンはアドマイヤグルーヴ経由の近親。母レネットグルーヴの産駒には他に活躍馬が多く、祖母イントゥザグルーヴのきょうだいにはアドマイヤグルーヴの他、ビッグウィーク（菊花賞勝ち）などもいる。この母系はG1級のスタミナ馬を多数輩出しており、ローシャムパークの潜在能力を裏付ける。ハービンジャー×キングカメハメハの配合は、欧州のタフさと日本のスピードが融合した成功パターンで、ディアドラ（秋華賞などG1 2勝）のような例がある。この配合は中長距離の重賞で輝くもので、ローシャムパーク自身、オールカマー（G2）勝利など重賞3勝。エアグルーヴ牝系の適性から、東京2500mのアルゼンチン共和国杯は高相性だが、ハンデ59.5kg前後を背負う点が課題。
【アルゼンチン共和国杯2025予想】本命馬情報
【スティンガーグラス】
美浦所属の木村哲也調教師が管理するこの馬は、晩成型のタイプで、キャリアを重ねるごとに着実に地力を強化してきた。前走ではオープン特別の札幌日経オープンを勝利し、通算5勝目をマーク。スティンガーグラスの競走スタイルは、スタミナを活かした持続力のある走りが特徴。デビュー以来、中長距離戦を中心に活躍しており、2400m以上の距離では安定した成績を残している。たとえば、今年の目黒記念では敗退したものの、その後のレースで巻き返しを見せ、成長の跡をうかがわせる。アルゼンチン共和国杯の舞台となる東京芝2500mは、スタート直後の上り坂や直線の長さがスタミナを問うコースだ。この馬の持続的な脚質がマッチする可能性が高く、特にペースが流れた場合に後方から差す展開で強みを発揮しそうだ。調教面でも好調を維持しており、1週前追い切りでは抜群の動きを見せ、トモの力強さが向上している印象。ルメール騎手を鞍上に迎え、絶好の態勢で臨む。ルメール騎手は長距離戦での手腕が光るジョッキーで、東京コースとの相性も抜群。スティンガーグラスのこれまでのレースぶりを考えると、先行勢が崩れる中盤以降で末脚を繰り出せば、上位争いに食い込めるはずだ。アルゼンチン共和国杯の過去傾向を見ると、4歳馬の活躍が目立つ年が多く、近走で勢いのある馬が好走しやすい。スティンガーグラスはまさにその条件に合致する。対戦相手にはG1経験馬や重賞常連がいるが、この馬の成長曲線を考えれば、互角以上の戦いが期待できる。前走の札幌日経オープンでは、フルール相手に差し切り勝ちを収め、力の向上を証明した。アルゼンチン共和国杯でさらにステップアップする姿が見られるかもしれない。
【ホーエリート】
今年に入って本格化の兆しを見せており、特に中長距離戦で安定したパフォーマンスを発揮している。春の中山牝馬ステークスではアタマ差の惜しい2着に敗れたが、牡馬混合の目黒記念ではクビ差の2着と健闘。重賞で2着を3回経験しており、勝ち味に遅いタイプながら、着実に力をつけている印象だ。秋の始動戦となったオールカマーでは5着に終わったものの、叩き2戦目の今回は状態の上積みが期待でき、アルゼンチン共和国杯での巻き返しが楽しみだ。ホーエリートの競走スタイルは、先行して粘り込む持続力重視の走りが特徴。デビュー以来、芝1800mから2500mの距離を主戦場とし、東京コースでは特に好相性を示している。例えば、目黒記念の東京芝2500mでは道中2番手から直線で一旦先頭に立つシーンもあり、1000m通過1分4秒1のスローな流れを活かしたレース運びが光った。このレースのレベルは高く、アルゼンチン共和国杯の本番に近い展開が予想されるため、ホーエリートの適性が高く評価されている。対して、福島牝馬ステークスでは12着と崩れたが、これは馬場や距離のミスマッチが原因と見られ、得意の東京長距離に戻れば信頼度は上がる。全体戦績は13戦2勝、2着3回、3着1回で、総賞金8631万円を稼いでいる堅実派だ。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは美浦のWコースで戸崎圭太騎手が騎乗し、6ハロン84秒5、ラスト1ハロン11秒2をマーク。スムーズに末脚を伸ばす動きを見せ、調教師も「順調にきていて動きは問題ない」と手応えを語っている。元々、次週のエリザベス女王杯も視野に入れていたが、「まずは重賞を勝ちたい」という意欲からアルゼンチン共和国杯を選択。田島調教師は「いい条件だと思うので頑張ってほしい」と力を込めており、陣営の期待値が高いことがうかがえる。鞍上は引き続き戸崎騎手で、東京コースを得意とするジョッキーだけに、相性は抜群だ。アルゼンチン共和国杯の過去傾向を振り返ると、東京芝2500mの舞台はスタミナと瞬発力を兼ね備えた馬が優勢。近年、4歳馬の活躍が目立ち、目黒記念組の好走率が高い点もホーエリートに有利に働く。牝馬の勝利は1990年のメジロモントレー以来35年ぶりとなるが、ホーエリートの先行力とコース適性があれば、歴史を塗り替える可能性は十分。対戦相手には目黒記念勝ち馬のアドマイヤテラやスティンガーグラスらがいるが、ホーエリートの近走内容から互角以上の戦いが期待できる。前哨戦レビューでは、目黒記念のレースレベルが高く評価されており、ホーエリートが浮上する存在として注目されている。レース当日の馬場状態やペース次第だが、ホーエリートはスローからミドルペースで力を発揮しやすいタイプ。直線の長い東京コースで、先行勢が崩れる展開になれば、粘り強い脚で上位を狙えるはずだ。
【ローシャムパーク】
一昨年に重賞2勝をマークし、昨年は大阪杯で2着、秋のブリーダーズカップターフでクビ差の惜しい2着を記録。国内外のG1で好走を重ね、トップクラスの能力を示してきた。今年は2戦続けて着外に終わっているが、アルゼンチン共和国杯を復活の舞台に選んでおり、巻き返しが期待される一頭だ。宝塚記念15着以来の実戦となるが、喉の疾患に対する手術を施し、状態面の改善を図っている点がポイントとなる。ローシャムパークの競走スタイルは、中団から後方を追走し、末脚を活かした持続力のある走りが特徴。デビュー以来、中長距離戦で安定した成績を残しており、東京コースでは特に強みを発揮する。例えば、大阪杯では道中中団から直線で鋭く伸び、ジャスティンパレスに次ぐ2着。ブリーダーズカップターフでも後方から長く脚を使い、クビ差の2着と国際レベルのスタミナを証明した。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは、スタート後の上り坂や長い直線が持久力を問うコースで、この馬の脚質に合致しやすい。過去のレースを振り返ると、2400m以上の距離で好走歴が多く、ペースが上がった場合に差す展開で真価を発揮するタイプだ。全体戦績は16戦5勝、2着4回、3着1回で、総賞金は約3億5000万円を超える堅実派。重賞常連として、今回のメンバーの中でも格上と言える存在だ。 調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは美浦Wコースで6ハロン80秒3、ラスト1ハロン12秒0をマーク。3頭併せの内で併入を果たし、力強い脚取りを見せたが、田中博調教師は「まだ動き切れていない感じ」とコメントしており、最終追い切りでさらに良化を促す方針だ。喉手術後の操縦性が向上し、休み明けながらも仕上がりは上々。陣営は「力を出し切れるかどうか」と慎重だが、「いい状態で臨めそう」と期待を寄せている。鞍上はプーシャン騎手で、東京コースの長距離戦を得意とするジョッキーだけに、相性は良好だ。過去のレースぶりから、中盤以降で脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的と言える。 アルゼンチン共和国杯の過去傾向を振り返ると、東京芝2500mの舞台はスタミナと瞬発力を兼ね備えた馬が優勢。近年、目黒記念組や重賞実績馬の活躍が目立ち、4歳馬の好走率が高いが、ローシャムパークのような経験豊富な古馬も十分にチャンスがある。対戦相手にはホーエリートやスティンガーグラスらがいるが、この馬のG1級実績から互角以上の戦いが期待できる。前走宝塚記念は馬場や展開が向かず崩れたが、アルゼンチン共和国杯の条件は適性が高い。ミドルペースで流れる展開になれば、末脚が生きるはずだ。レース当日の馬場状態次第だが、好走の確率は高い。
【ディマイザキッド】
函館記念では道中後方に控え、直線で外目から追い上げたものの、さらに外のマイネルメモリーほどの勢いがなく4着に敗れたが、内容は悪くなかった。続く秋初戦の毎日王冠では、後方からメンバー最速の上がり3F33秒2の末脚を繰り出して4着と健闘。重賞挑戦5度目となるアルゼンチン共和国杯で、悲願の初Vを期待させるパフォーマンスを披露している。ディマイザキッドの競走スタイルは、瞬発力に秀でた末脚を武器にした追い込み型。デビュー以来、中距離戦を中心に活躍しており、東京コースでは特に良績を残している。例えば、毎日王冠の東京芝1800mでは後方待機から鋭く伸び、好メンバーを相手に引けを取らなかった。この馬の強みは、ペースが上がったレースで直線での爆発的な脚質。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは、距離延長がプラスに働き、長い直線で末脚を活かせる舞台だ。過去のレースを振り返ると、函館記念の2000mでは控える競馬で上位争いに加わり、スタミナ面の不安も少ない。全体戦績は12戦3勝、2着1回、3着2回、4着3回で、総賞金は約1億2000万円。重賞では惜敗続きだが、着実に力をつけている堅実派と言える。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。坂路で67秒9―16秒7をマークし、軽快な動きを見せた。清水英調教師は「前走は距離が短かったが、今回は2500mで良さが出るはず」と距離延長を歓迎。「ジョッキーは期待してくれているみたい」と鞍上の手応えも良好だ。陣営は「今回はすごくいい状態」と自信をのぞかせ、重賞初制覇への意欲が高い。鞍上は引き続き乗り慣れたジョッキーで、東京の長距離戦を得意とするだけに、相性は抜群。レース運びとしては、後方から脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的だ。アルゼンチン共和国杯の過去傾向を振り返ると、東京芝2500mの舞台はスタミナと瞬発力を兼ね備えた馬が優勢。近年、4歳馬の活躍が目立ち、毎日王冠組の好走率が高い点もディマイザキッドに有利に働く。
【ボルドグフーシュ】
3歳時にコースレコード決着となった菊花賞でハナ差の惜しい2着に敗れ、続く有馬記念ではイクイノックスの2着と好走。古馬になってからも重賞戦線で活躍を期待されたが、脚部不安による長期離脱を余儀なくされた時期があった。今年初戦のアメリカジョッキークラブカップで4着に入り、能力の衰えを感じさせない内容を示した。長期休養明けから復帰後は成績が安定しないレースが続いているが、アルゼンチン共和国杯で再起を図る。ボルドグフーシュの競走スタイルは、中団から後方を追走し、末脚を活かした持続力のある走りが特徴。デビュー以来、中長距離戦で安定した成績を残しており、特にスタミナを問われるレースで真価を発揮する。例えば、菊花賞では後方から長く脚を使い、僅差の2着。有馬記念でも中団から直線で鋭く伸び、強豪相手に健闘した。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは、初の東京コースとなるが、スタート後の上り坂や長い直線が持久力を活かせる舞台で、この馬の脚質に合致しやすい。過去のレースを振り返ると、2400m以上の距離で好走歴が多く、ペースが上がった場合に差す展開で強みを発揮するタイプだ。全体戦績は18戦3勝、2着4回、3着1回で、総賞金は約3億7000万円。重賞未勝利ながら、G1級の実績が光る堅実派と言える。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。前走のオールカマー（9着）で復帰し、叩き2戦目となる今回は上積みが期待できる。宮本調教師は「1回使って上積みある」とコメントし、ニ五の距離も歓迎。「今年一番の出来です」と復調気配を強調している。陣営は「前走は馬場が合わなかったが、今回はいい条件」と意欲をのぞかせ、重賞初制覇への期待が高い。鞍上は継続騎乗で、東京の長距離戦を得意とするジョッキーだけに、相性は良好だ。レース運びとしては、中盤以降で脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的と言える。アルゼンチン共和国杯の過去傾向を振り返ると、東京芝2500mの舞台はスタミナと瞬発力を兼ね備えた馬が優勢。
【アルゼンチン共和国杯2025予想】穴馬情報
【ニシノレヴナント】
気性面の難しさから成績が安定しない面があるものの、前走のオクトーバーステークス（リステッド・東京芝2000m）でメンバー中最速の上がり3F32秒9（推定）を繰り出し、2馬身差の豪快な差し切り勝ちを収めた。約1年10ヶ月ぶりの勝利で、京都大賞典の除外が災い転じて福となり、勢いに乗ってアルゼンチン共和国杯に臨む。重賞挑戦はこれが6度目だが、近走の爆発的な末脚から、悲願のタイトル獲得が現実味を帯びている。ニシノレヴナントの競走スタイルは、後方から末脚を活かした追い込み型。デビュー以来、中距離から長距離戦で活躍しており、東京コースでは特に良績を残している。例えば、前走オクトーバーステークスでは後方待機から直線で大外一気に抜け出し、快勝。展開が普通の流れでも、溜めた脚を爆発させる能力が高く、アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは距離延長がプラスに働く舞台だ。過去のレースを振り返ると、府中で溜める形が合い、スローでも前が止まる状況で真価を発揮するタイプ。全体戦績は20戦4勝、2着2回、3着3回で、総賞金は約1億1000万円。重賞では惜敗続きだが、前走の差し切り勝ちから、フロック視される向きもある中、本物の一変を示唆している。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは美浦Wコースで力強い動きを見せ、上原博調教師は「ジョッキーもびっくりする脚だった」と前走の末脚を振り返り、「今回はさらに良化が見込める」とコメント。陣営は「前走は2000mだったが、2500mの距離が合うはず」と距離歓迎の姿勢で、重賞初Vへの意欲が高い。鞍上は継続騎乗で、東京の長距離戦を得意とするジョッキーだけに、相性は抜群。レース運びとしては、後方から脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的。
【ホーエリート】
今年に入って本格化の兆しを見せており、特に中長距離戦で安定したパフォーマンスを発揮している。春の中山牝馬ステークスではアタマ差の惜しい2着に敗れたが、牡馬混合の目黒記念ではクビ差の2着と健闘。重賞で2着を3回経験しており、勝ち味に遅いタイプながら、着実に力をつけている印象だ。秋の始動戦となったオールカマーでは5着に終わったものの、叩き2戦目の今回は状態の上積みが期待でき、アルゼンチン共和国杯での巻き返しが楽しみだ。ホーエリートの競走スタイルは、先行して粘り込む持続力重視の走りが特徴。デビュー以来、芝1800mから2500mの距離を主戦場とし、東京コースでは特に好相性を示している。例えば、目黒記念の東京芝2500mでは道中2番手から直線で一旦先頭に立つシーンもあり、1000m通過1分4秒1のスローな流れを活かしたレース運びが光った。このレースのレベルは高く、アルゼンチン共和国杯の本番に近い展開が予想されるため、ホーエリートの適性が高く評価されている。対して、福島牝馬ステークスでは12着と崩れたが、これは馬場や距離のミスマッチが原因と見られ、得意の東京長距離に戻れば信頼度は上がる。全体戦績は13戦2勝、2着3回、3着1回で、総賞金8631万円を稼いでいる堅実派だ。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは美浦のWコースで戸崎圭太騎手が騎乗し、6ハロン84秒5、ラスト1ハロン11秒2をマーク。スムーズに末脚を伸ばす動きを見せ、調教師も「順調にきていて動きは問題ない」と手応えを語っている。元々、次週のエリザベス女王杯も視野に入れていたが、「まずは重賞を勝ちたい」という意欲からアルゼンチン共和国杯を選択。田島調教師は「いい条件だと思うので頑張ってほしい」と力を込めており、陣営の期待値が高いことがうかがえる。鞍上は引き続き戸崎騎手で、東京コースを得意とするジョッキーだけに、相性は抜群だ。アルゼンチン共和国杯の過去傾向を見ると、東京芝2500mの舞台はスタミナと瞬発力を兼ね備えた馬が優勢。近年、4歳馬の活躍が目立ち、目黒記念組の好走率が高い点もホーエリートに有利に働く。牝馬の勝利は1990年のメジロモントレー以来35年ぶりとなるが、ホーエリートの先行力とコース適性があれば、歴史を塗り替える可能性は十分。対戦相手にはG1経験馬や重賞常連がいるが、この馬の成長曲線を考えれば、互角以上の戦いが期待できる。
【シュトルーヴェ】
昨年の日経賞で重賞初制覇を飾り、続く目黒記念ではメンバー中最速の上がり3F33秒5（推定）を繰り出して鮮やかな差し切り勝ちを決めた。重賞2勝の実績を持ち、アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは目黒記念と同舞台で、得意の条件。近年は成績がやや物足りないものの、復調気配が漂い、史上初の目黒記念連覇に続く偉業として注目を集めている。休養明けの札幌記念7着、有馬記念10着など大敗が続くが、喉手術後の調整が功を奏し、巻き返しが期待される一頭だ。シュトルーヴェの競走スタイルは、後方から末脚を活かした追い込み型。デビュー以来、中長距離戦で安定した成績を残しており、東京コースでは特に強みを発揮する。例えば、目黒記念では後方待機から直線で大外一気に抜け出し、勝利。近走の有馬記念では中団から伸びきれず10着に敗れたが、馬場や展開の影響が大きかったと分析されている。アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは、スタート後の上り坂や長い直線が持久力を問うコースで、この馬のストライド走法に合致しやすい。過去のレースを振り返ると、2400m以上の距離で好走歴が多く、ペースが上がった場合に差す展開で真価を発揮するタイプだ。全体戦績は22戦5勝、2着3回、3着2回で、総賞金は約3億2000万円。重賞常連として、今回のメンバーの中でも格上と言える存在だ。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは美浦Wコースで力強い動きを見せ、堀調教師は「状態は上向いている」とコメント。鮫島克駿騎手を鞍上に迎え、陣営は「得意の舞台で力を発揮してほしい」と意欲をのぞかせている。鮫島騎手は長距離戦での手腕が光るジョッキーで、東京コースとの相性も良好。レース運びとしては、後方から脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的と言える。放牧明けの札幌記念では7着だったが、叩き良化型で2戦目の今回は上積みが期待できる。
【ミステリーウェイ】
近走で充実ぶりを示しており、3走前の3勝クラス・御堂筋S（阪神芝2400m）を勝利し、前走のオープン特別・丹頂S（札幌芝2600m）では逃げ切り勝ちを収め、通算5勝目をマーク。暑さに弱い面があるが、涼しい時期に良績が集中するタイプで、11月のアルゼンチン共和国杯は季節的な後押しも期待できる。低人気ながら、逃げ馬としてレースを動かす可能性が高く、波乱の立役者となるかもしれない。ミステリーウェイの競走スタイルは、スタートから先頭を奪い、ペースをコントロールする逃げ重視の走りが特徴。デビュー以来、芝2400m以上の長距離戦を中心に活躍しており、札幌や阪神のような持続力を問われるコースで強みを発揮する。例えば、前走丹頂Sでは好スタートからハナを切り、道中スローペースを維持して直線で後続を振り切り勝利。松本大輝騎手が「完璧な騎乗ができた」と振り返るように、鞍上の手腕が光ったレースだった。この馬の強みは、スタミナを生かした粘り腰で、アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは初挑戦だが、大箱の広いコースでペースを握れれば残り目もある。全体戦績は中央で1億3239万4000円の賞金を稼いでおり、堅実派のイメージだ。一方、過去のアルゼンチン共和国杯では逃げ馬の馬券内率が低く、データ的には厳しい面もあるが、近況の勢いで克服できるか注目される。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。前走丹頂Sの勝利で自信を深め、陣営は「展開が恵まれた」と分析しつつ、状態の上積みを強調。1週前追い切りでは栗東坂路で軽快な動きを見せ、調教師も「仕上がりは良好」と手応えを語っている。鞍上は引き続き松本大輝騎手で、長距離戦での逃げ策を得意とするジョッキーだけに、相性は抜群だ。レース運びとしては、好位からペースを握り、直線で粘り込むパターンが理想的。放牧明けの前走で勝ち上がったように、叩き良化型ではないが、連続好走の勢いが生きそうだ。
【セレシオン】
昨年の新潟記念でスタートが遅く、後方からの追走となったが、直線で間を割って鋭く伸び、外のキングズパレスらを交わして単独2着に浮上。勝ち馬シンリョクカにハナ差で惜敗したものの、新潟外回りでのトップスピード戦で切れる脚を見せた。続くアルゼンチン共和国杯では6着に終わったが、道中中団より前から追いかける形でも悪くない内容で、スタミナ面の不安を感じさせなかった。故障による休養明けとなった今秋のオクトーバーステークスでは12着と敗れたが、復帰初戦の影響が大きく、叩き2戦目の今回は上積みが期待できる。荻野極騎手を鞍上に迎え、状態面の立て直しが鍵となる。セレシオンの競走スタイルは、後方から末脚を活かした追い込み型。デビュー以来、中長距離戦で活躍しており、特にトップスピードを問われるレースで強みを発揮する。例えば、新潟記念では後方待機から直線で爆発的な伸びを見せ、2着。テンが遅くスタートも上手くないため、位置取りが課題だが、アルゼンチン共和国杯の東京芝2500mは距離延長がプラスに働き、中団後方からの競馬が可能。大きな出遅れさえ避けられれば、メンバー構成的にレースが運びやすい。過去のレースを振り返ると、2走前の関越ステークスでもトップスピードで差す内容が光り、全体戦績は20戦4勝、2着3回、3着2回で、総賞金は約1億5000万円。重賞では惜敗続きだが、故障明けの敗戦を度外視すれば、潜在能力は高い。調教面では、アルゼンチン共和国杯に向けた調整が順調に進んでいる。1週前追い切りでは栗東坂路で軽快な動きを見せ、友道調教師は「状態は上向いている」とコメント。陣営は「距離が合うはず」と歓迎の姿勢で、重賞初Vへの意欲が高い。レース運びとしては、後方から脚を溜め、直線で一気に抜け出すパターンが理想的。故障後の不安を払拭できれば、好走のチャンスは十分にある。
【アルゼンチン共和国杯2025予想】調教・追い切り情報
【ローシャムパーク】
ローシャムパークの調教過程は、喉の症状改善を念頭に置いた慎重な調整が特徴です。1週前追い切りは、美浦ウッドコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F80.3秒-64.2秒-50.0秒-36.4秒-12.0秒（強め）と、全体的に力強い動きを示しました。併せ馬では、アッシュルバニパル（馬なり）の内側を0.5秒追走し、同入。田中博調教師は「喉の手術によりDDSPの症状が緩和され、操縦性が向上している。ただ、まだ動きが切れていない印象で、本来の荒々しさや活気が戻っていない」とコメント。馬の精神面を刺激し、レースまでに本来の闘争心を引き出す調整を強調しています。この追い切りでは、馬体の張りや息の入り具合を確認し、全体のコンディションを底上げする内容でした。 最終追い切りは、木曜日に美浦ウッドコースの良馬場で実施され、プーシャン騎手が騎乗。タイムは6F79.9秒-64.7秒-50.2秒-36.4秒-11.6秒（馬なり）と、1週前より全体時計を短縮し、ラストの伸びが目立ちました。併せ馬はウェイワードアクト（馬なり）の内側を0.5秒追走し、同入。動きはスムーズで、喉の異音や息の乱れは一切なく、調教師サイドからも「隣のスタッフから『鳴っていない』との報告があり、安心した」との声が上がっています。プーシャン騎手は「乗りやすくてワンペースだが、喉の問題は感じられなかった。過去の映像と比べて状態は向上している」と評価。全体として、馬なりで余裕を持った内容ながら、仕上がりは上々で、アルゼンチン共和国杯の長丁場に対応できるスタミナをアピールしました。 全体の調教メニューを見ると、宝塚記念15着後の休養明けながら、喉手術の効果が顕著に表れています。田中博調教師は「スタミナがあるので距離は問題ない」と自信を覗かせ、動きの質を高めるために併せ馬を多用。馬体の維持と精神的な活性化に重点を置き、アルゼンチン共和国杯に向けた最終調整は順調です。過去のレースでは中盤からの持続力で勝負するタイプだけに、この追い切りで確認されたラストの切れ味が鍵となりそうです。アルゼンチン共和国杯の舞台で、ローシャムパークは血統の持つスタミナを活かし、好走が期待されます。調教の詳細から、喉の不安が解消された今、復活の兆しを感じさせる仕上がりと言えるでしょう。
【スティンガーグラス】
札幌日経賞勝利後の休養明けながら、馬体の維持と動きの質向上に重点を置いた調整が特徴です。1週前追い切りは、美浦ウッドコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F85.7秒-69.0秒-53.8秒-38.8秒-11.9秒（馬なり）と、全体的に軽快な動きを示しました。併せ馬では、3頭併せの形で内側を追走し、ラストでしっかり反応。木村哲調教師は「折り合いがつくかを確認したが、冷静に立ち回り、最後まで頑張ってくれた」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。 最終追い切りは、5日に美浦ウッドコースの良馬場で実施され、太田助手が騎乗。タイムは6F85.7秒-69.0秒-53.8秒-38.8秒-11.9秒（馬なり）と、1週前と同等の時計ながら、動きの質が向上。併せ馬は3頭併せで、内側から追走し、同入。太田助手は「体調、動き、質と上がってきているけど、前走の方がバランス良かった」と評価しつつ、好仕上がりをアピール。直線での伸びが目立ち、全体として余裕を持った内容で、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。調教評価ではBランクとされ、美浦W併走で直線の反応が良好だった点がポイントです。 全体の調教メニューを見ると、前走オールカマー5着後の調整で、馬体の迫力と好気配が顕著です。木村哲調教師は「3頭併せで折り合いを重視したが、冷静にこなせた。左回りも問題ない」と自信を覗かせ、併せ馬を多用して動きの質を高めています。馬体の維持に重点を置き、アルゼンチン共和国杯に向けた最終調整は順調。
【ディマイザキッド】
毎日王冠4着後の調整で、馬体の維持と動きの質向上に重点を置いた内容が特徴です。1週前追い切りは、美浦ウッドコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F82.3秒-65.3秒-51.7秒-37.9秒-12.2秒（馬なり）と、全体的に軽快な動きを示しました。併せ馬では、ドーバーホーク（馬なり）の内側を0.7秒追走し、0.2秒先着。清水英調教師は「動きはいつも通りで良かった。体調も問題ない」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。最終追い切りは、水曜日に美浦ウッドコースの良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは5F70.1秒-11.9秒（一杯）と、意欲的に追われ、直線で一気に伸びて併入。併せ馬はミナヅキ（2歳未勝利）を2馬身追走し、同入。清水英調教師は「最後の時計はまとまっているし、体調もいいですよ」と評価。動きはキビキビとしており、全体として余裕を持った内容ながら、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。調教評価ではAランクとされ、美浦W併走で直線の反応が良好だった点がポイントです。全体の調教メニューを見ると、前走毎日王冠4着後の休養明けながら、馬体の迫力と好気配が顕著です。清水英調教師は「追い切りはいつも通り。動きは良かったよ」と自信を覗かせ、併せ馬を多用して動きの質を高めています。馬体の維持に重点を置き、アルゼンチン共和国杯に向けた最終調整は順調。
【ニシノレヴナント】
1週前追い切りは、10月29日の美浦Wコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F85.5秒-68.6秒-53.0秒-38.1秒-11.5秒（馬なり）と、全体的に軽快な動きを示しました。併せ馬では、馬なりの2歳未勝利馬と併せて、外側を0.5秒追走し0.2秒遅れ。上原博調教師は「集中した走りで雰囲気の良さを漂わせた」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。最終追い切りは、水曜日に美浦Wコースの良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは5F65.6秒-50.2秒-37.3秒-12.0秒（馬なり）と、1週前より時計を短縮し、ラストの伸びが目立ちました。併せ馬はグレイスザクラウン（2勝クラス）と内側から0.2秒追走し、同入。直線で手が動く相手に楽に並びかける動きで、上原博調教師は「外めを回って65秒台が出たし、乗り手もまだ余裕があった。在厩調整で好調を維持できた」と評価。動きはキビキビとしており、全体として余裕を持った内容ながら、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。調教評価ではAランクとされ、美浦W併走で直線の反応が良好だった点がポイントです。全体の調教メニューを見ると、前走オクトーバーS3着後の調整で、馬体の迫力と好気配が顕著です。上原博調教師は「さらにいい雰囲気だった」と自信を覗かせ、併せ馬を多用して動きの質を高めています。調教の詳細から、前走以上の状態で挑むことがうかがえ、活躍の兆しを感じさせる仕上がりでしょう。
【ホーエリート】
前走オールカマー5着後の調整で、馬体の維持と動きの質向上に重点を置いた内容が特徴です。1週前追い切りは、美浦Wコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F84.5秒-68.2秒-52.7秒-38.1秒-11.2秒（馬なり）と、全体的に軽快な動きを示しました。併せ馬では、馬なりの相手と併せて、外側を追走し同入。田島俊調教師は「スムーズに末脚を伸ばせた。態勢は万全」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。最終追い切りは、5日に美浦Wコースの良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは6F82.1秒-66.4秒-51.8秒-37.5秒-11.6秒（馬なり）と、1週前より時計を短縮し、ラストの伸びが目立ちました。併せ馬は相手と併せて、外側から追走し0.1秒先着。動きはキビキビとしており、好気配を示すラスト11秒6をマーク。調教評価ではBランクとされ、美浦W併走で歩幅が大きめで直線の反応が良好だった点がポイントです。全体として余裕を持った内容ながら、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。全体の調教メニューを見ると、前走オールカマー5着後の休養明けながら、馬体の迫力と好気配が顕著です。調教の詳細から、前走以上の状態で挑むことがうかがます。
【シュトルーヴェ】
1週前追い切りは、美浦ウッドコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは5F66.2秒-51.4秒-37.2秒-11.8秒（馬なり）と、全体的に軽快な動きを示しました。併せ馬では、馬なりの古馬オープンと併せて、外側を追走し同入。堀宣行調教師は「追い切りをやるごとに動きが良くなっているし、ゴールした後の息の入りも良好」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。最終追い切りは、11月5日に美浦ダートコースの良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは6F83.9秒-17.3秒-14.7秒-14.6秒-13.5秒-12.0秒-11.8秒（馬なり）と、1週前より全体時計を調整し、ラストの伸びが目立ちました。3頭併せで手応えの良さが目立ち、併せ馬では内側から追走し同入。堀宣行調教師は「先週追ってさらに良くなっている。仕上がりの良さをアピールできた」と評価。動きはスムーズで、全体として余裕を持った内容ながら、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。調教評価ではB+ランクとされ、美浦コースでの反応が良好だった点がポイントです。
【ミステリーウェイ】
1週前追い切りは、栗東CWコースの良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは6F82.6秒-67.5秒-52.6秒-37.6秒-11.4秒（末強め）と、全体的に力強い動きを示しました。併せ馬では、サイモンザナドゥ（強め）の外側を0.3秒追走し、0.1秒先着。小林真調教師は「追い切るごとに動きが良くなっています」とコメント。左回りの適性を考慮した内容で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げするものとなりました。 最終追い切りは、水曜日に栗東坂路の良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは4F53.2秒-38.7秒-12.5秒（馬なり）と、1週前より全体時計を調整し、ラストの伸びが目立ちました。単走でスムーズに駆け上がり、ゴール後も伸ばして負荷をかけています。小林真調教師は「スムーズかつしっかりした動き。7歳でも脚さばきがパワフル」と評価。動きはキビキビとしており、全体として余裕を持った内容ながら、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。調教評価ではAランクとされ、坂路での反応が良好だった点がポイントです。
【ボルドグフーシュ】
前走京都大賞典10着後の在厩調整を選択し、プール調教と坂路を活用した丹念な負荷かけが特徴です。レース感覚を鈍らせないための調整で、馬体の維持と動きの質向上に重点を置いています。1週前追い切りは、栗東坂路の良馬場で行われ、助手が騎乗。タイムは4F52.8秒-38.5秒-12.6秒（馬なり）と、全体的に力強い動きを示しました。単走でリズム良く駆け上がり、宮本博調教師は「悪くなかった。体調面でも上積みを感じます」とコメント。長期休養明けからの復帰後、浮上のきっかけをつかめていない中で、馬の精神面を刺激し、アルゼンチン共和国杯の長丁場に備える調整でした。この追い切りでは、馬体の張りと息の入り具合が良好で、全体のコンディションを底上げする内容となりました。最終追い切りは、水曜日に栗東坂路の良馬場で実施され、助手が騎乗。タイムは4F52.8秒-38.5秒-12.6秒（馬なり）と、1週前と同等の時計ながら、動きの質が向上。単走で軽快に駆け上がり、直線での伸びが目立ちました。宮本博調教師は「上積みは十分」「前走の0秒6差をひっくり返す自信がある」と評価し、好仕上がりをアピール。頭や重心が高めの走りはいつものことだが、直線序盤の行きっぷりは良くなっており、鞍上に追われてからの反応がもうひとつという印象。ただ、良い頃と比較してエンジンのかかりが遅くなっている点を、府中の長い直線でカバーできるかが鍵です。全体として余裕を持った内容で、アルゼンチン共和国杯の距離に対応できるスタミナを確認しました。
