東海ステークス

【東海ステークス2026】データ分析完全版|危険な人気馬と勝ち馬の条件を徹底解剖

2026年7月26日(日)15時35分発走、中京競馬場・ダート1400メートルで行われる第43回東海ステークス(GⅢ・3歳上オープン・別定)。1着本賞金は3800万円、フルゲートは16頭です。

東海ステークスは2024年まで1月にGⅡ格付けでフェブラリーステークスの前哨戦として開催されていましたが、2025年からプロキオンステークスとの条件変更により、7月にGⅢ・ダート1400メートル戦として生まれ変わりました。昨年の勝ち馬はヤマニンウルスです。

今回は過去のデータを徹底分析し、東海ステークスで狙うべき馬の条件、そして避けるべき人気馬の条件を明らかにしていきます。


中京・ダート1400メートルのコース特性

中京・ダート1400メートル
中京・ダート1400メートル
東海S中京ダート1400mの特性
東海S中京ダート1400mの特性

2コーナー奥の引き込み線からのスタートで、3コーナーまでの距離は600メートルほど。そのうち最初の200メートル弱は芝の上を走ります。

スタート直後は緩やかな上りとなりますが、バックストレッチの半ばから緩やかな下りが始まり、下り勾配のまま3コーナーと4コーナーを回ります。直線に向くと一転して上り坂が待っています。約160メートルで1.8メートル上る急な坂を越えて、さらに200メートルほど走ってゴールに至ります。

ゴール前の直線は410.7メートルで、ダートコースとしては東京競馬場に次ぐ長さを誇ります。全体としては下って上るコース形態です。

さらにスタート直後の芝部分でスピードに乗りやすいため、レース前半が速く上がりがかかる「前傾ラップ」になりやすいのが特徴。スピードだけではなかなか押し切れないタフなコースといえます。

このコース形態から、想定される走破時計は良馬場で1分21秒台から1分23秒台。前半ハイペースから後半ラップが減速する前傾持久戦になりやすく、スタミナとパワーを削り合う消耗戦の様相を呈します。

芝スタートという特性上、外の馬も流れに乗りやすい条件です。内で包まれるよりも、外めからスムーズに先行できる馬を評価したいところ。中京ダート1400メートル全体のデータでも、外枠先行ポジションが競馬しやすいという傾向が確認されています。


単勝人気別成績(過去10年)

東海S単勝人気別成績
東海S単勝人気別成績

5番人気以内の馬がまずまずの成績

過去10年の単勝人気別成績を見ると、上位人気馬が絶対的に強いというわけではありませんが、5番人気以内と6番人気以下では3着内率に大きな差があります。

2025年は4番人気から3番人気、1番人気の順で決着し、2023年は2番人気から1番人気、5番人気の順で決着しました。軸馬は5番人気以内から選び、相手も5番人気以内の馬を重視したいところです。

単勝人気別成績(過去10年)

1番人気 2-3-1-4 勝率20.0% 連対率50.0% 3着内率60.0%

2番人気 2-0-2-6 勝率20.0% 連対率20.0% 3着内率40.0%

3番人気 0-4-0-6 勝率0% 連対率40.0% 3着内率40.0%

4番人気 2-0-1-7 勝率20.0% 連対率20.0% 3着内率30.0%

5番人気 3-0-1-6 勝率30.0% 連対率30.0% 3着内率40.0%

6番人気以下 1-3-5-95 勝率1.0% 連対率3.8% 3着内率8.7%

注目すべきは5番人気の勝率30.0%という数字です。全人気帯の中で最も高い勝率を記録しており、人気の盲点になりやすいゾーンといえます。一方で3番人気は勝率0%ながら2着4回と、勝ち切れないものの馬券圏内には食い込む傾向があります。

1番人気の3着内率60.0%は堅実な数字ですが、勝率は20.0%にとどまります。絶対的な信頼を置くのではなく、あくまで軸候補の一頭として扱うのが適切でしょう。

そして最も重要なのが、6番人気以下の3着内率8.7%という数字。5番人気以内との差は歴然としており、人気薄からの一発を狙うのは効率が悪いレースといえます。


年齢別成績(過去10年)

東海S年齢別成績
東海S年齢別成績

4歳馬が中心

過去10年の年齢別成績で好走率が優秀なのは4歳馬です。2023年は4歳馬のワンツー、2024年は1頭しか出走していなかった4歳馬が勝利、2025年は4歳馬が2着と3着に入っています。

次に成績が良いのは5歳馬と6歳馬ですが、7歳以上の馬が2着や3着に入ることも少なくないので、5歳以上の馬は同列に扱っていいかもしれません。

年齢別成績(過去10年)

3歳 0-0-0-2 勝率0% 連対率0% 3着内率0%

4歳 6-3-1-21 勝率19.4% 連対率29.0% 3着内率32.3%

5歳 1-3-4-33 勝率2.4% 連対率9.8% 3着内率19.5%

6歳 3-1-2-29 勝率8.6% 連対率11.4% 3着内率17.1%

7歳 0-1-2-22 勝率0% 連対率4.0% 3着内率12.0%

8歳以上 0-2-1-17 勝率0% 連対率10.0% 3着内率15.0%

4歳馬の勝率19.4%・3着内率32.3%は圧倒的です。過去10年で6勝を挙げており、他の年齢層を大きく引き離しています。ダート短距離戦は成長力と勢いが結果に直結しやすく、上昇度の高い4歳世代が主役を張るのは理にかなっています。

一方、5歳以上は勝率が大きく落ち込みます。5歳は2.4%、6歳は8.6%、7歳以上に至っては勝率0%。ただし3着内率では5歳19.5%、6歳17.1%、8歳以上15.0%と大きな差がなく、連下や3着候補としては幅広く拾う必要があります。

3歳馬は出走機会が2回のみで3着以内ゼロ。斤量の恩恵はあるものの、古馬相手のタフなダート戦は荷が重いようです。


前走の距離別成績

東海S前走の距離別成績
東海S前走の距離別成績

前走が同距離だった馬はいまひとつ

過去10年のうちダート1400メートルで行われた7回(2016年から2020年、2023年、2025年)のデータを調べてみると、前走もダート1400メートルだった馬の好走率が低めという結果が出ています。

しかも3着以内に入った延べ9頭は全て5番人気以内の上位人気馬でした。

前走がその他の距離だった馬で3着以内に入った馬を個別で見ていくと、前走がダート1200メートル戦で逃げていた馬や、前走がダート1600メートル以上で4コーナーを5番手以内で通過していた馬の好走が多いので、このあたりが狙い目となりそうです。

前走の距離別成績(2016年から2020年、2023年、2025年)

ダート1400m未満 3-2-1-9 勝率20.0% 連対率33.3% 3着内率40.0%

ダート1400m 2-2-5-62 勝率2.8% 連対率5.6% 3着内率12.7%

ダート1400m超 2-2-1-10 勝率13.3% 連対率26.7% 3着内率33.3%

芝のレース 0-1-0-3 勝率0% 連対率25.0% 3着内率25.0%

障害のレース 0-0-0-1 勝率0% 連対率0% 3着内率0%

前走ダート1400メートル未満組の3着内率40.0%は突出しています。距離延長組が好走しやすいのは、前傾ラップになりやすいこのコースで、スピードの持続力を持つ短距離型が有利になるためでしょう。

逆に前走が同距離のダート1400メートルだった馬は3着内率12.7%と低調。延べ62頭が着外に沈んでおり、同距離実績があるからといって安易に信頼するのは危険です。

前走ダート1400メートル超の距離短縮組も3着内率33.3%と好成績。ただし条件があり、前走で4コーナーを5番手以内で通過していた馬に好走例が集中しています。距離短縮でも後方から差す競馬をしていた馬は割引が必要です。

なお、前走が同じダート1400メートルでも、転戦元のレースによって評価が変わります。栗東ステークス組は0-0-1-7と極端に不振。一方で、東京ダート1400メートルや阪神ダートなど、直線に坂がある競馬場からの転戦馬は重視したいところです。中京の急坂に対応できる下地があるかどうかが、明暗を分けています。


前走のクラス別成績

東海S前走のクラス別成績
東海S前走のクラス別成績

海外遠征帰りの馬がいれば有力

過去10年のうちダート1400メートルで行われた7回のデータを調べてみると、前走のクラスはあまり関係なさそうです。オープンクラスでも、3勝クラスでも、地方競馬のレースでも、3着内率は20%前後で横並びとなっています。

また、出走数は少ないものの、海外遠征帰りの馬は3頭中2頭が2着となっています。

前走別成績(2016年から2020年、2023年、2025年)

重賞 1-1-0-8 勝率10.0% 連対率20.0% 3着内率20.0%

オープン特別 3-2-6-50 勝率4.9% 連対率8.2% 3着内率18.0%

3勝クラス 1-1-0-6 勝率12.5% 連対率25.0% 3着内率25.0%

障害のレース 0-0-0-1 勝率0% 連対率0% 3着内率0%

地方競馬 2-1-1-19 勝率8.7% 連対率13.0% 3着内率17.4%

海外のレース 0-2-0-1 勝率0% 連対率66.7% 3着内率66.7%

海外のレース組の連対率66.7%は驚異的な数字です。母数が3頭と少ないため過信は禁物ですが、海外遠征帰りの馬が出走してくる場合は、必ず押さえておくべき存在といえます。

3勝クラス組の3着内率25.0%も注目に値します。格上挑戦の勢いをそのままぶつけてくるパターンで、人気の盲点になりやすいゾーンです。

一方、前走JRAダート重賞組は苦戦傾向にあります。2014年以降の3着以内馬は4頭(2勝、2着2回)のみ。JRA古馬ダート重賞戦線の狭間ともいえる時期に行われることが影響しているようです。

逆に2014年以降で活躍が顕著なのが前走JRAオープン特別組で、1着から3着馬延べ36頭中19頭を占める優秀な成績を残しています。重賞実績よりも、オープン特別での好走内容を重視すべきレースといえるでしょう。


脚質傾向

中京・阪神開催時の東海ステークス(プロキオンステークス時代を含む)は、脚質不問という特徴があります。

4コーナー2番手以内通過馬が4勝、2着1回、3着2回といい踏ん張りを示す反面、4コーナー6番手以下通過馬も3着以内15頭と、なかなかの活躍を見せています。

一方、小倉開催時は1着から3着馬9頭中8頭が4コーナー5番手以内通過馬という極端な結果になっていました。開催場によって傾向が大きく異なる点に注意が必要です。

中京ダート1400メートル全体のデータでは、逃げ26%・先行31%という馬券絡み率で、先行有利の傾向が確認されています。ただし重賞レベルでは差し馬にもチャンスがあり、直線410.7メートルという長さと急坂が、末脚のある馬に味方します。

理想的なのは、前半のハイペースを追走できるスピードを持ちながら、直線の急坂を克服できるパワーとスタミナを兼ね備えた馬。極端な追い込み一辺倒よりも、中団から差せるタイプが狙い目です。


血統傾向

中京ダート1400メートル開催時の東海ステークス(プロキオンステークス時代を含む)では、系統別の観点でA.P. IndyやKingmamboの直系が毎年のように好走していることが特徴的です。

また、ゴールドアリュール系やシニスターミニスター系の先行型も好相性。芝スタートからのスピード、下り坂での加速力、そして直線の急坂を克服するパワーという、このコースが要求する3つの資質を備えた血統が上位を占めます。

種牡馬別では、アドマイヤオーラが別馬で2勝を挙げるなど存在感を放っています。

さらに、中京ダート1400メートルは芝スタートでコーナーを2つ回る形態のため、似たようなレイアウトの東京ダート1600メートル巧者が幅をきかせやすいという特徴もあります。東京ダートマイルでの実績は、このレースを予想する上で有力な手がかりとなります。


枠順傾向

中京ダート1400メートルは芝スタートで、外の馬も流れに乗りやすい条件です。内で包まれるより、外めからスムーズに先行できる馬を評価したいところでしょう。

内枠に入った差し馬よりも、4枠から外で位置を取れる馬を重視したいレースです。

なお、過去10年のデータでは4枠の勝率が低め(1勝のみ)という傾向も出ています。内外フラットに見えて、微妙な枠順の有利不利が存在する点は頭に入れておくべきでしょう。


東海ステークス2026 危険な人気馬の条件

東海S2026危険な人気馬の条件
東海S2026危険な人気馬の条件

過去のデータから浮かび上がる、人気を裏切る可能性が高い馬の条件を整理します。

①前走が同じダート1400メートルで、かつ6番人気以下に評価されていた馬。前走同距離組の3着内率は12.7%と低く、3着以内に入った9頭は全て5番人気以内だった

②走が栗東ステークスだった馬。同じダート1400メートルからの転戦だが0-0-1-7と極端に不振

③3歳馬。過去10年で延べ2頭が出走して3着以内ゼロ。斤量恩恵があっても古馬相手のタフなダート戦は荷が重い

④歳以上で単勝5番人気以内に支持されている馬。7歳は勝率0%、8歳以上も勝率0%で、勝ち切る力は期待しにくい

⑤番人気以下の馬。3着内率8.7%と5番人気以内との差は歴然。人気薄からの一発狙いは効率が悪い

⑥前走がJRAダート重賞だった馬。2014年以降の3着以内はわずか4頭で、重賞実績が直結しないレース

⑦前走ダート1600メートル以上で、4コーナーを6番手以下で通過していた馬。距離短縮組でも後方待機型は割引が必要

⑧平坦コースからの転戦馬。中京の直線には約160メートルで1.8メートル上る急坂があり、坂の経験がない馬は苦戦しやすい

⑨極端な追い込み一辺倒の脚質の馬。直線410.7メートルは長いが、前傾ラップで前が止まらないケースも多い

⑩スピード偏重でパワーに欠ける馬。下って上るコース形態で、スピードだけでは押し切れない

⑪前走が芝のレースだった馬。3着内率25.0%と数字上は悪くないが、母数4頭と極端に少なく信頼性に欠ける

⑫前走が障害レースだった馬。0-0-0-1と好走例なし

⑫内枠に入った差し馬。芝スタートで外の馬も流れに乗りやすく、内で包まれるリスクが高い

⑭4枠に入った馬。過去10年で1勝のみと、勝率が低い傾向


東海ステークス2026 勝ち馬の条件

東海S2026勝ち馬の条件
東海S2026勝ち馬の条件

過去のデータが示す、勝ち馬に共通する条件を番号付きで整理します。

① 単勝5番人気以内に支持されていること。6番人気以下の3着内率8.7%に対し、5番人気以内は軒並み30%以上と大きな差がある

② 4歳馬であること。勝率19.4%・3着内率32.3%と全年齢層で最高の成績。過去10年で6勝を挙げる中心世代

③ 前走がダート1400メートル未満だったこと。3着内率40.0%と最優秀。特に前走ダート1200メートル戦で逃げていた馬が狙い目

④ 前走がダート1600メートル以上の場合は、4コーナーを5番手以内で通過していること。距離短縮組の好走パターンはこの形

⑤ 前走がJRAオープン特別だったこと。2014年以降の1着から3着馬延べ36頭中19頭を占める優秀な成績

⑥ 海外遠征帰りであること。3頭中2頭が2着と連対率66.7%。該当馬がいれば必ず押さえたい

⑦ 前走が3勝クラスからの格上挑戦であること。3着内率25.0%と好成績で、勢いのある上がり馬は要注意

⑧ 東京ダート1400メートルまたは阪神ダートなど、直線に坂がある競馬場での実績があること。中京の急坂への対応力が問われる

⑨ 東京ダート1600メートルでの好走実績があること。芝スタートでコーナー2つという似たレイアウトの巧者が幅をきかせる

⑩ A.P. IndyまたはKingmamboの直系血統を持つこと。中京ダート1400メートル開催時に毎年のように好走している

⑪ ゴールドアリュール系またはシニスターミニスター系の先行型であること。このコースが要求する資質と合致

⑫ 4枠から外の枠で、スムーズに先行できるポジションを取れること。芝スタートで外の馬も流れに乗りやすい

⑬ 前半のハイペースを追走できるスピードと、直線の急坂を克服するパワーを兼ね備えていること。前傾持久戦への適性が不可欠


まとめ

東海ステークス2026を攻略する上での要点を整理すると、以下のようになります。

軸は5番人気以内から選ぶのが鉄則です。6番人気以下の3着内率8.7%という数字が示す通り、人気薄からの一発は期待しにくいレース。相手も5番人気以内で組み立てるのが基本戦略となります。

年齢では4歳馬が中心。勝率19.4%は他年齢を圧倒しており、勢いのある4歳世代を積極的に評価すべきです。5歳以上は3着候補として幅広く拾う形が妥当でしょう。

前走のローテーションでは、同距離組の割引が重要なポイント。前走ダート1400メートル未満からの距離延長組、あるいは前走ダート1600メートル以上から4コーナー5番手以内で流れ込んだ距離短縮組を狙うのが効率的です。

そして中京ダート1400メートルという舞台特性を忘れてはいけません。芝スタートでスピードに乗りやすく、下って上るタフなコース形態。前傾ラップの消耗戦を制するには、スピードとパワー、そしてスタミナのすべてが要求されます。東京ダート1600メートルや坂のあるコースでの実績を持つ馬こそが、この一戦にふさわしい適性を備えているといえるでしょう。

【東海ステークス2026】血統徹底分析|超大型馬が先行押し切る中京ダート1400の法則

2026年7月26日(日)15時35分発走、中京競馬場・ダート1400メートルで行われる第43回東海ステークス(GⅢ・3歳上オープン・別定)。フルゲートは16頭です。

2025年から中京ダート1400メートルに舞台を移した東海ステークスは、2017年から2019年と2023年に同コースで行われていたプロキオンステークスが改称したという位置づけになります。

今年は欅ステークスを圧勝したドンインザムード、黒船賞で上位に入ったダノンフィーゴマテンロウコマンド、4連勝中のドラゴンテイラーなど、勢いのある4歳馬が多数登録しています。

今回は血統的な視点から、このタフなコースを制する一頭を探っていきます。


東海ステークスの血統キーワード「超大型馬」と「ヘイローのクロス」

東海S超大型馬の血統トレンド
東海S超大型馬の血統トレンド

このレースを語る上で外せないのが、馬体重の大きさです。

2025年は582キロのヤマニンウルスが2番手から抜け出して快勝。2023年は594キロのドンフランキーが巨体を揺るがせて逃げ切りました。さらに2019年も548キロのアルクトスが勝っており、近3年を見るかぎりは超がつく大型馬が強いレースだといえます。

なぜ大型馬が強いのか。中京ダート1400メートルは、スタート直後の芝部分でスピードに乗りやすく前半が速くなりやすいコース。そして直線には約160メートルで1.8メートル上る急坂が待ち構えています。速い流れを追走しながら、最後の急坂を克服するパワーが要求されるため、馬格のある馬に有利に働くのです。

そしてもう一つの共通点がヘイローのクロス。ドンフランキーはヘイロー3×4、アルクトスはヘイロー4×4というクロスを持っていました。大きいだけでなく、先行力や機動力も必要という条件を満たすための血統的裏付けが、ヘイローのクロスというわけです。

なお、データ的には500キロから519キロが連対率18%・複勝率22%と中心。480キロから499キロも出走数が多く馬券圏内には一定数絡んでいます。520キロ以上の大型馬は勝ち切れていない点も指摘されていますが、極端に嫌う必要はなく、馬格と機動力のバランスを見るべきでしょう。540キロを超えると馬自身の実力勝負になります。

脚質面では逃げ馬が2勝・勝率33%と優秀で、先行馬も3勝。勝ち馬は基本的に前から出ているという傾向も、大型先行馬の強さを裏付けています。


主要出走予定馬の血統分析

ダノンフィーゴ(父イントゥミスチーフ)

ダノンフィーゴ 血統分析東海ステークス
ダノンフィーゴ 血統分析東海ステークス

オリーズキャンディはクレメントLハーシュステークス(米GⅠ・ダート8.5ハロン)の勝ち馬。母母アフタヌーンストロールはアパラチアンステークス(米GⅢ・芝8ハロン)を制しています。

母父キャンディライドはアルゼンチン産の名馬で、ガンランナーなどを輩出して成功を収めた種牡馬。父イントゥミスチーフは北米リーディングに君臨し続けるストームキャット系の大種牡馬です。

良血が充実一途で、ストームキャット系のスピード型だが母父の粘着力も受け、差しに回るよりは好位抜け出しのほうが勝ち味があるタイプといえます。まず好位を取りたいところ。

前走の黒船賞で上位に入っており、地方交流重賞からの参戦というだけで評価を下げる必要はありません。想定騎手は川田将雅騎手。4歳世代の中心的存在です。

ドラゴンテイラー(父リアムズマップ)

ドラゴンテイラー血統分析東海ステークス
ドラゴンテイラー血統分析東海ステークス

ウッドメモリアルステークス(米GⅠ・ダート9ハロン)2着のテンセンダーや、ロイヤルノースステークス(米GⅢ・芝6ハロン)2着のマザーロシアの甥にあたり、ゴールデンバローズのイトコという血統背景を持ちます。

リアムズマップはノットディスタイムの半兄で、BCダートマイルなどに勝ち、種牡馬としても芝ダート両方で成功しています。

注目すべきは母の血統構成。母はストームキャット2×3という濃いクロスを持ち、**そこにアウトサイダー血脈が強いリアムズマップを配したのは◎**という評価になります。

ストームキャットとミスタープロスペクターのスピードで走る馬で、ここも前々で砂をかぶらず運びたいタイプ。そして馬場が渋って軽くなれば更にスピードが生きるという点も重要なポイントです。

4連勝中という勢いも大きな武器。当日の馬場状態次第では、一気に評価を上げたい一頭です。

ドンインザムード(父アジアエクスプレス)

ドンインザムード血統分析東海ステークス
ドンインザムード血統分析東海ステークス

ハギノリュクスの半弟で、母ハギノウィッシュはJRA1勝(芝2000メートル)。アルジーヌ、レディアルバローザ、キャトルフィーユなども同牝系という血統です。

アジアエクスプレスはヘニーヒューズの代表産駒で朝日杯フューチュリティステークスに勝ち、種牡馬としてもピューロマジック、ソロユニット、ムエックス、サイモンザナドゥなどを輩出しています。

配合面ではヘニーヒューズとアグネスタキオンのニックス配合。そして特筆すべきは前走の内容です。前走時馬体重538キロとパワーアップが顕著で、59キロを背負って7馬身ちぎったという圧勝劇を演じました。

中京1400メートルでもダノンフィーゴと接戦の2着があり、コース適性も証明済み。充実一途の今なら借りを返す可能性は十分にあります。

前走は欅ステークスを圧勝。想定騎手は荻野極騎手。4歳牡馬で、主な勝ち鞍は2026年のオアシスステークス(リステッド)です。

ベルジュロネット(父ロードカナロア)

ベルジュロネット血統分析東海ステークス
ベルジュロネット血統分析東海ステークス

イベリスの甥で、母ベルカントはフィリーズレビューやアイビスサマーダッシュなど芝短距離重賞を6勝した名牝です。

興味深いのは、イベリスの父ロードカナロアが本馬の父でもあるため、両者は4分の3同血の間柄になるという点。

ロードカナロア×サクラバクシンオーという配合は、サトノレーヴやファストフォースなど短距離で大成功した組み合わせです。

全5勝がダート1400メートルという徹底したコース適性を持ち、芝でもスピード抜群という血統。ダートなら天保山ステークスのような湿った脚抜きのいい馬場がベターです。

前走時馬体重550キロの巨漢で、まさに東海ステークスが要求する大型馬の条件を満たしています。一雨あれば怖い存在になるでしょう。

メイショウハチロー(父シニスターミニスター)

メイショウハチロー 血統分析東海ステークス
メイショウハチロー 血統分析東海ステークス

メイショウフジの半弟で、メイショウカドマツの甥。メイショウハリオやテーオーロイヤルのイトコにあたり、スーパー名繁殖コートリーディーに辿り着く名門牝系の出身です。

シニスターミニスターはテーオーケインズ、キングズソード、ドライスタウトなどを輩出したダートの名種牡馬

ダートをストライドで走るエーピーインディ系で大箱向きという特徴を持ちます。中京1400メートルにも勝ち鞍がありますが、1400メートルだと差しに回ることになるのが懸念材料。中京でまとめて差し切れるかどうかが勝負の分かれ目になりそうです。

想定騎手は団野大成騎手。

マテンロウコマンド(父ドレフォン)

4歳牡馬で、主な勝ち鞍は2025年の兵庫チャンピオンシップ。父はドレフォン、母ダイアナヘイロー、母父はキングヘイローという血統構成です。

ここで注目すべきは、母父キングヘイローを通じてヘイローの血を持つという点。冒頭で触れた通り、このレースで好走した大型馬たちはヘイローのクロスを持っていました。ドレフォン自身もジオポンティ系のスピードを伝える種牡馬で、先行力と機動力という東海ステークスに必要な資質を備えています。

前走の黒船賞で上位に入っており、地方交流重賞からの参戦。想定騎手は松山弘平騎手です。


血統から見た東海ステークス2026の狙い方

過去の傾向と血統理論を踏まえると、このレースで重視すべき要素は以下の通りです。

ストームキャット系の血を持つ馬は、中京ダート1400メートルで大きなアドバンテージを持ちます。ダノンフィーゴ(父イントゥミスチーフ)とドラゴンテイラー(母がストームキャット2×3)が該当。芝スタートでスピードに乗りやすいこのコースで、ストームキャット系のスピードは強力な武器になります。

ヘイローのクロスまたはヘイロー系の血も重要です。過去の勝ち馬ドンフランキー(ヘイロー3×4)、アルクトス(ヘイロー4×4)が示す通り、機動力と先行力を担保する血統要素として機能します。マテンロウコマンド(母父キングヘイロー)が該当します。

A.P. Indy系またはKingmambo系の直系も、中京ダート1400メートル開催時に毎年のように好走している系統です。メイショウハチロー(父シニスターミニスター=エーピーインディ系)が該当します。

ゴールドアリュール系やシニスターミニスター系の先行型も好相性。このコースが要求する資質と合致します。

馬体重520キロ以上の大型馬は、近年の勝ち馬の共通項。ベルジュロネット(前走550キロ)、ドンインザムード(前走538キロ)が該当します。ただしデータ上は500キロから519キロが中心という指摘もあり、馬格と機動力のバランスを見極める必要があります。

そして馬場状態も血統的な狙い方を左右します。馬場が渋って軽くなれば、ドラゴンテイラーやベルジュロネットといったスピード型の評価が上がります。逆に良馬場でタフな消耗戦になれば、パワー型が浮上する構図です。


まとめ

東海ステークス2026の血統面での注目は、まずストームキャット系のスピードを持つダノンフィーゴとドラゴンテイラー。ともに4歳の充実世代で、中京ダート1400メートルへの適性は血統的に裏付けられています。ダノンフィーゴは好位抜け出しが理想、ドラゴンテイラーは前々で砂をかぶらない競馬がベストです。

ドンインザムードは前走で538キロとパワーアップし、59キロを背負って7馬身差の圧勝。中京1400メートルでダノンフィーゴと接戦の2着があり、充実一途の現状なら逆転も十分にあり得ます。

ベルジュロネットは前走550キロという巨漢で、全5勝がダート1400メートルという徹底したコース適性。ロードカナロア×サクラバクシンオーという短距離向き配合で、湿った脚抜きのいい馬場なら怖い存在になります。

メイショウハチローは名門牝系出身でダートの名種牡馬シニスターミニスター産駒。ストライドで走る大箱向きのタイプですが、1400メートルでは差しに回るため、展開の助けが必要になりそうです。

マテンロウコマンドは母父キングヘイローを通じてヘイローの血を持つ点が魅力。過去の好走馬に共通する血統要素を備えています。

超大型馬が先行押し切るというレースの本質を踏まえつつ、当日の馬場状態と馬体重を確認した上で、最終的な判断を下したいところです。

【東海ステークス2026】出走予定馬 徹底解説|勢いの4歳世代が主役を争う夏のダート短距離重賞

2026年7月26日(日)15時35分発走、中京競馬場・ダート1400メートルで行われる第43回東海ステークス(GⅢ・3歳上オープン・別定)。フルゲートは16頭、1着本賞金は3800万円です。

2025年からプロキオンステークスとの条件変更により、7月開催・ダート1400メートル戦として生まれ変わったこの一戦。今年は圧倒的な勢いを持つ4歳世代が多数登録し、混戦模様となっています。主要出走予定馬を1頭ずつ詳しく見ていきましょう。


東海S出走予定馬総まとめ
東海S出走予定馬総まとめ

ドンインザムード(牡4歳)

調教師:今野貞一(栗東)
父:アジアエクスプレス 母:ハギノウィッシュ 母の父:アグネスタキオン
想定騎手:荻野極

前走1秒2差の圧勝

近2走は東京のオープンクラスを連勝。昨年のレパードステークス覇者が、絶好調ぶりをアピールしています。

前走は好位から抜け出して7馬身差の圧勝。しかも59キログラムという酷量を背負いながらの押し切りでした。1秒2差という着差は、現在の充実ぶりを何より雄弁に物語っています。前走時の馬体重は538キロで、パワーアップも顕著です。

そして見逃せないのが左回りの適性。左回りコースでは4勝2着2回3着2回の全て3着以内という完璧な成績を残しており、中京コースへの不安は皆無です。ここも好勝負必至といえるでしょう。

中京1400メートルではダノンフィーゴと接戦の2着があり、コース適性も証明済み。血統的にもヘニーヒューズとアグネスタキオンのニックス配合で、ダート短距離向きのパワーを備えています。充実一途の現状なら、借りを返す絶好機です。


マテンロウコマンド(牡4歳)

調教師:長谷川浩大(栗東)
父:ドレフォン 母:ダイアナヘイロー 母の父:キングヘイロー
想定騎手:松山弘平

全5勝の得意距離

2歳秋から3歳春にかけて4連勝を記録した素質馬。前走の黒船賞では地方交流重賞2勝目を飾り、実力を再証明しました。

最大の強みは1400メートルへの適性です。同距離では5勝1着1回2着1回3着2回という成績で、本舞台の中京ダート1400メートルも2戦2勝と相性抜群。距離適性という点では、メンバー屈指といえます。

JRA重賞の2戦はともに2桁着順に敗れていますが、ここで待望の重賞制覇を狙います。地方交流重賞では結果を出しているだけに、JRA重賞での壁を破れるかが焦点です。

血統面では母父キングヘイローを通じてヘイローの血を持つ点が注目されます。過去にこのコースで好走したドンフランキー(ヘイロー3×4)やアルクトス(ヘイロー4×4)と共通する血統要素で、機動力と先行力を担保する裏付けとなります。


ダノンフィーゴ(牡4歳)

調教師:友道康夫(栗東)
父:Into Mischief 母:オリーズキャンディ 母の父:Candy Ride
想定騎手:川田将雅

8戦連続で馬券圏内

昨年5月以降は8戦連続で3着以内という驚異的な安定感を誇ります。競馬場を問わず堅実な走りを見せており、軸としての信頼度は高いといえるでしょう。

2走前のかきつばた記念では待望の重賞初制覇を達成。本格化ムードが漂っています。前走の黒船賞でも上位に食い込んでおり、地方交流重賞からの参戦というだけで評価を下げる必要はありません。

そして仕上がりも万全。1週前追い切りでは栗東坂路で4ハロン51秒台という好時計をマークしており、休み明けでも好仕上がりであることを示しています。

血統的には母オリーズキャンディがクレメントLハーシュステークス(米GⅠ)勝ち、母母アフタヌーンストロールがアパラチアンステークス(米GⅢ)勝ちという良血。父イントゥミスチーフは北米リーディングに君臨するストームキャット系の大種牡馬です。ストームキャット系のスピード型ですが母父の粘着力も受けており、差しに回るよりは好位抜け出しのほうが勝ち味があるタイプ。まず好位を取りたいところです。


インユアパレス(牡5歳)

調教師:須貝尚介(栗東)
父:Palace Malice 母:Queen’s Turf 母の父:Deep Impact
想定騎手:横山武史

昨年2着のリベンジ

昨年の東海ステークスでは中団から追い上げて2着を確保。今年こそ重賞初制覇を果たしたいところです。同じレースで好走した実績は、コース適性の何よりの証明といえます。

昨秋にはオープンクラスを連勝。今年は未勝利ですが、ポテンシャルの高さは折り紙付きです。

そして注目すべきが枠順との相性。ここまで2桁馬番では4勝3着0回2着3回という全て連対という驚異的な成績を残しています。外めの枠を引けるかどうかが、この馬にとって大きなポイントになるでしょう。

中京ダート1400メートルは芝スタートで外の馬も流れに乗りやすいコース。データ的にも4枠から外で位置を取れる馬が有利とされており、この馬の枠順傾向とも合致します。枠順確定後に評価を再考したい一頭です。


ベルジュロネット(牡4歳)

調教師:大久保龍志(栗東)
父:ロードカナロア 母:ベルカント 母の父:サクラバクシンオー

勢いは重賞でも通用

父ロードカナロアと母ベルカントはともに芝の短距離路線で活躍しましたが、パワフルな馬体を持つ本馬はダートで素質が開花しました。

デビューから前走まで11戦連続で4着以内を確保という安定感が光ります。堅実な末脚を発揮して大崩れしない点は、大きな武器です。

そしてオープンクラス昇級後の近3走は3着、2着、1着と、使いながら着順を上げているのが心強い材料。上昇曲線を描いている今なら、重賞でも通用する可能性は十分にあります。

血統面ではロードカナロア×サクラバクシンオーという配合。サトノレーヴやファストフォースなど短距離で大成功した組み合わせです。全5勝がダート1400メートルという徹底したコース適性を持ち、前走時馬体重550キロの巨漢という点も、大型馬有利のこのレースにマッチします。天保山ステークスのような湿った脚抜きのいい馬場ならさらに怖い存在になるでしょう。


ドラゴンテイラー(牡4歳)

調教師:藤原英昭(栗東)
父:Liam’s Map 母:Cousin Newyork Fay 母の父:Bluegrass Cat

4連勝で重賞初挑戦

デビュー3戦目から短距離路線にシフトすると、一気に条件クラスを4連勝。破竹の勢いで重賞初挑戦を迎えます。

本舞台となる中京ダート1400メートルでの前走は、好位から抜け出して2馬身差の快勝。重賞級のパフォーマンスといえる内容でした。コース実績という点では文句なしです。

そして休み明けでもしっかり結果を出しているタイプで、約4か月ぶりとなる今回も好仕上がりで臨めそうです。

血統的には母がストームキャット2×3という濃いクロスを持ち、そこにアウトサイダー血脈が強いリアムズマップを配した好配合。ストームキャットとミスタープロスペクターのスピードで走る馬で、前々で砂をかぶらずに運びたいタイプです。馬場が渋って軽くなれば、さらにスピードが生きるでしょう。


ハッピーマン(牡4歳)

調教師:寺島良(栗東)
父:ダノンレジェンド 母:ベルミュール 母の父:キングカメハメハ

豊富な経験が武器

キャリア14戦で地方を含め8つの競馬場に出走という豊富な経験が武器。園田では地方交流重賞を2勝しており、様々な条件に対応できる柔軟性を持っています。

全4勝中3勝を1400メートルで挙げており、最も力を発揮できる距離であることは明白です。距離適性という点では、上位陣に引けを取りません。

今年は3戦して結果を残せていませんが、立て直しを図っており、調教の動きからも好気配が漂っています。復活の兆しを見せられるか注目です。

父ダノンレジェンドはダートGⅠを制した名馬で、母父キングカメハメハという配合。ダート短距離向きのスピードとパワーを兼ね備えた血統構成です。


バトルクライ(牡7歳)

調教師:高木登(美浦)
父:イスラボニータ 母:ディアコメット 母の父:キングカメハメハ

左回りで6勝マーク

東京で4勝を挙げ、中京でも3戦2勝という成績で、左回りの競馬場と抜群の相性を見せています。左回り通算6勝という実績は、コース適性の高さを物語ります。

7歳になった今年は、3走前の根岸ステークスで2着に好走。13番人気という低評価ながら、直線で鋭い伸びを発揮しました。人気薄での激走は、まだ衰えていない証拠です。

近2走のハンデ戦は58.5キログラムを背負って敗れましたが、3走前と同じ57キログラムなら反撃可能という見立て。斤量が軽くなれば、一変の可能性を秘めています。

ただしデータ的には7歳以上が勝率0%という壁があります。3着候補としては押さえておきたいところですが、勝ち切るまでは厳しいかもしれません。


メイショウハチロー

調教師:飯田雄三(栗東)
父:シニスターミニスター
想定騎手:団野大成

メイショウフジの半弟で、メイショウハリオやテーオーロイヤルのイトコという名門牝系の出身。スーパー名繁殖コートリーディーに辿り着く血統です。

父シニスターミニスターはテーオーケインズ、キングズソード、ドライスタウトなどを輩出したダートの名種牡馬。ダートをストライドで走るエーピーインディ系で大箱向きのタイプです。

中京1400メートルにも勝ち鞍がありますが、この距離だと差しに回ることになるため、直線でまとめて差し切れるかどうかが勝負の分かれ目になりそうです。


その他の出走予定馬

サンライズフレイムケイアイドリートリリオンボーイノーブルロジャー(想定騎手:吉村誠之助)、モンドプリュームリジルなども出走を予定しています。

なお、昨年の覇者ヤマニンウルスは再び放牧に出たため、今年は不出走の見込みです。582キロの巨体で2番手から抜け出した昨年の再現は見られないことになります。


まとめ

東海ステークス2026は、4歳世代の充実ぶりが際立つメンバー構成となりました。

ドンインザムードは59キロを背負って7馬身差圧勝という圧巻の内容を見せ、左回りは全て3着以内という完璧な適性を誇ります。中京1400メートルでの2着実績もあり、中心視できる存在です。

ダノンフィーゴは8戦連続で3着以内という驚異的な安定感が武器。かきつばた記念で重賞初制覇を果たし、本格化ムードが漂います。1週前追い切りで坂路4ハロン51秒台をマークするなど、仕上がりも万全です。

マテンロウコマンドは1400メートルで5勝、本舞台で2戦2勝という距離・コース適性の高さが光ります。JRA重賞での壁を破れるかが焦点です。

ドラゴンテイラーは4連勝の勢いに乗り、本舞台の前走で2馬身差快勝。重賞級のパフォーマンスを見せており、初挑戦でもいきなり通用する可能性があります。

ベルジュロネットは11戦連続4着以内という安定感と、オープン昇級後の3着→2着→1着という上昇曲線が魅力。550キロの巨漢という点も、大型馬有利のこのレースに合致します。

インユアパレスは昨年2着のリベンジを狙います。2桁馬番で全て連対という枠順傾向は要チェックです。

データ的には5番人気以内が中心で、4歳馬が勝率19.4%と最優秀。前走がダート1400メートル未満からの距離延長組が3着内率40.0%と好成績です。これらの条件を満たす馬を軸に据えたいところです。

【東海ステークス2026】調教・追い切り徹底分析|栗東坂路で光った馬はどれだ、A評価続出の好仕上がり

東海ステークス
東海ステークス

2026年7月26日(日)15時35分発走、中京競馬場・ダート1400メートルで行われる第43回東海ステークス(GⅢ・3歳上オープン・別定)。出走予定馬の調教・追い切り内容を徹底的に調査しました。

猛暑のなかで行われた最終追い切りですが、栗東勢を中心に好時計と力強い動きが目立ちました。特に坂路での調教が中心となっており、ダート1400メートルという条件に合わせた仕上げが施されています。

一方で美浦勢は「これといった馬はいない」という評価で、全馬がB評価にとどまりました。栗東と美浦で明暗が分かれた形です。それでは1頭ずつ詳しく見ていきましょう。

東海S調教・追い切り総まとめ
東海S調教・追い切り総まとめ

ドンインザムード(牡4歳・今野貞一厩舎)

ドンインザムード調教分析東海ステークス
ドンインザムード調教分析東海ステークス

栗東坂路でスピード感十分の53秒1、迫力満点の走り

今回の追い切りで最も高い評価を獲得したのがこの馬です。

最終追い切りは栗東坂路で単走。序盤は落ち着いたペースで運び、残り2ハロン過ぎからスッと加速しました。馬なりながらラチ沿いをスピード感たっぷりに駆け抜け、4ハロン53秒1-38秒2-24秒5-12秒0をマーク。大型馬らしい迫力満点の身のこなしで、性能の高さと状態の良さを示す内容でした。

1週前追い切りでは栗東坂路で自身2番目の時計となる4ハロン51秒9-12秒3を馬なりでマークしています。5月の欅ステークスを快勝した後は放牧に出さず在厩調整。今月に入ってからピッチを上げてきました。

今野貞一調教師は「ちょうどいい追い切りができた。1週前に全体的な時計を出したので、今週はレース当日に疲れを残さないように少しギアをかける感じ。前々走の後、動きがシャープになって、前走がすごい勝ちっぷり。稽古の動きが実戦に直結するタイプ。前走と変わりないぐらいのデキにある」と満足そうな表情を浮かべました。

さらに「もともと体が細くて、4、5歳になってからだと思っていた馬。それが成長期に入り、馬体が増えて中身もできてきました。暑くなっているのでさすがに前走以上は難しいですが、体調はいいですよ」と成長ぶりも証言しています。

調教採点でも「道中からグイグイ力強いフットワークで、放したらズドン!迫力満点の末脚で仕上がりの良さを熱烈アピール」と最上位の評価。530キロを超える大型馬で2カ月ぶりの実戦となりますが、6月下旬から入念に乗り込まれており調教量は十分です。

大型馬でも太め感はなく、バランスのいい見た目。少しでも追えば楽に11秒台は出ていたという余韻を感じさせる内容で、きっちり仕上がったとみていいでしょう。

なお前走の欅ステークスは59キロを背負って2着に1秒2差の圧勝。ダートのオープンクラスで59キロを背負って2着に1秒以上の差をつけたのは、2000年以降ではゴールドアリュール(2003年アンタレスステークス)、アドマイヤドン(2003年エルムステークス)以来3頭目という衝撃的なパフォーマンスでした。


ベルジュロネット(牡4歳・大久保龍志厩舎)

ベルジュロネット調教分析東海ステークス
ベルジュロネット調教分析東海ステークス

550キロとは思えないスピード感、脚さばき軽快の52秒6

調教採点で2番目の評価を獲得したのがこの馬です。

最終追い切りは栗東坂路で4ハロン52秒6。脚さばきの軽快さが際立つ内容でした。

山口助手は「馬体の感じもいい」とコメント。1週前追い切りではCWコースで3頭併せを行い、強めに追われて6ハロン80秒2-11秒4をマークして最先着を果たしています。この時、山口助手は「動きは良かったです。前走もいい競馬でしたし、馬がしっかりしてきました。どんな競馬もできるのは強みです」と語っていました。

調教採点では「550キロもあるとは思えないスピード感に加え、ラストもさらにグイっとひと伸び。引き続き好調キープとみていい」と高評価。別の調教スタンドからの見立てでも「疲れを感じさせず一戦ごとに成長している」という評価が出ています。

天保山ステークスを勝った勢いそのままに、重賞初挑戦でも十分に通用する仕上がりといえるでしょう。


ドラゴンテイラー(牡4歳・藤原英昭厩舎)

ドラゴンテイラー・ケイアイドリー・マテンロウコマンド調教分析東海ステークス
ドラゴンテイラー

休養前とまったく変わらぬ迫力、併せ馬で先着

調教採点で3番目の評価を得たのがこの馬です。

連勝後にひと息入ったけど、休養前とまったく変わらぬ迫力。時計的にも申し分ないし、併せ馬でも微差ながらしっかり先着していた」という評価。約4か月ぶりの実戦となりますが、休み明けの不安は感じさせない内容です。

4連勝で重賞初挑戦を迎えるだけに、勢いのまま押し切れるかが焦点となります。本舞台の前走では好位から抜け出して2馬身差の快勝を収めており、コース適性も証明済み。ゴール前で流していたところを見ると、まだ余裕がありそうという見方も出ています。


ダノンフィーゴ(牡4歳・友道康夫厩舎)

ダノンフィーゴ・インユアパレス調教分析東海ステークス
ダノンフィーゴ・インユアパレス調教分析東海ステークス

坂路で力強く53秒2、友道師「今までで一番、調教で動いている」

最終追い切りは栗東坂路で単走。4ハロン53秒2-38秒7-25秒6-13秒1を馬なりでマークしました。馬場の真ん中を、残り2ハロンから仕掛け、力強いストライドで駆け上がってきています。

友道康夫調教師のコメントが印象的です。「ここ2走はコーナー4つのレースで頑張ってくれた。使い詰めだったのでリフレッシュ。本来はワンターンがいいので、ここへ照準を合わせてきた。稽古は目立たないタイプだったが、ここへきて、今までで一番、調教で動いている。条件的にも好レースを期待する

1週前追い切りは栗東坂路で単走。一杯に追われて4ハロン51秒5-12秒9で力強く駆け上がりました。この時、友道調教師は「稽古よりも実戦タイプだけど、よく動けていました。体調がいいからだと思う」と好気配をアピールしています。

さらに「調教では目立つ時計の出ない馬ですが、今日は動けていましたね。暑さも関係ない。中央の左回り1400メートルはベストの条件ですから」とも語っており、条件面での自信をのぞかせています。

かきつばた記念を圧勝し、前走の黒船賞では逃げるマテンロウコマンドを捕まえ切れず2着。使い詰めだった疲れを癒やしてリフレッシュした効果に期待がかかります。JRAでの重賞初制覇へ、期待は高まる一方です。


インユアパレス(牡5歳・須貝尚介厩舎)

先週からの上積み十分、坂路52秒2で活気十分

昨年2着馬は、着実に状態を上げてきました。

最終追い切りは栗東坂路で酒井学騎手が騎乗し、4ハロン52秒2-38秒1-24秒7-12秒3を馬なりでマーク。活気十分の身のこなしで、先週からの上積みを感じさせる走りを見せました。

1週前追い切りは坂路で併せ馬。ブエナオンダ(オープン)に2馬身遅れましたが、一杯に追われて4ハロン50秒4-12秒3の好時計をマークしています。この時、須貝尚介調教師は「しっかり動けていたし、具合は良さそう。立ち回り次第だと思う」と話していました。

最終追い切り後は「ここ2走は、出遅れと斤量差があった。去年2着で、暑さも苦にしない。状態はいいと思うのでチャンスだと思う」と重賞初制覇へ手応えを感じている様子。さらに「具合はいい。昨年は2着だったので、今年は勝って賞金を加算したい」と意欲的なコメントも出しています。

調教採点でもA評価を獲得。「道中からブレなく、ラストまで力強いフットワークやった。仕上がりは文句なしやと思う」という評価でした。

1週前に好時計ながら併走相手に遅れるやや物足りない内容だったところから、最終追い切りでしっかり上向いてきた点は評価できます。


ケイアイドリー

高齢を感じさせない活気ある走りでA評価

調教採点でA評価を獲得した一頭です。

高齢を感じさせない活気ある走りで、叩いた上積みは感じた」という評価。前走を使われたことによる上積みがあり、状態は上向きといえます。

ベテランならではの立ち回りの上手さもあり、人気薄なら妙味のある存在になりそうです。


マテンロウコマンド(牡4歳・長谷川浩大厩舎)

上芝助手「いい追い切りができた」

上芝助手は「順調です。動きもとても良かったし、いい追い切りができたと思います」とコメント。順調な調整過程を伝えています。

前走の黒船賞では逃げてダノンフィーゴを封じ込め、地方交流重賞2勝目を飾りました。1400メートル戦は5勝1着1回2着1回3着2回という成績で、本舞台の中京ダート1400メートルも2戦2勝と相性抜群です。

JRA重賞では2戦とも2桁着順に敗れていますが、条件的には申し分なく、ここが試金石の一戦となります。


メイショウハチロー(福永祐一厩舎)

暑さの影響も少なく動きは良好

福永祐一調教師は「いつも通り(4ハロン)53~54秒くらいで最後1ハロンだけやりました。暑さだけを心配していたけど、思ったより大丈夫で動きもいい」とコメント。

猛暑のなかでも状態を維持できている点は好材料です。中京1400メートルにも勝ち鞍がありますが、この距離だと差しに回ることになるため、直線でまとめて差し切れるかどうかが勝負の分かれ目になります。


ハッピーマン(牡4歳・寺島良厩舎)

CWで馬なり83秒4のシャープな伸び

1週前追い切りはCWコースで単走。馬なりで6ハロン83秒4-11秒2とシャープな伸びを披露しました。

寺島良調教師は「1週前なのでしっかりやったけど、最近の中で一番、真面目に走れていました。良かったですね」とうなずいています。

調教採点ではB評価。「引き続き寺島先生がまたがっていい動きでしたが、そこまで強調する感じではないかも」という見方でした。今年は3戦して結果を残せていませんが、立て直しを図っている最中です。


バトルクライ(牡7歳・高木登厩舎)

美浦Wで併せ馬、ラスト11秒7

最終追い切りは美浦Wコースで併せ馬を行い、ラスト11秒7をマークしました。

高木登調教師は「左回り1400メートルでワンターン。57キロで出せるのも大きい」とコメント。条件面と斤量面での好材料を強調しています。

近2走のハンデ戦は58.5キロを背負って敗れましたが、3走前の根岸ステークスで13番人気ながら2着に好走した時と同じ57キロなら、反撃可能という見立てです。

ただし美浦勢の調教採点は全馬がB評価にとどまっており、「これといった馬はいない」という評価でした。


モンドプリューム(水野貴広厩舎)

今週は単走で十分

水野調教師は「先週、しっかりやったので、今週は単走で十分。前走は外からかぶせられるとハミが抜けた。スムーズなら」とコメント。

1週前にしっかり負荷をかけた分、最終週は調整程度にとどめた形です。前走は不利があったため、今回スムーズに運べればという含みを持たせています。


トリリオンボーイ

追ってからの伸びを欠く

追ってからの伸びを欠き、現時点ではやや物足りない内容」という評価が出ています。最終追い切りでの上積みが求められる状況です。


調教評価まとめと狙い方

今年の東海ステークスは、栗東勢の充実ぶりが際立つ結果となりました。調教採点ではA評価が5頭も出ており、ハイレベルな仕上がりが揃っています。

最高評価はドンインザムード。栗東坂路で4ハロン53秒1、ラスト1ハロン12秒0という時計を馬なりでマークし、「道中からグイグイ力強いフットワークで、放したらズドン!」と迫力満点の動きを見せました。今野調教師も「前走と変わりないぐらいのデキ」と太鼓判を押しています。1週前に自身2番目の時計となる51秒9を出しており、仕上げの流れも理想的です。

ベルジュロネットは550キロという巨体とは思えないスピード感を見せ、ラストもさらにひと伸び。1週前にはCW3頭併せで最先着を果たしており、好調キープとみていいでしょう。

ドラゴンテイラーは約4か月ぶりながら休養前とまったく変わらぬ迫力。併せ馬でも微差ながらしっかり先着しており、休み明けの不安はありません。

インユアパレスは1週前がやや物足りない内容でしたが、最終追い切りで52秒2をマークして上積みを示しました。須貝調教師も「状態はいいと思うのでチャンス」と手応え十分です。

ダノンフィーゴは坂路で53秒2。友道調教師が「今までで一番、調教で動いている」と語る通り、これまで稽古では目立たなかった馬が動けているという点は見逃せません。リフレッシュ効果が出ているようです。

ケイアイドリーも高齢を感じさせない活気ある走りでA評価。叩いた上積みを感じさせる内容でした。

一方、美浦勢は全馬がB評価にとどまり、「これといった馬はいない」という厳しい評価。バトルクライも条件面での魅力はあるものの、調教内容だけを見れば栗東勢に見劣りします。

トリリオンボーイは追ってからの伸びを欠いており、現時点では物足りない内容でした。

猛暑のなかでの一戦となるだけに、暑さへの対応力も重要なポイント。ドンインザムード、インユアパレス、メイショウハチローの陣営はいずれも「暑さは苦にしない」という趣旨のコメントを出しており、この点も判断材料になりそうです。

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