小倉記念

【小倉記念2026】過去10年データ徹底分析!危険な人気馬と勝ち馬の条件を完全解説

2026年7月19日(日)、小倉競馬場で第62回小倉記念(GⅢ・芝2000メートル・ハンデ)が行われます。サマー2000シリーズ第3戦にして、小倉競馬場で最も歴史の古い伝統の一戦。ハンデ戦特有の難解さと、夏競馬らしい波乱含みの結果が魅力です。

今回は過去10年のデータを徹底分析し、コース特性から人気・年齢・ローテーション・前走距離まで、あらゆる角度から傾向を洗い出しました。さらに「危険な人気馬の条件」と「勝ち馬の条件」を明確化。この記事を読めば、小倉記念攻略の道筋がはっきり見えてきます。

小倉記念のコース解説(小倉・芝2000メートル)

小倉・芝2000メートル
小倉・芝2000メートル
小倉記念コース解説
小倉記念コース解説

小倉記念の舞台は、小倉競馬場の芝2000メートル。このコースの特性を理解することが、予想の第一歩となります。

スタート地点は4コーナー奥のポケット。1コーナーまでの距離は約470メートルあり、ホームストレッチを一杯に使った先行争いが繰り広げられます。しかし、1コーナー手前から上り勾配となるため、ここで一旦ペースが緩むのが特徴です。

2コーナー付近が勾配の頂点となっており、そこからバックストレッチ中盤まで緩やかに下っていきます。その後、平坦の区間を挟んで、3コーナーから4コーナーも緩やかな下り。この「下り坂を利用したロングスパート」こそが、小倉記念の勝敗を分ける最大のポイントです。

ゴール前の直線は平坦な293メートル。決して長くはありませんが、コース形態の影響で上がりは速くなりやすい傾向にあります。

ここで重要なのが、前半の上り坂の影響でペースにメリハリが生じるという点です。レースの最後で速い脚が求められるため、中盤で息を入れてタメを作り、直線勝負に向けて脚を温存する必要があります。ハイペースで一本調子に走ってしまうタイプには、非常に苦しいコース設定と言えるでしょう。

つまり小倉記念で求められるのは、緩急に対応できる自在性と、勝負どころで機動力を発揮できる立ち回りのうまさ。この2点を兼ね備えた馬が、栄冠に近づくのです。

小倉記念 過去10年の単勝人気別成績

小倉記念 過去10年の単勝人気別成績
小倉記念 過去10年の単勝人気別成績

単勝6番人気以内の馬が中心

過去10年の単勝人気別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち19頭を5番人気以内の馬が占めています。また、6番人気馬も5頭が3着以内に入っており、まずは上位人気馬をひと通りチェックしておきたいところです。

単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気成績勝率連対率3着内率
1番人気3-0-1-630.0%30.0%40.0%
2番人気1-2-3-410.0%30.0%60.0%
3番人気1-1-0-810.0%20.0%20.0%
4番人気1-2-0-710.0%30.0%30.0%
5番人気0-2-2-60%20.0%40.0%
6番人気1-2-2-510.0%30.0%50.0%
7~10番人気2-1-1-355.1%7.7%10.3%
11番人気以下1-0-1-313.0%3.0%6.1%

このデータから見えてくるのは、小倉記念の独特な人気傾向です。

まず注目すべきは1番人気の勝率30.0%という数字。勝ち切る力はある一方、連対率が30.0%で止まっており、勝つか負けるかの極端な傾向が見て取れます。2着が一度もないという点が、この馬の危うさを物語っています。

対照的に安定感が光るのが2番人気で、3着内率60.0%はダントツの数字。1勝2着2回3着3回と、着実に馬券圏内に食い込んでいます。軸として最も信頼できるゾーンと言えるでしょう。

そして見逃せないのが6番人気の好走です。1勝2着2回3着2回で3着内率50.0%。上位人気に劣らない成績を残しており、この中穴ゾーンは常に警戒が必要です。

一方、7番人気以下は3着内率が10%台まで急落します。ただし、2020年には10番人気アールスターが勝利して3連単137万円超え、2016年には11番人気クランモンタナが勝利して32万円超えという大波乱もありました。人気薄の一撃が高配当に直結する構図は健在で、3連系では薄めまで拾う意識が必要です。

小倉記念 過去10年の年齢別成績

小倉記念 過去10年の年齢別成績
小倉記念 過去10年の年齢別成績

5歳前後の馬に注目

過去10年の年齢別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち27頭を4歳から6歳の馬が占めています。5歳前後の馬を重視した方がよさそうです。

年齢別成績(過去10年)

年齢成績勝率連対率3着内率
3歳0-0-0-20%0%0%
4歳4-2-2-2113.8%20.7%27.6%
5歳3-7-1-317.1%23.8%26.2%
6歳2-1-5-265.9%8.8%23.5%
7歳1-0-2-155.6%5.6%16.7%
8歳0-0-0-60%0%0%
9歳0-0-0-10%0%0%

年齢別データで際立つのが、4歳馬の勝率13.8%です。10年で4勝と最多で、勢いのある成長世代がこの舞台で結果を残しています。ハンデ戦であることも、恵まれた斤量を得やすい4歳馬に有利に働いているのでしょう。

5歳馬は3勝ながら2着が7回と、連対率23.8%でトップクラス。勝ち切るまではいかなくとも、堅実に馬券圏内へ入ってくるゾーンです。

6歳馬も3着が5回と、複勝圏内での粘りが目立ちます。7歳馬は1勝を挙げているものの成績は下降傾向、8歳以上は10年間で3着以内ゼロと、明確な壁が存在します。

結論として、狙うべきは4歳から6歳。特に4歳馬の勝ち切る力と、5歳馬の安定感は、馬券の軸として大いに信頼できます。

小倉記念 過去10年の前走との間隔別成績

小倉記念 過去10年の前走との間隔別成績
小倉記念 過去10年の前走との間隔別成績

前走との間隔が明暗を分けそう

過去10年の出走馬の前走との間隔別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち21頭を中4週から中9週で臨んだ馬が占めています。

前走との間隔別成績(過去10年)

前走との間隔成績勝率連対率3着内率
中3週以内2-1-2-434.2%6.3%10.4%
中4~9週8-6-7-4112.9%22.6%33.9%
中10週以上0-3-1-180%13.6%18.2%

このデータは極めて明確です。中4週から中9週のゾーンが、勝率12.9%・3着内率33.9%と圧倒的。10年で8勝を挙げており、勝ち馬の大半がこのローテーションから輩出されています。

対照的に、中3週以内の詰まったローテーションは3着内率10.4%と低迷。中10週以上の休み明けも勝利ゼロで、勝ち切るには疲労回復と実戦感覚のバランスが取れた「適度な間隔」が不可欠だと分かります。

昨年から開催時期が7月に変更されましたが、その昨年も前走から中5週か中6週で臨んだ馬が3着以内を占めました。今年でいうと、5月半ばから6月半ばのレースから臨む馬は、上位に食い込む可能性が比較的高いとみるべきでしょう。

なお、近年の傾向として、2014年以降の優勝馬11頭のうち10頭が同年6月以降のレースからの臨戦馬という事実も見逃せません。夏場に立て続けで出走する馬にアドバンテージがある重賞へと、すっかり変貌しています。ただし、近2走ともに同年6月以降のレースに出走し、かつ近2走とも複勝圏外に敗れていた馬が連対圏を確保した事例はゼロ。夏場のレースで苦戦続きの馬は、疑ってかかるべきです。


小倉記念 過去10年の前走の距離別成績

小倉記念 過去10年の前走の距離別成績
小倉記念 過去10年の前走の距離別成績

近年は特に前走の距離が重要

過去10年の前走の距離別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち20頭を、前走が今回と同じ芝2000メートルだった馬が占めています。

前走の距離別成績(過去10年)

前走の距離成績勝率連対率3着内率
芝2000m9-5-6-5312.3%19.2%27.4%
その他1-5-4-491.7%10.2%16.9%

前走芝2000メートル組が10年で9勝と、勝ち馬をほぼ独占している状況です。勝率12.3%に対し、その他の距離は1.7%と、実に7倍以上の開きがあります。

さらに衝撃的なのが、2022年以降の過去4年に限った数字です。前走が芝2000メートルだった馬は〔4・4・3・22〕(3着内率33.3%)、それ以外だった馬は〔0・0・1・25〕(3着内率3.8%)と、成績の差がより顕著になっています。

つまり近4年は、前走2000メートル組が1着から2着を完全独占。同距離での実戦経験が、いかにこのコース攻略に直結しているかを示しています。

特に注意したいのが前走芝1800メートル組です。過去のデータでは50頭以上が出走しながら、わずか1勝という厳しい数字。距離延長組は、データ上明確な減点材料となります。


小倉記念の脚質・血統傾向

逃げ切りより先行~差しの機動力型

脚質面では、逃げ馬の勝利がゼロという点が最大の注意点です。小倉芝2000メートルは小回りというイメージから前有利に見えますが、重賞になると道中の圧力も強く、逃げ馬は簡単には残れません。

過去10年の1着馬の脚質は、先行が4勝から5勝、差しが3勝、追い込みが2勝。基本は好位から中団で、前を射程圏に入れながら勝負どころで動ける馬が有利です。

一方で、4コーナー13番手以下の追い込み勢も不振で、2014年以降の3着以内は皆無。後方一手のタイプは信頼に値しません。狙うべきは、下り坂から一気に進出できる「捲れるタイプ」の機動力型です。

血統はルーラーシップとパワー型に注目

血統面では、ルーラーシップ産駒の活躍が目立ちます。当該重賞では2勝、複勝率50%と優秀な成績。小倉芝2000メートル全般でも複勝率38%と、小回りの中距離で長く脚を使える産駒が多く、この条件への適性は非常に高いと言えます。

古くから「小倉記念といえばトニービン」と格言のように言われてきたのも、小回りコースでロングスパート勝負になりやすいことに起因します。ルーラーシップの母の父がトニービンである点も、この傾向を裏付けています。

総じて、瞬発力勝負では分が悪いタイプが好走しやすいレース。持久力や粘り強さを強調できる血統は、高く評価すべきでしょう。


小倉記念2026 危険な人気馬の条件

小倉記念2026 危険な人気馬の条件
小倉記念2026 危険な人気馬の条件
  • ① 前走が芝2000メートル以外の馬……特に前走芝1800メートル組は50頭以上出走してわずか1勝と壊滅的。近4年では前走2000m以外は3着内率3.8%と、人気でも消し候補。
  • ② 前走から中3週以内のローテーション……3着内率10.4%と低迷。詰まった間隔での参戦は、夏場の消耗も重なり危険信号。
  • ③ 前走から中10週以上の休み明け……勝利ゼロ。休み明けで一気の重賞制覇は、このレースでは通用しない。
  • ④ 3番人気の馬……3着内率20.0%は上位人気の中で最低。10頭中8頭が馬券圏外に沈む「谷間」の人気ゾーン。
  • ⑤ 逃げ一手の先行馬……過去10年で逃げ切り勝ちゼロ。重賞の圧力で、単純な前残りは決まらない。
  • ⑥ 4コーナー13番手以下の追い込み馬……2014年以降、3着以内ゼロ。後方一手のタイプは、人気でも信頼できない。
  • ⑦ 7歳以上の高齢馬……8歳以上は3着以内ゼロ。7歳も3着内率16.7%と大幅に下降する。
  • ⑧ 夏場のレースで苦戦が続く馬……近2走とも6月以降のレースで複勝圏外だった馬は、連対例ゼロ。
  • ⑨ 一本調子のスピードタイプ……中盤で息を入れてタメを作れない馬は、直線での脚が残らない。

小倉記念2026 勝ち馬の条件

小倉記念2026 勝ち馬の条件
小倉記念2026 勝ち馬の条件
  • ① 前走が芝2000メートルだった馬……10年で9勝と勝ち馬をほぼ独占。近4年では1着から2着を完全独占しており、最重要条件。
  • ② 前走から中4週~中9週のローテーション……勝率12.9%・3着内率33.9%と圧倒的。5月半ばから6月半ばのレースからの臨戦馬が狙い目。
  • ③ 4歳から6歳の充実世代……3着以内30頭中27頭を占める。特に4歳馬は勝率13.8%と勝ち切る力が突出。
  • ④ 2番人気の実力馬……3着内率60.0%とダントツの安定感。軸としての信頼度は最も高い。
  • ⑤ 6番人気の中穴ゾーン……3着内率50.0%と上位人気に匹敵。妙味と実力を兼ね備えた狙い目。
  • ⑥ 好位~中団から動ける機動力型……先行が4~5勝、差しが3勝。勝負どころで押し上げられる立ち回りが必須。
  • ⑦ 下り坂から捲れるタイプ……3~4コーナーの下りを利用したロングスパートが決め手。持続力が問われる。
  • ⑧ 中盤でタメが作れる自在性……ペースの緩急に対応でき、直線に向けて脚を温存できるタイプ。
  • ⑨ ルーラーシップ産駒などパワー・持続力型の血統……当該重賞で複勝率50%。トニービンの血を持つ持久力型は高評価。
  • ⑩ 同年6月以降のレースを使われている馬……2014年以降の優勝馬11頭中10頭が該当。夏場の実戦を経ている馬が有利。

まとめ:小倉記念2026 攻略のポイント

小倉記念は「ハンデ戦だから難しい」と言われますが、データを整理すれば狙うべきポイントは明確です。

最重要は前走の距離。前走芝2000メートル組が勝ち馬をほぼ独占しており、近4年ではその傾向がさらに顕著になっています。次にローテーション。中4週から中9週という適度な間隔が、疲労と実戦感覚のバランスを生みます。

人気面では、勝ち味に遅い1番人気より、安定感抜群の2番人気、そして妙味十分の6番人気が狙い目。年齢は4歳から6歳、脚質は好位から中団で動ける機動力型が理想です。

そして忘れてはならないのが、このレースの波乱性。2020年の10番人気アールスター、2016年の11番人気クランモンタナのように、人気薄の一撃が高配当を生むレースでもあります。上位人気を軸にしつつ、3連系では中穴から人気薄まで手を広げる馬券戦略が有効でしょう。

理想の勝ち馬像は、「前走芝2000メートルを中4~9週前に使われた4~6歳の実力馬で、好位から機動力を生かして捲れるタイプ」。この条件に合致する馬を見つけ出せれば、小倉記念攻略はぐっと近づきます。

レース当日は、枠順・最終追い切り・馬場傾向も加味して最終結論を出しましょう。夏の小倉で繰り広げられる熱戦、しっかりデータを武器に挑みたいですね。

今回は馬別に独立したカードを作成しますね。まず各馬の追加情報を調査します。各馬の想定騎手・戦績・追い切り情報が集まりました。記事を作成します。


【小倉記念2026】血統傾向を完全解剖!グレイソヴリンの血が支配するレトロ血脈の舞台

2026年7月19日(日)、小倉競馬場で第62回小倉記念(GⅢ・芝2000メートル・ハンデ)が行われます。サマー2000シリーズ第3戦にして、夏競馬を代表する伝統のハンデ重賞。荒れるレースとして知られるこの一戦を攻略する鍵は、実は「血統」に隠されています。

今回は小倉記念の血統傾向を徹底調査し、有力5頭の血統背景を一頭ずつ詳しく分析しました。レトロなナスルーラ血脈が支配するこの舞台で、どの馬が浮上するのか。血統から読み解いていきましょう。


小倉記念2026 血統傾向 — グレイソヴリンの血が上位を占める

小倉記念血統傾向
小倉記念血統傾向

夏のハンデ重賞は荒れ模様

小倉記念は夏の小倉芝2000メートルで行われるハンデ重賞。馬連配当は平均5155円と荒れ模様で、実力だけでは測れない適性が問われるレースです。

そして、その適性を最も雄弁に語るのが血統です。

グレイソヴリンの血が上位を占める

小倉で行われた過去4年(25年、23年、22年、21年)を振り返ると、驚くべき傾向が浮かび上がります。

25年と23年はグレイソヴリンの血を引く馬が1着から3着を占め、さらに22年2着と21年2着もグレイソヴリンの血を引いていました。実に4年連続で、この血が馬券圏内を支配しているのです。

より詳しく見ると、25年は母父ハーツクライが勝ち、父ハーツクライが2着という結果。また21年はプリンスリーギフトをもつ馬のワンツーで、レトロなナスルーラ血脈が強いレースといえるでしょう。

グレイソヴリン系は、ナスルーラ系の中でも芝向きのスピード持続力タイプ。特にゼダーン系(トニービン系)はスタミナ色が強く、小回りでロングスパート勝負になりやすい小倉芝2000メートルにピタリと合致します。古くから「小倉記念といえばトニービン持ちを狙え」と格言のように言われてきたのも、この舞台特性に起因しているのです。

今回取り上げた出走馬のなかでは、ガイアメンテ、ジーティーアダマン、ジョバンニの3頭がグレイソヴリンの血を引いています。

ニジンスキー系との併せ持ちはさらに有力

もう一つの軸となるのが、ニジンスキー系の血です。末脚の持続性とスタミナを強化する血として、小倉記念での好走が多く見られます。2021年にはモズナガレボシ(母系にニジンスキー)とヒュミドール(母父グレイソヴリン系)がワンツーを決めました。

そして注目すべきは、ニジンスキー系とグレイソヴリン系を併せ持つ馬。この2つの血を両方持っている馬は、血統的にかなり有力とされています。

キングカメハメハ系・ルーラーシップの持続力も高評価

近年はキングカメハメハ系、特にルーラーシップ産駒の活躍も目立ちます。**当該重賞ではルーラーシップ産駒が2勝、複勝率50%**という優秀な成績。小倉のような小回りコースでは、器用さと持続力を兼ね備えた血統が強く、高い適性を示しています。ルーラーシップの母の父がトニービンである点も、この傾向を裏付けます。

小倉芝2000メートルは、瞬発力だけではなくコーナーで加速できる持続力とパワーが求められる舞台。軽い瞬発力型よりも、長く脚を使える血統が好走しやすいのです。


各馬の血統情報 詳細分析

ウエストナウ(牡5歳・想定騎手:高杉吏麒)

ウエストナウ血統分析
ウエストナウ血統分析

父:キズナ / 母父:フランケル

香港ジョッキークラブマイル(G2・芝1600メートル)2着のゴールドファンの甥で、リフレクトザムーンのいとこにあたる血統です。母父フランケルは14戦全勝の伝説的名馬で、モズメイメイやルージュエヴァイユの母父としても知られています。

父キズナは日本ダービー・大阪杯を制したディープインパクト産駒で、2年連続リーディングサイアーに輝いた現役トップ種牡馬。この配合の特徴を理解する上で重要なのが、ディープインパクトやその同血馬とナシュワンの組み合わせです。この配合からは、ステラヴェローチェ、オディロン、リンクスティップなど重厚な中距離馬が数多く輩出されています。

本馬もこの配合の特徴どおり、距離が延びてしぶとさが生きてきたタイプ。前走のメトロポリタンSでは、一度交わされながら差し返す勝負根性を披露し、重賞級の地力を示しました。2000メートル前後では安定して力を発揮しています。

ただし、課題もあります。2000メートルで高速決着になると分が悪い面があり、時計がかかってほしいところ。裏を返せば、馬場が渋れば持ち味の底力が存分に生きてくるということです。

血統評価:距離○ スピード○ 底力◎ コース○


ガイアメンテ(牡5歳・想定騎手:川田将雅)

ガイアメンテ血統分析
ガイアメンテ血統分析

父:ドゥラメンテ / 母:ミュージカルロマンス

キラーコンテンツ、セリユーズ、ソリダリティの半弟という良血馬です。母ミュージカルロマンスは、BCフィリー&メアスプリント(米G1・ダート7ハロン)を制したアメリカの一流馬。牝系にはスプリント能力とパワーが流れています。

父ドゥラメンテは皐月賞・日本ダービーを制した名馬で、種牡馬としてタイトルホルダー、マスカレードボール、リバティアイランドなど数々の名馬を輩出。ドゥラメンテは母父がトニービン系の欧州型であり、スタミナの底力に優れた産駒が多いのが特徴です。グレイソヴリンの血を引くこの血統構成は、小倉記念の傾向にドンピシャで合致します。

直近3勝はすべて京都外回り1800メートルで挙げており、ドゥラメンテとシアトルスルーのようなイメージの大きなストライドで走るタイプ。前走の都大路Sは京都芝1800メートルで1着、勝ち時計1分43秒4のレコード勝ちと、能力の高さを見せつけました。鞍上には川田将雅騎手を配し、態勢は万全です。

課題は展開とバイアスです。最近の小倉記念はインを立ち回った馬の好走が目立ちますが、大きなストライドの本馬は外を回るケースが想定されます。外から差し切れるような展開・バイアスになれば、上位争いは必至でしょう。

血統評価:距離◎ スピード○ 底力◎ コース○


ジーティーアダマン(牡4歳・想定騎手:松山弘平)

ジーティーアダマン血統分析
ジーティーアダマン血統分析

父:ルーラーシップ / 母父:マンハッタンカフェ

ダイトウキョウの甥で、母カウニスクッカはJRA4勝(芝1600~2000メートル)の実力馬。スターダムバウンドやアクアヴァーナルも近親という、活気ある牝系の出身です。

血統的な最大の注目点が、ルーラーシップ×マンハッタンカフェという配合。これはソウルラッシュと同じ組み合わせで、キングカメハメハ系種牡馬×マンハッタンカフェ牝馬の配合は非常によく走っています。

父ルーラーシップは**小倉記念で2勝、複勝率50%**という抜群の相性を誇る種牡馬。母の父がトニービンであり、グレイソヴリンの血を伝えます。小回りの中距離で長く脚を使える産駒が多く、この条件への適性は極めて高いと言えます。

本馬は大型で脚長のルーラーシップ産駒で、キセキのような中距離馬に完成しそうなイメージ。ところが前走の都大路Sでは差しに回って末を伸ばしてきました。ストライドが大きいだけに、小倉で差しに回ってどうかという点は課題ですが、4歳という充実世代で上昇度は大いに買えます。鞍上は小倉芝2000メートルで複勝率37%と好成績の松山弘平騎手。血統・鞍上ともに、この舞台への適性は最上位級です。

血統評価:距離◎ スピード◎ 底力○ コース○


ジョバンニ(牡4歳・想定騎手:J.コレット)

ジョバンニ血統分析
ジョバンニ血統分析

父:エピファネイア / 母:ベアフットレディ

セキトバイーストやマテンロウアレスの半弟。母ベアフットレディはネルグウィンS(英G3・芝7ハロン)を制した欧州の実力馬で、母父フットステップスインザサンドは英2000ギニー馬という、欧州色の濃い血統です。

父エピファネイアはジャパンC・菊花賞を制した名馬で、種牡馬としてエフフォーリア、ダノンデサイル、デアリングタクトなどを輩出した長距離砲。グレイソヴリンの血を引く点は、小倉記念の血統傾向に合致する好材料です。

戦績面では、今年の金鯱賞で好位インから抜け出しながらまたも2着。ホープフルSでも2着があり、皐月賞4着と、芝2000メートルではGⅠ級相手にも崩れていません。前走のクイーンエリザベス2世カップでは、ロマンチックウォリアー、マスカレードボールら世界的強豪を相手に5着と健闘しました。地力は確かなのですが、ピンポイントで勝ち切れる条件がどこなのか難しいタイプでもあります。

血統的な特徴は、立ち肩で小回りがきくタイプという点。2歳時のデビュー戦を小倉芝2000メートルで勝っており、この舞台への適性は証明済みです。ここも好位抜け出しで上位争いを演じるでしょう。鞍上は香港からの継続騎乗となるコレット騎手。国内初騎乗という点は未知数です。

血統評価:距離◎ スピード○ 底力◎ コース○


タガノアビー(牝4歳・想定騎手:幸英明)

タガノアビー血統分析
タガノアビー血統分析

父:アニマルキングダム / 母父:アイルハヴアナザー

母母スペシャルディナーは優秀なスペシャルウィークの肌で、タガノビューティー、タガノブルグ、タガノバビロン、アイトーンなどを輩出。JRA出走産駒12頭のうち10頭が勝ち馬という、驚異的な繁殖能力を誇る名牝系です。

父アニマルキングダムはケンタッキーダービーとドバイワールドCを制した名馬で、種牡馬としてジェニファーやヒルノドゴールなどを輩出。重厚な中距離血統で、持続力や底力は牡馬相手でもヒケをとりません。

興味深いのは、父アニマルキングダム、母父アイルハヴアナザーともに米国型でありながら、母系の欧州色の影響でレース後半の能力に優れる点。米国型のイメージに反した、スタミナ寄りの資質を持っています。

戦績では、3歳時にオークス3着という実績があり、前走のシドニートロフィー(3勝クラス)では13番手からの競馬で鋭い末脚を繰り出し完勝。1800メートル以上の距離はフローラS(5着)以外崩れておらず、今回の舞台もバッチリです。

課題は脚質です。末脚一手のタイプなので、上がりだけの競馬になると辛い面があります。ただし、馬場が渋るのはプラス。パワーとスタミナが問われる展開になれば、重厚な血統が生きてきます。牝馬の軽ハンデを味方につけられれば、一発まで警戒したい存在です。

血統評価:距離○ スピード○ 底力◎ コース○


まとめ:血統から見る小倉記念2026

小倉記念の血統傾向は、極めて明快です。

グレイソヴリンの血を引く馬が上位を独占する舞台。過去4年で25年・23年は1~3着独占、22年・21年も2着に食い込んでおり、この血の有無は最重要チェックポイントです。今回の出走馬では、ガイアメンテ、ジーティーアダマン、ジョバンニの3頭が該当します。

さらに、ニジンスキー系との併せ持ちはより強力。持続力とスタミナを兼ね備えた血統構成が、ロングスパート勝負となる小倉芝2000メートルで力を発揮します。

そして忘れてはならないのが、ルーラーシップ産駒の適性。当該重賞で複勝率50%という数字は圧巻で、ジーティーアダマンはこの好相性血統に該当します。

一方、馬場が渋れば話は変わります。ウエストナウ、タガノアビーといった重厚な中距離血統を持つ馬にとって、時計がかかる展開はプラス材料。当日の馬場状態次第で、評価が入れ替わる可能性も十分にあります。

小倉記念は単なる「夏のハンデ重賞」ではなく、持続力・パワー・スタミナが問われる血統傾向が浮き彫りになる特殊な舞台。日ごろは評価されにくい血統背景を持つ馬が脚光を浴びるレースだからこそ、血統からのアプローチが的中への近道となります。

「なぜこの馬が走るのか?」を血統から紐解くことで、荒れる夏の重賞を攻略しましょう。



【小倉記念2026】出走馬8頭を徹底分析!ハンデ確定で見えた勝ち馬の条件

2026年7月19日(日)、小倉競馬場で第62回小倉記念(GⅢ・芝2000メートル・ハンデ)が行われます。サマー2000シリーズ第3戦、夏の小倉開催を締めくくる伝統の一戦です。

昨年はハンデ51キロの格上挑戦馬イングランドアイズが9番人気で勝利。過去10年で3連単はいずれも万馬券決着、2020年には137万円馬券が飛び出すなど、予想が極めて難解なレースとして知られています。

今回はハンデも確定し、有力8頭の情報が出そろいました。重賞初制覇を狙う実力馬から、9歳の古豪、軽量の伏兵まで——各馬を徹底分析していきます。


ジョバンニ(牡4歳・ハンデ57.5キロ)

ジョバンニ徹底分析
ジョバンニ徹底分析

調教師:杉山晴紀(栗東)/ 父:エピファネイア / 母父:Footstepsinthesand / 想定騎手:J.コレット

注目ポイント:重賞初制覇の好機

ジョバンニにとって、今回は悲願のタイトル奪取へ絶好の機会です。

GⅠホープフルSを含め、重賞での2着が3回。2歳時の京都2歳Sでは翌年菊花賞2着のエリキングから0秒2差の2着、暮れのホープフルSではダービー馬クロワデュノールと0秒3差の2着と、世代トップクラスと互角に渡り合ってきました。昨年はクラシック3冠を皆勤(皐月賞4着→ダービー8着→菊花賞8着)し、皐月賞では道中の不利がありながら0秒4差の4着。強力な現4歳世代でも能力は上位クラスです。

前走は初めての海外遠征となるクイーンエリザベス2世カップ(香港)で、世界の強敵を相手に5着と健闘。ロマンチックウォリアーら一線級との対戦経験は、大きな財産となるはずです。今年の金鯱賞ではハナ差2着と、勝利まであと一歩に迫っています。

そして見逃せないのが、デビュー戦を快勝した小倉コースへの約2年ぶりの出走という点。相性の良さを見せたいところです。鞍上は前走に続いてコレット騎手とのコンビ。ハンデは57.5キロと重めですが、能力を発揮できればタイトルは目前です。

課題は、出遅れ癖とかかり癖。今年の国内戦ではAJCC7着、金鯱賞2着とムラのある成績で、この不安要素をどう克服するかが鍵となります。


ガイアメンテ(牡5歳・ハンデ57キロ)

ガイアメンテ徹底分析
ガイアメンテ徹底分析

調教師:須貝尚介(栗東)/ 父:ドゥラメンテ / 母父:Concorde’s Tune / 想定騎手:川田将雅

注目ポイント:調教の動きが目立つ

ガイアメンテは、絶好調の一言に尽きます。

前走の都大路Sは、京都芝外1800メートルを1分43秒4のコースレコードでオープン初勝利。道中は中団のインで脚をため、直線に入ると内から鮮やかに抜け出すという完勝でした。時計も内容も強く、時計勝負も苦にしないことを証明しています。

そして注目すべきが調教です。栗東トレーニング・センターでは屈指の調教で動くタイプとして知られていますが、それを差し引いても中間の動きは際立っています。まさに絶好調と言える状態です。

小倉コースでは2戦して、未勝利ながら2着1回の成績。不安材料にはならないでしょう。鞍上には川田将雅騎手を配し、態勢は万全です。

一方、課題も明確です。これまで重賞には4度挑戦するも、6着が最高とやや苦戦。また、全5勝を1800メートルで挙げているだけに、2000メートルへの対応がポイントとなります。さらに、過去には出遅れが目立つレースもあり、ゲートをクリアできるかも鍵。ややワンペースなタイプなので、上がりがかかる展開が理想でしょう。


ジーティーアダマン(牡4歳・ハンデ57キロ)

ジーティーアダマン徹底分析
ジーティーアダマン徹底分析

調教師:上村洋行(栗東)/ 父:ルーラーシップ / 母父:マンハッタンカフェ / 想定騎手:松山弘平

注目ポイント:初の小倉をプラスに

ジーティーアダマンは、コース適性の高さが最大の武器です。

小回りで直線平坦のコースが合いそうな脚質で、初めての小倉でも楽しみのほうが大きいと言えます。中京芝2000メートルの新馬勝ちは同コース歴代4位の好タイム、2戦目のすみれSはレースレコード勝ちと、素質の高さは折り紙付きです。

昇級初戦だった前走の都大路Sでは3着。トップハンデを背負っていただけに価値が高い内容でした。間を割って伸びるなど、レースぶりにも進境が見られます。皐月賞14着、菊花賞18着とクラシックでは振るいませんでしたが、馬体重を500キロ台に戻した近3走は安定したレースを続けています。

血統面も心強い材料です。父ルーラーシップ、母の父マンハッタンカフェともに晩成の血筋。成長力にも期待が持てます。しかも父ルーラーシップは小倉記念で2勝・複勝率50%と抜群の相性を誇る種牡馬です。

鞍上は小倉芝2000メートルで複勝率37%と好成績の松山弘平騎手。ハンデ57キロは実績馬として妥当なところで、初の小倉を克服できればチャンスは十分にあります。


タガノアビー(牝4歳・ハンデ54キロ)

タガノアビー徹底分析
タガノアビー徹底分析

調教師:千田輝彦(栗東)/ 父:アニマルキングダム / 母父:アイルハヴアナザー / 想定騎手:幸英明

注目ポイント:小倉でも直線一気で

タガノアビーは、末脚一閃に懸ける一頭です。

昨年のオークスでカムニャックから0秒2差3着という実績があり、昇級は形だけ。10番人気での激走で、4コーナー17番手から上がり最速33秒5で伸びてきました。メンバー最速の上がりを発揮したその末脚は、GⅠでも通用するレベルです。

前走のシドニートロフィー(3勝クラス)では、先行馬有利の馬場状態のなか、13番手から鋭い決め手を発揮して差し切り勝ち。10戦中9戦は上がり2位以内と、末脚は極めて堅実です。

課題は明確です。ダッシュの鈍いタイプで、後方からの末脚勝負になりやすい点。ほぼ毎回出遅れており、小倉で未勝利勝ちを挙げているとはいえ、小回りコースの攻略は鍵となります。展開の助けはほしいところです。

また、500キログラムを超える大型牝馬でフットワークも大きいタイプ。良馬場で決め手を生かしたいところです。ハンデ54キロは恵まれており、軽量を武器に一発を狙います。


ウエストナウ(牡5歳・ハンデ57.5キロ)

ウエストナウ徹底分析
ウエストナウ徹底分析

調教師:寺島良(栗東)/ 父:キズナ / 母父:Frankel / 想定騎手:高杉吏麒

注目ポイント:小回りの対応が鍵

ウエストナウは、重賞制覇へ機が熟した一頭です。

前走のメトロポリタンSでオープンクラス2勝目をマーク。一度交わされながら差し返す勝負根性を披露し、通算4勝目を挙げました。新馬勝ち直後の京都新聞杯で2着に入るなど、早くから高い素質を見せていた馬でもあります。決め手はあるだけに、末脚が生きる展開になれば上位争いは可能です。

ただし、課題も多い一頭です。まず、2600メートルと2400メートルでリズムが作れた近2走の内容から、距離短縮への対応が鍵になります。長めの距離で持ち味を発揮してきただけに、2000メートルへの短縮がどう出るか。

さらに、小回りの小倉コースは今回が初めて。好位キープの競馬ができるかどうかが問われます。加えて、14戦【4.2.0.8】で着外8回はすべて8着以下という極端な成績。揉まれると崩れやすいタイプなので、枠の並びには注意が必要です。近2戦の好走も、いずれも好位の外から伸びる形でした。

ハンデ57.5キロも重めで、克服すべき課題は少なくありません。


レーゼドラマ(牝4歳・ハンデ55.5キロ)

レーゼドラマ徹底分析
レーゼドラマ徹底分析

調教師:辻野泰之(栗東)/ 父:キズナ / 母父:Burning Roma / 想定騎手:松若風馬

注目ポイント:得意な舞台なら

レーゼドラマは、コース適性で勝負する一頭です。

昨年のフラワーC(GⅢ)を早め先頭で完勝。中山らしい持続力勝負の2番手から抜け出し、勝ち時計1分47秒8はレース史上2位という優秀な内容でした。さらに、3走前の小倉日経賞は逃げ切り勝ち。実績的には上位の存在です。

そして今回、最大の武器となるのが舞台適性です。直線が平坦で、スタートから1コーナーまでの距離もある小倉・芝2000メートルは最適の舞台。小倉日経賞で単騎逃げから復活を遂げた実績が、それを裏付けています。

一方、課題は気性面です。オークス(16着)は距離が長く、クイーンS(10着)は揉まれて力を出せず、秋華賞(17着)は先行できずにそれぞれ2桁大敗。近走でブリンカーを装着しているように気難しい面があり、集中して走れるかが鍵となります。

スムーズにハナを叩ければ、得意の舞台で一変も。ハンデ55.5キロは恵まれており、軽量を生かした粘り込みに期待です。


エヒト(牡9歳・ハンデ58キロ)

エヒト徹底分析
エヒト徹底分析

調教師:森秀行(栗東)/ 父:ルーラーシップ / 母父:ディープインパクト

注目ポイント:偉業を目指す9歳馬

エヒトは、この一戦で偉業に挑みます。

2023年の小倉記念勝ち馬であり、3年ぶりの同一重賞制覇という偉業を狙う一戦。当時は開幕週の一戦で、前後半58秒7-59秒1の平均ペース。2枠3番から好位のインを確保し、ロスのない立ち回りから2馬身半差の完勝を決めました。得意の持久力勝負になり、トップハンデ58キロも苦にしませんでした

前走の天皇賞(春)は15着に敗れましたが、さすがに距離が長かったところ。その一戦を除けば、今年もアメリカジョッキークラブC3着、日経賞4着と安定した成績を残しています。9歳でも力は健在です。

そして興味深いのが、2度の重賞制覇はどちらも夏競馬でのものという点。もうひとつの重賞勝ちである4年前の七夕賞も小回りコースでした。小回り・持久力勝負という条件が、この馬の真骨頂なのです。

課題はやはり年齢とハンデです。データ上、8歳以上は3着以内ゼロという厳しい壁があり、トップハンデ58キロも重い。ただし、23年に同じ58キロで勝っている実績は無視できません。9歳の夏を迎えたベテランの頑張りに期待したい一頭です。


サフィラ(牝5歳・ハンデ55.5キロ)

サフィラ 徹底分析
サフィラ 徹底分析

調教師:池添学(栗東)/ 父:ハーツクライ / 母父:Lomitas / 想定騎手:西村淳也

注目ポイント:良血馬の底力に期待

サフィラは、血統の底力に期待がかかる一頭です。

全兄にサリオスがいる血統馬で、自身も昨年のサンスポ杯阪神牝馬S(GⅡ)を勝っています。3年前のアルテミスSでは、翌年の牝馬二冠チェルヴィニアと0秒3差の2着。良血の底力は大きな魅力です。

近走の着順はひと息ですが、内容は悪くありません。3走前は0秒4差、前々走は0秒5差と、タイム差はそこまで大きくないのです。今年はGⅡでも大きく負けていません。

そして重要なのが、近2走の特殊事情です。前々走は在厩調整、前走は美浦への輸送と、普段と異なる臨戦過程でした。慣れた形に戻る今回は、改めて期待できます。

ただし、注意点もあります。14戦中4回の馬券圏内はすべて関西圏。基本的に遠征だと力を出しづらいタイプで、輸送のタイミングも鍵になりそうです。

晩成血統でもあるので、状態ひとつでやれていいはず。ハンデ55.5キロは恵まれており、本来の力を発揮できれば上位争いに加われる存在です。


まとめ:小倉記念2026 攻略のポイント

ハンデが確定し、構図がはっきりしてきました。

トップハンデはエヒトの58キロ。続いてジョバンニとウエストナウが57.5キロガイアメンテとジーティーアダマンが57キロと、実力馬には相応の斤量が課されています。一方、サフィラとレーゼドラマが55.5キロタガノアビーが54キロと、軽量組も虎視眈々です。

データ的に見ると、前走が芝2000メートルだった馬が勝ち馬をほぼ独占するレース。また中4週から中9週のローテーションが圧倒的な成績を残しています。そして4歳から6歳が中心という傾向も見逃せません。

血統面では、グレイソヴリンの血を持つガイアメンテ、ジーティーアダマン、ジョバンニが好走傾向に合致。特にジーティーアダマンは、**父ルーラーシップが当該重賞で複勝率50%**という相性の良さも後押しします。

昨年は51キロの軽量馬が9番人気で勝利するなど、軽ハンデの人気薄が活躍することも多い難解なレース。上位人気を軸にしつつ、軽量の伏兵まで手を広げる馬券戦略が有効でしょう。

最終的には、枠順・当日の馬場・最終追い切りも加味して結論を出したいところ。夏の小倉を締めくくる熱戦、しっかり見極めて挑みましょう。


【小倉記念2026】有力馬8頭の追い切り徹底調査!絶好調はガイアメンテとウエストナウ

2026年7月19日(日)15時45分、小倉競馬場で第62回小倉記念(GⅢ・芝2000メートル・ハンデ)が行われます。トップハンデはエヒトの58キロ、続いてジョバンニ57.5キロ、ガイアメンテ・ジーティーアダマン57キロと、実力馬にはそれぞれ相応の斤量が課されました。

いよいよ最終追い切りも出そろい、各馬の状態が明確になってきました。今回は有力8頭の調教・追い切り内容を徹底調査。仕上がり具合から、栄冠を狙う一頭を探っていきましょう。


ジョバンニ(牡4歳・ハンデ57.5キロ)

ジョバンニ調教分析小倉記念
ジョバンニ調教分析小倉記念

調教師:杉山晴紀(栗東)

香港クイーンエリザベス2世カップから帰国初戦となるジョバンニ。1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われ、6ハロン82秒4-11秒5をマークし、フウセン(1勝クラス)と併入しました。コレット騎手は「香港以来の騎乗でしたが、いい感じでした。併せ馬にしたぶん、行きたがるところがありましたが、アクション的には力強かった。最後の1ハロンをしっかりと追ったらすごく速く反応してくれてよかった」と好感触を口にしています。

そして最終追い切りは栗東坂路で単走、4ハロン54秒9-39秒1-25秒2-12秒4。しっかりと折り合いもつき、スムーズな行きっぷりで、ラストまで軽快な身のこなしを披露しました。大久保助手は「折り合いもついていたし、調整は変わりなく、いつも通り。体調の波が少なく、高いレベルで安定している。小回りも気にしないし、どのコースにも対応する」と手応えを語っています。

杉山晴紀調教師も「体はいつもと同じぐらいに戻っています。しまいまでしっかり動けていたし、順調に来ている。ジョッキーもいい感じと言ってくれました」とコメント。デビュー勝ちした小倉での重賞初制覇に向け、態勢は万全です。

調教評価:A(高いレベルで安定・小倉との相性も良好)


ガイアメンテ(牡5歳・ハンデ57キロ)

ガイアメンテ調教分析小倉記念
ガイアメンテ調教分析小倉記念

調教師:須貝尚介(栗東)

前走の都大路Sをコースレコードで制し、勢いに乗るガイアメンテ。1週前追い切りは栗東CWコースで、ラスト1ハロン10秒9(6ハロン83秒9)と鋭い伸びを披露し、テーオーソラネル(オープン)に2馬身半差先着しました。榎本助手は「1週前なのでしっかりと動かしてほしいとお願いしました。最後はさすが動くな、という感じでした」とうなずいています。

最終追い切りも文句なしの内容でした。栗東CWコースでペンナヴェローチェ(3勝クラス)を1馬身追いかける形。道中は折り合いもつき、スムーズな行きっぷりで、直線はインに入り、ほとんど仕掛ける感じはなかったものの、6ハロン83秒7-11秒3をマークし、ゴール前でスッと1馬身ほど先着しました。榎本助手は「追い切りは動くタイプだし、思い通りに調整ができている。いい状態でレースに向かえそうだ。以前は少し攻めた調教をするとピリピリしていたが、今はテンションも上がらなくなったし、調整がやりやすくなった」と、精神面の成長を強調しています。

なお、「短期放牧に出して、いつも3本の追い切りをしっかりできるタイミングで帰厩する」というローテーションが確立されており、「どちらかというと暑さは苦手なタイプ。やりすぎないように気を使っています」とも語っています。連勝での重賞初制覇へ、状態は間違いなく最高潮です。

調教評価:A(動きは絶好調・切れ味十分で連勝に望みをつなぐ)


ジーティーアダマン(牡4歳・ハンデ57キロ)

ジーティーアダマン調教分析小倉記念
ジーティーアダマン調教分析小倉記念

調教師:上村洋行(栗東)

前走の都大路Sでトップハンデを背負いながら3着に好走したジーティーアダマン。1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われ、6ハロン82秒6-11秒2を計時し、レクスノヴァス(オープン)に1馬身先着。自ら手綱を取った上村洋行調教師は「良かったですよ。1週前追い切りであれぐらい動ければ十分です。小倉は(時計が)速くならないだろうから、この馬のリズムで行ければ」と好ムードを伝えています。

福留助手も「(帰厩)初日に乗せてもらって、後肢の緩さがいつもよりなくて良かったです。前回よりも良さそう。前走は負けはしましたが、あのペースで頑張っていたので強かったと思います」とコメント。先行力としぶとさが武器で、小倉芝2000メートルは合っていそうです。初の小倉コースへの対応がポイントですが、状態面に不安はなく、重賞初制覇を狙える仕上がりです。

調教評価:A(前走比で上積みあり・小倉のリズムにも自信)


タガノアビー(牝4歳・ハンデ54キロ)

タガノアビー調教分析小倉記念
タガノアビー調教分析小倉記念

調教師:千田輝彦(栗東)

前走のシドニートロフィーを鮮やかに勝ち、オークス3着の底力を見せつけたタガノアビー。1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン82秒4-11秒4を馬なりでマーク。千田輝彦調教師は「普段よりしっかりとやっている感じはありましたね。(乗り手が)体の余裕を感じているのかも。あれぐらい動けていればいいと思います」と評価しています。

最終追い切りは栗東CWコースの単走で、道中はごく控えめの内容。ラスト1ハロンだけをサッと伸ばし、6ハロン89秒7-71秒9-55秒9-39秒7-12秒0。大型の牝馬ながら、キレのいい脚さばきから、性能の高さと体調の良さがうかがえる仕上がりでした。千田師は「1週前にしっかりやって、今週はフワッといい感じだった。状態の波があまりないタイプだし、昨秋、休ませたことで、ゆったりしたローテーションを組め、精神的に楽になったのが、前走の強い勝ちっぷりにつながっていると思う」とコメントしています。

軽ハンデの54キロを武器に、重賞初制覇への大きなチャンスを迎えています。

調教評価:A(キレのいい脚さばき・状態の波が少ないタイプ)


ウエストナウ(牡5歳・ハンデ57.5キロ)

ウエストナウ調教分析小倉記念
ウエストナウ調教分析小倉記念

調教師:寺島良(栗東)

前走のメトロポリタンSを勝ち、リステッドレース2勝目を挙げたウエストナウ。1週前追い切りは栗東CWコースでしっかり負荷がかかり、寺島良調教師も手応えを口にしていました。

最終追い切りは栗東CWコースで、ツーハーツ(新馬)を追いかける形の併せ馬。直線は内に入り、馬なりで6ハロン84秒1-11秒2で、ほぼ体を併せてフィニッシュしました。脚さばきはスムーズで気配は良好です。寺島師は「最後は体を併せて、無理をせず余裕があった。予定通りの内容。追走させることで気持ちを切らさないようにした。長く脚を使うタイプと思っていたが、ここ2走は、速い上がりにも対応。勝てば、新潟記念へ。サマー2000のタイトルを狙いたい」と大きな期待を寄せています。

中尾助手も「やっと充実期に入ってきたのかなという実感があります。能力は重賞級なのは間違いないと思います。あとはそれを出し切ってくれれば」と力を込めており、初の小倉コースにどう対応するかが焦点です。

調教評価:A(気配良好・充実期に入った実力馬)


レーゼドラマ(牝4歳・ハンデ55.5キロ)

レーゼドラマ調教分析小倉記念
レーゼドラマ調教分析小倉記念

調教師:辻野泰之(栗東)

同じ小倉芝2000メートルの小倉日経賞を逃げ切った実績を持つレーゼドラマ。1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン80秒2-11秒8を馬なりでマークし、エンヴェロップ(馬なり)の内0.5秒先行して同入。

最終追い切りは栗東坂路で強めに追われ、800メートル52秒5-38秒2-24秒9-12秒4を計時。障害練習を取り入れてから体がパンプアップし、時計には表れない部分で調教量も豊富とのこと。担当者は「すごくいい状態で行けると思います」と自信をのぞかせています。得意の小倉2000メートルに戻ってきただけに、自分のリズムで先行できれば、小倉日経賞の再現も十分にあり得ます。

調教評価:B〜A(パンプアップした好状態・得意舞台への適性が武器)


エヒト(牡9歳・ハンデ58キロ)

エヒト調教分析小倉記念
エヒト調教分析小倉記念

調教師:森秀行(栗東)

2023年の小倉記念勝ち馬であり、3年ぶりの同一重賞制覇を狙うエヒト。最終追い切りは小倉の芝コースで、助手騎乗の馬なりで4ハロン58秒4-41秒9-12秒4を計時しました。

森秀行調教師は「ジョッキーが乗って折り合い重視。馬自体はいいし、背中もいい。ここ最近は長距離を使っているので、折り合いもつくようになっています。スタートが決まれば逃げてもいいと思っています。きっかけをつかみたいですね」とコメント。前走の天皇賞(春)は距離が長すぎましたが、その一戦を除けば今年もAJCC3着、日経賞4着と安定した成績を残しています。

9歳・トップハンデ58キロという厳しい条件ですが、持久力勝負となれば真骨頂を発揮できるベテランです。

調教評価:B(折り合い重視の調整・状態自体は良好)


サフィラ(牝5歳・ハンデ55.5キロ)

サフィラ調教分析小倉記念
サフィラ調教分析小倉記念

調教師:池添学(栗東)

昨年のサンスポ杯阪神牝馬Sを制した良血馬サフィラ。1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われ、6ハロン84秒6-11秒3を計時。ガイアメンテ(強め)の外を0.2秒先行して0.5秒遅れました。竹内助手は「併せた相手が動く馬なので遅れましたが、この馬の手応えも良かったし、しっかり動けていました。かなり間隔があいたので、それなりの緩さは残っているけど順調には来られました。体もいいですし、背中もいいです」と話しています。

最終追い切りは小倉の芝コースで、助手騎乗の馬なりで5ハロン72秒6-55秒3-39秒7-11秒8。池添学調教師は「ジョッキーが乗って折り合い重視。馬自体はいいし、背中もいい。ここ最近は長距離を使っているので、折り合いもつくようになっています。スタートが決まれば逃げてもいいと思っています。きっかけをつかみたいですね」とコメントしています。

近2走は在厩調整や輸送など普段と異なる臨戦過程でしたが、慣れた形に戻り、状態は上向いています。

調教評価:B(折り合い面が向上・輸送環境の変化に注目)


まとめ:小倉記念2026 調教総括

有力馬8頭の調教内容を総括すると、ガイアメンテとウエストナウの動きが一枚上という声が多く聞かれます。ともに栗東CWコースで抜群の伸びを披露し、重賞制覇へ向けて申し分ない仕上がりです。特にガイアメンテは、前走都大路Sのコースレコード勝ちに続く好調教で、榎本助手も「テンションも上がらなくなった」と精神面の成長を強調するなど、死角の見当たらない状態です。

ジョバンニ、ジーティーアダマン、タガノアビーも好気配を維持しており、この5頭が中心的な存在といえるでしょう。ジョバンニは「高いレベルで安定」、ジーティーアダマンは「前走よりも良さそう」、タガノアビーは「状態の波があまりないタイプ」と、いずれも陣営のコメントに自信がにじみます。

一方、エヒトとサフィラは「折り合い重視」の調整が続いており、時計面での派手さはないものの、状態自体は「馬自体はいいし、背中もいい」と、両馬とも池添学厩舎に共通した前向きなコメントが出ています。年齢やローテーションの壁はありますが、キャリアに裏打ちされた安定感は侮れません。

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