【京都大賞典2026 データ分析】危険な人気馬・勝ち馬の条件を徹底解剖!宝塚記念組と4〜5歳馬が主役の秋の始動戦
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が行われます。1着馬には天皇賞(秋)への優先出走権が与えられ、エリザベス女王杯やジャパンカップへ向けたステップとしても重要な一戦です。今年は天皇賞(春)4着のアクアヴァーナル、同5着のヘデントール、連覇を狙う昨年の覇者ディープモンスター、重賞で3戦連続3着のダノンシーマなどが登録しています。同日に行われる毎日王冠が「1番人気鉄板」のレースであるのに対し、京都大賞典は「上位人気が軸でも、ヒモ荒れに注意」というタイプ。ここでは過去10年のデータを徹底分析し、コースの特徴、各データ傾向、そして「危険な人気馬の条件」「勝ち馬の条件」を詳しく解説します。
京都大賞典コース解説 京都芝2400m外回り

京都大賞典の舞台は、京都競馬場の芝2400メートル外回りコースです。スタートはホームストレッチの右寄り、スタンド前の直線からで、1コーナーまでの距離は約600メートルと十分に確保されています。そのため先行争いは激しくなりにくく、各馬が落ち着いて隊列を形成できます。スタンド前を通過して1〜2コーナーを回り、向正面へと進みます。
このコースの最大の特徴は、3コーナーにそびえる「淀の坂」です。向正面の半ばから上り坂が始まり、3コーナーの頂上まで高低差は約4.3メートル。そこから4コーナーにかけて一気に下るため、下り坂を利用した加速が勝負を大きく左右します。3コーナーの坂を「ゆっくり上って、ゆっくり下る」のがセオリーと言われ、ここで早めに動くとゴール前で失速するリスクがあります。
4コーナーを回ると、外回りの直線は約404メートル。直線は平坦で、急坂はありません。下り坂でついた勢いのまま、長く良い脚を使える馬が有利になります。2023年の大規模改修後も、この基本的な特徴は変わっていません。
レースの流れとしては、1コーナーまでの距離が長いため前半はスローになりやすく、3コーナーの下り坂からのロングスパート戦になりやすいのが京都大賞典の特徴です。そのため、スタミナと折り合い、そして長く持続する末脚の3つが揃った馬が好走します。瞬発力一辺倒のタイプよりも、坂の下りからじわじわと加速し、平坦な直線でバテずに伸び続けられるタイプが狙い目です。
枠順については、内回りコースほど極端な内枠有利ではありませんが、ロスなく立ち回れる内枠がやや有利な傾向にあります。一方で、直線が平坦で外からも差しが届くため、外枠の馬もそれなりに馬券に絡んでいます。枠の有利不利よりも、道中でいかに脚を溜め、坂の下りでスムーズに加速できるかが重要な舞台です。
データ分析① 人気

過去10年の単勝人気別成績を見ると、上位人気馬が馬券の軸になる一方で、勝ち切るとは限らないという傾向が浮かび上がります。1番人気は【1-2-3-4】で連対率30%・3着内率60%、2番人気は【2-2-2-4】で連対率40%・3着内率60%、3番人気は【1-1-2-6】で3着内率40%です。1〜2番人気の3着内率は6割と安定していますが、勝率は1番人気でわずか10%程度。毎日王冠の1番人気が7勝しているのとは対照的に、京都大賞典の1番人気は「馬券には来るが勝ち切れない」存在なのです。
その理由として考えられるのが、京都大賞典が天皇賞(秋)やジャパンカップ、有馬記念を見据えた「秋の始動戦」であることです。実績上位の人気馬ほど、本番を意識した仕上げで臨むケースが多く、目一杯の状態ではないことが少なくありません。一方、ここを目標に仕上げてきた中堅馬が、人気の盲点を突いて勝ち切るケースがあります。
実際、6番人気以下からも過去10年で3勝が出ています。2桁人気の馬が馬券に絡んだケースは3回と多くはありませんが、4〜6番人気前後の中穴が馬券圏内に好走する年は珍しくありません。昨年の2025年も5番人気のディープモンスターが勝利し、単勝1130円、3連単は47万円を超える高配当となりました。過去10年で3連単10万円超の高配当は3回あり、それ以外は3連単数千円から1万円台の比較的順当な決着となっています。
馬券戦略としては、1〜2番人気を3着以内の軸として信頼しつつ、1着候補には4〜6番人気の実績馬まで幅を広げるのが効果的です。特に、GIで好走歴がありながら近走の着順が悪く人気を落としている実績馬は、京都大賞典で最も妙味のある存在です。
データ分析② 年齢・性別

過去10年の年齢別成績では、4歳馬と5歳馬が中心です。勝ち馬10頭のうち7頭を4歳・5歳馬が占めており、3着以内の数でも両者が拮抗しています。特に4歳馬は、勝率・連対率・3着内率のすべてで5歳馬をわずかに上回っており、最も信頼度の高い年齢層と言えます。春のクラシックや古馬GIで実績を積み、心身ともに充実期を迎えた4歳・5歳馬が、秋の始動戦でしっかりと結果を出しています。
しかし、京都大賞典で見逃せないのが、6歳以上の高齢馬の活躍です。6歳以上の馬も過去10年で複数回勝利しており、好走率は4歳・5歳馬と比べても遜色ありません。これは、長距離路線でキャリアを積んだ実績馬が、年齢を理由に人気を落として激走するケースが多いためです。昨年の勝ち馬ディープモンスターもベテランの域に入った馬でした。スタミナと経験が問われる京都芝2400メートルでは、若さだけが武器にならないのです。ただし8歳馬は連対実績がなく、さすがに割引が必要です。
つまり京都大賞典は、「若い馬だけを買えばいい」レースではありません。4歳・5歳馬を中心に据えつつ、6〜7歳の実績馬、特に長距離GIで好走歴のある馬は、人気薄でも押さえておくべき存在です。
性別では、牡馬・セン馬が圧倒的に優勢で、牝馬の好走は少ない傾向にあります。この時期の牝馬の有力馬は、エリザベス女王杯へ向けて府中牝馬ステークスなど牝馬限定戦を選ぶケースが多く、そもそも出走数が少ないという事情もあります。京都大賞典に出走してくる牝馬は、牡馬の一線級と戦うだけの力を問われるため、実績の裏付けがない牝馬を人気で買うのは慎重になりたいところです。今年はサフィラなど牝馬の登録もありますが、データ上は割引材料となります。
データ分析③ 前走

過去10年の前走別成績では、前走がGIだった馬が5勝・3着内率41.9%と、最も好成績を残しています。中でも圧倒的なのが宝塚記念組で、【4-4-6-14】の3着内率50%。出走馬の半数が馬券に絡むという驚異的な数字で、京都大賞典の中心となるローテーションです。宝塚記念と天皇賞(春)の出走馬を合わせると、過去10年の3着以内30頭のうち18頭を占めています。
前走距離で見ても、2200メートル組、つまり宝塚記念組が勝率16.1%・3着内率45.2%と非常に高い信頼性を示しています。2000メートル、2500メートル、2600メートルからの臨戦馬も一定の好走傾向があり、中長距離から臨む馬が中心です。
注目すべきは、前走の着順をそれほど気にする必要がないという点です。宝塚記念や天皇賞(春)で大敗していても、京都大賞典で巻き返すケースが多く見られます。春のGIは相手が強く、展開や馬場に左右された結果であることも多いため、GIでの着順は割り引いて考えるべきです。むしろ、GIで一線級と戦ってきた経験そのものが、GIIの京都大賞典では大きなアドバンテージとなります。
一方、前走がGIII以下だった馬の場合は、前走での好走が求められます。前走2〜3着だった馬や、勝ち馬とのタイム差が0秒0だった惜敗馬が巻き返す傾向があり、近年は前走目黒記念の好走馬も京都大賞典で結果を残しています。夏のローカル重賞や条件戦を勝ち上がってきた馬は、相手が一気に強化されるため、実績の裏付けがなければ苦戦を強いられます。
今年は天皇賞(春)4着のアクアヴァーナル、同5着のヘデントールが前走GI組に該当します。データ上は、この2頭が中心的な存在となりそうです。
データ分析④ 枠順・脚質・血統

馬番別の成績では、1番、2番、4番の内寄りの馬番が勝率・連対率ともに高く、好走傾向が顕著です。特に突出しているのが7番で、過去10年で3勝を挙げ、勝率・連対率・3着内率のすべてで最も高い数値を示しています。一方、9番は過去10年で一度も馬券に絡んでおらず、割引が必要です。枠番で見ると1〜3枠の3着内率が高いものの、外枠の馬もそれなりに馬券に絡んでいるため、必ずしも内枠有利とは言い切れません。1コーナーまでの距離が長く、直線が平坦で外からも差しが届く京都外回りらしい傾向です。
脚質面では、3コーナーの下り坂からのロングスパート戦になりやすいため、道中を中団より前で運び、坂の下りでスムーズに加速できる馬が有利です。逃げ切りや極端な追い込みよりも、好位から中団の位置で脚を溜め、4コーナーで射程圏に入っている馬が勝ち切るパターンが多く見られます。平坦な直線で長く良い脚を使えるかどうかが、最終的な明暗を分けます。
血統面では、ディープインパクト産駒が好成績を残しており、京都外回りコースとの相性の良さが際立っています。下り坂で加速し、平坦な直線で長く伸びるという京都外回りの特性は、ディープインパクト系のしなやかな瞬発力と持続力にぴったり合致します。また、サンデーサイレンス系とミスタープロスペクター系を掛け合わせた配合(ニックス)にも注目です。スタミナとスピードのバランスが取れた配合が、2400メートルという距離で力を発揮しています。
騎手面では、京都コースを熟知したベテラン騎手や、長距離戦での折り合いに長けた騎手の好騎乗が目立ちます。3コーナーの坂での仕掛けどころが結果を大きく左右するコースだけに、騎手の判断力も重要な要素です。
データ分析⑤ 優勝馬の共通点
過去10年の優勝馬を振り返ると、いくつかの明確な共通点が見えてきます。第一に、多くの勝ち馬がGIでの出走経験、あるいは重賞での好走実績を持っていたという点です。京都大賞典はGIIながら、秋のGIを見据えた実績馬が集まるハイレベルな一戦です。GIの舞台で一線級と戦ってきた経験は、ここでの大きなアドバンテージとなっています。
第二に、中長距離での実績です。勝ち馬の多くは2200〜2500メートル前後の重賞で好走歴があり、京都芝2400メートルという条件に対応できるスタミナの裏付けを持っていました。特に宝塚記念や天皇賞(春)からの臨戦馬が中心となっている点は、先述のデータ通りです。
第三に、京都コースへの適性です。京都外回りの3コーナーの坂と平坦な直線という独特のコース形態に対応できるかどうかは、非常に重要なポイントです。過去に京都の重賞で好走歴がある馬は、同じ舞台で再び力を発揮するケースが多く見られます。昨年の覇者ディープモンスターが連覇を狙う今年は、この「京都適性」がひとつの焦点となります。
第四に、人気と実力のギャップです。前述の通り、1番人気の勝率は10%程度にとどまる一方、4〜6番人気の中穴が勝ち切るケースが目立ちます。実績がありながら、近走の着順や年齢を理由に人気を落としている馬こそ、京都大賞典で最も狙うべき存在です。
これらの共通点を踏まえると、京都大賞典の勝ち馬像は「GIでの経験と中長距離実績を持ち、京都適性があり、人気が過剰でない実績馬」と言えます。天皇賞(春)組のアクアヴァーナルとヘデントール、昨年の覇者ディープモンスターなどが、この条件に照らして注目される存在です。
京都大賞典 危険な人気馬の条件

過去10年のデータから、人気を裏切りやすい馬には次のような共通点が見られます。
① 1番人気で、秋のGI本番を見据えた「叩き台」の仕上げの馬。1番人気の3着内率は6割あるものの、勝率は10%程度。実績上位の人気馬ほど本番を意識した仕上げになりやすく、勝ち切りは期待しにくい。
② 実績の裏付けが乏しい牝馬の人気馬。牝馬は出走数自体が少なく、好走例もわずか。有力牝馬はエリザベス女王杯へ向けて牝馬限定戦を選ぶことが多く、京都大賞典で人気になる牝馬は過信禁物。
③ 前走が夏のローカル重賞や条件戦で、GIでの実績がない人気馬。前走GI組が5勝・3着内率41.9%と中心で、相手が一気に強化される京都大賞典では、夏の勢いだけでは通用しにくい。
④ 8歳以上の高齢馬。6〜7歳の実績馬は激走例が多いが、8歳馬は連対実績がない。年齢の割引は8歳以上に限って明確にかけたい。
⑤ 前走GIII以下で3着以内に好走していない人気馬。前走GIII以下の組は前走での好走(2〜3着、0秒0差の惜敗など)が巻き返しの条件。前走で完敗していた下級組の人気馬は危険。
⑥ 京都外回りでの好走歴がなく、ロングスパートの持続力に疑問がある瞬発力型の人気馬。3コーナーの下り坂から長く脚を使う展開に対応できないと、平坦な直線で伸び切れない。
京都大賞典 勝ち馬の条件

過去10年の優勝馬を分析すると、勝ち切る馬には次のような明確な共通点があります。
① 前走が宝塚記念、または天皇賞(春)だった馬。宝塚記念組は【4-4-6-14】で3着内率50%、両レースの出走馬で3着以内30頭中18頭を占める。GIでの前走着順は問わない。
② 4歳・5歳の充実期の牡馬・セン馬。勝ち馬10頭中7頭が4歳・5歳馬。ただし6〜7歳でも長距離GIの実績馬なら勝ち切る力がある。
③ 2200〜2500メートルの重賞で好走歴のある中長距離実績馬。前走2200メートル組は勝率16.1%・3着内率45.2%と信頼度が高い。スタミナの裏付けが必須。
④ 京都外回りコースでの好走歴があり、3コーナーの下り坂からロングスパートできる馬。平坦な直線で長く良い脚を使える持続力型が勝ち切る。
⑤ 1〜2番人気の信頼馬を軸に、4〜6番人気の実績馬まで1着候補を広げる。6番人気以下からも3勝が出ており、人気を落とした実績馬が最も妙味がある。
⑥ ディープインパクト系をはじめとするサンデーサイレンス系の血統を持つ馬。京都外回りの下り坂と平坦な直線に適した、しなやかな持続力を持つ血統が好成績。
まとめ

京都大賞典は、秋のGIを見据えた実績馬が集まる一方で、1番人気の勝率が10%程度にとどまる「軸は堅いが1着は荒れる」タイプのレースです。データ上の中心は、宝塚記念組と天皇賞(春)組。特に宝塚記念組は3着内率50%と抜群の信頼度を誇り、前走の着順を問わず注目すべき存在です。年齢では4歳・5歳馬が中心ですが、6〜7歳の実績馬の激走にも警戒が必要。京都外回り特有の3コーナーの坂と平坦な直線に対応できる、持続力のある中長距離馬が勝ち切るレースです。今年は天皇賞(春)組のアクアヴァーナルとヘデントール、連覇を狙うディープモンスターが注目の存在。馬番では7番の好成績と9番の不振も見逃せません。枠順確定後は、各馬の前走ローテーションと京都適性を照らし合わせて、狙いを定めてください。
【京都大賞典2026 血統分析】ディープインパクト系とトニービンの血が淀の坂を制す!有力8頭の血統を徹底解剖
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が行われます。3コーナーの「淀の坂」を上って下り、平坦な直線で長く脚を使うロングスパート戦。この独特の舞台では、血統が明確な傾向を示します。ここでは京都大賞典の血統傾向を整理した上で、有力8頭の血統を1頭ずつ詳しく分析します。
京都大賞典の血統傾向
過去10年の京都大賞典で最も好成績を残しているのが、ディープインパクト系です。ディープインパクト系は5勝・3着3回と勝ち馬の半数を輩出しており、開幕週で時計の速い京都外回りの下り坂と平坦な直線に、しなやかな持続力がぴったり合致します。昨年のディープモンスターもディープインパクト産駒でした。キングカメハメハ系も優勢で、この2系統が京都大賞典の主流血統です。
見逃せないのが、トニービンの血を持つリピーターの存在です。オウケンブルースリ(2009年1着、2010年2着、2011年3着、2012年2着)、ラブリーデイ(2015年1着、2016年3着)、キセキ(2020年2着、2021年3着)、ボッケリーニ(2022年2着、2023年2着)と、京都大賞典で繰り返し好走した馬はいずれもトニービンの血を引いています。トニービン由来の長く持続する末脚は、淀の坂の下りからのロングスパートに最適です。
穴血統としては、ハービンジャー産駒が2017年に6番人気2着のトーセンバジル、2019年に11番人気1着のドレッドノータスと、少ない出走数で激走しています。また、ゴールドシップ産駒は優勝こそないものの3着が3回あり、人気薄での複勝圏突入が目立ちます。さらに、宝塚記念組で馬券に絡んだ馬のうち人気薄だった馬は、父か母父がステイヤー血統という共通点があります。
まとめると、京都大賞典の血統的狙い目は「ディープインパクト系の持続力」「トニービンの長い脚」「ステイヤー血統のスタミナ」の3つ。これらを軸に、各馬の血統を見ていきましょう。
ヘデントール(牡5)

父ルーラーシップ、母コルコバード、母父ステイゴールド。2025年の天皇賞(春)を制したGI馬で、菊花賞2着、ダイヤモンドステークス勝ちと、長距離で抜群の実績を誇ります。通算11戦6勝、今年の天皇賞(春)は5着でした。
父ルーラーシップは名牝エアグルーヴの息子で、キングカメハメハの後継種牡馬。サンデーサイレンスを持たないスタミナ豊富なタイプで、産駒の芝平均勝ち距離は1857メートルと長めです。そして最大の注目点は、父の母エアグルーヴの父がトニービンであること。つまりヘデントールは、京都大賞典のリピーターたちと同じトニービンの血を持っています。しかも同じルーラーシップ産駒のキセキは、京都大賞典で2020年2着、2021年3着と好走しており、父系レベルでこのレースへの適性が証明されています。
母コルコバードはJRA5勝のオープン馬で、全5勝のうち3勝を2400メートルで挙げ、牝馬ながら芝3000メートルの阪神大賞典にも出走したスタミナ型。母父ステイゴールドはオルフェーヴル、ゴールドシップの父で、芝3000メートル以上のGIを計6勝した日本屈指の長距離血統です。祖母エンシェントヒルはダート7勝、3代母アズテックヒルは米重賞勝ち馬と、牝系の奥には米国由来のパワーとスピードも潜んでいます。ノーザンテーストのクロスも持ち、タフさと成長力に富んだ構成です。
キングカメハメハ系×トニービン×ステイゴールドという配合は、京都大賞典の好走血統を網羅したもの。ルーラーシップ産駒らしいナスペリオン的な大きなストライドは京都外回りの長い下り坂でこそ生き、追えば追うほど伸びる持続力は平坦な直線で真価を発揮します。天皇賞(春)を制した京都外回りは実績ある舞台で、地力は最上位。血統面からも最有力の一頭です。
ディープモンスター(牡8)

父ディープインパクト、母シスタリーラヴ、母父Bellamy Road。昨年の京都大賞典を5番人気で制した覇者で、ダノンアレーの全弟にあたります。今年はカタールのG2アミールトロフィーを制するなど遅咲きの充実ぶりを見せ、テイエムオペラオー以来となる連覇に挑みます。
父ディープインパクトは京都大賞典で最も好成績を残す血統の源流。産駒は近年、2023年プラダリア、2024年シュヴァリエローズ、2025年ディープモンスターと、京都で行われた京都大賞典を3連覇しています。京都外回りの下り坂でスピードに乗り、平坦な直線で長く伸びるしなやかな走りは、ディープインパクト産駒の真骨頂です。
母シスタリーラヴは米国のメイトロンステークス(G3)勝ち馬で、母父Bellamy Roadはウッドメモリアルステークス(米G1)を制したダンジグ系。ダンジグのパワーが加わることで、ディープインパクトの瞬発力に底力が備わっています。さらに母母父には米国のスタミナ血統ディキシーランドバンドが入り、2400メートルという距離への適性を裏付けています。ディープインパクトとコジーンを通じたサーゲイロードのクロスも持ち、前肢が大きく伸びる走法は京都外回りにぴったりです。
課題は年齢です。8歳という年齢はデータ上の割引材料で、京都大賞典の8歳馬は過去10年で連対がありません。ただし本馬は7歳でこのレースを制し、8歳になった今年も海外G2を勝つなど衰えを見せていません。昨年の勝利がベストコースであることを証明しており、京都外回りへの適性は出走馬中でも最上位クラス。年齢の壁を血統と適性で越えられるかが、連覇の鍵を握ります。この後はブリーダーズカップターフへの参戦が予定されており、ここをステップに世界へ挑む一戦です。
アクアヴァーナル(牝5)

父エピファネイア、母エイプリルミスト、母父ディープインパクト。栗東・四位洋文厩舎の管理馬で、ノーザンファーム生産の良血牝馬です。万葉ステークスを勝ち、阪神大賞典2着、今年の天皇賞(春)では勝ち馬クロワデュノールから0秒2差の4着と、牝馬ながら長距離路線で牡馬と互角に渡り合っています。
父エピファネイアは菊花賞とジャパンカップを制した名馬で、父シンボリクリスエス、母シーザリオという良血。産駒はエフフォーリアやデアリングタクトなど、持続力に優れたタイプを多く出しています。母父ディープインパクトは京都大賞典で最も好成績を残す血統で、母系から京都外回りに合うしなやかな瞬発力を補っています。ロベルト系の持続力とパワーに、ディープインパクトの切れ味を合わせた配合です。
注目は祖母スターダムバウンドで、ブリーダーズカップジュベナイルフィリーズを含む米GIを複数勝った名牝。米国の一流のスピードとパワーが牝系の奥に流れており、長距離でも失速しない底力の源となっています。
京都コースでは天皇賞(春)までの成績が【2-3-0-1】と、連対率は驚異的な高さです。阪神大賞典後に四位調教師が「スタミナがある。折り合いの心配ない」と語ったように、長距離でも掛からない気性は2400メートルの京都外回りで大きな武器になります。一方、データ面では牝馬の京都大賞典での好走例が少ない点が懸念材料。ただし本馬は天皇賞(春)で牡馬の一線級と戦ってきた実力馬であり、実績の裏付けは十分です。距離が3200メートルから2400メートルへ短縮される点も、エピファネイア×ディープインパクトという配合からはむしろプラスと見ていいでしょう。
ダノンシーマ(牡4)

父キタサンブラック、母インクルードベティ、母父Include。栗東・中内田充正厩舎の管理馬で、1歳時のセレクトセールで3億4100万円の高値で取引された超良血です。昨年11月には京都芝2400メートルの比叡ステークスでアクアヴァーナルを下して勝利し、阪神大賞典3着など重賞で3戦連続3着と、安定した走りを続けています。
父キタサンブラックは年度代表馬で、イクイノックスやクロワデュノールを輩出したトップサイアー。父ブラックタイドはディープインパクトの全兄で、サンデーサイレンス系の持続力を受け継いでいます。キタサンブラック自身も京都の菊花賞と天皇賞(春)2勝を挙げた京都巧者で、産駒にも京都外回りへの適性が期待できます。
母インクルードベティは米国のマザーグースステークス(米G1・ダート)を制したGI馬。母父Includeは、サンデーウィザードやカナルビーグルなどの母父として知られる米国血統です。母系はダートの一流馬を出すパワー型で、父のスタミナに米国のスピードと底力を加えた配合となっています。
血統的な課題は、母系の米国ダート色の強さです。パワーとスピードに優れる反面、2400メートルという距離では2000メートル前後がベターという見方もあります。ただし京都芝2400メートルの比叡ステークスを勝っている点は、距離とコースへの対応力を示す重要な実績です。重賞で3着が続いているのは、勝ち切るための決め手にやや課題があるためとも考えられます。4歳という充実期に入り、GII初制覇を狙う一戦。脚力上位は間違いなく、京都大賞典のデータで最も信頼度の高い4歳馬という点も好材料です。
ショウナンラプンタ(牡5)

父キズナ、母フリアアステカ、母父Zensational。2025年の天皇賞(春)で3着に入ったGI好走馬で、昨年の京都大賞典は5着でした。その後は脚部不安のため休養に入り、今回は約1年ぶりの実戦となります。
父キズナはディープインパクトの代表的な後継種牡馬で、日本ダービー馬。産駒はディープインパクト譲りの持続力に、母系ストームキャットのパワーを加えたタイプが多く、京都外回りの長丁場にも対応できます。キズナ自身は父ディープインパクト、母父ストームキャットという配合で、京都大賞典で好成績のディープインパクト系に属します。
母フリアアステカは米国血統で、母父Zensationalは米国のスプリントG1を複数勝ったアンブライドルズソング系の快速馬です。母系から米国のスピードを受け継いでおり、長距離馬ながらスピードの裏付けもある配合です。父のスタミナと持続力、母系のスピードとパワーがバランスよく噛み合っていることが、天皇賞(春)3着という長距離GIでの好走につながりました。
京都外回りでは天皇賞(春)3着の実績があり、コース適性は証明済みです。昨年の京都大賞典5着も悪い内容ではありません。最大の課題は、脚部不安による1年ぶりの実戦という点です。データ上、京都大賞典は中14週以上の休み明けの馬が好成績を残していますが、1年という長期休養明けは別次元。仕上がり具合が大きく結果を左右します。血統的な適性は高いだけに、状態面が整っていれば侮れない存在です。
マイネルエンペラー(牡6)

父ゴールドシップ、母マイネテレジア、母父ロージズインメイ。2021年のオークス馬ユーバーレーベンの全弟で、ステイゴールド産駒のマイネルファンロンの半弟にあたる良血です。日経賞を制して重賞初制覇を飾り、日経新春杯でも3着に入っています。
父ゴールドシップは阪神大賞典3連覇、宝塚記念連覇、天皇賞(春)制覇を果たしたステイゴールド産駒の名馬。京都大賞典ではゴールドシップ産駒が3着3回と、人気薄での好走が目立つ血統です。ただし興味深いことに、ゴールドシップ自身は京都の淀の坂を必ずしも得意としておらず、産駒全体の京都での勝利数も少なめです。
ところがマイネルエンペラーは、この傾向を受け継いでいません。ゴールドシップ産駒の多くが機動力を欠き後方から進めるのに対し、本馬は先行して安定した競馬ができるタイプ。京都コースでも好走を重ねており、「ゴールドシップ産駒らしくない」器用さが最大の魅力です。
母マイネテレジアは優秀な繁殖牝馬で、競走馬登録された仔のほとんどがJRAで勝ち上がっています。祖母マイネヌーヴェルはフラワーカップの勝ち馬で、ビッグレッドファームを代表する基幹牝系の出身。母父ロージズインメイもビッグレッドファームを支えた種牡馬で、まさに牧場の結晶のような一頭です。ステイゴールド系のスタミナと、先行できる器用さを兼ね備えた配合は、京都外回りのロングスパート戦で粘り込むのに適しています。6歳という年齢は割引材料ですが、京都大賞典は6〜7歳の実績馬の好走も多く、人気を落とすようなら妙味があります。
ヴェルミセル(牝6)

父ゴールドシップ、母マルーンドロップ、母父Conduit。栗東・吉村圭司厩舎の管理馬で、昨年の京都大賞典で3着に好走し、3連複9万円超の高配当の立役者となりました。前走の目黒記念は12着でした。
父ゴールドシップは、前述の通り京都大賞典で3着3回と人気薄で好走する穴血統です。昨年の本馬の3着は、まさにその傾向を体現したものでした。ステイゴールド系のスタミナと、最後まで諦めない粘り強さが、長丁場の京都外回りで生きています。
注目は母父Conduitです。コンデュイットは英セントレジャーとブリーダーズカップターフ連覇を果たした欧州の一流ステイヤーで、父はダラカニ(ミルリーフ系)。欧州の重厚なスタミナ血統が母系に入っており、父ゴールドシップのスタミナと相まって、2400メートル以上の距離で真価を発揮する配合です。京都大賞典の「宝塚記念組の人気薄の好走馬は父か母父がステイヤー」という傾向とも、血統的な方向性は一致しています。
課題は、牝馬であることと前走の大敗です。データ上、京都大賞典は牝馬の好走例が少なく、前走目黒記念12着も評価を下げる材料です。ただし昨年はまさにこのレースで3着に入っており、京都外回り2400メートルへの適性は証明済み。コース替わりで一変する可能性は十分あります。人気は落ちることが予想されますが、それだけに連下の穴馬として押さえておきたい一頭です。
ファミリータイム(牡5)

父リアルスティール、母プリオバーン、母父Galileo。京都芝2400メートルで行われた日経新春杯で2着の実績があり、前走の宝塚記念では最低人気ながら6着と健闘しました。
父リアルスティールはディープインパクト産駒で、ドバイターフを制したGI馬。産駒にはフォーエバーヤングやレイパパレの半弟などがおり、ディープインパクト系の新たな主流となりつつあります。京都大賞典で好成績を残すディープインパクト系に属し、父自身が毎日王冠を制するなど中距離での底力を持っていました。
母プリオバーンは愛国産で、母父Galileoは欧州最強の種牡馬。ガリレオはサドラーズウェルズ系で、フランケルやナサニエルなど世界中で名馬を輩出したスタミナとパワーの血統です。ディープインパクト系×ガリレオという組み合わせは、日本の瞬発力と欧州の底力を融合させた配合で、2400メートル前後の距離に高い適性を示します。
京都芝2400メートルの日経新春杯で2着という実績は、このコースへの適性を示す最も重要なデータです。宝塚記念で最低人気ながら6着に食い込んだことも、GIの厳しい流れで地力を示した内容と評価できます。京都大賞典のデータでは宝塚記念組が3着内率50%と抜群の成績を残しており、前走着順を問わず注目すべきローテーションです。人気は上位陣に及ばないと予想されますが、血統・コース実績・ローテーションの三拍子が揃った穴候補として、侮れない存在です。
まとめ

京都大賞典2026の血統的な注目は、トニービンの血を持つキングカメハメハ系×ステイゴールドのヘデントール。父ルーラーシップ産駒のキセキが2年連続で好走した実績があり、天皇賞(春)の勝ち馬として地力も最上位です。次いで、ディープインパクト産駒の3連覇を体現した昨年の覇者ディープモンスター。8歳という年齢の壁はありますが、京都外回りへの適性は出走馬中トップクラスです。牝馬ながら京都で連対を重ねるエピファネイア×ディープインパクトのアクアヴァーナル、京都2400メートルの比叡ステークス勝ちがあるダノンシーマも有力。穴では、ゴールドシップ産駒の3着パターンに合致するヴェルミセルとマイネルエンペラー、日経新春杯2着で宝塚記念組のファミリータイムに注目です。
【京都大賞典2026 競走馬情報】有力8頭を徹底分析!連覇・復活・初戴冠、それぞれの秋初戦
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が行われます。天皇賞(秋)やジャパンカップ、エリザベス女王杯へ向けた秋の始動戦で、今年は21頭が登録しました。テイエムオペラオー以来の連覇を狙うディープモンスター、天皇賞(春)の勝ち馬ヘデントール、キャリア11戦すべて3着以内のダノンシーマ、9年ぶりの牝馬Vを目指すアクアヴァーナルなど、多彩な顔ぶれが揃っています。
京都大賞典は、1〜2番人気の3着内率が60%と軸は比較的堅い一方、1番人気の勝利は過去10年で1回だけという「1着が荒れる」レースです。前走が宝塚記念・天皇賞(春)の馬が中心で、年齢は4〜5歳が勝ち馬10頭中7頭を占めています。こうしたデータと1週前追い切りの内容を踏まえ、有力8頭を1頭ずつ詳しく分析します。
ダノンシーマ(牡4・栗東・中内田充正厩舎)

父キタサンブラック、母インクルードベティ、母の父Include。キャリア11戦すべてで3着以内を確保している堅実派で、京都コースは2戦2勝と好相性です。昨年11月には京都芝2400メートルの比叡ステークスで、今回も出走予定のアクアヴァーナルを破って勝利しています。
重賞に出走した近3走は、阪神大賞典、前走の新潟記念を含めていずれも3着。競馬場や距離を問わず上位争いを演じており、崩れない安定感はメンバー随一です。勝ち切れていない点は課題ですが、裏を返せば、どんな条件でも力を出せるということでもあります。
注目したいのが父キタサンブラックとの縁です。キタサンブラックは2016年の京都大賞典の勝ち馬で、当時は4歳でした。本馬も今年4歳で、父と同じ年齢での京都大賞典制覇に挑みます。キタサンブラック自身は菊花賞、天皇賞(春)2勝と京都で大活躍した京都巧者で、その適性は本馬にも受け継がれているようです。
1週前追い切りは9月25日、栗東CWコースで終い11秒4をマークし、順調な仕上がりを見せています。
データ面でも好材料が揃います。京都大賞典の勝ち馬10頭中7頭が4〜5歳で、4歳は全ての率で5歳をわずかに上回る最も信頼度の高い年齢層です。一方、前走の新潟記念はGIIIのため、宝塚記念組や天皇賞(春)組といった最有力ローテーションには該当しません。また母系が米国ダート色の強い血統で、2400メートルという距離がベストかどうかには議論の余地があります。それでも、京都2戦2勝、同舞台での勝利、全戦3着以内という抜群の安定感を考えれば、軸として最も信頼できる一頭です。
ヘデントール(牡5・美浦・木村哲也厩舎)

父ルーラーシップ、母コルコバード、母の父ステイゴールド。一昨年の菊花賞で2着、昨年の天皇賞(春)で優勝と、京都の長距離GIで活躍してきたGI馬です。ダイヤモンドステークスも制しており、長距離では抜群の実績を誇ります。
ただし今年は苦しいシーズンとなりました。長期休養明けだった今年初戦の京都記念は8着、続く天皇賞(春)も5着に敗れています。夏場は休養を取り、しっかりと立て直しを図ってきました。再び京都に遠征して、久々の勝利を狙う一戦です。
1週前追い切りは美浦ウッドで長めから一杯に追われ、6ハロン79秒0をマークしました。太田助手は「1週前追いは長めからやりました。帰厩当初は緩さがあったけど、早い段階で良くなってきました」とコメント。別の取材では「グンと良くなってきた」とも話しており、状態は上向いています。
血統面では、京都大賞典の好走血統を網羅した配合です。父ルーラーシップの母エアグルーヴの父はトニービンで、京都大賞典で繰り返し好走した馬たちと同じ血を持っています。しかも同じルーラーシップ産駒のキセキは、京都大賞典で2020年2着、2021年3着と好走しました。母の父ステイゴールドは日本屈指の長距離血統で、スタミナの裏付けは十分です。
データ面では、前走天皇賞(春)組は京都大賞典の中心ローテーションで、5歳という年齢も好成績の範囲です。一方、GI馬として58キロの斤量を背負う点と、今年2戦で結果が出ていない点は懸念材料。天皇賞(春)を制した京都外回りはこの馬が最も力を発揮できる舞台で、立て直しが成功していれば、地力は出走馬中でも最上位クラスです。
ディープモンスター(牡8・栗東・池江泰寿厩舎)

父ディープインパクト、母シスタリーラヴ、母の父Bellamy Road。昨年の京都大賞典では内から鋭く伸びて抜け出し、7歳にして重賞初制覇を飾りました。遅咲きの実力馬です。
今年は2戦とも海外に遠征し、カタールのアミールトロフィーで重賞2勝目をマーク。さらに前走の香港GIチャンピオンズ&チャターカップでも3着に入り、国際舞台でもその実力を証明しました。8歳という年齢を感じさせない充実ぶりです。
今年も勝てば、テイエムオペラオー(2000年、2001年)以来、史上4頭目の京都大賞典連覇となります。
1週前追い切りは栗東CWコースで3頭併せ。一杯に追われて6ハロン80秒2、ラスト1ハロン11秒4をマークし、中の馬に半馬身遅れ、外の馬に半馬身先着しました。池江調教師は「中間の追い切りで馬場がふかふかのぶん、それを考えるとまずまずの追い切りだったと思います。いい時は道中の行きっぷりがいいので、それが見られたのも良かったです」と評価。海外遠征帰りについても「4カ月もあるので、遠征のダメージもないですよ」と不安を否定しました。
血統面では、父ディープインパクトの産駒が京都開催の京都大賞典を3連覇中で、本馬はその最新の勝ち馬です。母系のダンジグのパワーと、母の母の父ディキシーランドバンドのスタミナが加わり、京都外回りにぴったりの配合です。
最大の懸念は年齢です。京都大賞典で8歳馬は過去10年連対がなく、データ上は明確な割引材料となります。前年覇者として58キロの斤量を背負う点も楽ではありません。ただし本馬は7歳で優勝し、8歳の今年も海外で重賞を勝っています。ベストコースへの適性は疑いようがなく、年齢の壁を破る可能性は十分にあります。
アクアヴァーナル(牝5・栗東・四位洋文厩舎)

父エピファネイア、母エイプリルミスト、母の父ディープインパクト。今年初戦の万葉ステークスを勝つと、阪神大賞典2着、天皇賞(春)4着と、長距離重賞で連続好走しています。天皇賞(春)では勝ち馬クロワデュノールから0秒2差と、牡馬の一線級と互角に渡り合いました。
特筆すべきは長距離での安定感です。2025年3月以降、2400メートル以上の距離では【3-4-0-1】と、すべて掲示板内に入っています。昨年11月の比叡ステークスではダノンシーマに敗れて2着でしたが、京都コースでの連対率は非常に高く、四位調教師も「京都は大好き」と話しています。
1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われ、6ハロン84秒6、ラスト1ハロン11秒4を計時して併入。四位調教師は「前走後は北海道でゆっくりしていたから、そのぶん休み明けという感じがあったので、しっかりやっている。動きは良くなっているよ。エピファネイア産駒の牝馬だけど、手が掛からないタイプ」とコメントしています。一方で「本調子には今一息」という見方もあり、最終追い切りでの上積みがポイントになります。
本レースを勝てば、2017年のスマートレイアー以来、9年ぶりの牝馬による優勝となります。京都大賞典は牡馬・セン馬が圧倒的に優勢で、牝馬の好走例が少ないのはデータ上の懸念材料です。ただし本馬は牝馬限定戦ではなく、長距離の牡馬混合重賞で結果を出してきた実力馬です。
データ面では、前走天皇賞(春)組という中心ローテーションに該当し、5歳という年齢も好成績の範囲です。斤量55キロで出走できる点も、58キロの実績馬に対しては大きなアドバンテージになります。天皇賞(春)の3200メートルから2400メートルへの距離短縮も、エピファネイア×ディープインパクトの配合からはむしろプラスと考えられます。
ヴェルテンベルク(牡6・栗東・宮本博厩舎)

父キタサンブラック、母マルカアイチャン、母の父フレンチデピュティ。シャドウアプローチやセトノフラッパーの半弟にあたります。2走前の天皇賞(春)では12番人気ながら、勝ち馬クロワデュノールとハナ差の2着に激走し、一躍注目を集めました。
その後はイギリスに遠征し、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに挑戦。9着と不完全燃焼に終わりましたが、世界最高峰の舞台を経験したことは大きな財産です。今回は帰国初戦となります。
1週前追い切りでは驚きの時計が出ました。新コンビとなる古川吉洋騎手を背に栗東CWコースで強めに追われ、自己ベストを更新する6ハロン78秒7、ラスト1ハロン11秒3の好時計をマーク。宮本調教師は「すごい時計が出た。乗ってくれた古川君も『いい感触』と。海外遠征もいい経験になったんじゃないかな。あとは騎手に任せるだけですね」と納得の表情を浮かべました。
血統面では、父キタサンブラックに加え、父の父ブラックタイドはディープインパクトの全兄、キタサンブラックの母系にはサクラバクシンオー由来のプリンスリーギフトの血も入ります。京都外回りの長丁場で強いディープインパクト系とステイゴールド系の要素を併せ持つ配合で、天皇賞(春)で見せたような鋭い末脚は京都外回りでこそ生きるタイプです。
昨年の京都大賞典は7着でしたが、その後の天皇賞(春)2着で大きく飛躍しました。今回が2度目の参戦で、待望の重賞初制覇に挑みます。データ面では、2走前が天皇賞(春)という点は好材料ですが、前走が海外遠征という点と6歳という年齢はやや割引。それでもGI2着の実力と、1週前の自己ベストの好時計を考えれば、侮れない存在です。
ファミリータイム(牡5・栗東・石坂公一厩舎)

父リアルスティール、母プリオバーン、母の父Galileo。条件戦を使いながら着実に力をつけ、昨年秋にオープンクラスへ昇級した叩き上げの実力馬です。今回で5度目の重賞挑戦となります。
最大の注目点は、今回と同じ京都芝2400メートルで行われた今年の日経新春杯で、逃げてクビ差の2着に粘ったことです。同舞台の重賞で連対した実績は、コース適性を示す何よりの証拠です。ゆったりと前めで運べれば、簡単には止まらない粘り強さが持ち味です。
GI初挑戦だった前走の宝塚記念は、最低人気ながら6着と健闘。強敵相手に善戦し、本格化をアピールしました。
1週前追い切りは坂路で併せ馬。馬なりで4ハロン54秒3、ラスト1ハロン12秒2をマークし、オープン馬と併入しました。石坂調教師は「夏に強いタイプではないので、しっかり疲れを取った。ここまでは順調です」と状態の良さを伝え、「距離は二千じゃ短いので、これくらいがいい」と、2400メートルへの適性に自信を見せています。
血統面では、父リアルスティールはディープインパクト産駒で、京都大賞典で好成績のディープインパクト系に属します。母の父Galileoは欧州最強のスタミナ血統で、日本の瞬発力と欧州の底力を兼ね備えた配合です。
データ面では、前走宝塚記念組は京都大賞典で3着内率50%と最も好成績のローテーションで、本馬はこれに該当します。5歳という年齢も好成績の範囲です。重賞未勝利で人気は上位陣に及ばないと予想されますが、京都大賞典は4〜6番人気の中穴が勝ち切ることも多いレース。血統・コース実績・ローテーションの三拍子が揃った、妙味十分の一頭です。
ショウナンラプンタ(牡5・栗東・高野友和厩舎)

父キズナ、母フリアアステカ、母の父Zensational。2024年秋以降は全7戦で重賞に出走し、そのすべてで掲示板(5着以内)を確保しています。2025年の天皇賞(春)では3着に好走し、自慢の末脚で常に上位争いを演じてきました。
昨年の京都大賞典で5着に入った後は、脚部不安のため長期休養を余儀なくされました。今回は約1年ぶりの復帰戦となります。
長期休養明けは不安材料ですが、帰厩後は栗東坂路を中心に入念に乗り込まれています。高野調教師は「坂路中心だが、加減することなく乗り込めており、段々動きも良くなってきた。心肺機能の高い馬。舞台はいいと思う」とコメント。大型馬ですが、休み明けからいきなり動けそうな仕上がりを見せています。
血統面では、父キズナはディープインパクトの後継種牡馬で、京都大賞典で好成績を残すディープインパクト系に属します。母の父Zensationalは米国のスプリントG1を複数勝った快速馬で、父のスタミナと母系のスピードがバランスよく噛み合った配合です。京都外回りの天皇賞(春)で3着に入った実績が、このコースへの適性を証明しています。
データ面では、京都大賞典は中14週以上の休み明けの馬が好成績を残していますが、1年という長期休養は別次元です。5歳という年齢は好成績の範囲で、重賞の舞台で常に掲示板を確保してきた地力は間違いなく上位です。高野調教師が「心肺機能の高い馬」と話すように、休み明けでも走れる素質を持っています。仕上がり次第では上位に食い込む可能性があり、人気が落ちるようなら穴として狙ってみる価値があります。
ミクニインスパイア(牡4・美浦・林徹厩舎)

父アドマイヤマーズ、母シルクヴィーナス、母の父ティンバーカントリー。昨年7月から4連勝を飾ってオープンクラス入りした、成長著しい4歳馬です。重賞初挑戦となった2走前の日経賞では2着に好走し、一気に重賞級の力を示しました。
初めてのGI挑戦となった前走の宝塚記念は12着に敗れましたが、重馬場にも苦戦したようで、力負けとは言い切れません。GIIに戻れば反撃は十分に可能です。
1週前の関係者談話では、林調教師が2週前にチークピーシズ、1週前にブリンカーを試したことを明かしています。馬具を工夫しながら集中力を高める調整が進められており、陣営の本気度がうかがえます。
父アドマイヤマーズは香港マイルと朝日杯フューチュリティステークスを制したマイルGI馬で、牝駒のエンブロイダリーなどがよく走っていますが、牡駒は長距離やダートで活躍する傾向があります。本馬も長丁場で良績を残しており、ダイワメジャー由来の粘り強さとダンジグのパワーを受け継いだタイプです。一方で、中山のような小回りコースが合う印象があり、京都外回りで切れ味勝負になった場合には分が悪い可能性もあります。
前走に続く関西圏への遠征で、6年ぶりとなる関東馬の京都大賞典制覇を目指します。データ面では、4歳という最も信頼度の高い年齢で、前走宝塚記念組という好ローテーションにも該当します。上がり馬の勢いと、日経賞2着の実績を考えれば、上位争いに加わる力は十分にあります。馬具の効果がどう出るかにも注目です。
まとめ

京都大賞典2026は、実績馬が揃った混戦模様です。軸として最も信頼できるのは、キャリア11戦すべて3着以内、京都2戦2勝のダノンシーマ。父キタサンブラックと同じ4歳での制覇に挑みます。血統と地力で最上位なのは天皇賞(春)の勝ち馬ヘデントールで、夏の立て直しが成功していれば巻き返しは必至です。連覇を狙うディープモンスターは8歳という年齢の壁に挑み、長距離で安定したアクアヴァーナルは9年ぶりの牝馬Vを目指します。1週前に自己ベストを出したヴェルテンベルク、同舞台の日経新春杯2着で宝塚記念組のファミリータイムも有力。1年ぶりのショウナンラプンタと、上がり馬ミクニインスパイアは穴で注目です。最終追い切りと枠順確定後に、改めて評価を見直してください。
【京都大賞典2026 追い切り分析】全10頭の最終追い切りを徹底検証!重馬場で光った馬、課題が見えた馬
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が行われます。9月30日(水)に東西トレセンで最終追い切りが行われましたが、この日は雨の影響で栗東・美浦ともに重馬場。時計の掛かるタフなコンディションとなりました。そのため、今週は全体時計だけで評価するのではなく、1週前追い切りとの比較、終いの伸び、陣営のコメントを重ね合わせて判断することが重要です。ここでは有力10頭の調教内容を1頭ずつ詳しく分析します。
ダノンシーマ(牡4・栗東・中内田充正厩舎)

キャリア11戦すべて3着以内、京都2戦2勝の堅実派は、理想的な調整過程を踏んできました。1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン83秒7、ラスト1ハロン11秒4。ここでしっかりと負荷をかけ、仕上げの土台を作っています。
最終追い切りは9月30日、中内田調教師自らが手綱を取り、栗東CWコースの重馬場で4ハロン56秒4-40秒1-12秒1を馬なりでマークしました。いつもは坂路で仕上げるのがこの馬のパターンですが、この日は雨の影響で坂路がタフな状態だったため、「疲れを残さないように」とCWコースを選択。調整程度の内容ながら、軽快なフットワークで気分良く駆け抜けました。
中内田調教師は「馬場が非常に重たかったので、半マイルだけ。調整程度で、気分良く走っていました」と説明。さらに「状態は良くなっていますよ」と手応えを口にしています。一部の追い切り評価では最高ランクの「S」評価を受けるなど、見た目の内容も高く評価されました。
前走の新潟記念は3着でしたが、福永助手は「前走でも上位2頭の3歳馬との着差はわずか。激しく雨が降って一気に馬場状態が悪化する厳しい条件の中でも、よく頑張ってくれました。在厩のまま調整を進めて、ダメージが残った様子はないです」とコメント。重賞で3戦連続3着と悔しい結果が続いていますが、4歳秋を迎えて充実期に突入しています。
1週前にしっかり負荷、最終は疲れを残さない軽め調整という、教科書通りの緩急をつけたメニュー構成です。調教師自らが跨って状態を確かめている点も、陣営の本気度を物語っています。待望の重賞初制覇に向けて、ぬかりのない仕上がりと言えるでしょう。
ディープモンスター(牡8・栗東・池江泰寿厩舎)

連覇を狙う昨年の覇者は、8歳とは思えない活気あふれる動きを見せました。1週前追い切りは浜中俊騎手が騎乗し、栗東CWコースの3頭併せで7ハロン96秒9、ラスト1ハロン11秒4。一杯に追われて中の馬に半馬身遅れ、外の馬に半馬身先着する内容でした。池江調教師は当時「馬場がふかふかのぶん、それを考えるとまずまずの追い切り」と評価しています。
最終追い切りは9月30日、栗東CWコースの重馬場で6ハロン83秒4-66秒5-51秒7-37秒2-11秒8を末強めでマーク。伸び伸びとした走りで、重馬場ながらラスト1ハロン11秒8という鋭い伸びを見せました。
池江調教師は「1週前はジョッキーが乗っていい動きをしてくれた。今週はこの先もあるので、微調整」と説明しつつ、「思ったより時計は出た」と好感触を語っています。「この先もある」という言葉には、この後に予定されているブリーダーズカップターフへの遠征を見据えた意図が感じられます。
注目すべきは、陣営が「いい頃のバロメーター」として挙げる行きっぷりの良さです。1週前の取材で池江調教師は「いい頃のバロメーターでもある抑えないと引っかかる感じが見られたし、いい状態だと思う」と話していました。8歳という年齢を感じさせない前進気勢は、状態の良さを示す何よりの証拠です。
海外遠征帰りについても「4カ月もあるので、遠征のダメージもないですよ」と不安を否定。1週前に騎手を乗せてしっかり負荷、最終は微調整という流れで、重馬場でも時計が出たことは高く評価できます。データ上は8歳馬の連対がないという壁がありますが、調教内容からは衰えは一切感じられません。
ヘデントール(牡5・美浦・木村哲也厩舎)

天皇賞(春)の勝ち馬は、調教内容に評価が分かれる結果となりました。1週前追い切りは美浦ウッドで長めから一杯に追われ、6ハロン79秒0をマーク。太田助手は「1週前は大きく動かしたかったので、長めから。帰厩当初は緩さがあったが、早い段階でグンと良くなってきた」と上昇を強調していました。
最終追い切りは9月30日、美浦ウッドの重馬場で、厩舎のパターン通り3頭併せの真ん中。強めに追われて6ハロン83秒3-67秒4-52秒6-38秒1-11秒5をマークしました。ただし直線では手応えで見劣り、外の2歳未勝利馬スターフラッシュに半馬身遅れ、内の4歳2勝クラスのフィールドノートとは併入。格下の馬に遅れる形となり、見た目には不満の残る内容でした。
太田助手は「モタモタするところはあったけど、重たい馬場が影響したのでしょう。日曜も馬場状態が悪くて大変そうだったし、そこは心配しなくていいと思う」と、重馬場に原因を求めています。日曜日の坂路でも4ハロン54秒7と時計を要しており、重い馬場は苦手とするタイプなのかもしれません。
背景にあるのは、右後肢の剥離骨折からの復帰という経緯です。今春は京都記念8着、天皇賞(春)5着と本来の力を示せず、1年以上勝利から遠ざかっています。太田助手は「競馬でスムーズにギアを上げていけるかどうかが、好走のカギになってきますね」とポイントを挙げました。
ラスト1ハロン11秒5という終いの数字自体は悪くありません。ただ、格下に手応えで見劣った事実は軽視できず、良馬場でどこまで変わるかが焦点です。当日の馬場状態にも注意が必要で、雨が残るようなら割り引きたいところです。
アクアヴァーナル(牝5・栗東・四位洋文厩舎)

9年ぶりの牝馬Vを目指す長距離の実力派は、週を追うごとに態勢を整えてきました。1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われ、6ハロン84秒6、ラスト1ハロン11秒4をマークして併入しています。
最終追い切りは9月30日、松山弘平騎手が騎乗して栗東CWコースの重馬場を単走。6ハロン85秒9-69秒5-53秒1-38秒1-12秒1を馬なりでマークしました。時計的には平凡ですが、もともと稽古で派手な動きをしないタイプ。それでも脚取りはしっかりしており、1週前より動きが力強くなったと評価されています。
四位調教師は「馬場が悪いので、あんな感じでいいだろう。帰ってきたジョッキーの表情も晴れやかでしたからね」とコメント。さらに「放牧から帰ったときはいつもよりボケッとしていたが、週を追うごとに態勢は整ってきた。走り慣れている条件で京都もいい」と期待を寄せています。
夏は北海道のノーザンファームで休養に充て、帰厩当初は「休み明けという感じ」があったとのこと。1週前の取材では「エピファネイアの牝馬だけど、気性はおっとりしていて扱いやすい」とも話しており、手の掛からない性格が順調な調整につながっています。
前3走は3000メートル以上を使われていましたが、2400メートルでも【2-2-0-1】と好成績。1週前に一杯でしっかり負荷、最終は馬なり単走で状態維持という流れで、牝馬らしく仕上げすぎないよう配慮されています。派手さはないものの、陣営の言葉通り態勢は整ったと見ていいでしょう。斤量55キロの恩恵も大きく、実績馬相手に互角以上の戦いが期待できます。
ヴェルテンベルク(牡6・栗東・宮本博厩舎)

天皇賞(春)ハナ差2着の実力馬は、1週前追い切りで驚異的な時計を叩き出しました。新コンビの古川吉洋騎手を背に栗東CWコースで強めに追われ、自己ベストを更新する6ハロン78秒7、ラスト1ハロン11秒3の好時計をマーク。併せた馬と併入しました。
宮本調教師は「すごい時計が出た。乗ってくれた古川君も『いい感触』と」と驚きを隠さず、別の取材では「まさかこの時計とは」とも語っています。キングジョージ遠征後の帰国初戦ですが、「海外遠征もいい経験になったんじゃないかな」と、遠征が成長につながったと見ています。
最終追い切りは9月30日、栗東坂路の重馬場で助手が騎乗し、800メートル54秒3-39秒6-25秒8-13秒3を一杯に追ってマーク。オースミライトを0秒5先行して、0秒3先着しました。重馬場の坂路でラスト1ハロンは13秒3を要しましたが、これは馬場状態を考えれば仕方のないところ。併せ馬に先着した点は評価できます。
1週前にCWで自己ベスト、最終は坂路で一杯という、しっかり負荷をかけるメニューを消化しています。厩舎関係者からは「ガラッと良くなってきた」という声も聞かれ、状態面は明らかに上向きです。
天皇賞(春)では12番人気ながら豪快に追い込み、勝ち馬クロワデュノールとハナ差の2着に激走しました。京都外回りで見せたあの末脚が再現できれば、重賞初制覇の可能性は十分にあります。調教内容からは、今回のメンバーでも上位の仕上がりと言えます。
ファミリータイム(牡5・栗東・石坂公一厩舎)

同舞台の日経新春杯2着馬は、坂路中心で順調に調整されてきました。1週前追い切りは栗東坂路で併せ馬を行い、馬なりで4ハロン54秒3、ラスト1ハロン12秒2をマーク。オープン馬カルプスペルシュと併入しています。
最終追い切りは9月30日、栗東坂路の重馬場で800メートル56秒1-40秒4-26秒1-12秒9を末強めでマークしました。重馬場の坂路で全体時計は遅めですが、終いを強めに伸ばしてラスト1ハロンは12秒台にまとめています。
石坂調教師は「夏に強いタイプではないので、しっかり疲れを取った。ここまでは順調です」とコメント。夏場を無理せず休養に充て、秋に向けて体調を整えてきたことがうかがえます。
さらに注目すべきは距離への言及です。「距離は二千じゃ短いので、これくらいがいい」と、2400メートルがベストであることを明言しています。実際、今回と同じ京都芝2400メートルの日経新春杯では、逃げてクビ差の2着に粘っており、舞台適性は証明済みです。
前走の宝塚記念は最低人気ながら6着と健闘。宝塚記念組は京都大賞典で3着内率50%と最も好成績のローテーションで、データ面からも後押しがあります。
調教内容は派手さこそないものの、1週前に馬なりでオープン馬と互角、最終は終い重点と、無駄のない仕上げです。ゆったりと前めで運べれば簡単には止まらない粘り強さが持ち味で、人気薄なら狙ってみる価値は十分にあります。
ショウナンラプンタ(牡5・栗東・高野友和厩舎)

約1年ぶりの復帰戦となるGI好走馬は、坂路で入念に乗り込まれてきました。1週前追い切りは栗東坂路で一杯に追われ、4ハロン53秒4、ラスト1ハロン12秒5をマーク。休み明けとしては上々の時計で、しっかりと負荷をかけられています。
最終追い切りは9月30日、栗東坂路の重馬場で800メートル54秒1-39秒3-26秒0-13秒0を馬なりでマークしました。重馬場で馬なりのまま54秒台というのは、なかなかの好時計です。1週前に一杯で追った効果か、余力を残した走りを見せています。
高野調教師は「坂路中心だが、加減することなく乗り込めており、段々動きも良くなってきた。心肺機能の高い馬。舞台はいいと思う」とコメント。長期休養明けで心配されるのは息の持ちですが、調教師が「心肺機能の高い馬」と太鼓判を押している点は心強い材料です。
休養理由は脚部不安で、昨年の京都大賞典5着以来の実戦となります。それでも帰厩後は「加減することなく」乗り込めているとのことで、脚元の不安は解消されたと見ていいでしょう。大型馬ですが、坂路で入念に乗り込まれたことで、休み明けからいきなり動ける態勢が整いつつあります。
2024年秋以降は重賞7戦すべてで掲示板を確保し、2025年の天皇賞(春)では3着に好走した地力の持ち主です。CWでの長めの追い切りを行っていない点は気になりますが、坂路での時計は十分。実戦勘がどこまで戻っているかが鍵で、人気が落ちるようなら穴として狙ってみたい一頭です。
ミクニインスパイア(牡4・美浦・林徹厩舎)

成長著しい4歳の関東馬は、馬具の工夫を重ねながら調整を進めてきました。2週前追い切りではチークピーシズ、1週前追い切りではブリンカーを着用。集中力を高めるための試行錯誤が続いています。
最終追い切りは9月30日、美浦ウッドの重馬場で3頭併せの真ん中。折り合い良く運び、馬場の3分どころを回って直線へ。強めに追われ、右ムチ2発で5ハロン67秒2-51秒8-37秒4-11秒5をマークし、オープン馬ミアネーロと併入しました。今回はメンコ(覆面)のみでの追い切りでした。
林調教師は「もともと攻め馬が抜群に動くタイプではないので、これくらい動けていれば十分だと思います」と納得の表情。馬具については「あまり着けすぎてもだれてしまうので」と最終追い切りで外した意図を説明し、「最終的には明日まで考えますけど、レースでは今のところブリンカーを着けようかなと思っています」と話しています。
ブリンカーの着用は、気性面での集中力を高める狙いがあります。レースで初めて着用するとなれば、どのような変化が出るかは注目点です。良い方向に出れば一変の可能性もありますが、未知数な部分でもあります。
調教ではもともと目立つタイプではなく、重馬場で終い11秒5をマークしたことは評価できます。オープン馬と併入した点も悪くありません。4連勝でオープン入りし、重賞初挑戦の日経賞で2着と成長著しい4歳馬。前走の宝塚記念12着は初GIで重馬場にも苦戦した結果で、度外視できます。6年ぶりの関東馬の京都大賞典制覇に向けて、陣営は工夫を凝らしています。
マイネルエンペラー(牡6・栗東・清水久詞厩舎)

日経賞の勝ち馬で、オークス馬ユーバーレーベンの全弟は、休み明けを考慮したしっかりとした調整を積んできました。1週前追い切りの後、清水調教師は「時計的には十分。競馬場は選ばないタイプで、コース替わりは気にしていません」と話していました。
最終追い切りは9月30日、栗東CWコースの重馬場で3頭併せ。6ハロン84秒5-69秒4-54秒1-38秒1-11秒5を馬なりでマークし、シュガークンを0秒9追走して同入しました。重馬場で馬なりのままラスト1ハロン11秒5という鋭い伸びを見せた点は高く評価できます。
清水調教師は「休み明けなので3頭併せでしっかり。動きはいいです」とコメント。前走の宝塚記念10着以来の休み明けとなりますが、3頭併せでしっかりと負荷をかけ、それでいて馬なりで終い11秒5という余力のある内容は、状態の良さを示しています。
父ゴールドシップの産駒は京都の淀の坂を苦手とする傾向がありますが、本馬は先行して安定した競馬ができる「ゴールドシップ産駒らしくない」タイプ。清水調教師が「競馬場は選ばない」と話すように、京都コースでも好走を重ねています。
京都大賞典ではゴールドシップ産駒が3着3回と、人気薄での好走が目立つ血統でもあります。6歳という年齢は割引材料ですが、京都大賞典は6〜7歳の実績馬の好走も多いレースです。馬なりで鋭い伸びを見せた最終追い切りの内容から、人気を落とすようなら連下の穴として十分に押さえておきたい存在です。
ウエストナウ(牡5・栗東・寺島良厩舎)

1週前追い切りの動きで、今回のメンバー中最も目を引いたのがこの馬です。栗東CWコースで終い10秒8という驚異的な時計を記録し、追走した併せ馬にも先着。時計と動きの両面で、上位の評価を受けました。
最終追い切りは9月30日、横山典弘騎手が騎乗して栗東CWコースの重馬場で6ハロン85秒6-68秒7-53秒3-38秒0-11秒7を馬なりでマーク。シホノペルフェットを0秒3追走して同入しました。1週前にしっかり負荷をかけ、最終は馬なりで整える流れで、重馬場でも終いは11秒7にまとめています。
寺島調教師は「状態はいいと思います」と自信を見せ、「前走は開催最終週で、外差しが決まると思っていたが、前内が残る競馬になってしまった。小回り二千もやっぱり忙しいですね」と前走を分析。続けて「このレースはずっと使いたかった。京都芝2400メートルは使いたかった条件。夏を充電に充てて馬は良くなっている」と、満を持しての参戦であることを強調しました。
小回りの2000メートルでは忙しかった馬が、ゆったり運べる京都外回りの2400メートルに替わるのは明らかなプラス材料です。陣営が「ずっと使いたかった」と話すほど、この舞台への適性を見込んでいます。
1週前の終い10秒8は、今回の全出走予定馬の中でも際立つ数字です。追い切りの動きだけで言えば、メンバー屈指の仕上がりと言っても過言ではありません。重賞での実績は上位陣に劣りますが、条件好転と好調教が重なった今回は、大駆けの可能性を秘めた穴馬として注目したい一頭です。
まとめ

9月30日の最終追い切りは東西とも重馬場で、全体時計は参考程度にとどめ、1週前との比較と終いの伸びで評価しました。最も高く評価したいのは、1週前にしっかり負荷をかけ、最終は調教師自らが跨って軽快な動きを見せたダノンシーマ。一部で最高ランクの評価を受けた充実の仕上がりです。重馬場でラスト11秒8、「思ったより時計は出た」と池江調教師が語ったディープモンスター、1週前に自己ベストを更新したヴェルテンベルク、1週前に終い10秒8のウエストナウも好調教。マイネルエンペラーは馬なりで終い11秒5と余力十分でした。一方、ヘデントールは格下に手応えで見劣り、陣営は重馬場を理由に挙げるものの不安が残る内容。当日の馬場状態と合わせて慎重に判断したいところです。
【京都大賞典2026 総合情報】馬情報・データ・血統・追い切りを完全網羅!有力10頭を徹底分析
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が行われます。天皇賞(秋)・ジャパンカップ・エリザベス女王杯へ向けた秋の始動戦です。10月1日(木)に出走馬と騎手が確定し、フルゲート18頭で争われることになりました。
この記事では、これまでお届けしてきた馬情報・データ分析・血統分析・追い切り分析をすべて統合し、有力10頭を1頭ずつ総合的に評価します。
京都大賞典を読み解く3つのポイント
データ: 1〜2番人気の3着内率は60%と軸は堅い一方、1番人気の勝利は過去10年で1回だけ。「軸は堅いが1着は荒れる」レースです。勝ち馬10頭中7頭が4〜5歳で、8歳馬は連対がありません。前走では宝塚記念組が【4-4-6-14】・複勝率50%と最も好成績で、天皇賞(春)組がそれに続きます。牝馬の優勝は2017年のスマートレイアーが最後です。
血統: ディープインパクト系が5勝を挙げ、京都開催では3連覇中です。さらにトニービンの血を持つ馬が繰り返し好走しており、ゴールドシップ産駒も3着が3回あります。淀の坂の下りから始まるロングスパート戦で、持続力のある血統が有利です。
追い切り: 9月30日は東西とも雨で重馬場となり、時計は全体に遅め。1週前の負荷と終いの伸び、陣営のコメントを重視して評価しています。
ダノンシーマ(牡4・栗東・中内田充正厩舎)川田将雅騎手
馬情報: 父キタサンブラック、母インクルードベティ、母の父Include。セレクトセールで3億円を超える価格で取引された良血です。キャリア11戦5勝・2着1回・3着5回と、これまで一度も馬券圏外がない堅実派。今年1月には東京芝2000メートルの白富士ステークス(リステッド)を勝ちました。その後は阪神大賞典、目黒記念、前走の新潟記念と、重賞で3戦連続の3着。京都コースは2戦2勝で、昨年11月には今回と同じ京都芝2400メートルの比叡ステークスでアクアヴァーナルを破っています。
データ: 京都大賞典の勝ち馬の約7割を占める4歳で、最も信頼度の高い年齢層です。一方、1番人気が予想されますが、京都大賞典の1番人気は勝率10%。前走の新潟記念はGIIIで、宝塚記念組や天皇賞(春)組といった最有力ローテーションではありません。勝てば中内田調教師はJRA重賞通算50勝目となります。
血統: 父キタサンブラックは2016年の京都大賞典を4歳で勝った馬で、菊花賞と天皇賞(春)2勝の京都巧者でした。母インクルードベティは米国のダート中距離GIを勝った馬です。母系のダート色から、2400メートルがベストかどうかには議論の余地があります。
追い切り: 1週前は栗東CWで6ハロン83秒7-ラスト11秒4と、しっかり負荷をかけました。最終は9月30日、中内田調教師自らが騎乗。いつもの坂路が重くタフな状態だったため「疲れを残さないように」とCWに切り替え、4ハロン56秒4-ラスト12秒1を馬なりでまとめました。一部では最高ランクの「S」評価。中内田調教師は「状態は良くなっていますよ」「元気いっぱいですよ」と自信を見せています。
総合: 崩れない安定感と京都適性、理想的な仕上げ。軸として最も信頼できる一頭です。
ディープモンスター(牡8・栗東・池江泰寿厩舎)浜中俊騎手
馬情報: 父ディープインパクト、母シスタリーラヴ、母の父Bellamy Road。昨年の京都大賞典を内から鋭く伸びて制し、7歳にして重賞初制覇を飾りました。今年は2戦とも海外に遠征し、カタールのアミールトロフィーで重賞2勝目、前走の香港GIチャンピオンズ&チャターカップでも3着に入っています。勝てばテイエムオペラオー以来、史上4頭目の京都大賞典連覇。池江調教師はJRA重賞通算100勝目となります。
データ: 8歳馬は過去10年で連対がなく、前年覇者として58キロを背負う点も楽ではありません。データ上は明確な割引材料が並びます。
血統: ディープインパクト産駒は京都開催の京都大賞典で3連覇中で、本馬はその最新の勝ち馬です。母系にはダンジグのパワーと、母の母の父ディキシーランドバンドのスタミナが加わっています。京都外回りに合った配合です。
追い切り: 1週前は浜中騎手が騎乗し、栗東CWで7ハロン96秒9-ラスト11秒4を一杯に追いました。最終は9月30日、重馬場のCWで6ハロン83秒4-ラスト11秒8を末強めでマーク。池江調教師は「今週はこの先もあるので微調整」と話しつつも、「思ったより時計は出た」と好感触です。陣営が好調のバロメーターとする「抑えないと引っかかる」前進気勢も見られ、海外遠征のダメージについても「4カ月もあるので、ないですよ」と否定しています。
総合: 調教からは衰えを感じず、コース適性は最上位です。8歳という年齢の壁を破れるかが焦点です。
ヴェルテンベルク(牡6・栗東・宮本博厩舎)古川吉洋騎手
馬情報: 父キタサンブラック、母マルカアイチャン、母の父フレンチデピュティ。2走前の天皇賞(春)では12番人気ながら豪快に追い込み、勝ち馬クロワデュノールとハナ差の2着に激走しました。前走は英国のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに挑戦し、9着でした。昨年の京都大賞典は7着で、今回は2度目の参戦です。
データ: 2走前の天皇賞(春)は好走ローテーションですが、前走が海外遠征で、6歳という年齢も割引材料です。重賞は未勝利です。
血統: ダノンシーマと同じ父キタサンブラックで、京都巧者の血を受け継いでいます。父の父ブラックタイドはディープインパクトの全兄。天皇賞(春)2着で、京都外回りでの非凡なスタミナと末脚を証明しました。
追い切り: 1週前は新コンビの古川騎手が騎乗し、栗東CWで強めに追われて6ハロン78秒7-ラスト11秒3。自己ベストを更新しました。宮本調教師は「まさかこの時計とは」と驚き、古川騎手も「いい感触」と話しています。最終は9月30日、重馬場の坂路で一杯に追われて54秒3-13秒3をマークし、併せ馬に0秒3先着。陣営からは「ガラッと良くなってきた」との声も出ています。
総合: 調教内容は今回のメンバー屈指で、京都外回りのGI2着馬です。重賞初制覇の条件は整っています。
ヘデントール(牡5・美浦・木村哲也厩舎)吉田隼人騎手
馬情報: 父ルーラーシップ、母コルコバード、母の父ステイゴールド。一昨年の菊花賞2着、昨年の天皇賞(春)1着と、京都の長距離GIで活躍したGI馬です。今春は右後肢の剥離骨折明けで、京都記念8着、天皇賞(春)5着と本来の力を示せず、1年以上勝利から遠ざかっています。
データ: 前走天皇賞(春)組で5歳と、データの条件は満たしています。ただしGI馬として58キロを背負う点と、今年2戦で結果が出ていない点は懸念材料です。
血統: 父ルーラーシップの母エアグルーヴの父がトニービンで、京都大賞典で繰り返し好走した血を持っています。同じルーラーシップ産駒のキセキも、京都大賞典で2020年2着、2021年3着でした。母の父ステイゴールドは屈指の長距離血統で、血統面では出走馬の中で最上位の評価です。
追い切り: 1週前は美浦ウッドで長めから一杯に追われ、6ハロン79秒0。太田助手は「グンと良くなってきた」と話していました。しかし最終の9月30日、重馬場の美浦ウッドでの3頭併せでは、6ハロン83秒3-ラスト11秒5をマークしたものの、直線で手応えが劣勢となり、格下の2歳未勝利馬に半馬身遅れました。太田助手は「重たい馬場が影響したのでしょう。心配しなくていいと思う」と説明していますが、日曜日の坂路でも時計を要しており、道悪を苦にするタイプの可能性があります。
総合: 血統と地力は最上位ですが、調教には不安が残ります。当日の馬場が良まで回復するかがポイントです。
アクアヴァーナル(牝5・栗東・四位洋文厩舎)松山弘平騎手
馬情報: 父エピファネイア、母エイプリルミスト、母の父ディープインパクト。今年は万葉ステークスを勝つと、阪神大賞典2着、天皇賞(春)4着と長距離重賞で連続好走しました。天皇賞(春)では勝ち馬と0秒2差で、牡馬の一線級と互角でした。2025年3月以降、2400メートル以上の距離では【3-4-0-1】と、すべて掲示板内に入っています。
データ: 前走天皇賞(春)組で5歳、斤量55キロと好材料が揃います。一方、京都大賞典は牡馬・セン馬が優勢で、牝馬の優勝は2017年が最後です。勝てば9年ぶりの牝馬Vとなります。
血統: エピファネイア×ディープインパクトの配合で、母の父ディープインパクトが京都大賞典で好成績の系統です。天皇賞(春)の3200メートルからの距離短縮は、配合的にはむしろプラスと考えられます。
追い切り: 1週前は栗東CWで一杯に追われ、6ハロン84秒6-ラスト11秒4で併入。最終は9月30日、松山騎手が騎乗して重馬場のCWを単走、馬なりで6ハロン85秒9-ラスト12秒1でした。時計は平凡ですが、もともと稽古で目立たないタイプで、脚取りはしっかりしていました。四位調教師は「週を追うごとに態勢は整ってきた。帰ってきたジョッキーの表情も晴れやかでしたからね」と話しています。
総合: 実力は牡馬と互角で、斤量の恩恵もあります。牝馬のデータの壁をどう評価するかが分かれ目です。
ファミリータイム(牡5・栗東・石坂公一厩舎)鮫島克駿騎手
馬情報: 父リアルスティール、母プリオバーン、母の父Galileo。条件戦から叩き上げ、昨年秋にオープン入りしました。今回と同じ京都芝2400メートルで行われた今年の日経新春杯では、逃げてクビ差の2着に粘っています。GI初挑戦の宝塚記念は、最低人気ながら6着に健闘しました。
データ: 前走宝塚記念組は京都大賞典で複勝率50%と最も好成績のローテーションです。5歳という年齢も好成績の範囲で、京都大賞典は4〜6番人気の中穴が勝つことも多いレース。人気薄が予想される本馬にとっては追い風です。
血統: 父リアルスティールはディープインパクト産駒で、京都大賞典で好成績の系統。母の父Galileoは欧州最強クラスのスタミナ血統で、日本の瞬発力と欧州の底力を兼ね備えた配合です。
追い切り: 1週前は坂路で馬なり54秒3-ラスト12秒2、オープン馬と併入しました。最終は9月30日、重馬場の坂路で56秒1-ラスト12秒9を末強めでマーク。石坂調教師は「夏に強いタイプではないので、しっかり疲れを取った。ここまでは順調です。距離は二千じゃ短いので、これくらいがいい」と、2400メートルへの自信を見せています。
総合: 同じ舞台での重賞2着、宝塚記念組、そして2400メートルがベストという陣営の言葉。条件の揃った、妙味十分の穴馬です。
ウエストナウ(牡5・栗東・寺島良厩舎)横山和生騎手
馬情報: 父キズナ、母ファヴォーラ、母の父Frankel。ノースヒルズの生産馬です。3歳時には京都新聞杯(京都芝2200メートル)で2着に入り、菊花賞にも出走しました。昨年11月には京都芝2000メートルのアンドロメダステークス(リステッド)を勝ち、今年5月には東京芝2400メートルのメトロポリタンステークスを58キロを背負って制しています。前走の小倉記念は8着でした。
データ: 5歳は好成績の年齢層で、2200〜2400メートルの重賞やオープンでの好走歴もあります。ただし重賞は未勝利で、前走GIIIの小倉記念8着は「前走GIII以下で完敗」という危険な人気馬のデータに当てはまります。
血統: 父キズナはディープインパクトの後継で、京都大賞典で好成績の系統。母の父Frankelは欧州の歴史的名馬で、スタミナと底力を補っています。京都外回りの2400メートルは、血統的に最も合う条件と言えます。
追い切り: 1週前は栗東CWで終い10秒8という驚異的な時計を記録し、併せ馬に先着。今回のメンバー中で最も目立つ動きでした。最終は9月30日、横山典弘騎手が騎乗して重馬場のCWを馬なり6ハロン85秒6-ラスト11秒7、併せ馬と同入しています。寺島調教師は「前走は小回りで忙しかった。京都芝2400メートルはずっと使いたかった条件。夏を充電に充てて馬は良くなっている」と、満を持しての参戦であることを強調しました。
総合: 調教の動きと条件好転が重なり、大駆けの可能性を秘めた穴馬です。
マイネルエンペラー(牡6・栗東・清水久詞厩舎)吉村誠之助騎手
馬情報: 父ゴールドシップ、母の父ロージズインメイ。オークス馬ユーバーレーベンの全弟にあたり、日経賞を制した重賞ウイナーです。前走の宝塚記念は10着でした。先行して安定した競馬ができる点が持ち味です。
データ: 前走宝塚記念組という好ローテーションに該当します。6歳という年齢はやや割引ですが、京都大賞典は6〜7歳の実績馬の好走も多いレースです。
血統: 父ゴールドシップの産駒は京都大賞典で3着が3回あり、人気薄での好走が目立つ血統です。ゴールドシップ産駒は淀の坂を苦手とする傾向もありますが、本馬は先行力がある「ゴールドシップ産駒らしくない」タイプ。清水調教師も「競馬場は選ばない」と話しています。
追い切り: 1週前は「時計的には十分」の内容でした。最終は9月30日、重馬場の栗東CWで3頭併せ。6ハロン84秒5-ラスト11秒5を馬なりでマークし、0秒9追走して同入しました。重馬場で馬なりのまま終い11秒5は、余力十分の好内容です。清水調教師は「休み明けなので3頭併せでしっかり。動きはいいです」とコメントしています。
総合: 馬なりで鋭く伸びた状態の良さと、ゴールドシップ産駒の好走傾向。連下の穴として押さえたい一頭です。
ショウナンラプンタ(牡5・栗東・高野友和厩舎)池添謙一騎手
馬情報: 父キズナ、母フリアアステカ、母の父Zensational。2024年秋以降は全7戦で重賞に出走し、すべてで掲示板を確保しています。2025年の天皇賞(春)では3着に好走しました。昨年の京都大賞典は5着でしたが、その後は脚部不安で長期休養に入り、今回が約1年ぶりの復帰戦です。
データ: 5歳は好成績の年齢層ですが、約1年の休み明けは大きなハンデです。昨年の京都大賞典では、後方から外を回って追い上げたものの、内と前が残る流れに阻まれました。
血統: 父キズナはディープインパクト系で、京都大賞典で好成績の系統。母の父Zensationalは米国のスプリントG1馬で、父のスタミナと母系のスピードがバランスよく組み合わさっています。
追い切り: 1週前は栗東坂路で一杯に追われ、53秒4-ラスト12秒5。最終は9月30日、重馬場の坂路を馬なりで54秒1-ラスト13秒0でした。重馬場で馬なりのまま54秒台は好時計です。高野調教師は「坂路中心だが、加減することなく乗り込めており、段々動きも良くなってきた。心肺機能の高い馬。舞台はいいと思う」と話しています。ただ、CWでの長めの追い切りはありません。
総合: 地力は上位ですが、1年ぶりの実戦勘が最大の焦点です。人気が落ちるようなら穴として一考の価値があります。
ミクニインスパイア(牡4・美浦・林徹厩舎)M.デムーロ騎手
馬情報: 父アドマイヤマーズ、母シルクヴィーナス、母の父ティンバーカントリー。昨年7月から4連勝でオープン入りし、重賞初挑戦の日経賞では2着に好走しました。初めてのGIだった前走の宝塚記念は、重馬場にも苦戦して12着でした。勝てば6年ぶりの関東馬による京都大賞典制覇となります。
データ: 4歳で前走宝塚記念組と、データ上は好材料が揃っています。一方、GI級の相手との実績はまだ少ない段階です。
血統: 父アドマイヤマーズは香港マイルなどを勝ったマイルGI馬ですが、牡駒は長距離で良績を残す傾向があります。ダイワメジャー由来の粘り強さとダンジグのパワーを受け継いだタイプで、中山の小回りが合う印象。京都外回りの切れ味勝負には課題があります。
追い切り: 2週前にチークピーシズ、1週前にブリンカーと馬具を試しながら調整してきました。最終は9月30日、重馬場の美浦ウッドで3頭併せの真ん中。メンコのみで、強めに追われて右ムチ2発、5ハロン67秒2-ラスト11秒5をマークし、オープン馬と併入しました。林調教師は「もともと攻め馬が抜群に動くタイプではないので、これくらい動けていれば十分」とコメントし、レースではブリンカーを着用する予定です。
総合: 上がり馬の勢いと、レースでのブリンカー着用がどう出るか。一変の可能性を秘めた伏兵です。
まとめ
京都大賞典2026は、堅実派・前年覇者・GI馬が入り混じる混戦です。軸として最も信頼できるのは、11戦すべて3着以内、京都2戦2勝、調教師自ら騎乗した理想の仕上げのダノンシーマ。対抗には、8歳でも調教で衰えを見せない前年覇者ディープモンスター。1週前に自己ベストを出した天皇賞(春)ハナ差2着のヴェルテンベルクが3番手です。血統と地力で最上位のヘデントールは、最終追い切りで格下に見劣ったため、評価を一段下げました。穴では、同じ舞台の重賞2着で宝塚記念組のファミリータイムと、調教がメンバー屈指で条件好転のウエストナウに注目です。枠順は10月2日(金)に確定します。

【京都大賞典2026 当日最終情報】枠順確定・当日馬場・オッズから全18頭を徹底分析!
2026年10月4日(日)15時30分、京都競馬場・芝2400メートル(外回り)で第61回京都大賞典(GII)が発走します。枠順が確定し、当日の馬場状態とオッズも出揃いました。この記事では当日の最新情報をもとに、出走全18頭を馬番順に1頭ずつ分析します。
当日の馬場状態と傾向
馬場状態: 京都競馬場の芝は良馬場の発表です。今週から秋の京都開催が開幕し、使用コースはAコース(内柵を最内に設置)。前開催の終了後に、向正面から正面直線にかけての内側を中心に約2万7200平方メートルの芝が張り替えられ、良好な状態に回復しています。金曜日の時点でクッション値は9.6の「標準」、含水率は8.6%と乾いた状態でした。
土曜日の京都芝の傾向: 開幕初日の土曜日は、非常に時計の速い高速馬場でした。芝2000メートルの8レースでは、1分56秒1のコースレコードが記録されています。一方で、6レースでは10番手付近から差し込んだ馬が2・3着に入っており、「前にいればいい」という単純な馬場ではありません。先行力が生きる一方で、外回りでは速い上がりを使える差し馬にもチャンスがある、比較的フェアな高速馬場と言えます。
京都大賞典の枠・脚質データ: 京都開催の京都大賞典では、1〜3枠の複勝率が高く、内から中ほどの枠に好走が集まっています。馬番別では7番が3勝、1番と4番が各2勝。一方、9番は過去10年【0-0-0-10】、11番は【0-0-0-8】と、馬券に絡んでいません。脚質では先行馬が【5-5-2-26】で最も好成績、後方からの馬は複勝率5.7%と苦戦しています。上がり3ハロン3位以内の馬の好走率も高く、好位から速い脚を使える馬が理想です。
当日朝の単勝オッズ(変動あり): 1番人気は⑱ダノンシーマ(5.1倍)、2番人気は⑥アクアヴァーナル(5.7倍)、3番人気は③ディープモンスター(6.4倍)。以下、①ウエストナウ(8.3倍)、④ヘデントール(8.9倍)、⑧ミクニインスパイア(9.4倍)と続く大混戦です。単勝10倍未満が6頭もいる、上位拮抗のオッズになっています。
①ウエストナウ(1枠1番・牡5・横山和生騎手・栗東・寺島良厩舎)
当日オッズ: 単勝8.3倍(4番人気)
最終追い切りで最も高い評価を集めた上昇馬が、最内の1番枠を引き当てました。京都大賞典の1番は過去10年で2勝と、好成績の馬番です。
父キズナ、母の父Frankel。3歳時には京都新聞杯(京都芝2200メートル)で2着、昨年11月には京都芝2000メートルのアンドロメダステークスを勝ち、今年5月には東京芝2400メートルのメトロポリタンステークスを58キロを背負って好位から上がり33秒7で制しました。京都コースと2400メートルの両方に実績があります。
1週前追い切りは栗東CWで終い10秒8という驚異的な時計で、併せ馬に先着。最終は重馬場のCWを馬なりでラスト11秒7とまとめ、追い切り診断では最高の「S」評価を受けています。寺島調教師は「京都芝2400メートルはずっと使いたかった条件。夏を充電に充てて馬は良くなっている」と、満を持しての参戦です。
前走の小倉記念8着は、小回りの2000メートルで忙しい競馬になったもので、度外視できます。キズナ産駒はディープインパクト系で、京都大賞典で好成績の系統です。
課題は重賞未勝利という点で、GI級のメンバーとの力比べは今回が試金石です。ただ、最内枠から好位のインでロスなく運べる条件が揃い、4番人気まで評価を上げてきました。調教の勢いと枠の利を考えれば、上位争いに加わる可能性は十分にあります。
②ヴェルテンベルク(1枠2番・牡6・古川吉洋騎手・栗東・宮本博厩舎)
当日オッズ: 単勝12.2倍(7番人気)
天皇賞(春)で12番人気ながらハナ差2着に激走したGI級の実力馬が、1枠2番の好枠を引きました。京都大賞典の2番は複勝率30%と、まずまずの成績です。
父キタサンブラック、母の父フレンチデピュティ。2走前の天皇賞(春)では豪快に追い込み、勝ち馬クロワデュノールとハナ差の2着。京都外回りで非凡な末脚とスタミナを証明しました。前走は英国のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに挑戦し、9着。今回は帰国初戦です。
1週前追い切りは新コンビの古川騎手を背に栗東CWで強めに追われ、自己ベストを更新する6ハロン78秒7-ラスト11秒3。宮本調教師も「まさかこの時計とは」と驚く好時計でした。最終も坂路で一杯に追って、併せ馬に0秒3先着しています。
懸念は、内枠で後方になった場合の進路確保です。天皇賞(春)のように後方から追い込む脚質の場合、内枠では前が詰まるリスクがあります。古川騎手がどのポジションを取るかが鍵です。
重賞未勝利で、6歳という年齢、帰国初戦というハードルはありますが、GI2着の実力と調教の充実度を考えれば、7番人気は妙味のある評価です。スムーズに外へ持ち出せれば、上位争いは十分に可能です。
③ディープモンスター(2枠3番・牡8・58kg・浜中俊騎手・栗東・池江泰寿厩舎)
当日オッズ: 単勝6.4倍(3番人気)
前年覇者が、昨年優勝したときと全く同じ「2枠3番」を引き当てました。昨年は5番人気で、内から鋭く伸びて抜け出し、7歳にして重賞初制覇を飾っています。京都大賞典の3番は複勝率40%と好成績の馬番です。
父ディープインパクト、母の父Bellamy Road。今年は海外に遠征し、カタールのアミールトロフィーで重賞2勝目、香港GIチャンピオンズ&チャターカップでも3着と、8歳にしてなお充実しています。勝てばテイエムオペラオー以来、史上4頭目の連覇です。
最終追い切りは重馬場の栗東CWで末強め6ハロン83秒4-ラスト11秒8。池江調教師は「思ったより時計は出た」と好感触で、好調のバロメーターである前進気勢の強さも見られました。
ディープインパクト産駒は京都開催の京都大賞典で3連覇中で、コース適性は出走馬中で最上位です。昨年と同じ枠で、昨年と同じ浜中騎手が内からロスなく運べる条件は理想的と言えます。
最大の懸念は8歳という年齢で、京都大賞典では8歳馬の連対が過去10年ありません。前年覇者として58キロを背負う点も楽ではありません。それでも、勝った昨年と同じ枠、同じ騎手、ベストコースという条件が揃い、データの壁を破る可能性は十分にあります。
④ヘデントール(2枠4番・牡5・58kg・吉田隼人騎手・美浦・木村哲也厩舎)
当日オッズ: 単勝8.9倍(5番人気)
天皇賞(春)の勝ち馬が、2枠4番の好枠を確保しました。京都大賞典の4番は過去10年で2勝、複勝率40%と、最も好成績の馬番の一つです。
父ルーラーシップ、母の父ステイゴールド。昨年の天皇賞(春)を制し、一昨年の菊花賞でも2着と、京都の長距離GIで活躍してきました。トニービンとステイゴールドの血を併せ持つ配合は、京都大賞典の好走パターンにぴったりです。右後肢の剥離骨折明けだった今春は京都記念8着、天皇賞(春)5着と結果が出ませんでしたが、夏に立て直しました。
最終追い切りでは、重馬場の美浦ウッドで格下の2歳未勝利馬に手応えで見劣り、評価を下げていました。ただし陣営は「重たい馬場が影響した」と説明しており、日曜日の坂路でも重い馬場に苦労していました。今日の京都は乾いた良馬場の高速馬場で、道悪への不安は解消されます。これは見逃せない好材料です。
吉田隼人騎手との新コンビで、太田助手が「スムーズにギアを上げていけるかが鍵」と話していたように、好位でリズム良く運べるかがポイントです。
GI馬の58キロと、1年以上勝ち星から遠ざかっている点は懸念材料です。それでも、良馬場で好枠を得た今日は、追い切り時点から評価を戻してよい一頭です。京都外回りの実績は出走馬中トップクラスです。
⑤ヴェルミセル(3枠5番・牝6・55kg・川又賢治騎手・栗東・吉村圭司厩舎)
当日オッズ: 単勝116.1倍(18番人気)
昨年の京都大賞典で15番人気ながら3着に激走した穴馬が、3枠5番に入りました。京都大賞典は3枠の複勝率が46%と好成績です。
父ゴールドシップ、母マルーンドロップ、母の父Conduit。母の父Conduitは英セントレジャーとブリーダーズカップターフ連覇の名馬で、スタミナは豊富です。父ゴールドシップの産駒は京都大賞典で3着が3回あり、人気薄での好走が目立つ血統です。
ただ、今回の追い切りは物足りない内容でした。最終は坂路で一杯に追われて56秒5-13秒7と時計を要し、併せ馬にも遅れています。1週前との差も気になるところです。陣営は「去年も3着した舞台だけど、開幕週だし雨でも降ってくれた方がいい」と話しており、乾いた良馬場の今日は、本馬にとって条件が向いたとは言えません。
斤量55キロの恩恵は大きく、昨年も調教では目立たないまま3着に来た実績があります。とはいえ、高速馬場で最低人気という今日の評価は、現状を反映したものと言えるでしょう。昨年のような消耗戦になれば浮上の余地もありますが、積極的に狙える材料は乏しい一頭です。
⑥アクアヴァーナル(3枠6番・牝5・55kg・松山弘平騎手・栗東・四位洋文厩舎)
当日オッズ: 単勝5.7倍(2番人気)
長距離戦線で牡馬と互角に戦ってきた実力派牝馬が、3枠6番という絶好の枠を引きました。枠順分析では「好位から中団前を選べる配置で、今回最もレースを組み立てやすい」と高く評価されています。
父エピファネイア、母の父ディープインパクト。今年は万葉ステークス1着、阪神大賞典2着、天皇賞(春)4着と長距離重賞で連続好走。天皇賞(春)では勝ち馬と0秒2差でした。2025年3月以降、2400メートル以上の距離では【3-4-0-1】と、すべて掲示板に入っています。
最終追い切りは松山騎手が騎乗して重馬場のCWを単走、馬なりで6ハロン85秒9-ラスト12秒1。時計は平凡ですが、もともと稽古では目立たないタイプで、脚取りはしっかりしていました。四位調教師は「週を追うごとに態勢は整ってきた。帰ってきたジョッキーの表情も晴れやかでしたからね」と話しています。
前走天皇賞(春)組で5歳、斤量55キロと、データ面の好材料が多く揃っています。今日の高速馬場では、実績馬より3キロ軽い斤量が大きなアドバンテージになります。
懸念は、牝馬の優勝が2017年のスマートレイアー以来ないというデータです。ただ、1番人気の⑱ダノンシーマが大外枠に入った今回、位置取りの自由度で上回るこの馬が2番人気に支持されているのは納得できます。9年ぶりの牝馬Vも十分に狙える立場です。
⑦リビアングラス(4枠7番・牡6・小沢大仁騎手・栗東・矢作芳人厩舎)
当日オッズ: 単勝112.1倍(17番人気)
京都大賞典で過去10年3勝を挙げる、最も好成績の「7番」を引き当てました。ただ、馬番の好データとは裏腹に、当日オッズは17番人気の低評価です。
父キズナ、母ディルガ、母の父Curlin。キズナ産駒はディープインパクト系で、京都大賞典で好成績の系統です。母の父Curlinは米国の年度代表馬で、ダートのパワーとスタミナを伝える血統。早めに進出して長く脚を使う持続力勝負が得意なタイプと見られています。
ただし、今回は中1週という厳しいローテーションでの出走です。そのため追い切りも軽めにとどまり、追い切り診断では「C」評価でした。前走からの疲れが残っていないかが懸念されます。
6歳という年齢も含め、データ面では強調材料が少ない状況です。重賞での好走実績が乏しく、GI級のメンバーが揃った今回は、上位争いは厳しいと見られます。
それでも「7番」という好枠を生かし、早めに動いて持続力勝負に持ち込めれば、一角崩しの可能性はゼロではありません。超大穴として、ごく少額で押さえる程度の評価にとどまります。
⑧ミクニインスパイア(4枠8番・牡4・M.デムーロ騎手・美浦・林徹厩舎)
当日オッズ: 単勝9.4倍(6番人気)
成長著しい4歳の関東馬が、4枠8番の中枠に入りました。初めてのブリンカー着用と、M.デムーロ騎手への乗り替わりで、一変が期待されています。
父アドマイヤマーズ、母シルクヴィーナス、母の父ティンバーカントリー。昨年7月から4連勝でオープン入りし、重賞初挑戦の日経賞で2着に好走しました。初GIだった前走の宝塚記念は、重馬場にも苦戦して12着。今日の良馬場は歓迎材料です。
最終追い切りは重馬場の美浦ウッドで3頭併せの真ん中。強めに追われて右ムチ2発、5ハロン67秒2-ラスト11秒5で、オープン馬と併入しました。林調教師は「もともと攻め馬が抜群に動くタイプではないので、これくらい動けていれば十分」とコメント。2週前にチークピーシズ、1週前にブリンカーを試し、レースではブリンカーを着用します。
4歳で前走宝塚記念組と、データ上は好材料が揃っています。勝てば6年ぶりの関東馬による京都大賞典制覇となります。
懸念は、京都外回りの切れ味勝負への対応です。血統的には中山の小回りが合う印象があり、今日のような高速馬場で速い上がりを求められると分が悪い可能性があります。初ブリンカーの効果が良い方に出るかどうかで、結果が大きく変わりそうな一頭です。6番人気はやや人気先行の印象もあります。
⑨ミステリーウェイ(5枠9番・セン8・58kg・松本大輝騎手・栗東・小林真也厩舎)
当日オッズ: 単勝29.8倍(11番人気)
逃げ候補の8歳セン馬は、5枠9番からの出走です。京都大賞典の9番は過去10年【0-0-0-10】と、1頭も馬券に絡んでいない鬼門の馬番です。
58キロを背負う実績馬で、先手を奪って粘り込む逃げ・先行が持ち味です。今回のメンバーでは、前に行きそうなのがこの馬と⑰キングスコール、⑭サヴォーナあたり。ある予想家は「単騎で運べれば京都外回りでも粘り込む」として本命に推しています。
ただし、最終追い切りは「良い頃との比較ではもう一歩」という評価で、診断は「C+」でした。8歳という年齢に加えて58キロの斤量、そして京都大賞典で逃げ馬は過去10年【0-2-0-8】と勝ち切れていないデータもあります。
開幕週の高速馬場は先行馬にとっては有利な条件です。マイペースの逃げに持ち込めれば、粘り込む場面も考えられます。ただ、8歳以上の連対がない年齢データ、鬼門の9番という条件を考えると、積極的には狙いにくい一頭です。
展開の鍵を握る存在として、レースの流れを左右する点には注目しておきたいところです。
⑩マイネルエンペラー(5枠10番・牡6・吉村誠之助騎手・栗東・清水久詞厩舎)
当日オッズ: 単勝45.4倍(13番人気)
日経賞の勝ち馬で、オークス馬ユーバーレーベンの全弟が、5枠10番に入りました。京都大賞典の10番は【0-2-1-7】と、勝ち星こそないものの複勝率30%の好走馬番です。
父ゴールドシップ、母の父ロージズインメイ。父ゴールドシップの産駒は京都大賞典で3着が3回あり、人気薄での好走が目立ちます。本馬は先行して安定した競馬ができる「ゴールドシップ産駒らしくない」タイプで、清水調教師も「競馬場は選ばない」と話しています。
最終追い切りは重馬場の栗東CWで3頭併せ。馬なりで6ハロン84秒5-ラスト11秒5をマークし、0秒9追走して同入しました。重馬場で馬なりのまま終い11秒5は余力十分の好内容で、追い切り診断でも上位に挙げられています。清水調教師は「休み明けなので3頭併せでしっかり。動きはいいです」とコメントしています。
前走は宝塚記念10着。宝塚記念組は京都大賞典で複勝率50%と最も好成績のローテーションです。6歳はやや割引ですが、京都大賞典は6〜7歳の実績馬の好走も多いレースです。
13番人気という低評価は、明らかに人気を落としすぎの印象です。先行力を生かして好位で運び、ゴールドシップ産駒らしい粘り腰を発揮できれば、連下に食い込む可能性は十分にあります。妙味のある穴馬として狙いたい一頭です。
⑪ファミリータイム(6枠11番・牡5・鮫島克駿騎手・栗東・石坂公一厩舎)
当日オッズ: 単勝14.8倍(8番人気)
同じ舞台の重賞で連対した実績馬が、6枠11番に入りました。ただ、京都大賞典の11番は過去10年【0-0-0-8】と、馬券に絡んでいない馬番です。
父リアルスティール、母の父Galileo。今年の日経新春杯では、今回と同じ京都芝2400メートルを逃げてクビ差の2着に粘りました。GI初挑戦の宝塚記念も、最低人気ながら6着と健闘しています。石坂調教師が「距離は二千じゃ短いので、これくらいがいい」と話すように、2400メートルがベストの距離です。
最終追い切りは坂路の重馬場で末強め56秒1-ラスト12秒9。1週前に馬なりでオープン馬と互角に併入しており、無駄のない仕上げです。夏に弱いタイプのため、しっかり疲れを取ってからの秋初戦です。
前走宝塚記念組(複勝率50%)、5歳、同舞台の重賞2着と、データ面の好材料が揃っています。京都大賞典は4〜6番人気の中穴が勝つことも多いレースで、8番人気は妙味のある評価です。
懸念は、11番という外寄りの枠です。日経新春杯のように前で粘る競馬が持ち味なので、外枠から先行策を取ると、距離ロスが生じる可能性があります。鮫島騎手がどこまでスムーズにポジションを取れるかが鍵になります。馬番のデータは気になりますが、実力と適性は上位で、押さえておきたい一頭です。
⑫エコロディノス(6枠12番・牡4・田口貫太騎手・栗東・大久保龍志厩舎)
当日オッズ: 単勝55.8倍(15番人気)
父キタサンブラック、母ミスティックリップス、母の父Generous。父キタサンブラックは2016年の京都大賞典の勝ち馬で、⑱ダノンシーマや②ヴェルテンベルクと同じ父を持ちます。母の父Generousは英ダービーの勝ち馬で、スタミナ豊富な血統です。
4歳という年齢は、京都大賞典で最も好成績の年齢層です。ただ、前走の函館記念は好位から運びながら9着に敗れ、騎手は喉の影響を挙げていました。
最終追い切りは栗東CWで6ハロン83秒8-ラスト12秒0と、動き自体は良好でした。しかし本馬は喉頭蓋エントラップメントの手術歴があり、陣営からも「喉が少し心配」というコメントが出ています。2400メートルの長丁場では、呼吸器面の不安がより大きく影響する可能性があります。
京都大賞典の12番は過去10年【0-0-0-6】と、馬券に絡んでいない馬番です。4歳の伸びしろと血統的な魅力はあるものの、喉の不安を抱えて、GI級のメンバーが揃った今回は厳しい戦いが予想されます。15番人気という評価は妥当なところでしょう。
⑬サフィラ(7枠13番・牝5・55kg・北村友一騎手・栗東・池添学厩舎)
当日オッズ: 単勝50.5倍(14番人気)
父ハーツクライ、母サロミナ、母の父Lomitas。父ハーツクライの母の父はトニービンで、京都大賞典で好走が繰り返されているトニービンの血を持っています。母サロミナはドイツのGI馬で、欧州の重厚なスタミナも受け継いだ配合です。
前走の小倉記念は11着と大敗しました。ただ、今回は斤量55キロで出走できる点が大きな魅力です。1週前追い切りは栗東CWで一杯に追われ、6ハロン79秒1-ラスト11秒5と強い負荷をかけました。最終は軽めの調整で、時計面は悪くありません。
京都大賞典の13番は過去10年で1勝しています。ただし牝馬の優勝は2017年以来なく、前走大敗からの巻き返しが必要な立場です。
血統的には京都外回り2400メートルに合う配合で、軽い斤量を生かせれば、上位争いに加わる余地はあります。ある予想では「55キロと機動力を生かせれば上位争い」として穴に推されています。14番人気の大穴として、軽い斤量とトニービンの血に期待する一頭です。
⑭サヴォーナ(7枠14番・牡6・斎藤新騎手・栗東・中竹和也厩舎)
当日オッズ: 単勝23.3倍(9番人気)
父キズナ、母テイケイラピッド、母の父スニッツェル。前走の新潟記念では先手を取り、残り100メートル付近まで踏ん張って4着と、逃げて粘り強さを見せました。
今回は木曜日に最終追い切りを行い、評価を上げてきました。1週前は栗東坂路で53秒1-ラスト12秒6を出し、追走して大きく先着。木曜追いも好内容で、追い切り診断では「A」評価を受けています。陣営は「前走のように前めで運ぶ方がいいのかなと。この馬なりに動きは良くなっている。良馬場でやりたい」と話しており、今日の良馬場は希望通りの条件です。
ある予想家は、枠の並びが味方するとしてこの馬を本命に推しています。父キズナはディープインパクト系で、京都大賞典の好走血統です。
課題は7枠14番という外寄りの枠です。先行策を取るなら、外枠から前に取り付くまでの距離ロスが生じます。ただ、⑨ミステリーウェイや⑰キングスコールといった他の先行馬との兼ね合い次第では、好位の外でスムーズに運べる可能性もあります。
6歳で重賞未勝利というデータ面の壁はありますが、調教の上昇度と良馬場への条件好転を考えれば、9番人気は妙味のある評価です。
⑮メイショウブレゲ(7枠15番・牡7・酒井学騎手・栗東・本田優厩舎)
当日オッズ: 単勝69.4倍(16番人気)
父ゴールドシップ、母メイショウスイヅキ、母の父パイロ。父ゴールドシップの産駒は京都大賞典で3着が3回あり、人気薄での好走が目立つ血統です。
7歳ですが、追い切り診断では「年齢以上に元気」と評価され、「B」評価でした。京都大賞典は6〜7歳の実績馬の好走も多いレースで、年齢データ自体は悪くありません。
ただし本馬は後方から追い込む脚質です。前回の京都外回りでも、後方から上がり34秒3の脚を使いながら前を捉え切れずに7着でした。京都大賞典では後方からの馬の複勝率が5.7%と苦戦しており、7枠15番の外枠から後方待機となると、今日の高速馬場では届かない可能性が高いと見られます。
ゴールドシップ産駒らしいスタミナと持続力はありますが、今回のメンバー構成と枠順、脚質を考えると、上位争いは厳しい一戦です。流れが激しくなって消耗戦になれば浮上の余地もありますが、16番人気の超大穴という評価です。
⑯ショウナンラプンタ(8枠16番・牡5・池添謙一騎手・栗東・高野友和厩舎)
当日オッズ: 単勝31.7倍(12番人気)
約1年ぶりの復帰戦となるGI好走馬は、8枠16番の外枠に入りました。
父キズナ、母の父Zensational。2024年秋以降の重賞7戦すべてで掲示板を確保し、2025年の天皇賞(春)では3着に好走しました。昨年の京都大賞典は5着でしたが、後方から外を回って追い上げたものの、内と前が残る流れに阻まれています。その後は脚部不安で長期休養に入りました。
帰厩後は坂路中心に加減することなく乗り込まれ、最終は重馬場の坂路を馬なりで54秒1-ラスト13秒0。高野調教師は「心肺機能の高い馬。舞台はいいと思う」と話しています。ただし、CWでの長めの追い切りは行っていません。
課題は2つあります。1つは約1年ぶりという長期休養明けで、実戦勘がどこまで戻っているか。もう1つは8枠16番という外枠です。昨年のように後方から外を回る形になると、内前が有利になりやすい開幕週の馬場では厳しい競馬を強いられます。
地力は重賞7戦すべて掲示板という安定感が示す通り上位です。ただ、休み明けと外枠という二重のハンデを考えると、12番人気の評価は妥当なところでしょう。
⑰キングスコール(8枠17番・牡4・吉田豊騎手・栗東・矢作芳人厩舎)
当日オッズ: 単勝23.7倍(10番人気)
父ドゥラメンテ、母レインオンザデューン、母の父Frankel。前走の目黒記念では、他馬の出方を見てハナに立ち、スローペースに持ち込んで5着に粘りました。
最終追い切りはポリトラックで6ハロン82秒1-ラスト11秒3と、反応の良い動きを見せました。追い切り診断では「A-」評価、「促されてからの反応が速く、馬体の締まりと集中力も良好」と高く評価されています。
4歳という年齢は、京都大賞典で最も好成績の年齢層です。父ドゥラメンテと母の父Frankelは、ともに日本と欧州を代表する名馬で、スピードとスタミナを兼ね備えた良血です。
今回も先行策を取れば、展開の鍵を握る存在になります。ただ8枠17番の外枠からハナを奪うには、序盤で脚を使う必要があります。⑨ミステリーウェイや⑭サヴォーナとの先行争いがどうなるかが、レースの流れを大きく左右しそうです。また、京都大賞典の逃げ馬は過去10年【0-2-0-8】と勝ち切れていません。
開幕週の高速馬場は先行馬に有利で、マイペースで運べれば粘り込みの可能性はあります。調教の良さと4歳の勢いを考えると、10番人気は妙味のある評価です。
⑱ダノンシーマ(8枠18番・牡4・川田将雅騎手・栗東・中内田充正厩舎)
当日オッズ: 単勝5.1倍(1番人気)
キャリア11戦すべて3着以内の堅実派が、最も外の8枠18番を引いてしまいました。それでも当日は1番人気に支持されています。
父キタサンブラック、母インクルードベティ、母の父Include。11戦5勝・2着1回・3着5回と、一度も馬券圏外がありません。京都コースは2戦2勝で、昨年11月には今回と同じ京都芝2400メートルの比叡ステークスで⑥アクアヴァーナルを破っています。重賞では阪神大賞典、目黒記念、新潟記念と3戦連続の3着。父キタサンブラックは2016年の京都大賞典を4歳で勝っており、本馬も同じ4歳での戴冠に挑みます。
最終追い切りは中内田調教師自らが騎乗し、栗東CWで馬なり4ハロン56秒4-ラスト12秒1。1週前にしっかり負荷をかけ、最終は疲れを残さない理想的な仕上げで、一部では最高ランクの「S」評価を受けました。
最大の懸念は大外枠です。予想家の間でも「能力には疑問の余地なし。ただ、前へ出して内へ入れるのか、外を回るのか、いったん控えるのか。選択肢が多いことが逆に難しさになる」と指摘されています。京都外回りの2400メートルは、スタート後すぐに3コーナーへ向かうため、外枠は位置取りが難しくなります。
京都大賞典の1番人気は過去10年で1勝しかしておらず、勝率10%です。大外枠と1番人気という二重のデータの壁を、川田騎手がどう攻略するかが最大の注目点です。実力は出走馬中トップクラスで、3着以内の可能性は依然として高いものの、勝ち切りという点では枠順で評価を一段下げたいところです。
当日のまとめ

京都は良馬場で、土曜日は芝2000メートルでコースレコードが出るほどの高速馬場でした。ただ差し馬も届いており、極端な内前有利ではない、比較的フェアな馬場です。京都大賞典のデータでは、内から中ほどの枠と先行馬が好成績です。
昨日の総合情報では⑱ダノンシーマを本命としていましたが、大外18番枠に入ったことで評価を見直しました。本命は、昨年勝ったのと同じ2枠3番を引いた前年覇者の③ディープモンスター。ベストコースで、昨年と同じ枠・同じ騎手という理想的な条件が揃いました。対抗には、3枠6番で最もレースを組み立てやすく、斤量55キロの恩恵がある⑥アクアヴァーナル。単穴には、2枠4番の好枠を得て、良馬場で道悪の不安が解消された天皇賞(春)馬の④ヘデントールを挙げます。
⑱ダノンシーマは大外枠でも実力は最上位で、3着以内は十分に狙えます。穴では、最内枠で調教がS評価の①ウエストナウ、人気を落としすぎている⑩マイネルエンペラー、良馬場で評価を上げた⑭サヴォーナに注目です。





